FUJITA'S BAR
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2008-06-30

6月を終えて

テーマ:エッセイ

【今月行かなかった映画とその理由】


「神様のパズル」

ああ、行きたかったのにすぐ終わってしまった。神様より魔女を選んでしまった自分が悔やまれます。


「ダイブ!」

どうせ池松君は引き立て役なんでしょう。「チェスト!」 とかぶりそうなのでパス。


「奇跡のシンフォニー」

いかにもなタイトルに、いかにもなキャッチコピー。そして極めつけは、あの予告編!…こらアカンわ。


「ザ・マジックアワー」

三谷幸喜監督最新作、と聞いただけで萎えてしまう今日この頃。まあ、公開前から大ヒットが約束された映画なので、俺1人くらい行かなくても問題ないでしょう。というか、“マジックアワー” という言葉は、テレンス・マリック監督のためにとっておきたいと思う。


「幸せになるための27のドレス」

守備範囲でないのでパス。内容はわかんないけど、見ざる・言わざる・着飾る、ってことで。


「山桜」

田中麗奈が出るのはいいんだけど、ちょっと地味かなあ、なんて思いまして。


「ミラクル7号」

これ、かわいいですか?俺的には思いっきりキモチワルイ。ミラクルさんが出るんだったら行くけど。


「プルミエール」

出産モノは食傷気味なので、パスします。




今月見に行った劇場映画は、8本でした。仕事で体がつぶれそうになりながらも、よく行ったと思います。逆に言えば、映画館に行ったからこそ、仕事をやり遂げることができたと思いたい。


水野晴郎氏が他界した知らせを聞いた時は、男泣きしてしまいました。映画少年だった頃、どれほど彼の解説にお世話になったことか。映画の面白さを教わった恩は、一生忘れません。…合掌。


ブログをやり続けるのも結構パワーがいるもんで、くたびれると途端にパワーダウンしちゃいます。書きたいことが山ほどありながら、時間だけがいたずらに過ぎていく…。結局、劇場映画の記事を書くのが精一杯で、スピンオフ企画はさっぱり進まないまま、今月も終わっちゃいました。記憶力もダウンしていくし、あ~あ。


気がつけば、今年もすでに半分が終わってしまいました。流されまいと思いながらも、体力的なものはしょうがない。俺の年代って、若いんだか老けてんだかよくわからんポジションなもんで、気苦労だけは多いッス。


3年も経つと、自分のスタイルが固定されてしまいがちですが、あくまでも柔軟な姿勢は保ちたいと思うので、よりよい情報をお伝えするべく努力したいと思います。コンディションによって、記事のカラーは変わりますが、その辺はプロの読者として汲み取って頂けるようにお願いします。


そういえば、以前にも言いましたが、アメンバーというシステムを活用するつもりは、今のところありません。読者を差別するようで、何だかイヤなんです。現在、6人の承認待ちの人がいますが、承認しませんというのも失礼なので、黙殺することにします。個人的に聞きたいことがあれば、コメント欄かメッセージでお願いします。答えられるものには誠心誠意お答えしますので。


今年に入って見た劇場映画のトータルは、全部で55本。今のところ、年100本ペースをキープしていますが、後半はどうなるやら。体力気力と相談しながら、自分のペースでじっくりやっていきたいと思います。不器用な男のガサツな文章に、辛抱強くお付き合い頂ければありがたいです。では、来月もよろしく。




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2008-06-29

3周年。

テーマ:ごあいさつ

6月26日で、映画熱を立ち上げてから3年が経過しました。こんな変てこなブログが今まで続いてこられたのも、ひとえに読者の皆様のおかげだと思っております。くたびれたオヤジのヨタ話を聞いてくれる皆様の広い心に支えられまして、今日もこうしてがんばって生きております。


当初は軽い気持ちだったんですが、やり始めるとどうも本気になってしまう性格なもんで。さらに、好きなことならなおさら。今ではすっかり、自分の生活の一部になっちゃいました。いわば、ライフワークみたいなもんでしょうか。


ブログというと、仲間を増やすための手段と考えている人が多いと思う。読者・コメント・トラックバック・ルーム・アメンバー…いろいろあるけど、どうもそういうのは苦手で。もともと人付き合いが得意な方じゃないので、余計な力をあまり使いたくないというのが本音かな。


俺のブログの特徴は、やたらと文章が長いということ。絵も写真も一切なく、ひたすら文章のみ。だから、ウチに来る読者のみなさんは、相当読解力があると思うんです。読むって、結構体力を使うから。敬体・常体・タメ口・オヤジギャグ・ダジャレ混在のスタイルも、読んでいれば慣れるでしょ。だからこのブログを読むと、脳が鍛えられます。若い人は、あんまり真面目に読まんように。オヤジ化しちゃうぜ。


最初は、未来の自分に向けて個人的に記録しておくために始めたんですが、公の場に出す以上、人が読む可能性もあるわけだから、どうせなら面白い読み物にしたい。自分の気持ちを自分の言葉で表現する、という自分のルールは、こうして生まれたわけです。


映画熱のもう一つの大きな特徴は、原則的にネタバレしない、ということ。これが結構難しいんだけど、あえてそれを自分のルールに組み込むことによって、新たな可能性を開きました。人の興味を惹きつけて、気になったら劇場に行ってね、というスタイルをこれからも大事にしたいと思います。


今現在、このブログを読んでくれている人は、250~300人くらいになりました。中でも、毎日来てくれる人はだいたい150人くらいでしょうか。今月の最高アクセス数は、20日の861でした。ありがとうございます。アクセス数こそは、影の声援。何にも書かない日がほとんどなのに、申し訳ないやら、ありがたいやら。


読者のみなさんにお願いしたいのは、このブログをあまり宣伝して欲しくない、ということ。まあ、映画熱読んでます、なんて恥ずかしくて言えないか。不人気であることが俺のポリシーになっているので、できれば秘密にしておいて欲しい。教えるなら、信頼できる人にこっそりと。読んでくれる人は、少なくていい。知る人ぞ知る、影のアンダーワールドとして、ダークに地味に這いつくばって生き残りたいから。 (ちなみにジャンル順位は、200番台が理想のポジション!)


不特定多数の人に書く文章って、どうしても普遍的な内容になってしまう。俺の場合は、ターゲットをある程度固定している部分もあるので、好んで来てくれる人は、もしかしたら俺と同類かも…なんて考えてみたりします。


文章を書くって、とても楽しく、面白い。俺はうまくないけど、文章を書くのが好きです。話すのとは違う、心の深い領域を表現できる有益な手段なんです。もし俺のブログを読んで、自分もブログを始めようと思う人が現れたら、それはそれでうれしい。自分の中に眠っている才能を呼び覚ます可能性があるかも。どうぞ、自分にしかできない世界を築いていけるようにがんばって下さい。


今の世の中、自由にならないことが多い。だけど、限られた条件の中だからこそ、考える力がモノを言う。想像力と感性こそは、人間を形成する重要な要素。俺という人間が、映画を見て笑っているだけの男じゃないことは、ブログを読めばわかる。映画こそは、生きる力であり、困難に立ち向かう力であり、ストレスを推進力に変える力の源なのだ。


石の上にも3年。はたして俺は、一般的にブロガーと言えるのかどうかわかりませんが、一応ブロガーの端くれでしょう。いいじゃん、俺は俺のスタイルを貫くまで。男は黙って自分のなすべきをなす。死して屍、拾うものなし。映画館がある限り、通う力がある限り、劇場の臨場感をお伝えできる限り、映画熱は不滅であります。


では、4年目を目指して、これからもがんばります。よろしければ、今しばらくお付き合い下さい。



                                         2008年6月29日 桑畑四十郎





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2008-06-28

ひぐらしのなく頃に

テーマ:邦画

てっきりセミ怪人が現れて、女子高生を食い荒らす映画だと思ったのに、全然違いました…ちぇっ。


“ひぐらし” とは、セミの一種。夏から秋にかけて、カナカナと鳴くアレです。俳句では秋の季語になりますが、本作の舞台は6月。このタイトルが意味するところは、一体何だろう?


原作は、竜騎士07/07th Expansionの同名サウンドノベルゲーム。アニメ化を経て、いよいよ実写映画化となりました。今回は、シリーズ第1作 「鬼隠し編」。監督・脚本は、及川中。音楽は、川井憲次。


出演は、前田公輝、飛鳥凛、松山愛里、あいか、小野恵令奈、杉本哲太、川原亜矢子、谷口賢志、田中幸太朗、三輪ひとみ、米山善吉、星ようこ。


さて、映画ですが、妄想と現実の境界線を楽しむ作品に仕上がりました。流されると持って行かれそうになるので、ひたすら正気を保つことを心がけて下さい。そりゃねえだろシーンの連続に、観客の理性はどこまで耐えられるか?


俺個人は、原作を知りません。妻がファンなのですが、俺にはアニメ版の絵柄がどうも生理的に受け付けなくて、第1話で挫折。映画は及川監督ということもあり、演出面でちょっと期待もあり、見に行くことにしました。まあ、つれづれなるままに。


内容は、閉ざされた田舎で起きる、ドタバタ流血バラエティ。東京から転校して来た少年の視点で、偏った物語が展開します。思い込みが疑心暗鬼を生み、悪夢化して暴走…。見方は自由自在で、あらゆる解釈が可能。人によって印象がまるで違うものになる可能性もあるので、誰かと一緒に行った人は、見終わった後で激論を交わすのもよし。


毎年、1人が死んで1人が行方不明になるという。“オヤシロさま” の祟りか?不安が憶測をかきたて、疑念と憎悪が次第に渦巻いていく。正解率1%の謎を、果たして解き明かすことができるか?


ファンの人たちの評価については、その筋のブログを探して読んでみて下さい。俺の視点から言うと、かなりムカつく映画であることは間違いない。どいつもこいつも、ぶっ殺したくなるくらい憎たらしい!


主演の前田公輝は、思わせぶりな登場をしたものの、開始まもなくヘタレてます。非力で単細胞で、知性のかけらもありません。ああちくしょう、イライラする。こんな奴はさっさとブチ殺されて、主役交代してしまえ!


ヒロインの飛鳥凛は、重~い目つきが印象的だったけど、明るさがウソくさいので、俺的にはイマイチでした。睨みつける表情はなかなかイカすけど、普段の場面がぎこちないから、役柄のバランスがよくないと思う。松山愛里は、飛鳥凛とキャラかぶってそう。おんなじ女の子に見えました。あいかは、セリフがない方がキマる。小野恵令奈は、存在感ゼロ。でもまあ、みんなまだ新人なので、細かいところは大目に見ましょうか。


警察官を演じた杉本哲太は、なかなかイヤらしい役柄。これって、結構おいしいポジションだと思います。もともと固いイメージの俳優なので、こういうキャラをやると味が出る。かなり楽しそうに演じていたなあ。


カメラマン富竹を演じた谷口賢志は、「ゴーゴーファイブ」 に出ていた人だそうな。さわやか青年が、ムリにヒゲ伸ばしている感じがかなり違和感。医者役の田中幸太朗は、都会からワケありで赴任して来たような印象。大物ホラー女優・三輪ひとみも出ていますが、チョイ役なのであまり期待しない方がよろしいかと。


で、特筆すべきは、川原亜矢子。看護士役ですが、登場した瞬間からすっげえコワかった。「キッチン」 で初めて見た時から、この世の者でないオーラを出しまくっていたっけ。彼女、いい役者になりましたなあ。ぜひこの路線でがんばっていただきたい。暗闇で声をかけられたら、ゾクゾクするだろうなあ。なかなかいいセリフでした。


及川監督といえば、やっぱり 「富江」 第1作でしょう。「エコエコアザラク」 で悪役ぶりが好評だった菅野美穂を、ホラークイーンとして不動の地位に押し上げた功績は大きい。最近では 「吉祥天女」 で鈴木杏のダークな魅力を引き出すことに成功しています。今回は、川原亜矢子を注目株にした感じですね。


彼の演出は、独特のセンスがある。何というか、はずし方がカッコいいんですね。恐怖とギャグは紙一重。そんなバカな、というような絶妙なスタイルは、カリスマと呼ぶにふさわしい。原作自体、膨大な長さがあるらしいので、続編が実現すれば、彼のライフワークになるかも。


田舎の物語なんだけど、みんな垢抜けし過ぎです。都会からワケありで集団疎開したみたい。イナカもんがいねえじゃん!どこなんだよ、ここは?これは見るからに怪しい連中。こいつらこの野郎、と思って見ていたら、いつの間にか映画の世界にどっぷり浸かっていた自分に気がつきました。変だけど、それなりに面白い。…かなりムカつきますけど。


不安が増大すると、恐怖になる。怒りが増大すると、殺意になる。人間の心ほど恐ろしいものはありません。また、それだけに探求のしがいがあるというもんです。この変てこな世界で、妄想を膨らませながら、次回作を待つとしましょう。


想像力こそは、天から与えられた人間の自由な力。さあ、どんどん考えよう。実は、1年ごとに交代でかくれんぼしてたとか。オヤシロさまって、もしかして八代亜紀だったりして!おお、そりゃ恐い!お供えはぬる目の燗がいい!魚はあぶったイカでいい!しみじみ飲んで祟られよう!そしていよいよセミ怪人が…!(出ないって)


武器だって、何でナタと金属バットなんだ?こんなにかさばって使いにくいもの、非力なコドモは選ばんだろ。田舎なんだから、鎌とか吹き矢とかショットガンとかあるだろ!もっと、狂気に合わせた凶器にしろ!…ってそれが言いたかっただけだろ! (…暴走しつつ、続編に期待しちゃったりして。)





【鑑賞メモ】

鑑賞日;6月23日 劇場:ユナイテッド死ネマ新潟 21:00の回 観客:約30人

メンズデーだったので、オタク兄ちゃんが多かった。廊下を歩きながら、みんな激論してましたねえ。


【上映時間とワンポイント】

1時間46分。時間は短いけど、中身は濃いです。エンドロール終了後に、お知らせあり。


【オススメ類似作品】


「吉祥天女」 (2007年)

監督:及川中、原作:吉田秋生、出演:鈴木杏。「花とアリス」 の悪役ぶりが印象的だった鈴木杏を起用したセンスは絶妙。腕っぷしの強いお嬢様はなかなかイカしてました。親友役の本仮屋ユイカがかわいくてたまらない!


「ノロイ」 (2005年ジェネオン)

監督:白石晃士、出演:小林雅文。本作ではオヤシロさまですが、この映画では霊体ミミズです。ヘタレレポーターの主人公が、狂った霊能者とドタバタする能天気ギャグ満載のトンデモホラー映画。こんなバカが来たら、霊だって怒るよ、そりゃ。


「13日の金曜日PART3」 (1982年アメリカ)

監督:スティーヴ・マイナー、出演:ダナ・キンメル。ナタといえば、やっぱりジェイソンでしょう。このくらいがっしりした人じゃないと、なかなか使いこなせないもんです。シリーズ化した途端にギャグ要素が増えて、何だか明るい印象になりました。公開当時は、3Dだったとか。


「悪霊島」 (1981年角川)

監督:篠田正浩、原作:横溝正史、出演:鹿賀丈史。ぬえの鳴く夜は恐ろしい、っていうキャッチコピーが有名な作品。ぬえが鳴くと、人が死にます。では、ひぐらしが鳴くと何が起きるんでしょうか?




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2008-06-22

西の魔女が死んだ

テーマ:洋画

なかなかイカしたバアちゃんである。…こういう風にカッコよく老けたいなあ。


原作は、梨木香歩の同名小説。監督・脚本は、長崎俊一。主題歌は、あの手嶌葵。「ゲド戦記」 で 「テルーの唄」 を歌ったおねえちゃんですね。彼女の中途半端な歌声は、妙に面白い。


出演は、サチ・パーカー、高橋真悠、りょう、大森南朋、木村祐一、高橋克美。


さて、映画ですが、とても居心地のいい作品に仕上がりました。こういう質の高い映画に出会うと、この趣味を続けてきてよかったなってつくづく思います。


内容は、登校拒否になった中学1年生の女の子が、田舎のおばあちゃんの家に預けられる物語。思春期の不安定な心と、年を重ねた人生の達人の心が、静かに、ゆっくりと交流していく。


本作は、ストーリーを追いかけるよりも、ゆったりした時間を味わう気分で見た方がよろしい。普段見逃している情景、聞き逃している音、ちゃんと見ていなかった相手の顔、表情、声色、息づかい…。観客の側でも、眠っていた五感が、しおれていた生命力が、失われていた何かが再生していくのを感じられると思います。頭で考えるのは後にして、劇場内に流れる空気を感じ取ってみて下さい。


主演のサチ・パーカーは、あのシャーリー・マクレーンの娘だそうな。現在は52歳。12歳まで日本で生活していたらしく、日本語がとても自然でした。表情も豊かで、気品あふれる佇まいも美しい。


孫を演じた高橋真悠は、これが映画デビュー作。飾らない、素朴な表現力を持っているようです。七色に変化する表情にご注目。かわいげがあるようで、なかったりする…おお、これぞ女の子!彼女は、なかなか面白い女優になるかも。演技力はまだ未知数なので、これからの活躍に注目しましょう。


両親役は、大森南朋とりょう。この組み合わせだけで、どういう家庭環境か想像できますねえ。隣人が木村アニキで、郵便配達人が高橋のおっさん。うわはは、絵に描いたようなわかりやすいキャスティング。それだけに、主演の2人の演技に注目できるというものかも。


特筆すべきは、“音” だと思います。本作では、静かな場面がとても多い。だから、普段だったら聞き逃している小さな音が、ちゃんと耳に入ってくる。例えば、パンをかじる音。サクッという音が場内に響いた途端、心に込み上げてくるものがある。この感覚は、「いのちの食べ方」 や 「築地魚河岸三代目」 で学習した内容に通じていること。見る人によって感じるポイントは違うと思うので、自分なりの感覚でとらえてみると面白い。



“癒し”って何だろうって、時々考えることがあります。広辞苑によれば、“癒す” とは “病気や傷をなおす、飢えや心の悩みを解消する” とあります。つまり、もとの状態に戻すということであって、パワーアップすることではないと、俺は考えています。


疲れた時、心がボロボロになった時、人はどうするか。よほどの強い人でない限り、落ち込むことはあるでしょう。俺なんか、毎日のようにヘコんでいます。そこで重要になってくるのが、居場所というやつです。


心ここにあらず、なんて言葉があるように、体は仕事をしていても、恋人とデートしていても、そこに心が入っていなければ、魂のぬけがらに等しい。がんばり屋さんほど、限界までガマンしてしまうもの。


心って、水のように揺れ動くものなんです。波打つ時もあれば、沸騰したり凍りついたりする時もある。渦を巻いたり、流されたり、爆発したり…。感情って、結構忙しい。


冷水はグラスに、お湯はカップに、というように、心の状態によっておさまる器は異なるもの。自分の精神状態によって、居場所をコロコロ変えるのも1つの方法。本作のタイトルからも想像できるように、2人の関係は期間限定です。果たして、2人の心はどう変化していくのでしょうか。


本作に登場する女の子は、強い意志を持っているけど、その根っこはもろい。はたして魔女バアさんは、どんな風に彼女に接するのでしょうか。はい、俺の話はここまでです。後は劇場で確認して下さい。


癒されてもとの状態に戻ったら、今度は自分の力でリハビリすべし。つまづいて転んだ苦い経験は、必ず心の栄養になる。自分と真摯に向き合う勇気があれば、必ず道は開ける。そして今度は、困っている誰かを助けてあげればいい。悪循環でなく、善循環。そういう命のリレーを、続けられたらいいなって思います。




【鑑賞メモ】

鑑賞日:6月21日 劇場:ユナイテッドシネマ新潟 15:30の回 観客:約30人

年配の人が多かったように思います。女性の1人客もチラホラ。みんな静かに見てくれて気持ちよかったッス。


【上映時間とワンポイント】

1時間55分。気がついたらもうそんなに時間が経っていたの、と感じるくらいの時間なので、さほど苦痛ではありません。むしろ、終わった後もまだ映画が続いているようで、何とも心地がよかった。さあ、劇場を出る時はぜひ、優雅な足取りで。


【オススメ類似作品】


「オズの魔法使い」 (1939年アメリカ)

監督:ビクター・フレミング、原作:ライマン・フランク・ボーム、出演:ジュディ・ガーランド。西の魔女といえば、やっぱりコレでしょう。この映画では悪役、さて本作では…?有名な主題歌のタイトルは 「虹の彼方に」。本作の主題歌は 「虹」。うーむ、共通点多いですねえ。


「魔女の宅急便」 (1989年徳間書店)

監督・脚本:宮崎駿、原作:角野栄子、声の出演:高山みなみ。人間と魔女のハーフであるキキは、本作と同じく13歳。やっぱり魔女修行って、この年令が一番タイミングがいいのかな。男の子トンボが、彼女の名前がわからずに 『…魔女子さーん!』 って呼ぶ場面は爆笑でした。この明るさがあれば、魔女とつき合えるよ、きっと。


「赤ひげ」 (1965年東宝)

監督・脚本:黒澤明、原作:山本周五郎、出演:三船敏郎、加山雄三。魔法モノではありませんが、人間の癒しがテーマなので、ご紹介しておきます。気難しいミフネ先生のもとで修行する青年・加山雄三にもご注目。この映画の根底に流れるヒューマニズムは、本作と共通するテーマだと思います。医者なのに腕っぷしが強く、ケンカしてケガさせてしまって苦悩するのも、アンバランスで笑えます。



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2008-06-21

ラスベガスをぶっつぶせ

テーマ:洋画

頭がいいわりには、けっこうマヌケです。 ラスベガスって、ユルいんですね。


しかしまあ、このタイトル、どうにかならんか。かえって頭悪そうな感じがするんですけど。百姓一揆じゃないんだから、もっとスタイリッシュなタイトルにして欲しいなあ。原題の 「21」 でいいじゃん。ははあ、さては 「24」 とごっちゃになるのを避けたかったからか。


原作は、ベン・メズリックの 「ラス・ヴェガスをブッつぶせ!」。監督は、ロバート・ルケティック。出演は、ジム・スタージェス、ケイト・ホスワース、ケビン・スペイシー、ローレンス・フィッシュバーン。


さて、映画ですが、軽~い作品に仕上がりました。何の盛り上がりもないまま終了。観客の頭脳のレベルは関係ないと思います。…この連中、本当に優秀な学生なのか?


主演のジム・スタージェスは、どうもイケてません。おぼっちゃんビーム出しまくりなので、とても貧乏な学生に見えない。奨学金が欲しくて勉強がんばる奴は、もっとハングリーじゃねえのか?


この兄ちゃん、素直過ぎて、すぐにダマされそうに見える。頭はいいけど、独創性はゼロ。覚えたことを効率よくこなすのがうまいだけ。こういう人っていっぱいいると思う。才能があるのは認めるけど、何だか面白みに欠ける男。


ヒロインのケイト・ボスワースも、どうもイマイチ。確かにキレイだけど、影が薄い。ズルい女なんだか、真っ直ぐな女なんだか。この中途半端さが、主人公とちょうどつり合う感じはしますけど。


サブキャラの方が味がある感じがするけど、彼らが正面に出ると映画のバランスが崩れるから、まあ仕方ない。で、ベテランのスペイシーとフィッシュバーンも、ちょっと空回りしている感じがする。せっかくの共演なのに、惜しいなあ。


内容は、MIT(マサチューセッツ工科大学)の優秀な学生がチームを組み、ラスベガスのカジノで一儲けを企む物語。タイトルからすると、カジノで大損した連中が武装して押し寄せて銃撃戦…っていうイメージが湧くんですが、やっぱり違いましたねえ。(…あ、俺だけ?)


俺自身、ギャンブルをやる習慣がないので、もしかしたらこの映画のよさがわからないのかもしれません。でも、それを差し引いても、これはイカンでしょう。ふざけんなって感じ。


彼らが戦いに挑んだステージは、ブラックジャック。イカサマなのか合法なのかはよくわからんが、うしろめたい気分になることは確か。俺はこんな連中、応援する気になれません。どうぞ勝手に盛り上がって下さい。


ギャンブルの魅力については、俺は語る立場にありません。そういう意見をお求めの人は、他のブログに行って下さい。俺はやっぱり、地道に働く方が好きです。稼いだ金を全部趣味に使ってしまう甲斐性なしだけど。


本作の主人公は、この後どんな人生を送るのだろう。世の中そんなに甘くないから、どこかでちゃんと学ばないと、いつか身を滅ぼすことになろうかと。え、オヤジの意見はどうでもいい?そりゃそうだよね。自分の生き方は自分で決める。そして結果を潔く受け入れる。それができれば立派な大人。


生きることは、選択すること。どのタイミングでどのカードを切るかは、自分で決めるべし。決めたからには迷うな。前に進む以外にないのだ。運も不運も乗り越えて、その壁の向こうにある真実をつかみ取れ! …うーん、人生ってギャンブル。




【鑑賞メモ】

鑑賞日:6月19日 劇場:ワーナーマイカル新潟 20:25の回 観客:3人

みんな男の1人客でした。静かでよかったッス。


【上映時間とワンポイント】

2時間2分。退屈になると眠気が来るかもしれないなので、お疲れの人はご注意。


【オススメ類似作品】


「レインマン」 (1988年アメリカ)


監督・脚本:バリー・レヴィンソン。出演:ダスティン・ホフマン、トム・クルーズ。カードを記憶してカジノで一儲けする映画といえばやっぱりコレでしょう。本作の中でもこの映画の話題がありましたが、学生たちは、トムを持ち上げホフマンをコケ下ろしていました。…ホフマンの方が絶対カッコいいのに。


「マーヴェリック」 (1994年アメリカ)

監督:リチャード・ドナー、出演:メル・ギブソン、ジョディ・フォスター。本作はブラックジャックですが、こっちはポーカーです。イカレたカップルが、騙し合いながらも楽しい人生を生きる物語。こういう世界だったら憧れるなあ。


「バグジー」 (1991年アメリカ)

監督:バリー・レヴィンソン。出演:ウォーレン・ベイティ。やっぱりコレも挙げとかなきゃいかんでしょう。ラスベガスをぶっ立てたおっちゃんの物語。スゴイ仕事は、イカレた男じゃないとできねえ!




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2008-06-16

最近読んだ本

テーマ:

精神的に追い込まれて映画に行く気力がない時は、本を読みます。食べたいものを食べるのと同様、心に必要な栄養素を、映画とは違った手段で吸収できるし、映画で感じたことを整理する手助けにもなります。ここ2ヶ月くらいの間に読んだ本を、いくつかご紹介。



「失敗は予測できる」 (中尾政之著、光文社新書)


製造業では、価格が限界に近い状態でモノ作りをしているせいもあって、わずかな失敗も許されない。俺も、100分の1ミリ、1000分の1ミリ寸法が外れただけでゴミになってしまう製品を毎日作り続けています。不良品を作らないように神経をすり減らす毎日。そういうわけで、こういうタイトルを見つけて、飛びついてしまいました。


この世には “失敗学” という学問があるらしい。この本では、大企業の大きな失敗から、日常における小さな失敗まで、こと細かに分析してくれます。聞けばなるほど、と思うことばかり。これで失敗しなくなる、というものでもありませんが、いつもしている失敗は確実に減ると思います。


失敗した時に学ぶ姿勢があれば、次はもっとグレードの高い仕事ができる。だから若者は、どんどん失敗して学べ!…なんてこと、言ってあげたいなあ。




「ほめる達人は、人生の達人」 (有本隆著、グラフ社)


これは、とても優しい本です。世の中、こんな人ばかりだったらいいのに。


今の世の中、けなされたり怒られることはあっても、人からほめられることなどほとんどありません。いじめがいじめを呼び、虐待が虐待を呼ぶ。甘い言葉を聞くのは、だまされる時だけ。 …イヤですねえ。


この本では、言葉の伝え方をとても丁寧に表現しています。たぶん、相当な苦労をされた人なんでしょう。シンプルな文章の裏側に、経験に裏打ちされた情熱を感じます。


人の迷惑になるようなことはするな、とはよく言われますが、人からして欲しいことを、自分からすすんでやりましょうという人は少ない。優しさや親切って、あだになることも多いから。


だけど俺は、優しい人が好きです。一生懸命真面目にがんばる人が好きです。安易な励ましが人を傷つけるという最近の論調がありますが、それは相手の気持ちを無視しているからです。相手が何を望んでいるかがわからないから、とんちんかんなことを言ってしまう。言葉ってやつはホントに難しいですね。


やたらとほめればいいってもんじゃない。やみくもにけなせばいいってもんでもない。発信者と受信者がシンクロしていなければ、メッセージは伝わらない。大切なことは、一体何か。


この本を読んだおかげで、少し肩の力が抜けました。俺もいつか、人からほめられるような文章を書いてみたいと思います。まだまだ修行が足りんなあ。




「人のセックスを笑うな」 (山崎ナオコーラ著、河出文庫)


映画を見て、原作に興味が湧いたので読んでみました。ケータイ小説ということあって、1時間くらいで読み終わっちゃった。感想は、はっきり言ってつまんない。笑うどころか、あくびが出ました。


作者は、たぶん女性なんでしょう。女の側から見た理想的な男のイメージが垣間見えるので、かえってイヤミに感じてしまった。だからたぶん、男が描いた一方的な女性像に対する警告…ってほどでもないんだけど、何だか侘しい気分になりました。


一言で言うと、軽すぎる。恋愛でも何でもない。恋愛ゴッコというべきか。こんな関係って、キモチワルイ。映画の方がよっぽど面白かった。今どきのレンアイってこんなもんなんですか。魅力ないなあ。


巻末にある解説記事はベタほめですが、俺にはよくわかりません。女の気持ちがわかる、なんて知ったかぶりもしたくないから、わからんことはわからん。それでいいと思う。だからこそ、わかって欲しいって思うもんでしょ。そのためには、もっと自分をさらけ出す勇気があってもいいんじゃないかな。




「キリンビール大学 ビールでいただきます!」 (大田垣晴子著、ソフトバンククリエイティブ)


何となく買ってしまった。料理のことなんかわからんのに。ただ、最近はビールがやたらと悪者にされているような気がするので、ビール応援本が読みたかったのも事実。


内容は、ウェブサイトの人気講座が、本になったもの。著者は、キリンビール大学食学部の教授だそうな。ビール好きにはたまらない内容を、かわいいマンガで紹介します。こういう女性は、魅力的だと思う。一緒に飲んだら楽しいだろうな。


枝豆、焼き鳥、ギョーザ、天ぷら、鍋、焼肉…。ああ、ビールって偉大。ちなみに俺は、生ビールの泡が好きです。好きなビールの銘柄は、キリンラガー!




「おだやかに断る技術」 (多湖輝著、新講社)


前回紹介した 「曖昧力」 の著者の最新本。前回は受身的でしたが、今回はちょっと攻撃的。世の中には、頼まれるとイヤと言えない人が多い。もちろん、俺もその部類に属するんだと思う。現実の社会では、映画のようにカッコいいヒーローはなかなか登場しない。だから、自分が強くなるしかない。


意地悪な相手と戦うには、強い意志が必要である。ケンカをするのにも、コツというものがある。職場の人であれば、完全に敵対するとマイナスになるから、仕事上困らない範囲で自己主張する方法を考えなきゃならない。


この本では、具体例をあげて対処法を伝授する形になっているけど、ちょっと暴走気味であるような気がする。そりゃ確かにその通りなんだけど、それができれば苦労しないよ、という印象でした。気の弱い人は、そういう一言が言えないから苦悩しているんだから。


できれば俺としては、内面の部分をもっと掘り下げてアドバイスして欲しいと思いました。この表現では、気の弱い人はますます萎縮してしまうでしょう。湧き上がるものがなくては、前に進むエネルギーにならないもんね。


多湖先生の考え方は素晴らしいと思う。ただ、この本はあまりイケてないかなあ。おだやかに断る方法を体得するプロセスは、決しておだやかじゃないッス。やっぱり、知恵と勇気なんですね。




「うっかり死んでしまわないための 死の雑学」 (上野正彦著、イースト・プレス)


コンビニで売っている500円くらいの本です。人間、いつ死ぬかわからない。まさかこんなことで死ぬの?というような事例がたくさん紹介されています。まじめな本なんですが、それがかえって笑いを誘うからあなどれない。


特に第三章。“性にまつわる危険な話” では、笑いすぎてこっちが死にそうになりました。女物の下着を装着したまま死んだジイさんの話は切なかったなあ。他にも、常識とされていることが実は危険性をはらんでいた、なんてことも指摘しているので、大変勉強になる本です。


とりあえず、みっともない死に方をしたくない人は、一度読んでみて下さいな。




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2008-06-15

ジュノ

テーマ:洋画

女の強さを思い知れ!彼女をはらませてうろたえているヘタレ男は、この映画を見て勉強しろ!


タイトルは、主人公の名前です。語源は、ギリシャ神話に出てくるゼウスの奥さんだそうな。「X-MEN」 で壁ぬけ少女を演じ、「ハードキャンディ」 でチン切り少女を演じたエレン・ペイジが、今回は妊娠した女子高生を熱演!


監督は、ジェイソン・ライトマン。アイバン・ライトマン監督の息子だそうな。脚本は、ディアブロ・コディ。彼女は、本作でオスカーを受賞しました。やっぱり映画は、脚本が命ですね。


出演は、エレン・ペイジ、マイケル・セラ、ジェニファー・ガーナー、ジェイソン・ベイトマン、アリソン・ジャネイ、J・K・シモンズ、オリヴィア・サルビー。


さて、映画ですが、生命力に満ち溢れた作品に仕上がりました。この映画の奥底に流れる、人生を楽しむ心を感じ取ってもらえたらベストだと思います。


16歳の女子高生が、同級生の子供を妊娠した。どひゃあ。題材からして、いかにもダークな世界に引きずり込まれそうですが、ジュノという女の子は一味違います。…さあ、彼女が選んだ道は?


男の俺が言うのも何ですが、本作は、女性のみなさん全てにオススメしたい映画です。俺なんかではわからない、深いところで主人公に共感できると思うから。何だか、そんな気がするんです。


先日見た 「4ヶ月、3週と2日」 とはまるで雰囲気が異なる。女ってスゴいなあ。あっちも驚いたけど、こっちも驚いた。さすがは、出産という最高の機能が備わった女性。肉体的にも精神的にも、男を超越したものがあります。女には、男にはない力がある。男性諸君も、勉強になるので見て損はないと思う。


前にも言いましたが、我が家は “できちゃった婚” です。だから、予期せぬ妊娠に対しての、男のうろたえぶりはリアルに想像できる。最近では “授かり婚” というようなありがたい言葉もあるから、いい時代になったもんです。


俺の場合、驚いたけど、わりとすぐに冷静になった。口から出た言葉は、『…産むか?』 だったと思う。


『…いいの?』 『…いいよ、がんばって産もうよ。お前…母親になるんだぞ。』 今思えば、これがプロポーズの言葉だったかなあって思います。…テヘヘ。


だから、映画の中で、妊娠した事実を告げた時に彼氏の反応を見た時は、こりゃいかんと思いました。でもねえ、高校生なんてそんなもんだろ、とも思いました。俺は立場的には、ジュノの父親の視点なんですが、彼氏の立場もよくわかってあげたい。だって、いじらしいじゃん。


本作には、様々なタイプの男女が登場します。その誰もが、こんな人が絶対いるって思わせるようなキャラなんです。だから、憎めない。味方になってあげたくなる。それぞれが、とても魅力的に思えるんです。


観客は、画面に展開されるドタバタに翻弄され、すっかり持っていかれます。固唾を飲んで、ジュノの行動を見守る。自分だったらどうするか。どうすればいいのか。考えながら体感して下さい。


こういう優れた映画がアカデミー脚本賞を受賞すると、映画ファンとしてうれしい。アメリカの審査の目もなかなかのもんじゃないですか。ホントに、実によく出来ています。お見事でした。


自分の娘が将来こういう立場になったら、参考にしようと思います。俺の遺伝子を受け継いでいるんだから、マトモな男には惚れないんだろうなあ。まあ1つ言えるのは、どんな男を好きになってもいいから、覚悟して付き合え、ということですね。それしかない。自分がしでかしたことに責任を持つのが、大人になる第一歩である。


年齢的に大人でも、子供っぽい人はたくさんいる。え、お前もそうだろうって?当たり前じゃん!そんなわかりきったこと今さら言わんで下さい。だから、肝心な時にビシッと決められる大人になりましょうよ。完璧な大人にはなれなくていい。子供は、見ていないようでちゃんと見ているし、親だっておんなじです。


理解しているからこそ、モメ事も起こる。やっぱり人間って、協力し合わないとうまくいかないようになってるんですね。この映画を見たら、ケンカした友達とも仲直りできますよ、きっと。


愛のカタチは、人それぞれ。大きさも様々。自分のことは、自分だけじゃわからない。相手がいてこそ、自分というものが理解できる。そういうシンプルな部分を、大切にしたいと思います。さてあなたは、この映画で何を感じるでしょうか。あなただけにわかる感覚で、この映画を楽しんでみて下さい。




【鑑賞メモ】

鑑賞日:6月14日 劇場:ユナイテッドシネマ新潟 14:45の回 観客:約20人

俺の近くにいたおっさんが、グショグショに泣いてました。…もしかして、娘さんに何か?


【上映時間とワンポイント】

1時間36分なので、忙しい彼氏も誘いやすいことでしょう。この映画を見た後で、大事な話があるの…なんてあらかじめ言っておけば、効果絶大。後は、逃げないようにしっかりつかまえておきましょう。


【オススメ類似作品】


「結婚の条件」 (1988年アメリカ)

監督・脚本:ジョン・ヒューズ、出演:ケビン・ベーコン、エリザベス・マクガバン。妊娠をきっかけに、ちゃんとした男になろうと努力するヘタレ君を、ケビンが好演。大きなお腹にマグカップを置く場面はなかなかイケてました。ちなみにエリザベスは、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」 で、デ・ニーロと結ばれなかった悲しい女を演じた女優。彼女の幸せな笑顔が見たい人は、コレを見よう!


「ゴースト ニューユークの幻」 (1990年アメリカ)

監督:ジェリー・ザッカー、脚本:ブルース・ジョエル・ルービン、出演:デミ・ムーア、パトリック・スウェイジ。これもまた、アカデミー脚本賞を受賞した、恋愛映画の傑作。まだ人間の女だったころのデミがまぶしくて美しくて、それだけで泣けちゃいます。誰にでもかわいい時期はあるもんです。


「キッド」 (1921年アメリカ)

監督・脚本・主演:チャールズ・チャップリン。恋愛映画ではありませんが、根底にあるものは本作と共通しています。生まれ出る子供が、全て幸せになれるわけじゃない。困難な誕生であるからこそ、そこから何かが生まれることもある。ギャグの合間に見せる彼のまなざしは、永遠に忘れない。




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2008-06-14

非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎

テーマ:洋画

チンコのある少女ってどうよ。 …あんた、絶対童貞だろ!


ヘンリー・ダーガーとは、人の名前です。世にも稀な、孤高の芸術家。こういう人のことを、アウトサイダー・アーティストというんだそうです。最も本人は、芸術家という自覚はなかったんでしょうけど。その彼の生涯と物語をつづった、ドキュメント映画です。…すごいじいさんもいたもんだ。


製作・監督・脚本は、ジェシカ・ユー。ナレーションを担当したのは、ラリー・パインとダコタ・ファニング。出演は、大家さんと近所の人たち。


さて、映画ですが、いろいろ盛り込み過ぎてちょっと失敗かなあという印象でした。俺としては、ヘンリーという男の心にもっと踏み込んで欲しいと思ったんですが、面白がって撮っただけって感じ。もうちょい、何とかならんか。


1973年、ヘンリー・ダーガーという老人がこの世を去った。彼は、身よりも友人もなく、人生の最後の40年間をこのアパートで過ごしたという。ところが彼の死後、部屋で発見されたのは、15000ページを超える長編小説の原稿と、数百枚の挿絵であった。その作品群もスゴいけど、それを誰にも言わずに書き続けていた事実も驚愕に値するってもんでしょう。


普通の人間だったら、すごいものを書いたら人に見せたくなるところですが、彼にはそういう人がいなかったのかも。つまり、作者が自分で、観客も自分。自分だけの世界に浸って、自分の人生を生きる男。そういうのって、俺はありだと思うんです。だって、昼間はちゃんと働いていて、誰にも迷惑かけずに生きているんだから。決して引きこもりではない。充分健全。…ただ、すごく恥ずかしがりやだったんですね、きっと。


彼が描いた絵には、少女たちが数多く登場する。しかし…あれれ?チンコがついてますねえ。オッパイとチンコという組み合わせは、「デビルマン」 の飛鳥了を思い出しますが、ヘンリーじいさんが死んだころは、まだマガジンに連載中くらいだから、最終回はまだだもんね。…というか、ヘンリーがデビルマン読んでるワケねえだろ!


俺が思うに、彼は童貞だったんだと思います。幼い頃に母親と死別し、妹が里子に出されたこともあって、少女に執着するようになったのではないかと映画は言います。だから、いわゆるロリコンじゃない。絵を見ればわかる。性的対象にしていない。そこにあるのは、清らかな憧憬の世界。だから、小説というよりは、童話なんじゃないかな。


この映画の見どころとして、彼の絵をアニメーションにしたことが強調されていますが、俺的にはこれが一番余計だったと思う。2年もかけて作った割りには、かなりヒドい。このセンス、最悪。絶対動かさない方がよかったと思う。そんな時間があったら、もっと彼の内面の世界に踏み込んで欲しかった。


世の中には、才能のある人がたくさんいる。その才能が誰かに見出されて、商売に結びつくものだけが世に出る。人々を魅了し、お客の期待通りの仕事をして収入を得る。それができる人とできない人がいる。人をあっと言わせたい人もいれば、ただ描くことが好きなだけの人もいる。果たして、ヘンリーという男はどういうタイプだったのか。たぶん、ただ好きだっただけなのかもしれません。


彼の作品の価値を知るには、彼の孤独な心ともっと向き合ってみる必要があると思う。どれほどのファンがいるのかわかりませんが、人によってはこの映画を快く思わない人もいるかもしれない。ヘンリーの作品を愛する人たちの話を、いろいろ聞いてみたいもんです。


さて、ヘンリーは、この映画をどんな気持ちで見ているでしょう。すっごく恥ずかしがっているかもしれません。人に読ませるために生み出されたものなら、喜んでいるかもしれません。幸か不幸か彼の作品は、世の人の知るところになりました。


ヘンリーじいさんの作品は、孤独な人を応援するアイテムになるかもしれない。わかる人にはわかる、深い世界。孤独であることは、必ずしも悪いことじゃない。俺も、孤独を愛する者の1人として、彼の生涯に敬意を払いたいと思います。あの世でもしヘンリーに会ったら、1つだけ質問したいなあ。 …やっぱりあんた、童貞?




【鑑賞メモ】

鑑賞日:6月11日 劇場:シネウィンド 20:30の回 観客:約4人

オタク風の兄ちゃん2人組がいたんですが、途中から思いっきり寝てました。あんたら、何を期待したんだ?


【上映時間とワンポイント】

1時間22分と短いですが、ドキュメントだしナレーションが長いので、作品に入り込めないとツラいかも。


【オススメ類似作品】


「木を植えた男」 (1987年カナダ)

監督・脚本:フレデリック・バック、原作:ジャン・ジオノ。孤独な男が、山に木を植え続けた様子を、第三者の視点で綴ったアニメーション。日本語ナレーションを担当したのは、三國連太郎。オスカー受賞作品。


「クライング・ゲーム」 (1982年イギリス)

監督・脚本:ニール・ジョーダン、出演:スティーヴン・レイ。ジョーダン監督の冗談みたいなトンデモ映画。中盤で、ヒロインの正体がバレるシーンが爆笑でした。だって股間にアレが…おお、本作とおんなじじゃん!


「美しく諍い女」 (1991年フランス)

監督・脚本:ジャック・リヴェット、エマニュエル・ベアール。“うつくしく いさかいめ” と読みます。このタイトルと、4時間という長い上映時間と、エマニュエルのヘアが話題になった映画。画家とモデルが、芸術を求めて奮闘する姿がとても美しかった。最後の場面で、せっかく描いた傑作を “封印” してしまうのが、当時の俺には理解できなかった。でも、今はわかるような気がします。本作で学びました。




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2008-06-12

シューテム・アップ

テーマ:洋画

温泉旅館で射撃ゲームやってる気分でした。 …アクロバティックな、銃の撃ち方48手!


“shoot 'em up” って何だろう? “shoot up” は “銃を乱射する” という意味で、 “them” は “they” の目的格だから、“彼らを” になる。つまり、“奴らに銃を撃ちまくれ” ってことでいいんじゃないでしょうか。 (アドバンストフェイバリット英和辞典を参考)


監督・脚本は、マイケル・デイビス。撮影監督は、ピーター・パウ。出演は、クライヴ・オーウェン、モニカ・ベルッチ、ポール・ジアマッティ、ラモーナ・プリングル。


さて、映画ですが、ノリノリのアクションバカ映画に仕上がりました。何も考えなくていいです。現実の苦悩はしばし忘れて、ただひたすら楽しみましょう。バカバカしさもここまでいけば、ある意味芸術です。


開始5分で、これはいい加減な映画であると直感しました。リアルさなどかけらもありません。妄想と、理想的願望が入り混じった、小学生の初夢みたいな脳天気ワールドが目まぐるしく展開します。


この映画をオススメするとしたら、とりあえず銃が大好きな人。それから、面倒なことを考えるのが大嫌いな人にもぜひ。野郎同士で行くもよし。合コンなんかで、お目当ての女の子と抜け出した時なんかにこの映画にシケ込めば、ほろ酔い気分でさらにヒートアップ!そのままラブホでシューテム・アップ!


内容は、ヒゲの濃いおっさんが主人公の、巻き込まれアクション。どういうわけか生まれたての赤ん坊を助けるハメに。しかし、その赤ん坊は、重要な秘密を抱えていた。謎の組織に追われながら、ベイビーを抱いて派手な銃撃戦が炸裂!風俗のおねーちゃんもついでに巻き込んで、決死の逃亡劇へ…。


主演のクライヴ・オーウェンは、今まで俺的には全然イケてない俳優でしたが、本作で少しばかり見直しました。こういうバカ映画に堂々と出られる器を持っているということは、大いに評価すべきでしょう。「キング・アーサー」 「インサイド・マン」 「トゥモロー・ワールド」 が全部コケましたが、本作はメガヒット!


ヒロインを演じたモニカ・ベルッチは、イタリア生まれの妖艶な美人。もともとモデルだったのでキレイですが、演技力の方はちょっとどうかと。「パッション」 で演じたマグダラのマリアと同様、娼婦役がよく似合う。モニカの巨乳と、クライヴの胸毛が密着した濡れ場は、ひたすらマッチョでスポーティ。エロさは、あんまりないかも。


悪役のポール・ジアマッティは、「レディ・イン・ザ・ウォーター」 の主役だったおっさんですな。この人、よく見かけるような気がするんだけど、どうにも印象が薄い。頭髪も薄い。だから、あんまり悪そうに見えません。どうせすぐ殺されるんだろうと思いきや、なかなか死にません。この方がある意味ハラハラしたりして。


というわけでこの映画、基本的に4人しか出てきません。他の奴らは出てきた途端に死んだりして、顔を覚えるヒマもありません。だから、同じ人が何回死んでも、誰も気がつかないでしょう。

特筆すべきは、標的となった赤ん坊。どう考えても、映画の途中で5回くらいは絶対死んでいると思う。ところがこのガキ、なかなか丈夫であります。生まれた直後にもう首がすわっているらしい。揺さぶろうが、銃弾が飛び交おうが、元気に泣いております。ヘビメタを聞くと泣き止み、銃を見せると喜びます。


うーむ、今どきの物騒な世の中、こんなマッチョな赤ん坊だったら、きっとたくましく生きていけると思う。虐待されたらやり返す。こういうコドモが、これから世の中を動かすのだ!そのうち、テメエの力で産道を抜け出し、へその緒を噛み切り、1人で産湯に浸かる、ハードボイルド・ベイビーが登場して欲しい!


この映画の最大の見どころは、アクロバティックな銃撃戦。パンフの記事によると、銃愛好家がツッコミを入れる場面もてんこ盛りらしい。でも、面白いから許すとのことです。うへえ、こんな撃ち方ありか?おいおい、いくら何でもそりゃバカバカし過ぎる…どうぞ、お好きなだけツッコんでみて下さい。


おっさんのアクションにしては、テンポがいい。体のやわらかいジェイソン・ステイサムと違い、クライヴは体が堅そうだ。でも何というか、男性ホルモンを放出する雰囲気がある。オヤジくさいというよりは、男くさいという表現が似合うと思う。わかりやすく言うと、東映Vシネマのノリですね。


あっしには関わりのねえことでござんすが、乗りかかった船だ。地獄の底まで付き合いましょう。どうせ世の中、一寸先は闇だ。この命、あんたにくれてやる。そのかわり、面白いもん見させてもらうぜ。しがない中年男の意地ってもんを、とくとご覧あれ。男ってのは、燃やすもんが必要なんです。


バカにされようと、ののしられようと、自分の好きな道を堂々と生き抜くべし。華がないと思っていたクライヴ・オーウェンでしたが、ここにきて初めて輝いたような気がします。いいじゃん、オーウェン、応援するぜ!




【鑑賞メモ】

鑑賞日:6月9日 劇場:ユナイテッドシネマ新潟 21:45の回 観客:約15人

メンズデーだったので、男ばっかりで気楽に見られました。


【上映時間とワンポイント】

1時間26分。コンパクトでシンプルなので、飽きっぽい人でも大丈夫です。R-15指定。あと、妊婦はやめといた方がいいでしょう。まあ、こういうのがお好きなら構いませんが。


【オススメ類似作品】


「誘拐犯」 (2000年アメリカ)

監督・脚本:クリストファー・マックァリー、出演:ベニチオ・デル・トロ。こちらは、妊婦が標的となって銃撃戦になる映画。中盤からの盛り上がりは圧巻。ライアン・フィリップが以外にカッコいい。妊婦役は、あのジュリエット・ルイス!悪役は、“ソニー・コルレオーネ” ジェームズ・カーン!


「ハードボイルド 新・男たちの挽歌」 (1992年香港)

監督:ジョン・ウー、出演:チョウ・ユンファ、トニー・レオン。赤ん坊を抱いての銃撃戦といえば、やっぱりコレでしょう。服に火がついて、赤ん坊のオシッコで消える場面は爆笑でした。


「カンゾー先生」 (1998年東映)

監督:今村昌平、原作:坂口安吾、出演:柄本明、麻生久美子。内容は全然違いますが、冒頭の場面に共通点あり。本作ではニンジンでしたが、この映画ではダイコンです。やっぱり野性の男は、アゴの力が違う!








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2008-06-08

築地魚河岸三代目

テーマ:邦画

食材にかける男たちの情熱を体感せよ。…本当にウマいものには、やっぱり理由がある!


タイトルは、“つきじ うおがし さんだいめ” と読みます。これ、かなり言いにくいですねえ。チケット買う時に噛んじゃいました。カツゼツの悪いオヤジに優しいタイトルを希望します。


原作は、はしもとみつおの同名マンガ。監督は、松原信吾。脚本は、安倍照雄・成島出。


出演は、大沢たかお、田中麗奈、伊原剛志、森口遥子、伊東四朗、柄本明、大杉漣、森下愛子、佐野史郎、荒川良々、温水洋一、マギー、江口のりこ、甲本雅裕、田口浩正、六平直政、鈴木一真。


さて、映画ですが、情熱あふれる熱い作品に仕上がりました。食べ物の話題が続いて、頭が混乱してしまっていたので、迷わずこの映画を選びました。見てよかったです。世の中、こういう男たちに支えられているんですねえ。今日は魚を食おう!


内容は、タイトルからも想像できる通り、魚市場が舞台。エリートサラリーマンが、築地の男になろうと努力するというトンデモな物語。しかしながら、これ、結構面白い。俺自身、転職経験が多いこともあって、主人公に共感する部分が多かったからかもしれない。


大沢たかおは、だんだんいい俳優になっていくと思う。「イントゥ・ザ・サン」 でスティーヴン・セガールと堂々と戦うかと思えば、「眉山」 で心優しい医師を演じたりもする。彼って、物腰がやわらかいんですよね。本作でも、不器用だけど真っ直ぐで優しくて情熱的な男を好演していました。いいじゃん。「ミッドナイトイーグル」 のことは忘れてあげましょう。


余談ですが、以前3ヶ月だけ付き合った9歳年下の彼女が、確か大沢君のファンでした。彼もタレ目だし、俺もタレ目だからなあ。顔は全然違うけど…うっふっふ。危うく殺されかけましたけど。(わたしの恐怖体験の記事参照、あのキャメロン・ディアス女!)


田中麗奈もいい。彼女もだんだんといい女優になっていくように思う。こっちは猫娘だから、タレ目とツリ目カップルでちょうどいいんじゃないでしょうか。健全な映画だから、濡れ場とかありませんので、エロオヤジのみなさんはご注意下さい。


脇役では、伊原剛志がよかった。彼は、演技力うんぬんの俳優ではないと思ってます。むしろ、あんまり動かない方が映える。長身でがっしりしているから、物静かな男が似合う。本作で特に注目して欲しいのは、酒の飲み方。すごくカッコいいんです。こういう飲み方ができるオヤジになりたいなあ。彼はあと10年もすると、すごくシブい俳優になると思います。できれば今度、高倉健と一緒に酒を酌み交わしていただきたいと思います。


あと、個人的には江口のりこがいい。彼女は 「時効警察」 でもおなじみですが、バンダナを巻いた姿がよく似合いますねえ。こういう女は、きっといい嫁さんになると思います。ちょっとコワいけど。あ、そうか、ツンデレにすればいいんだ…うっふっふ。


役者さんがとても楽しそうだ。現場の空気がとてもいい。いかにもな物語だけど、ストレートにいいものを作ろうとする姿勢はちゃんと伝わってくる。これは、いい映画だと思いますよ。落ち込んでいる人、結婚間近の人、あらゆることに迷っている人はぜひご覧下さい。前に進む力がきっと湧いてきます。


俺自身、食べ物のことがよくわからないので、料理のレシピがどうのこうのといったジャンルは大の苦手。でも、この映画は大丈夫。俺のような男でも充分に楽しめました。



この映画を制作したのは、松竹株式会社。松竹映画といえば、寅さんシリーズの老舗。人情モノでは古い歴史がある。ぬくもりを感じさせる独特のスタイルは、コドモだった俺の情操教育にも一役買いました。「三丁目の夕日」 のノスタルジックな情感とは違う、現在進行形の躍動感がある。


実はこの日の映画館は、年代の高い人が多くて、やたらと私語も多かったんですよ。ジイさんたちが、普通にしゃべってる。「エイリアンvsプレデター2」 の時のバカ親子を思い出してユーウツになりかけましたが、考えてみれば、これは松竹映画じゃん!松竹の映画館って、オバチャンがおにぎりや弁当持ち込んで、ガヤガヤ言いながら見ていた記憶がある。


そう思ったら、ジイサマたちの私語が気にならなくなった。というか、彼らはちゃんと見ている。場面が変わった時だけしゃべってるんです。ああそうか、俺がコドモの頃は、こういう客ばっかりだったっけ。


だから、こういう客はよく笑う。本気で笑う。つられて、若いカップルも笑う。そして、しんみりした場面になると、うるさかったジイサマが鼻をすする…。ああ、これですよ、これ。まさに、松竹の映画館!


そんな面子で見ると、何だか余計に楽しんだような気がして、1人で見に行った俺は、得したような気分になりました。どうだ、すごいだろ。これぞプロの観客ってもんだ。マイナスをプラスに変える力を持つべし!



世の中、映画みたいにはうまくいかない。だけど、考え方ひとつで、映画のようにドラマチックな人生にすることはできる。がんばれば何とかなる。だから、自分が納得いくまでがんばればいい。若いうちなら、何でもできる。男は、戦ってナンボの生き物だ。だから戦え、男たちよ。キミのがんばる姿は、誰かがきっと見ている!


「ファーストフード・ネイション」 で感じたモヤモヤが、この映画で吹っ飛びました。量より質。手間ひまかけて、丹念に仕上げることが、おいしさの秘密。その価値を知っている人に食べてもらうのが、作り手の幸福。だから、真剣に働く。その心意気が、食材にしっかりと宿っている。


心をこめたいいものには、美しさがある。映画の中で、六平直政が言うセリフをよく聞いて下さい。そして、映画館を出たら、食事の前にしっかり手を合わせ、心をこめて言いましょう。 …いただきます!





【鑑賞メモ】

鑑賞日:6月7日 劇場:ワーナーマイカル県央 15:40の回 観客:約20人

ジイサマのみなさん、映画によっては私語を謹んで下さいね。


【ワンポイント】

エンドロールの間、ずっとオマケ映像が流れます。そして最後に、重大なお知らせが。


【オススメ類似作品】


「ダンス・ウィズ・ウルブス」 (1990年アメリカ)

製作・監督・主演:ケビン・コスナー。全く毛色の違う男が、未知の場所で努力し、次第に仲間になっていくプロセスは、本作に通じています。それって、貴重な体験なんですよ。俺も色々あったしね。


「タンポポ」 (1985年伊丹プロダクション)

監督・脚本:伊丹十三、出演:山崎努。すいません。食材がテーマの映画ってあまり知らなくて。トンデモ映画ですが、人間って食べることが好きなんだなあ、ってことがよくわかる1本。




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