FUJITA'S BAR
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2007-09-30

9月の言い訳

テーマ:エッセイ

【今月行かなかった映画とその理由】


「HERO」

実は、ひそかに行こうかと思っています。お前が見るのか、と言われそうですが、「武士の一分」 でダメ出しした手前、キムタクのホームグラウンドの演技を見てあげるのがフェアだと思うから。もうちょっとほとぼりが冷めてから、こっそり行く予定。


「ファンタスティック・ウォー 銀河の危機」

見る前から大味ムービーであることがバレバレなので、今のところ気乗りがしません。気が向いたら行くかもしれないけど、アメコミ映画の危機を感じたらイヤだもんね。さて、どうしよう?


「ミス・ポター」

ネズミが料理する変てこな映画があると思ったら、今度はウサギですか。ピーター・ラビットにもシルバニア・ファミリーにも興味ないので行きません。どうせなら、ウサギが作る料理の方がまだましかな。


「アーサーとミニモイの不思議な国」

いくらリュック・ベッソンでも、これはそそらないなあ。しかも、吹き替え版のみの上映では、行く気力もわかない。




今月見に行った映画は、全部で14本。うほほ、2日に1本見た計算になります。8月が少なかった分、今月は見まくりました。年間トータルは91本。今年も、100本越えるのはどうやら確実のようです。


秋になって、すっかり涼しくなりました。新潟の秋は短いので、気がつくと冬になってしまっているような慌ただしさ。だから、儚い秋は余計にロマンチック。恋をしている人は急ぐべし。


そうそう、今年の春に閉店したSビルのスナックSが、復活したとの知らせを受けました。来週あたり、顔を出してみようかと思います。その記事は、「逆座敷わらし完結編」 でお知らせすることにしましょう。


それから、「タクシー・ドライバー」 のスペシャル・エディションDVD、やっぱり買いました。脚本家のポール・シュナイダーの音声解説がうれしい特典。ファンはお見逃しなく。


歴代ランキングをどんどん発表していくと、桑畑という男の謎のベールが次々と剥がれていくようで、何とも恥ずかしいやら、変な気分です。これで、そんなに映画に詳しいわけじゃないことがわかってもらえたでしょう。まあ、その程度の人間です。底が見えたから、剥がれたのは化けの皮だったりして。


映画が好きだからといって、傲慢になる気持ちはさらさらありません。こういう風に見ろともいいません。ただ、自分にとって、映画はかけがえのない大切なものである、ということを伝えたいだけなんです。


色んな映画があって、色んな人がいるから、楽しみ方も色々。ロマンあふれる秋。読者の皆様が、生涯最高の1本に出会えるように、心からお祈り申し上げます。では、来月もよろしく。




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2007-09-29

映画コラム その16 映画と犯罪

テーマ:映画コラム

カッコいい映画を見ていると、真似してみたくなります。


特に子供は、大人へのあこがれが強いから、そのまんまコピーしてやってしまう。でも、映画のようにはいかない。そりゃそうだ、彼と自分は違う存在なのだから。


かつて 「タクシー・ドライバー」 を見て、政治家を暗殺しようとして捕まった男が、アメリカにいたそうです。この場合、悪いのは映画か、彼自身か。当然、彼がバカだからでしょう。お前、この映画で何も学んでないな。


人殺しの場面を見て、人殺しをしたくなるほど、人間は単純じゃありません。俺が子供の頃は、時代劇でバッサバッサと人が切り殺され、西部劇で悪者が撃ち殺される場面を、親と一緒にたくさん見た。強くてカッコいいヒーローにはあこがれたけど、人を殺そうなんて思わなかった。


いつの世にも、“青少年に悪影響を与える有害ナントカ” というジャンルが、確実に存在します。これは、こういうものを見るとロクな大人になれませんよ、というフレコミ。しかし、見るなと言われれば見たくなるもの。だから、やっぱり見てしまう。でもその時、“これはいけないことなんだ” という覚悟をしているはず。


身体に悪い食べ物ほど、うまかったりするでしょ。だから、死なない程度に、勉強のつもりでちょっと味わってみる。まずければ、吐き出せばいい。有害であることを自覚しているうちは大丈夫。


ただでさえ今の世の中は、アブナイ物にあふれている。危険だからといって遠ざけてばかりいたら、免疫力はつかない。か弱い人間になってしまう。打たれ強い人間になるには、試練が必要なのだ。


映画こそは、疑似体験ができる格好の教材であると思うんです。のめり込み過ぎると、俺みたいなバカになりますが、普通の感覚で見れば、人生の勉強になること間違いなし。興味あるジャンルにドンドン挑戦しましょう。


子供が犯罪を犯すと、あの映画が悪い、このゲームが悪いと騒ぐ輩が必ず出てきますが、そういう人ほど、TVやマスコミの情報に踊らされやすいというのもまた事実。「あるある大事典」 がいい例です。


要は、入ってくる情報に対して、鵜呑みにしてしまうのか、自分でしっかり考えているかの違いであると思うんです。かまずに飲めば、消化不良を起こす。まずければ吐き出すという自浄作用の機能が、人間には備わっているんです。俺はそこを信じたい。


ヒーローのいでたちだけを真似ても、ヒーローにはなれない。彼の人間性を、内面の苦悩を考え、どうしてそういう行動ができるのかを考えられる人間は、真のヒーローになれる要素がある。人にできないことをやれるのがヒーローなんだから。


だから、俺がもし犯罪者として捕まったら、絶対に映画のせいにはしない。というか、できない。映画こそが俺の生きる力であり、前へ進む原動力であるから。好きな映画の世界に恥じないような、ダイナミックな人生を生きたい。


くじけそうな時こそ、あの映画のあの場面を思い出せ。その時の音楽を、主人公の顔を思い出せ。その時キミは、映画の主人公の顔になっている。それを力にして、カッコよく乗り越えろ!


これからの人生で、もし俺が人から誉められるようなことがあったら、その時こそ言いたい。 『…映画を通して人生の勉強をしたたまものです。映画という文化と、映画を見ることに協力してくれた家族や友達に、素直に感謝します。』


映画は、生きる力になる。その人が本来持っている素晴らしい本能を呼び起こしてくれる。このキビシイ世の中を生き抜くために、子供よ、若者よ、映画を見て勉強すべし。そして、襲い掛かる悪の力に立ち向かえ!


いい映画は、人の心を育てる。感動した心によって、感性が磨かれていく。その映画に恥じない生き方をすれば、犯罪に走るようなことはしない。俺はそれを信じたいと思います。

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2007-09-28

アコークロー

テーマ:邦画

タバコを吸う霊能者が、妙にカッコよかった。 テーマは “覚悟” です。


“アコークロー” とは、沖縄の言葉で “黄昏、夕暮れ時” を意味します。伝説の妖怪・キジムナーにまつわる、人間の心の不思議と恐怖を描いた映画。


監督・脚本は、沖縄出身の岸本司。この映画には、沖縄の俳優やスタッフが多く参加しています。主題歌を歌うのは、独特の声が魅力の ji ma ma。


出演は、田丸麻紀、忍成修吾、エリカ、尚玄、菜葉菜、結城貴史、吉田妙子、村田雄浩、清水美砂。何だかパッしないキャスト。


さて、映画ですが、物語のベースは面白いのに、見せ方が露骨なために安っぽい仕上がりとなりました。これはわざわざ劇場で金払って見なくてもいいでしょう。レンタルビデオで借りて、夕暮れ時に部屋で1人で見ることをオススメします。気がついたら外は真っ暗、ってな感じで。


過去のつらい出来事から逃げるようにして、沖縄の恋人のもとにやって来た女。相手の彼もまた、地元の生まれではなく、最近この地に移り住んでいる青年。2人のぎこちない同棲が始まり、周囲の人と交流しながら、幸せな毎日を送るはずであったが…。


主演の田丸麻紀は、何だか “お客さん” という感じ。演技力はゼロ。いわば、ただの観光客ですね。チョイ役で出演した清水美砂を少しは見習って下さい。忍成修吾も同じく頼りなくて、旅行会社の新人ガイドといったところ。この2人、何の魅力もありません。もともとヨソ者役なので違和感はないけど、仮にも主役なんだから、もうちょいどうにかならんか。


脇役の尚玄の方が、役者として面白かった。いっそのこと彼を主役にした方がよかったかも。アジアンテイストな彼なら、無国籍ムービーというカラーで、いい味が出せたのに、なんて思ったりします。主役がヘタな分、かえって強い印象を残しました。


特筆すべきは、霊能者役のエリカ。彼女を見るのは初めてなんですが、すごいオーラを放っています。セリフ読みが流暢じゃないのがかえって効果的で、本作で一番魅力を感じたキャラでした。タバコを吸う姿がさまになっている。このおねーちゃん、なかなかカッコいいッス。演技力はイマイチのようですが、何だか興味がわく女優。他の映画もみてみたいですね。


“キジムナー” といえば、水木しげるの妖怪図鑑にも登場する、ポピュラーな妖怪。ガジュマルの木の聖霊とも言われ、いたずら好きで人なつっこいイメージが強い。本作では、得体の知れない謎めいた怪物として扱われています。 …さて、その正体は?


赤い髪の女が登場しますが、妙に赤すぎてイヤだ。これでは、ここに住み着いている奴に見えん。てっぺんの生え際が黒くなっているのも何だか哀しい。きっと一ヶ月前くらいに染めたばっかりなんですね。もしかして、お前もヨソ者なんじゃねえの。ああ、カッコ悪。中途半端なキャラ。恐さなんてみじんもなかった。出方も最悪。不器用。ガサツ。こんな奴だったら、逃げるよりはちょっと戦いたくなるかも。


目に見える世界というのは、限界があります。赤外線など可視光線の範囲外のものは、肉眼では見えない。同じく、可聴範囲(大体20~20000ヘルツ)の範囲外の超音波などは、聞こえない。見えないし、聞こえないけど、それらは確かに存在する。


俺が思うに、肉眼に対して霊眼、肉耳に対して霊耳という感覚があると思うんです。いわゆる霊視能力、霊聴能力と呼ばれるもの。それにプラスして、触覚、嗅覚、味覚という世界も絶対あると思う。


ないはずのものが見える恐怖と、あるはずのものが見えない恐怖は、どちらが恐いか。京極夏彦の小説では、『人間は、自分の見たいものを見る』 ということらしい。確かに、実感としてそれはある。


見たくないものは、基本的に見えない。でも、見えたらどうしようと思った瞬間に、それは姿を現すかもしれない。人間の脳がそうさせるのか、実際にいるのかはわからない。でも、何かがいる。そう思った時、恐怖は現実のものとなる。そういう経験、ありませんか?


この映画では、沖縄の情景が映る度に、そういうものを感じました。これは 「もがりの森」 やアニメ版 「蟲師」 「となりのトトロ」 にも通じる世界。あたたかくて荘厳だけど、不思議で謎めいた感覚。だからこそ、人間が支配できる領域ではない。太古から存在している、絶対的な力に満ちている場所。


そういう要素を含んでいるからこそ、この映画は、もっといい作品になり得る可能性があったと思う。土台はしっかりしているのに、役者の力不足に加え、露骨な演出が目立って、何ともチープな映画になってしまった。未知の感覚を伝えるのは、役者の表情が重要。なったつもり演技や、独りよがりの熱演はもうたくさんだ。そんな調子では、キジムナーに嫌われちゃうかも。


霊能者が御祓いをする時は、相当のエネルギーを消耗する。それだけ “覚悟” というものが必要なんです。本気でやらなかったら、いい結果は出ない。エリカの眼光の鋭さに、役柄に対する覚悟が感じられます。中途半端な気持ちでやってると、霊が怒ったりするんじゃないかな。


岸本監督は、スタッフとキャスト全てを沖縄の人間でやりたかったそうです。確かに、沖縄の人じゃないと表現できないものがあるのかも。きっとこの映画の出来に監督は不満でしょう。お気持ちお察しします。でもこれ、本気で撮ったんでしょ?だったらこれはこれでいいじゃん。とりあえずその気持ちを失わずにがんばって、もっと力をつけて、いつか本物の 「アコークロー」 を撮って欲しい。俺、絶対見たいです。


人の心って、通じ合うようで通じない。伝わるようで伝わらない。この映画も、本当に伝えたかったことは一体何だろうと、つい考えてしまう。 その答えは…きっと、キジムナーだけが知っている。




【鑑賞メモ】

鑑賞日:9月27日 劇場:シネ・ウインド 21:25の回 観客:2人(オッサンと俺だけ)

来場者プレゼントで、沖縄の名産品 「ブルーベリー黒糖」 を頂きました。この映画、沖縄のイメージアップになるのかどうか怪しいけど…。


【エンドクレジット】

ji ma ma の素晴らしい歌声をしっかり聞いてから、背筋を伸ばして帰りましょう。


【オススメ類似作品】


「赤毛のアン」 (1986年カナダ・アメリカ・西ドイツ)

ケヴィン・サリヴァン監督、ルーシー・モンド・モンゴメリー原作、ミーガン・フォローズ主演。赤い髪の女が、周囲に八つ当たりしながらたくましく成長し、作家を目指してしまう映画。


「ティコ・ムーン」 (1997年フランス・ドイツ・イタリア)

エンキ・ビラル監督・脚本、ジュリー・デルピー主演。赤い髪の女が、ビジュアル的によかった。ただ、それだけ。内容は忘れましたが、つまんなかったことだけは覚えています。


「フィフス・エレメント」 (1997年アメリカ・フランス)

リュック・ベッソン監督・脚本、ブルース・ウィリス主演。オレンジの髪の女ミラ・ジョヴォヴィッチが暴れまくるアクションSFギャグ映画。TMレボリューションがこの衣装をパクッたのは有名。


「海底軍艦」 (1963年東宝)

本多猪四郎監督、押川春狼原作、高島忠夫主演。轟天号が登場するSF海獣映画。ムウ帝国の王女が、赤い髪でキレイだった。え、そんな映画知らない?…キサマ、マンダの生け贄にしてくれるわ!


「箪笥」 (2004年韓国)

キム・ジウン監督・脚本、イム・スジョン主演。この映画も、幽霊の出方が露骨ですが、恐がる方の表情が素晴らしかったのでマル。雰囲気作りが見事な傑作ホラー。


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2007-09-27

プラネット・テラー in グラインドハウス

テーマ:洋画

バケモンに勝つには、こっちもバケモンになるしかない! 人間をナメんなよ、チンピラ怪物!


先日ご紹介した 「デス・プルーフ」 の片割れです。おんなじテイストですが、こっちの方が面白かった。ダニー・トレホ主演のヘンな “予告編” の後に、本編が始まります。


監督・脚本・撮影・編集・音楽は、ロバート・ロドリゲス。最近は 「スパイ・キッズ」 などおとなしい映画が多かったので少し不安だったんですが、今回はやってくれました。やっぱりあんたは、イカレた映画を撮った方がいい。


出演は、ローズ・マッゴーワン、フレディ・ロドリゲス、ジョシュ・ブローリン、マーリー・シェルトン、マイケル・ビーン、ジェフ・フェイヒー、ナヴィーン・アンドリュース、ダニー・トレホ、そして、ブルース・ウィリス。ある意味豪華。


さて、映画ですが、ぶっ飛んだ作品に仕上がりました。ここまでムチャクチャだと、かえって気持ちがいい。彼の作風をご存知の方には超オススメ。知らない人は、覚悟して見て下さい。気分が悪くなったら、速やかに退場しましょう。この映画、耐えられる人とそうでない人に分かれると思うから。


アメリカのテキサス州にある米軍基地でゴタゴタがあり、生物化学兵器ガスが飛散。付近の住民が次々と感染。怪物となって人々を襲い始めた!撃っても撃っても襲い掛かってくる奴らに、打つ手はあるのか?


この映画を平たく言うと、たぶん “ゾンビ映画” ということになるんだろうな。でも、死人じゃないからねえ。感染して強暴になっているだけなんだけど、本家のゾンビだって、謎の宇宙線がどうのこうのっていいかげんな設定だったんだから、この際細かいことは破棄しましょう。というか、どうでもいい。


そもそもこいつら、人を食うわけじゃなさそう。ただ、人間を引きちぎって遊んでいるみたい。腹が減ってないんだったら、むやみに殺生するんじゃねえと言いたい。しかも、死人じゃないから、撃ち殺すのもためらってしまいそう。でも、出演者のみなさんは、ためらいなく撃ってます。いいねえ、サッパリしていて。


日本人の感覚だったら、ためらっているうちにきっと殺されちゃうでしょう。人里に下りてきた熊が射殺されたニュースを聞いて、『他に方法はなかったのか』 なんていうくらいだもんね。自分の家族が襲われたら、絶対撃ち殺すくせに。 …というわけで、この映画のテーマは “臨機応変” ということかな。


相手が人間なら、人権うんぬんも言えるだろうけど、今にも自分が殺される時に、悠長にそんなお題目唱えていられるか!遠慮なくブチ殺せ!後悔は生き残ってからにしろ。


映画が始まった時は、おぞましいシーンの連続に嫌悪感を覚えるかもしれない。でも、話が進むにつれて、それはどうでもよくなっていく。そこがこの映画の面白いところ。どうぞ、好きな登場人物に感情移入して、好きなだけ殺戮を楽しんで下さい。現実で発散できないストレスを、この映画で解消すべし。


それにしても、ロドリゲス監督の感性はすごい。人間誰しも、こういうダークな部分がある。そういうものに対しての、映画の役割というものを、彼はちゃんと理解しているんでしょう。イキのいいクリエイターだと思います。


それにしても、義足マシンガンのアイデアはスゴかった。どうやって引き金を引いているんだろうとか、銃身が熱くならないんだろうかとか、余計な詮索はなし。こんなブッ飛んだ映画、なかなか見れないですよ。


死ぬか生きるかという状況にあっては、モラルも常識もない。ただ、己の生きる本能のみ。考えるヒマなんかない。迷うよりも、先に行動すべし。出来ることを精一杯やる。それしかない。


男性のみなさんは、映画を見た後で、自分のキ○タマがちゃんとあるかどうか確認してね。 …念のため。



【鑑賞メモ】

鑑賞日:9月26日 劇場:ワーナーマイカル新潟 19:20の回 観客:約8人

1人で来ている女性が多かったのが印象的でした。レディースデイだしね。


【エンドクレジット】

最後にオマケ映像があるようだけど、どうでもいいような気がするので、すぐに帰っても大丈夫です。


【オススメ類似作品】


「マウス・オブ・マッドネス」 (1994年アメリカ)

ジョン・カーペンター監督、サム・ニール主演。街がまるごと襲ってくる不条理ホラー。開き直った主人公が突き進む後半は痛快でした。この映画が見たくて、わざわざ新幹線に乗って東京まで行き、新宿ジョイシネマで見た俺も、なかなかのツワモノかもね。


「ボディ・スナッチャー/恐怖の街」 (1956年アメリカ)

ドン・シーゲル監督、ジャック・フィニー原作、ケヴィン・マッカーシー主演。隣人が次々と、異質なものと入れ替わっていく恐怖を描いたSF映画の傑作。人が信じられなくなる不安が、本作と通じています。


「感染」 (2004年TBS)

落合正幸監督・脚本、佐藤浩市主演。病院内で起こる、未知の病原体の恐怖を描いたホラー映画。経営危機、医療事故、過労、睡眠不足…あらゆるイライラが、感染を暴走させ、加速する。中盤からは、すっかりギャグになってしまい、爆笑の連続でした。注射器を振りかぶって打つ星野真里がイケてました。



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2007-09-23

スキヤキウエスタン・ジャンゴ

テーマ:邦画

ゴッタ煮が好きなのは、韓国だけじゃない。 …日本人なら、スキヤキ食え! 食材にもこだわれ!


今年も、邦画は豊作です。松ちゃんの 「大日本人」 といい、新しい風が吹きまくっているという実感がある。大味の大作がひしめく中にも、いい作品は着実に生まれています。成熟したオトナのエンターテイメント、誕生。やはり三池監督、ただ者じゃない。こんな映画は、彼にしか撮れないでしょう。


“ジャンゴ” とは、人の名前。1966年のイタリア映画 「続・荒野の用心棒」 の主人公の名前として有名ですが、本作では、それを名乗るのは誰か。それは、映画を見ればわかります。


監督・脚本は、絶好調の三池崇史。美術監督は、佐々木尚。そして、主題歌は、あの北島三郎!先述した 「続・荒野の~」 のテーマ曲 「さすらいのジャンゴ」 を、男の心意気で骨太にカバーしています。気に入ったので、すぐにCD買っちゃいました。


出演は、伊藤英明、伊勢谷友介、佐藤浩市、クエンティン・タランティーノ、木村佳乃、桃井かおり、香川照之、松重豊、塩見三省、石橋蓮司、安藤政信、堺雅人、小栗旬、田中要次、石橋貴明、香取慎吾。すっげえ密度の濃いキャスティング。ムダに豪華で暑苦しいスキヤキたち。まさに、お鍋の中からボワッと、ですな。


さて、映画ですが、世にも珍しい怪作となりました。日本映画なのに、全編英語で日本語字幕。さらに、この変てこなタイトル。これはたぶん、アメリカにそう言われるのを想定して先に言っちゃった感じがする。まさに、先手必勝。さあアメリカ、何か言ってみろ。


源氏(白組) と平家(赤組) が勢力争いをする小さな村に、1人のガンマンがやって来た。彼は、どちらの側につくのか。日本刀、拳銃、ライフル、ボーガン、ガトリング銃…あらゆる武器を駆使して戦う、サムライとガンマンたち。無法地帯で繰り広げられる、仁義なき戦いの火蓋は切って落とされた!


“マカロニ・ウエスタン” というジャンルは、イタリア西部劇のこと。アメリカの西部劇が衰退した頃に登場して、世界に轟いたジャンル。アメリカは、“スパゲッティ・ウエスタン” と中傷しましたが、日本では、淀川長治先生が先のように命名しました。俺より少し上の世代の人たちが、当時現役の観客だったと思うので、そういう人たちが書いた記事を読むと、より詳しくわかると思います。探してみて下さい。


「荒野の用心棒」 は、黒澤明監督 「用心棒」 のパクリとして有名ですが、今度は、日本の三池監督が、マカロニをパクッた。人呼んで “スキヤキウエスタン” だそうな。なぜスキヤキかって?それは、映画を見ればわかる…いや、わからんかな。とりあえずスキヤキは出てくるので、セリフをしっかり聞いておいて下さい。


源氏の大将・義経を演じるのは、最近出まくりの伊勢谷友介。彼はしかし、どんな役でもハマリますねえ。一時の浅野忠信のようなオーラを感じる。今回もやっぱり口ピアスつけてました。よっぽど気に入ったのかなあ。本作では、誇り高いサムライを魅力的に演じています。彼って、ちょっと色気ありますよね。


平家の大将・清盛を演じるのは、ベテランサラブレッド・佐藤浩市。彼は、イヤな奴を演じさせたら天下一品。狡猾で卑怯で、欲張りで虚栄心の高い男を、楽しそうに演じています。「ボクはそれでもやってない」 の刑事とか、「暗いところで待ち合わせ」 のイヤミな先輩とか、性格の悪い役が妙にハマる。


ヒロインの木村佳乃は、今回もがんばってました。「さくらん」 の時にも見せた額の青スジが、だんだんトレードマークになってきました。本作でも汚れ役ですが、まだお嬢さんが無理してる感があるように思える。表情が固いんだよねえ。やっぱり俺好みじゃない。俺的にはやっぱり、夏川結衣にやってもらいたいなあ。


そして大御所、桃井かおり。彼女は、スバラシイ魅力にあふれています。少女時代の回想シーンは、木村佳乃より可愛いかった。見せ場もタップリあるので、ファンはお見逃しなく。


個性的な脇役陣も楽しかった。香川照之は、お笑い担当。「北の零年」 や 「憑神」 とキャラかぶってますが、なかなか笑かしてくれます。こういうしたたかな奴は、けっこうしぶとい。松重のおっちゃんは、かおり姉さんのサポート役で登場。味のある男を寡黙に演じています。タランティーノは、出番は少ないけど重要な役どころ。スキヤキのこだわりのセリフにご注目。あと、塩見三省があんな役で出ている!これがまた非常にハマッているから面白い。


ちょっと残念だったのは、堺雅人。彼は、とっても面白い俳優なんですが、ショボい役だったので俺的に不満が残りました。赤っぽい髪がビジュアル的にカッコいいと思ったので、それなりに活躍して欲しかったなあ。


で、問題なのが主役の伊藤英明。彼は、「海猿 LIMIT OF LOVE」 で、人が死にかけている時に、彼女と長電話してヒンシュクを買った男ですが、頼りない面構えは健在で、本作では一番弱そうでした。もちっと何とかならんか。ただ、セリフが少なかったのが幸いし、映画の品質を落とさずに済んだのでかろうじてセーフ。 …あんた、一度くらい本気で戦ってみたらどうですか?いい男のオーラ、いっぺん捨てた方がいい。


そういうわけで、主役の存在感がない分、映画を見ているキミこそふさわしい、というポジションができないだろうかと思う。『…あんなんでいいんだったら、オレの方がカッコいい』 と思ったあなた、力ずくで主役になるべし。少年は、そういう見方をしてこそ、一人前になっていくものです。俳優の卵たち、ガンバレ!


そういう意味で、“食材” には多少問題があるものの、映画としての “料理” の完成度は高い。さすが三池シェフは、プロフェッショナルな職人と言えるでしょう。お見事でした。


俺は、この映画の世界が好きです。男なら、太く短く、志を貫いて死にたい。現実にはできない願望を、映画の世界は昇華してくれる。どんな弱い男の心の中にも、燃える魂は眠っている。それに火をつけるのは一体何か。


女性のみなさんは、桃井かおり姉さんの目を通して、男たちをよく見て下さい。バカだなって思って結構。じゃあ、なぜバカになれるのか。それは、男だから。本気でバカをやる男って、カッコいいもんです。心の炎が燃え上がり、戦う男の姿は美しい。そんな愛すべき “漢” たちの生き様、とくとご覧あれ。


この映画を見たら、普段の生活の悩みが吹き飛んでしまった。爽快さだけが残って、すこぶる気分がいい。今夜はスキヤキと日本酒でカンパイしよう。日本人である喜びをかみしめて。ジャンゴ~!




【鑑賞メモ】

鑑賞日:9月23日 劇場:ワーナーマイカル新潟 13:00の回 観客:約30人

1人だけ大ウケして爆笑しているオバサンが印象的でした。あなた、オタクですね。笑いどころでわかりますよ。


【エンドクレジット】

日本のソウル歌手・キタジマの歌を聴いてから、しっかりとした足取りでお帰り下さい。


【オススメ類似作品】


「用心棒」 (1961年東宝)

黒澤明監督・脚本、三船敏郎主演。全ては、ここから始まった。2つの勢力が縄張り争いをしている宿場町に、ふらりとやって来た浪人、その名は桑畑三十郎。どちらの用心棒になるか、品定めをするところから物語が始まる。本作のベースは、やっぱりこの映画ですね。


「続・荒野の用心棒」 (1996年イタリア)

セルジオ・コルブッチ監督、フランコ・ネロ主演。棺桶を引きずった一匹狼のガンマン、ジャンゴが活躍する痛快マカロニ・ウエスタン。ワルの香りがプンプンする主人公に魅了された少年は多い。続編 「ジャンゴ灼熱の戦場」 (1987年) もあります。


「タクシー・ドライバー」 (1976年アメリカ)

マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演。このネタが、本作でふんだんに使われていたので。ついまた見たくなっちゃうんだなあ、これが。


「デスペラード」 (1995年アメリカ)

ロバート・ロドリゲス監督、アントニオ・バンデラス主演。メキシコのラテン系ガン・アクションも結構面白い。この映画では、棺桶の変わりにギター・ケースが出てきます。タランティーノも出ています。


「ワイルドバンチ」 (1969年アメリカ)

サム・ペキンパー監督・脚本、ウィリアム・ホールデン主演。ワルの魅力といえば、やっぱりこの映画は外せません。スローモーションを多用したアクションは、ジョン・ウー監督にも影響を与えました。


「ルパン三世 死の翼アルバトロス」 (第2期TVシリーズ)

宮崎駿監督が、照樹務のペンネームで演出を手掛けた話。冒頭にスキヤキが出てくるところが共通しています。



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2007-09-21

映画熱2周年特別企画 歴代映画ランキング その6 ~サスペンス映画編~

テーマ:ランキング

“suspense” とは “緊張感、不安感” のこと。ホラー映画は、恐がるのが前提ですが、サスペンス映画は、考えて推理する楽しさが前面に出ます。その辺、一線を引きたい感じがするんです。


調べてみると、俺ってサスペンス映画をよく知らないんだなあって思いました。そういうわけで、ここで紹介する30本の映画は、あくまでも独自に選んだものです。あれがないじゃん、というお叱りは覚悟の上。では、サラッとお読み下さい。



【サスペンス映画編】


1.激突! (1971年アメリカ)

スティーヴン・スピルバーグ監督、デニス・ウィーバー主演。思春期の頃にTVで見てすごく興奮したのを覚えています。謎のタンクローリーが、どこまでも追いかけてくる。ただそれだけ。何故狙われるのか、何の説明も伏線もなし。理由もわからないまま、相手の正体もわからないまま、ただひたすら、追いかけてくる…。ああ、コワい。


2.めまい (1958年アメリカ)

アルフレッド・ヒッチコック監督、ジェームズ・スチュワート主演。実は俺、高所恐怖症です。だから、この映画、とても恐かったんだよう。高校生の時にレンタルビデオで見て、ドキドキしたのをよく覚えています。ああ、このタイトルを見ただけでめまいがしそう。凝ったカメラワークが、よりいっそうコワい。


3.白い恐怖 (1945年アメリカ)

アルフレッド・ヒッチコック監督、イングリッド・バーグマン主演。この映画のすごいところは、白いものを見ると怯える、バーグマンの表情です。失われた記憶がよみがえるのって、ある意味、恐怖かもしれない。思い出さない方が幸せってこと、確かにありますよね。あのこととか…。


4.白い家の少女 (1976年カナダ・フランス)

ニコラス・ジェスネル監督、ジョディ・フォスター主演。ある白い家に、たった一人で住んでいる謎の少女。実は彼女には、人に言えない秘密があった。当時14歳のジョディが、素晴らしい演技力を見せています。ラストシーンの表情は、一生忘れません。ゾクッとするような魅力でした。


5.セブン (1995年アメリカ)

デヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット主演。見終わった後の、重い空気がたまらんかった。連続殺人事件のウラには、犯人の強烈な動機があった。聖書にくわしい人は、コーフンする映画。罪を償うということは、罰するということはどういうことか。死ぬことと、生き残ることはどちらがつらいか。世の中の常識とは全く関係なく、自分のルールで行動する犯人が面白い。背後にカミサマがいるから、余計に始末が悪い。イライラする1本。


6.カンバセーション …盗聴… (1974年アメリカ)

フランシス・F・コッポラ監督・脚本、ジーン・ハックマン主演。音によって状況を構築するという、好奇心あふれる演出が見事な1本。音源が複数あると、ある意味立体的になります。殺人事件を検証する臨場感と、微妙なノイズが、観客の想像力をかき立てる。とにかく、面白い。こんな映画は初めてでした。カンヌ映画祭グランプリ受賞作品。


7.氷の微笑 (1992年アメリカ)

ポール・バーホーベン監督、マイケル・ダグラス、シャロン・ストーン共演。この映画は、撮り方がうまい。光と影、妖しい音楽、クセのある登場人物。これだけあれば、イヤでも犯罪が起きそうな雰囲気。ああ、みんなが犯人に見える。しかしまあ、マイケル・ダグラスは、アブナイ女にだまされてイライラする役がうまいねえ。そして、彼を振り回すシャロン姉さんは、お色気タップリの作家ときたもんだ。ああ、見ている観客も殺されそう。


8.サイコ (1960年アメリカ)

アルフレッド・ヒッチコック監督、ジャネット・リー主演。映画自体は、いたってシンプル。大掛かりな仕掛けはありませんが、雰囲気作りがとてもいい。不安をあおるような小ワザもビンビン効いてます。リメイクしたり、無理矢理シリーズ化していますが、オリジナルを超えるものは製作不可能でしょう。不朽の名作とは、そういうもの。この映画を見た後、シャワーを浴びるのが恐くなるかもしれないので、見る前に浴びちゃいましょう。


9.黙秘 (1995年アメリカ)

テイラー・ハックフォード監督、スティーヴン・キング原作、キャシー・ベイツ主演。日食の日に、何かが起こる。状況証拠が、ある結論を物語っている。真実は、人の心の中にある。人を呪えば穴二つ、恨みはらさでおくべきか、エロイムエッサイム、アノクタラサンミャクサンボーダイ。で、どんな映画かって?…ふふふ。(黙秘) ジェニファー・ジェイソン・リーの苦悩する横顔がとても美しかった。


10.ミザリー (1990年アメリカ)

ロブ・ライナー監督、スティーヴン・キング原作、キャシー・ベイツ主演。作家を監禁して、好きな筋に書き換えることを強要するトンデモ映画。ああ、キャシーの顔が恐い。ホラーコメディの要素が強いけど、やっぱりこれはサスペンスでしょう。熱狂的ファンって、すごいことするんだなあ。どんな小説かって?ええと、それは、見ザリー、聞カザリー、言ワザリー。なんちゃって。


11.アウトブレイク (1995年アメリカ)

ウォルフガング・ペーターゼン監督、ダスティン・ホフマン主演。当時、エボラ出血熱なるものが流行した時代に、タイムリーに公開された作品。パニック映画というよりは、俺的にサスペンスでした。いやあ、恐かったこと。ホフマンの人柄をしのばせるような、やさしい男が主人公。こういう男がいれば、世界は救われると思う。一緒に見に行った同級生のW君が、豪快な咳をしてヒンシュクをかいました。…覚えてるか、キサマ!


12.ゆれる (2006年ゆれる製作委員会)

西川美和監督・脚本、オダギリジョー主演。げに恐ろしきは、人の心。やぼったい兄貴と、イケメンの弟。そりゃあ、メラメラしますなあ。色んな意味で。香川照之の笑顔がコワい。真木よう子の不安な表情がエロい。そして、オダジョーのうろたえる顔が爆笑。怪しい3人の関係…ムフフ。え?そういう映画じゃないって?いいじゃん、受け取り方は、観客の自由だもん。


13.人でなしの恋 (1995年松竹)

松浦雅子監督、江戸川乱歩原作、羽田美智子主演。この映画の、羽田美智子のキャラに惚れました。だって、いじらしいんだもん。阿部寛は、まだお笑い俳優やる前だから、コテコテの2枚目。しかし、彼には人に言えない秘密があった。新妻の嫉妬の炎がメラメラ。夫を愛するあまり、ある行動に出る…。そこで、彼女が見たものは?ああ、なんじゃこりゃ!すごいオチに爆笑しました。ああ、この映画の住人になりたい。


14.ペリカン文書 (1993年アメリカ)

アラン・J・パクラ監督、ジョン・グリシャム原作、ジュリア・ロバーツ主演。ペリカン便の創立秘話ではありません。女子大生ジュリアが、あるレポートを書いたとたんに命を狙われる。彼女を守るジャーナリスト役は、デンゼル・ワシントン。彼は、こういう役がハマってしまうんですねえ。カッコよかった。内気なジュリアもなかなか魅力的なもんです。バランスのいい役柄で、重厚なドラマ。ちょっと長いけど、面白い作品でした。


15.愛してる、愛してない (2002年フランス)

レティシア・コロンバニ監督・脚本、オドレイ・トトゥ主演。ストーカー女のコワい映画。妄想癖、過剰な自己愛、思い込みと幻想。追いかけるのが好きな女はたくさんいますが、追いかけすぎて追い越しちゃダメです。気がついたら、1人で突っ走ってました。やれやれ、愛され過ぎるのも考えもんですなあ。モテ男くん、気をつけろ!


16.ルームメイト (1992年アメリカ)

バルベ・シュローデル監督、ジョン・ラッツ原作、ブリジット・フォンダ主演。美人で教養のある女と、地味でヤボったい女が同居すると、嫉妬メラメラは必至でしょう。やさしすぎるのも考えもんですなあ。ヤバい女は厳しくしつけましょう。それはそれで、余計に興奮して逆効果だったりして。ああ、美しいって罪ですねえ。ちなみに、ルームメイト役は、ジェニファー・ジェイソン・リー。俺のお気に入り女優です。何なら、俺をストーカーしてくれよ。


17、ゆりかごを揺らす手 (1992年アメリカ)

カーティス・ハンソン監督、アナベラ・シオラ主演。試写会に当たったので見に行った映画。いい人だと思ってベビー・シッターに雇った女性は、ドンデモない女だった!主演のアナベラ・シオラは、地味でシオラしい女。悪役のレベッカ・デモーネイは、まあまあの美人。美人のデモーネイが、地味なシオラに嫉妬する。Oh.嫉妬。でもーねえ、あんた、詰めが甘いよ。どうせなら、もっと徹底的にやらんかい!


18、アイデンティティー (2003年アメリカ)

ジェームズ・マンゴールド監督、ジョン・キューザック主演。田舎のモーテルに、ワケありの人たちが次々とやって来る。そこで殺人事件発生。まるで名探偵コナンのノリですが、なかなか犯人はシッポを出さない。実は、犯人は…。ああ、なるほど、その手があったか!色んな意味で、感心した作品。自信のある人、挑戦してみてね。


19.蜘蛛女 (1994年アメリカ)

ピーター・メダック監督、レナ・オリン主演。このタイトルは、日本が勝手につけたものです。ある場面が、そうとも取れるような感じだったからかな。しかしまあ、この女、大したもんです。すげえ低い声が魅力的だった。「氷の微笑」 のシャロン姉さんとはまた違った意味でイケてます。ちなみに、彼女がこの映画のキャンペーンで来日した時の、新聞の見出しは、“蜘蛛女、来日”(爆笑)。


20.カル (1999年韓国)

チャン・ユニョン監督・脚本、ハン・ソッキュ主演。まだ韓流ブームが始まる直前、韓国の映画俳優で一番人気はハン・ソッキュでした。この映画のヒロイン、シム・ウナが超美人。ああ、この女になら殺されてもいいって思ったもんです。シャロン姉さんよりも繊細で、奥ゆかしいキャラが気に入った。犯人かどうかは明らかにされないけど、謎めいた美人って、なかなかいいじゃん。彼女が眠っているそばで、ソッキュが拳銃の弾を入れるシーンがカッコよかった。


21.ヴィドック (2001年フランス)

ピトフ監督・脚本、ジェラール・ドパルデュー主演。犯罪歴のある探偵ヴィドックが、連続殺人事件に挑む。マニアックな映像美は驚嘆に値します。この映画を劇場で見ることができた人は、幸運と言っていいでしょう。犯人の仮面に、被害者の顔が写る場面は、「蝿男の恐怖」 を思い出しますね。


22.サイン (2002年アメリカ)

M・ナイト・シャマラン監督・脚本、メル・ギブソン主演。ミステリーサークルの秘密に迫る、トンデモSF映画。まさか、こんなにストレートなバカ映画だったとは…。中盤までの緊張感あふれるせっかくのサスペンスが、ある場面を境に、お笑い映画になってしまった。その落差が気に入ったので、ランクイン。


23.危険な遊び (1993年アメリカ)

ジョセフ・ルーベン監督、マコーレー・カルキン主演。「ホーム・アローン」 で一躍有名子役になったカルキン少年が、意表をついた悪役で登場。いつのまにこんなワルになったんでしょう。さては、マイ○ル・ジャクソンに仕込まれたたか?共演のイライジャ・ウッド少年がかわいくて、いじらしかった。ハラハラする秀作。


24.地獄 (1960年新東宝)

中川信夫監督・脚本、天地茂主演。この映画を見ると、運命ってものには逆らえないのかなあって思ってしまう。何しろ、この主人公が、悲しいくらい不幸の連続。本人の意志とは無関係に襲い掛かる不運のオンパレード。だいたい、この主役が暗すぎる。くそう、どうせ地獄に落ちるなら、一人でも多く道連れにしてやろうか!


25.クラッシュ (1996年カナダ)

デヴィッド・クローネンバーグ監督、J・G・バラード原作、ジェームズ・スペイダー主演。自動車事故で興奮してしまう、変態集団の映画。エリアス・コーティアスのド変態ぶりがスバラシイ。ホリー・ハンターが興奮する姿にはそそられました。ちなみに俺は、この映画を見た後に本当に事故ってしまいました。わざとじゃないですよ。その時のことは今でもはっきり覚えています。ましてや、興奮なんかしなかった…と思う。


26.危険な情事 (1987年アメリカ)

エイドリアン・ライン監督、マイケル・ダグラス主演。不倫サスペンスの代表作とも言える、超有名映画。やり過ぎてシラケてしまう要素も多いが、とりあえず外すわけにもいかないので、一応入れておきます。試写会でモメて、ラストシーンが無理矢理変えられた話も有名。変えない方がよかったと思うけど。しかし、マイケル・ダグラスは、アブナイ女にダマされて怒り狂う役がうまいなあ。


27.六月の蛇 (2002年海獣シアター)

塚本晋也監督・原作・脚本・撮影・美術、黒沢あすか主演。地味な女が、ストーカーに挑発されて、次第に妖しい女になっていく。変態映画というジャンルでは世界レベルの塚本監督が、容赦なく牙をむく怪作。さあ、女性のみなさんは、この映画を嫌悪するか、それとも、何か得体のしれない甘美な世界を感じるか。興味あります。


28.レイクサイド・マーダーズケース (2005年フジテレビジョン)

青山真治監督、東野圭吾原作、役所広司主演。お受験をするために、親子で合宿に参加したら、殺人事件が発生。子供たちにバレないように、大人たちが知恵を絞ってうやむやにしようとするところが、何ともおかしい。ブラックな笑いと紙一重の、キビシイ現実の重さを感じずにはいられない。いろんな意味で、印象に残る映画でした。薬師丸ひろ子の、イライラした演技は絶品でした。


29.ヒッチャー (1985年アメリカ)

ロバート・ハーモン監督、C・トーマス・ハウエル主演。ヒッチハイクのおっさんを乗せたら、トンデモないオヤジだった!ルドガー・ハウアーが、悪役ストーカーをカッコよく熱演。逃げても逃げても、追ってくる。いくら追い払っても、いつの間にか現れる。まるで 「激突!」 のようなテンションで物語は進んでいく。さて、ラストはどうなるのか。…自分の目で確かめろ!


30.夜がまた来る (1994年ビデオチャンプ)

石井隆監督・脚本、夏川結衣主演。最後を飾るのは、女の情念と生き様を描いた傑作。ひどい目にあえばあうほど、さらにチャージされていく、女の強さ。巨匠・石井監督が、女優・夏川を徹底的にイジメ抜き、その心の炎を、カラダの芯から燃え上がらせた渾身の一作。体当たりで演じる妖艶な姿は、しばらくトラウマになりました。今どきのお人形さん女優のみなさん、これくらいブチかます度胸がありますか?夏川結衣こそは、日本の女優の中で、誰にも負けない力を確実に持っている。…また、いいもの見せてくれ!



以上、だいぶ間があきましたが、一応ちゃんと続いています。ランキング記事も、だんだん佳境に入ってきました。次回は、アニメーション映画の予定。期待しないでお待ち下さい。



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2007-09-17

アヒルと鴨のコインロッカー

テーマ:邦画

いい映画なんだろうけど、好みじゃない。 もの足りなさだけが残った。


原作は、伊坂幸太郎の同名小説。監督は、中村義洋。主題歌は、ボブ・ディランの名曲 「風に吹かれて」 を使用。


出演は、濱田岳、瑛太、関めぐみ、松田龍平、田村圭生、大塚寧々、なぎら健壱。


さて、映画ですが、巧みな構成で謎を解き明かしていく、ミステリアスな作品に仕上がりました。そこそこ面白いけど、劇場で金払って見るほどでもないかも。レンタルDVDで充分でしょう。


何を差し置いても、主役の2人に魅力を感じない。これが致命傷。サブキャラがすごくいい分、もったいないなあって気がする。どうでもいい2人の友情とか運命なんて、さらにどうでもいい感じ。


主演の濱田岳は、まだ19歳だそうで、年齢的には現役大学生にピッタリですが、オッサン顔が邪魔をして、無理すんな学生に見えてしまう。だから、主演俳優として貧相すぎるし、演技力はゼロに近い。最初と最後の印象が全く同じというのも、何だか寂しい。そこも狙ったのかもしれないけど。


瑛太は、ミステリアスな住人として登場しますが、出た途端に怪し過ぎて、底が見えてしまった。彼はもともと存在感の薄い俳優なので、一歩間違うとスカスカになってしまう。そこもまた狙ったと言われればそれまでですが、結果的にやっぱり、2人も寂しいキャラになってしまった。


じゃあ、ダメな映画かと聞かれれば、そんなことはないと思う。ただ、個人的に好きじゃないだけ。だから、俺と違うタイプの人にはきっとウケると思う。もしかしたら、見る人を選ぶ映画だったりして。


俺的にはむしろ、脇役の演技で楽しませてもらいました。松田龍平、大塚寧々、そして関めぐみ。この3人はとても魅力的。これで主役がしっかり立ってればよかったんだけど、それはそれ、これはこれ。


ただ、ストーリー自体はとても面白いと思うので、この作品を本気で楽しもうと思ったら、原作を読むべきかと思います。小説好きの人は特に。まあ、映画を見てしまった今となっては、今さらもう読めませんが。


ボブ・ディランの「風に吹かれて」は、確かTVドラマ 「金曜日の妻たちへ」(通称金妻) のテーマ曲だったように記憶しています。その時聞いたのは、ピーター・ポール&マリーのカバー曲でした。その次に聞いたのは、「超時空要塞マクロス」 の 「MISS D.J.」 というアルバムで、リン・ミンメイ役の飯島真理が歌っていたバージョン。その次にやっと本人の原曲を聞いたので、ずいぶん失礼な順番だったと今でも思います。


彼がこの歌を歌ったのは、まだ21歳の頃だったそうな。その年齢で、こんなすごい歌を作れるなんてすごいなあって思います。ディランの声は神様の声だそうですが、正確には、神様とシンクロしてこの世に出た歌なんでしょう、きっと。いわば、音楽の神様。どうしてそんなことがわかるかって、その答えは風の中。神のみぞ知る、です。


中村義洋監督は、日本のホラー映画界にその人ありと言われたベテラン。俺的には、「ほんとにあった呪いのビデオ」 シリーズのおなじみナレーションのおっさん。やっぱりホラーばっかり撮ってるのも飽きるんでしょうね。いいじゃん、色んなものに挑戦するのはいいことだ。がんばって下さい。


で、何でこの主役だったんだよう、おっさん。その答えは、やっぱり風の中。監督のみぞ知る…とでも言うのだろうか。



【鑑賞メモ】

鑑賞日:9月16日 劇場:ユナイテッド・シネマ新潟 19:15の回 観客:約30人

最初から最後まで、みんな物音ひとつ立てずに見ていたのが印象的でした。笑い声も、泣き声もなし。


【エンドクレジット】

ボブ・ディランの名曲が流れて終わります。神様に失礼だと思う人は、最後まで聞いていくべし。


【オススメ類似作品】


「サマー・タイムマシン・ブルース」 (2005年ROBOT)

本広克行監督、上田誠原作、瑛太主演。一応SF映画ですが、ほとんどドタバタコメディです。主演の瑛太は、やっぱり影が薄いけど、そこがかえってよかった。ちなみに、ヒロインは上野樹里。


「嫌われ松子の一生」 (2006年嫌われ松子の一生製作委員会)

中島哲也監督、山田宗樹原作、中谷美紀主演。これもまた、瑛太の存在感のないところがよかった映画。


「ハチミツとクローバー」 (2006年フィルムパートナーズ)

高田雅博監督、羽海野チカ原作、櫻井翔主演。脇役の関めぐみがとても魅力的だった。もちろん、ヒロインの蒼井優がかわいいのは言うまでもありません。ちなみに、蒼井ちゃんをかどわかす男は、かの伊勢谷友介。




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2007-09-17

包帯クラブ

テーマ:邦画

これぞ、究極の癒し映画。 …ああ、俺も巻いて欲しい。


てっきり包帯マニアの人たちが主人公の変態映画かと思いましたが、マトモな映画でした。これは、彼女とデートにもってこいの映画です。仲良しの友達、ケンカしたけど仲直りしたい人とぜひ一緒に見て下さい。いい映画です。


原作は、天童荒太の同名小説。監督は、堤幸彦。


出演は、柳楽優弥、石原さとみ、柳元紳一、貫地谷しほり、関めぐみ、佐藤千亜妃。この6人が包帯クラブのメンバー。「ワルボロ」 といい 「陸に上った軍艦」 といい、最近はやたらと6人モノが多いなあ。他は、原田美枝子、岡本麗、風吹ジュン、国広富之、塩見三省。


さて、映画ですが、心地のよい、丁寧な作品に仕上がりました。わざとらしくてもいい。理解されなくてもいい。真心が伝われば、全てOK。


この映画の長所の一つとして、音楽を挙げたいと思います。ハミングというか、スキャットというか、何ともいえないメロディーが、画面にいい空気を運んできます。そのやわらかい風に包まれながら、物語が進んでいく。これ、なかなかいいですよ。サントラを聞いてみたくなる。


主演の柳楽優弥は、すっかり青年に成長しました。誰もが知っている 「誰も知らない」 の頃に比べると、数段厚みを増したように感じる。演技力もそれなりに身に付いたみたいですね。彼は、プロの役者になろうとしていると思う。その調子で、ドンドンチャレンジして欲しい。そして、自分にしかできない役を見つけて下さい。


石原さとみは、やっぱりムスッとしたキャラがいい。「北の零年」で演じた、吉永小百合の娘役も、やっぱりムスッとキャラだった。こういう役柄だと、自慢のタラコ唇が映えるってもんです。そして時おり、チラッと笑顔を見せるのがよろしい。よし、コレでいきましょう!(勝手にきめんなよ)


貫地谷しほりは、やっぱりかわいい。うそくさい表情だと言われようとが、そんなの関係ない。彼女なら、ウソ泣きしても許してあげたい。そういう、いい表情するんですねえ。「笑っていいとも」 のテレホンショッキングに出た時は、フリートークが弾まない、不器用な感じだった。だからこそ、その空虚さが役柄を吸収するのかも。俺がもし女だったら、彼女のような親友が欲しいと思うかもしれない。


それにしても、関めぐみはいい。彼女、だんだんいい感じになってきました。このままプロ一直線ですね。しほりちゃんとは正反対な部分で、主役を支えています。今回は出番が少ないけど、存在感抜群でした。彼女の主演作を見てみたいと思います。


物語は、傷ついた場所に包帯を巻くことで、元気を取り戻してもらおうという内容。こういう発想って、日本人らしいというか、何かロマンがあって素敵だと思う。そのアイディアがまず気に入った。


人は、誰かを傷つけずには生きられないのかもしれない。そのつもりはなくても、存在自体が人を傷つけることだってある。そう考えると悲しい生き物なんだけど、癒してあげることで、その痛みを共有できれば、救われることもあるんじゃないか。その考えに同意します。


傷つくのは、誰だってイヤなもんです。だけど、傷つくのを覚悟して行動する勇気も大切。「ロッキー・ザ・ファイナル」でも言ってたじゃないですか。『…パンチを恐れるな』って。


俺自身、臆病で気が弱いので(ホントですよ)、人一倍傷つきやすい性格です(ホントだってば)。だからこそ、そうならないための努力も人一倍してきた。だからこそ、傷ついた人のことをついつい考えてしまう。


人は誰でも、心に古い傷がある。それは、誰が何をしても、癒されないもの。人に言っても理解してもらえないし、理解してもらいたいとも思わない。そう思って封印したものは、確かにある。


ふとした瞬間、それがよみがる時がある。忘れてしまった痛みが、心の奥底にしまった古傷が、突然疼く時がある。そういう時、人は何を考えるのか。


“癒す” というのは、簡単じゃない。ちょっとしたことで癒されるのは、傷が浅いからだと思う。本当に傷ついた心は、そう単純じゃない。気にするな、もう済んだことだってわかっていても、深く沈み込んでしまって、苦しい状態が続いてしまう。これが一番つらい。“がんばれ” って言われると余計に苦しくなってしまう。


傷を治す力は、自分の中にある。その手助けをするのが “癒し” であるべきだ。甘えとは違う、本気で心と向き合って初めて、見えてくるものがある。その深いところまで一緒に行ってあげられる覚悟をして、話を聞くべきだと思うんです。真剣に聞く姿勢がなかったら、ただの興味本位だったら、余計に相手を傷つけてしまう。


だから、真剣な心は必ず伝わる。俺はそう信じています。現実は、この映画みたいにはいかないかもしれない。でも俺は、彼らの志を買ってあげたい。そういう人が、この作品に触れることによって増えてくれればありがたいと思う。


お前ら、立派だよ、エライ。 …だからさあ、やった後は、ちゃんと後始末しろよな。やりっぱなしは、ダメ!




【鑑賞メモ】

鑑賞日:9月16日 劇場:T-JOY新潟万代 16:10の回 観客:約20人

女性のみなさんが、映画が終わってもしばらく座席にいて、涙をふいているのが印象的でした。


【エンドクレジット】

オマケ映像あり。最後までしっかりと見てあげて下さい。


【オススメ類似作品】


「夜のピクニック」 (2006年ムービーアイ)

長澤雅彦監督、恩田陸原作、多部未華子主演。貫地谷しほりが、本作と同じキャラで出ています。柄本佑のイカレキャラも最高。鉄仮面女優の主役は、どうでもいいけど。


「アキハバラ@DEEP」 (2006年アキハバラ@DEEPパートナーズ)

源孝志監督、石田衣良原作、成宮寛貴主演。アキバ系の仲間が、巨大IT企業に立ち向かう。弱い者が、勇気を振り絞ってがんばる姿が、なかなかよかった。ちなみに、こっちは5人です。



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2007-09-17

陸に上った軍艦

テーマ:邦画

じいさん、よくぞ語って下さいました。 こういう話、たくさん聞きたいです。


タイトルは、“おかにあがったぐんかん” と読みます。今年95歳になる新藤兼人監督が、自らの戦争体験を語ったドキュメンタリー映画。


監督は、新藤組の助監督だった山本安博。師匠の執念を、愛弟子が実現した “師弟愛” の作品。監督本人のインタビューと、再現ドラマを交えた構成になっています。


出演は、証言者として新藤監督本人、語りは大竹しのぶ。再現ドラマのキャストは、蟹江一平、滝藤賢一、大地泰仁、三浦影虎、鈴木雄一朗、友松タケホ、藤田正則、加藤忍、二木てるみ。


さて、映画ですが、シリアス半分、ユーモア半分の人間味あふれる仕上がりとなりました。こんなこと、ホントにやってたんですねえ。


新藤監督が徴兵されたのは、1944年3月。戦争終結まであと1年半という時期でしたが、徴兵される者はそんなことわかろうはずがない。シナリオライターとしてこれからって時だっただけに、悔しかったことでしょう。


戦況が悪化していくに従って、訓練の内容も陳腐なものになっていく。ナントカ作戦のためのへんてこな訓練が、昼夜続く。大の男が、一生懸命やっていることだから、笑っちゃいけません。…でも、笑える。


俺も過去に何度か、特殊で過酷な環境におかれた経験があるので、その精神的な一端はわかるような気がします。ムチャクチャだってわかっていても、やるしかない。そこで生き抜くには、そうするしかない。


100人いた仲間が、あっという間に6人になった。まさに “錦組” のような6人。果たして、彼らの運命は?


映画を見た印象は、とても貴重な話を聞いた満足感と、こういう話をもっと聞きたい気分になりました。新しい戦争映画のジャンルとして、ぜひ確立していただきたいと思います。


“戦争はよくないこと” というのは毎日学校で聞かされていても、何がどうよくないのかという具体的な話には、みんな耳をふさいでしまう。むしろこういう話をたくさん聞く機会があれば、実感としての教育効果があると思うんだけど。その意味でも、映画は最高の媒体ではないでしょうか。


国のためにがんばって戦ってくれた日本のじいちゃんたち、もっと熱く語ってくれ。そして、若い人たちは、そのメッセージをしっかり受け取るべし。自分の未来のために。



【鑑賞メモ】

鑑賞日:9月16日 劇場:シネ・ウインド 12:30の回 観客:約30人

おっさんたちがやたらと爆笑しているのが印象的でした。


【エンドクレジット】

普通に終わります。新藤監督の最後の言葉の意味を考えながら、余韻に浸って下さい。


【オススメ類似作品】


「ヒロシマナガサキ」 (現在公開中)

スティーヴン・オカザキ監督のドキュメンタリー映画。広島と長崎で被爆した人たちのインタビューが、必ずしも重苦しい部分だけじゃないっていうことがわかっただけでも、大変勉強になりました。


「鬼婆」

新藤兼人監督・脚本、乙羽信子主演のホラー映画。本作を見ると、この体験があったからこそ、人間の心の恐さを表現する才能を見い出したのかもしれない。そういう風にも感じられます。




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2007-09-16

ラッシュアワー3

テーマ:洋画

何もかもわかりやすい。 これみよがし。 いかにも。 お約束のオンパレード。 大味映画、一丁あがり。


言うまでもなく “ラッシュアワー” とは、“混雑している時” という意味。じゃあ、渋滞映画かっていえば、そうじゃない。まあ “rush” には “突進する、大急ぎでやる” という意味もあるので、“面倒な仕事を、手早くやっつける” くらいの意味と考えていいのかな。その人気シリーズの第3弾。


監督は、もちろんブレット・ラトナー。音楽も同じく、ラロ・シフリン。


出演は、ジャッキー・チェン、クリス・タッカー、ノエミ・ルノワール、チャン・チンチュー、“エクソシスト”マックス・フォン・シドー、真田広之、工藤夕貴、そして何とロマン・ポランスキー!


さて、映画ですが、ここまで開き直られると、もう言うことありません。見る前からやっつけ仕事だってわかっていたから、まあ、こんなもんでしょう。


開始早々、おいおいってツッコミ入れたくなるような場面の連続。そんなあんた、いくらなんでもそれはないでしょう、あらら。そうでっか。なら、しゃあないわな。


この映画の唯一の見どころは、デューク真田とジャッキーの一騎打ちですが、俺的には不満足極まりなかった。期待していただけに、すごく残念。まあ、エキシビジョンといったところかと。


真田広之は、ジャッキーよりもカッコいい。あんたが主役の方がいいくらいだ。どうせなら、こっち側からのストーリーで見せた方が面白そうだと思った。


工藤夕貴は、くの一みたいな役だった。ハリウッドでは、彼女は演技派なんだけど、アクションもできることをアピールしたかったのかな。「逆噴射家族」 の時の、女子プロレスラーのレオタード姿が懐かしいなあ。


大体、このシリーズのジャッキーは、戦う意志が全くないからねえ。巻き込まれて、攻撃をよけてるうちに相手が倒れちゃった…って感じ。そんなうまくいくかよって。スタイルとしては、セガールの方が俺は好きです。ぶっ倒してから理由を考えるような、あの雰囲気。


ジャッキーも年だから、現役もいい加減つらいのかもね。ちょっと見ていて痛々しかった。笑い飛ばしたいけど、妙に寂しさが残る1本でした。…これ、まだ続くんでしょうか?




【鑑賞メモ】

鑑賞日:9月15日 劇場:ワーナーマイカル県央 18:55の会 観客:7人

さすがにもうガラガラで、ちっともラッシュアワーじゃありませんでした。


【エンドクレジット】

お約束のNG集が流れます。そこが終わったら、後は普通に終わります。


【オススメ類似作品】


「エクソシスト」 (1973年アメリカ)

ウィリアム・フリードキン監督、ウィリアム・ピーター・ブラッティ原作・脚本、エレン・バースティン主演。マックス・フォン・シドーが神父役で登場します。すぐやられるけど。


「吼えろ鉄拳」 (1981年東映)

鈴木則文監督、真田広之主演。彼が若かった頃のアクション映画。身のこなし、みなぎる肉体。高校生の頃に見て憧れたっけなあ。ちなみに、拳は吼えません。じゃあ、うなる?うーん、それもイヤだなあ。


「スパルタンX」 (1984年香港)

サモ・ハン・キン・ポー監督、ジャッキー・チェン主演。彼が若かった頃のアクション映画。相棒ユン・ピョウとともに、バルセロナを舞台に暴れまくる!スピーディーで、カッコいい映画。




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