FUJITA'S BAR
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2007-07-31

7月の言い訳

テーマ:エッセイ

【今月行かなかった映画とその理由】


「ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ」

松山ケンイチが、水族館の獣医を演じるそうな。ということは、出産なんかにも立ち会ったりして…おお、これがホントの “マツケン産婆”! というダジャレが言いたいがために、見に行くってのも何だかなあ。


「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」

とりあえず行ってないけど、オッサンになったラドクリフの演技に少し興味があるので、もしかしたら行くかもしれません。ほとぼりが冷めたころに、こっそりと。


「レミーのおいしいレストラン」

とりあえず、このネズミを殺菌消毒して下さい。体毛も全部刈って、抗菌処理して、予防接種して…それでもイヤだなあ。どうやったらこんな気色悪い題材が浮かぶんだろう?CGだと余計にキモチワルイ。


「シュレック3」

緑色の気持ち悪い怪物は、ゼブラーマンに倒してもらいましょう。



今月見に行った劇場映画は、全部で5本。少ないなあ、トホホ。しょうがない、大味の大作ばかりで、行くのがないんだもん。特に後半は、全くと言っていいほど何にもなかった。これじゃ、力出ないよねえ。


中越沖地震もあったし、仕事でもモメ事ばかりで、つらい残業が多かった。カゼひいたし、歯も欠けた。読書も全然進まない。


だから、今月は、B級映画のDVDをたくさん見ました。ブログもそんなもんばっかりだったような気がします。劇場映画の記事を期待して来た人には申し訳ないけど、見たくなきゃ行かないし、見なきゃ書けないもんね。


ブログが2周年だからって、軽い気持ちで歴代映画ランキングを始めたら、これがもう、大変な作業。膨大な量の映画を集計してリストアップするだけで、ヘトヘトになってしまいました。誰だ、こんなこと言い出したのは。


こんな作業をするのは、きっと一生に一度かもしれない。人生をもう半分以上生きたので、ここらへんでターニングポイントというか、一応のけじめとして、最後までやろうと思います。根気よくお付き合い下さい。


最近は、スナック “B” の常連の人たちと仲良く飲めるようになりました。今年の上半期のブログ本が発行できたので、1冊プレゼントしました。この店に来れば、映画熱vol.4が読めます。店の人がまじめに読んだら、逆座敷わらしの秘密がバレてしまうかも。…ウッヒッヒ。


そうそう、面白いCDのジャケットを見つけました。天野月子の最新CDのジャケットが、「パルプ・フィクション」 そっくり。妻が熱狂的ファンなので、俺の知るところとなりました。タバコの代わりに割り箸を持って、サーモンの寿司を食ってます。アルバムタイトルは、「ウマ・サーモン」。ユマ・サーマンとかけてるんですね。レーザーディスクのジャケットを見せたら、今度は妻が爆笑してました。タランティーノファンの人は要チェック。


ネタバレDVD探検隊は、空前の盛り上がりを見せています。これからもチョイチョイ顔を出すと思うので、そちらの方もよろしく。もちろん、これから見ようとする人は読んじゃダメですよ。見るつもりはないけど、中身が気になる人だけ読んで下さい。劇場映画の記事ではできないことが、ここではできる。あらゆる顔を持つ男。我ながらよくやります、むっふっふ。


友達からよく言われるのが、「コメント書こうと思うけど、どう書いていいかわからない」 ということ。そんなに気をつかわなくていいって。もともとコメントなんてほとんど来ないんだから。たまに来ると、すごく慌ててしまう。失礼がないように返事しなきゃって思うから。俺が他の人の記事にコメントすると、大半は煙たがられるもんで、自然とやらなくなりました。不器用なもんで。


だからといって、ひきこもりというわけではないので、一応窓は開けておくんです。たまに物好きな人が来るから。ちゃんとした質問には誠心誠意答えますので、ひとつよろしく。難しいことは答えられないけど。


そういうわけで、これからだんだんオッサンの世界になっていく映画熱ですが、心の広い読者様に見放されないよう、精一杯書かせていただきます。では、来月もよろしく。



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2007-07-30

映画熱2周年特別企画 歴代映画ランキング その2 ~SF映画編~

テーマ:ランキング

いやあ、まったく、我ながらすごい風呂敷を広げてしまったもんです。軽い気持ちで始めたら、これがなかなか膨大な集計になりまして…オタオタしながらやってます。この調子では、終わるのはいつになることやら。まあ、お盆までを目標にするということで。


SF映画には、独特のロマンがあります。空想科学ドラマ、ミニチュア特撮、特殊メイク、ブルーバック合成…映画少年にはたまらない魅力。今どきはCGで何でもやれてしまうからこそ、失ってはいけない心がある。


相変わらず偏っていますが、個人的な好みで選んだSF映画ベスト50作品。 ご賞味あれ。(多少のネタバレがあります。ご容赦下さい)



【SF映画編】


1.ゴジラ (1954年東宝)

本多猪四郎監督。日本が誇る、SF映画の金字塔。中でも第1作は最高傑作。河内桃子の恐怖の表情は絶品でした。ラストシーンは、涙なしには見られない!ゴジラこそは、世界最強の怪獣。まさにキング・オブ・モンスターであり、最終兵器。アメリカもロシアも中国も韓国も北朝鮮も、日本にゴジラがいることを忘れんなよ。尻尾一振り、一撃必殺!日本の原子力発電所には、ゴジラの巨大モニュメントを設置すべし!


2.妖星ゴラス (1964年東宝)

本多猪四郎監督。日本が誇る、スケールのデカいSF映画。地球の6000倍の重力があるゴラスが、地球に大接近。衝突するのを回避するために、すごい作戦を実行。それは、南極に巨大エンジンを取り付けて、地球を動かしてよける、というものだった!日本主導で行われ、終わった後世界中がバンザイするのが爆笑。よくも悪くも、こんな映画はもう2度と作られないことでしょう。「アルマゲドン」 も 「ディープ・インパクト」 も、この映画には勝てない。…わはは、ざまあ見ろ!


3.宇宙戦争 (1953年アメリカ)

ジョージ・パル製作。当時のレベルで考えると、驚異の映像だと思います。彩色豊かな映像美は、一見の価値あり。宇宙船のデザインが超ステキです。宇宙人もかわいくて魅力的。このセンスは、その後のあらゆる映画に生かされています。たしか 「銀河漂流バイファム」 にも似た場面があったっけなあ。ちなみに、トム版はダメです。


4.スター・ウォーズ (1977年アメリカ)

ジョージ・ルーカス監督。SF映画史を塗り替えた傑作。これなしには、SFは語れないでしょう。当時の俺は小学生だったので、ストーリーは全然わからず、ただひたすら映像に興奮したのを覚えています。ライトセーバーは、ガンダムのビームサーベルや、仮面ライダーブラックのレイザーブレードに受け継がれました。


5.ブレードランナー (1982年アメリカ)

リドリー・スコット監督。ハードボイルドな雰囲気たっぷりの傑作。ハリソン・フォードのくたびれた感じと、ショーン・ヤングのきょとんとした顔とが、バランスよく調和している。そして、ヴァンゲリスの名曲がたまらない。そして宿敵、ルドガー・ハウアー。パンダメイクのダリル・ハンナ。何もかもが素晴らしい。この作品には通常版、完全版、最終版の3種類があります。ちなみに、俺の好みは完全版です。


6.エイリアン (1979年アメリカ)

同じくリドリー・スコット監督。この映画のよさは、今さら説明するまでもないでしょう。宇宙人ではなく、宇宙怪物。粘着性のある酸をダラダラたらしながら襲ってくる様は、とってもコーフンしました。美人ではないシガニー・ウィーバーの下着姿が、何だかとてもセクシーで生々しかったのを覚えています。静かな宇宙船に響きわたる、彼女の息づかいと、エイリアンの這いずり回る音が調和して、臨場感タップリのクライマックスでした。


7.遊星からの物体X (1982年アメリカ)

ジョン・カーペンター監督の最高傑作。1951年のモノクロ映画のリメイクですが、こっちの方が絶対面白い。ウニョウニョグチョグチョのSFXは絶品。凄すぎて興奮したのをよく覚えています。特殊造形の素晴らしさがわかる1本。高校の文化祭でビデオ上映会があり、SF映画好きのI君から教えてもらった映画。彼とは、今でも親友です。


8.ロボコップ (1987年アメリカ)

ポール・ヴァーホーベン監督の最高傑作。いわゆる、アメリカ版ロボット刑事ですが、デザインが素晴らしい。モモから銃が飛び出すギミックや、拳から出る針、足を固定するハーケンなど、カッコいい機能がたくさん。そして、何と言ってもあの “歩く音” が最高!こんなにすごいのに、どうしてこんなに弱いんだろう?すぐにバラバラになってしまうポンコツ度は、電人ザボーガーといい勝負です。いいなあ、対決してもらえんだろうか。


9.ターミネーター (1984年アメリカ)

ジェームズ・キャメロン監督の出世作。「スター・ウォーズ」 と同様、低予算で製作されて、大ヒットした映画。アイディアが素晴らしく、見ていて何度も唸りました。こういう映画を待っていた、って感じ。シュワちゃんの肉体そのものがSFしてます。でもね、やっぱり俺は、「ロボコップ」 の方が好きなんだよねえ。戦ったら絶対負けるけど。


10.蝿男の恐怖 (1958年アメリカ)

カート・ニューマン監督。子供の頃に見てたら、恐くてきっと腰を抜かしたことでしょう。大人になってからビデオで見たんですが、ハエ怪人の造形が素晴らしいですね。怪物を見て悲鳴をあげるヒロインの顔が、複眼にいっぱい写る場面は爆笑でした。ちなみに、2作目にはウサギ男が登場します。


11.ボディ・スナッチャー 恐怖の街 (1956年アメリカ)

ドン・シーゲル監督。この映画を見た後、しばらく枝豆が食えなくなった記憶があります。周りの人が信じられなくなる恐怖。いつのまにか全部中身が入れ替わっていて、自分だけが異質の存在になってしまう恐怖。群れていないと生きられない人間の弱点を鋭く突いた傑作です。地味な映像が、かえってコワい。


12.未知空間の恐怖 光る眼 (1960年アメリカ)

ウルフ・リラ監督。これも、地味な映像ながらも、迫力ある作品です。子供の目が光るだけなのに、何故こんなに恐いんでしょう。モノクロの画面がまたいいんですねえ。今どきのガキはよくわからん、と嘆いているあなた。この映画で思う存分恐がってみてはいかが。


13.時計じかけのオレンジ (1971年アメリカ)

スタンリー・キューブリック監督。脳の実験で、悪いことができなくなってしまう青年の物語。前半の凶暴性あふれる映像は、未来を想像して描いたものですが、現実にありそうな感じです。麻薬ミルク人形が、とってもセクシーでした。…ああ、あのレバーを握ってみたい!それから、名曲 「雨に唄えば」 の使用を許可したジーン・ケリーはエラい。


14.2001年宇宙の旅 (1968年アメリカ)

スタンリー・キューブリック監督。名作と言われていますが、中身は結構退屈なもんです。まあ、芸術映画としてSFの地位向上に役立った功績は大きい。三部構成のうち、第2部の特撮が素晴らしい。ペンがクルクル回る場面はカルチャーショックでした。サルとハルは、どうでもいいです。


15.禁断の惑星 (1956年アメリカ)

フレッド・M・ウィルコックス監督。この映画のポスターに描かれている女性のフトモモがいい。抱っこしているロボットのロビーが羨ましく思えたもんです。この構図は、「宇宙戦艦ヤマト」 の森雪とアナライザーに受け継がれていきます。潜在意識がもたらすモンスターがアニメなのがちょっと残念でした。


16.地球の静止する日 (1951年アメリカ)

ロバート・ワイズ監督。宇宙人が地球を脅迫する方法はいろいろですが、本作はシンプルかつショボい手段。この宇宙人の造形が何ともいえないいい感じなんですねえ。このツルンとしたデザイン、結構有名ですので覚えておきましょう。


17.ガス人間第1号 (1960年東宝)

本多猪四郎監督。オナラをしまくる怪人ではありません。ガス状になって大気中を移動して、悪事を働きます。ガスになっても会話はできます。声帯はあるの?あるんでしょう、きっと。風の強い日は大丈夫なの?大丈夫じゃないでしょう、きっと。タバコ吸ったらどうなるの?はいはい、知りたかったら映画を見てね。


18.デッドゾーン (1983年アメリカ)

デヴィッド・クローネンバーグ監督。超能力者の苦悩と悲哀を描いた秀作。実際、超能力なんかあったら大変だろうな、って思える映画。これを見たら、超能力なんてない方がいいと思えるかも。能力と人格って、必ずしも両立しないもんなのかもね。あったらあったで、やっぱりそれなりに苦労するんだなあ。


19.未来世紀ブラジル (1985年イギリス、アメリカ)

テリー・ギリアム監督。超マニアックな作品です。「ブレードランナー」 より、もっとカルトです。一般の人向けじゃないことをおことわりしておきます。不条理で無邪気な世界。ロバート・デ・ニーロが、葉巻をくわえた動きの早い配管工を楽しそうに演じていました。このおっさんも、何にでも出るなあ。


20.フューリー (1978年アメリカ)

ブライアン・デ・パルマ監督。「デッドゾーン」 に似ていますが、こちらの方も、違った形で超能力者が追いつめられていきます。そして、たまりたまったパワーが、最後に爆発。ホントに爆発するのでお見逃しなく。SF映画史上に残る、モノスゴい場面。


21.ブレインストーム (1983年アメリカ)

ダグラス・トランブル監督。人間の感覚を、他人と共有できるマシンができた。いわば、バーチャル体験の先駆的作品。夢を記録・再生できたらいいな、と思っている人は、この映画を見て考えて下さい。そして、死ぬ瞬間を記録したものを、見る勇気があなたにありますか?


22.アルタード・ステーツ 未知への挑戦 (1979年アメリカ)

ケン・ラッセル監督。この映画は説明が難しい。簡単に言うと、ドラッグやってたら原始人になってしまった、って話。え、わかんない?つまりねえ、強い幻覚剤を使用して、生命の期限を探る旅に出る、という話です。え、やっぱりわかんない?キサマ、幻覚剤打ったろか!…とにかく、体が変形していくシーンが見ものです。


23.電子頭脳人間 (1974年アメリカ)

マイク・ホッジス監督。すごいタイトルなので、キカイダーみたいなものを想像してしまいそうですが、いたって地味な作品です。こっちは、脳に電極を付けて信号でコントロールする映画。脳というのは、人間の体の中でも一番ミステリアスな部分でしょう。ここを刺激すればこうなる、というようなことはよく聞きます。だけど、個人的に思うのは、脳って、されるがままにはならないと思うんです。そういった、脳の機能の一部を垣間見たような気分になれる映画です。「時計じかけのオレンジ」 と見比べてみて下さい。


24.エンブリヨ (1976年アメリカ)

ラルフ・ネルソン監督。何ともエロいパッケージですが、そういう映画ではありません。胎児に成長ホルモンを投与したら、1ヶ月で成人女性になってしまった!しかも、そのままいくとバーサンになってしまう。こりゃいかん、なんとかせねばと、今度は胎児の脳下垂体を求めて暴れ出す。…ああ、迷惑な話。


25。猿の惑星 (1967年アメリカ)

チャールトン・ヘストン主演。これも傑作とされているので、一応入れねばならんでしょう。宇宙船から出たら、猿がいっぱい。うわあ、動物園だ。いやいや、それにしちゃあ、様子が変だ。こいつら、生意気に人間を支配しようとしている。やっつけねば!これって、東洋人を猿に見立ててバカにしたような映画だと、子供心に思ったもんです。猿で悪かったな!お前らだって天狗のくせに!威張るんじゃねえ、ガイジンども!


26.ガタカ (1997年アメリカ)

イーサン・ホーク主演。これは、スタイリッシュな傑作です。緊張感がたまらんですなあ。管理された社会であればあるほど、いろいろやってみたくなるもの。知的好奇心と行動力。この2つが、人類をここまで進化させたのかもしれない。俺は、この主人公を応援したくなりました。ジュード・ロウとユマ・サーマンも出ています。


27.スペース・バンパイア (1985年アメリカ)

トビー・フーパー監督。パッケージのデザインが素晴らしい。繭型のカプセルに入った女性が、宇宙空間を飛び回り、目から怪光線を発射しています。もちろん、本編にこんな場面はありません。内容はかなりムチャクチャなので、心して見るべし。冒頭、裸の男が登場するのが 「ターミネーター」 なら、こっちは裸の女が登場。…おお、いいじゃん、と喜ぶなかれ。あっという間にやられちゃいますぜ。何もかも吸われてしまいます。まあ、それもいいか。スケベ男が50人くらいで突進したら、もしかしたら倒せるかもしれない。 …どうぞ、やってみて下さい。


28.コクーン (1985年アメリカ)

ロン・ハワード監督。宇宙人がお人よし過ぎて、ヒドい目にあう映画。地球人にやさしくすると、つけ上がるから要注意。心あたたまる、若返り映画。元気になりたいジジイのみなさんにオススメ。 「トワイライトゾーン」 の第2話と合わせてご覧下さい。ジェームズ・ホーナーの音楽が絶品です。


29.ニューヨーク東8番街の奇跡 (198年アメリカ)

マシュー・ロビンス監督。UFOといえば,宇宙人の乗り物と相場が決まっているもんですが、この映画では、UFOそのものが宇宙人であるという、変わった作品です。このUFO宇宙人、なかなか愛嬌があってオモシロイ。なんと出産シーもあり。これまた、年寄りが主人公。じいちゃんと孫の組み合わせでご覧下さい。


30.ヒドゥン (1987年アメリカ)

ジャック・ショルダー監督。憑依する宇宙人と戦う、宇宙刑事の物語。「ツイン・ピークス」 で有名になる前のカイル・マクラクランが、異性人っぽくてなかなかよろしい。変てこな銃もナイスです。


31.惑星ソラリス (1972年ソ連)

アンドレイ・タルコフスキー監督。恐ろしく退屈な映画ですが、妙に心に残ってしまう、不思議な作品。特撮はほとんどありませんが、雰囲気で持っていく手腕はなかなかのもの。日本の首都高速ロケは笑いました。トンデモなラストシーンが秀逸。だからどうした、と言われればそれまでですが。


32.地球に落ちてきた男 (1976年イギリス・アメリカ)

ニコラス・ローグ監督。宇宙人が会社をおこして金儲けして、滅び行く故郷の星を救おうとするが、地球人にいいようにやられてしまう。在日外国人とか、季節労働者の悲哀が伝わってくるような、哀しい映画。特撮はないけど、一応SF映画です。主演は、あのデヴィッド・ボウイ。


33.インデペンデンス・デイ (1996年アメリカ)

ローランド・エメリッヒ監督。「宇宙戦争」 のマトモなリメイクは、やっぱりコレでしょう。宇宙人と遭遇した途端に、殴って気絶させるウィル・スミスはナイスキャラでした。バリアーという懐かしい言葉、感激でした。SFファンの夢とロマンがぎっしり詰まった、極上の1本。エメリッヒ版 「ゴジラ」 も見たかったなあ。


34.アルマゲドン (1998年アメリカ)

マイケル・ベイ監督。大味映画の巨匠、ジェリー・ブラッカイマー印のウルトラバカ映画。巨大隕石が地球に接近。爆破するために集められたのは、なんと土建屋だった!土方を宇宙飛行士に訓練するのと、宇宙飛行士を土方に訓練するのと、どっちが早いんだろう?考えている時間はない。ブルース・ウィリス工務店NASA支店は、慌ただしく宇宙に旅立つのであった。果たして、突貫工事で地球は救われるのか?「妖星ゴラス」 と比べてみてね。


35.タイムマシン (1959年アメリカ)

ジョージ・パル監督。80万年後の世界って、何だか原始の世界みたいだった。80万年前の間違いじゃないだろうな。イヴェット・ミミューの衣装がなんともかわいかった。アカデミー視覚効果賞受賞の特撮にもご注目。植物の映像が素晴らしい。ちなみに、ガイ・ピアース版はダメです。


36.華氏451 (1966年イギリス・フランス)

フランソワ・トリュフォー監督。これはSF映画と言っていいのかどうかわかりませんが、近未来を描いた作品だから問題ないでしょう。本を読むことを禁じられた世界。知識を封じられた状態の、人間の思考はどうなるのか。ラストの詩情あふれる場面には、すっかり心を奪われました。クールな作品。


37.ウエスト・ワールド (1973年アメリカ)

マイケル・クライトン原作・監督。“グレート・オブ・ハゲ” ユル・ブリンナーの睨みをきかせたロボットがなかなか魅力的。俺的には、「ターミネーター」 の原型はコレじゃないかと思うんです。無表情で追いかけてくる、っていうのは、何だかゾッとしますよね。


38.サマー・タイムマシン・ブルース (2005年東芝)

本広克行監督。こんなにショボいタイムスリップものが、かつてあっただろうか?何もかもがバカバカしく展開します。クーラーのリモコンをめぐって、現在・過去・未来を行ったり来たり。やっぱり、後先考えずに行動するのは、若者の特権ですな。トボけた未来人も、なかなかナイスなキャラでした。


39.渚にて (1959年アメリカ)

スタンリー・クレイマー監督。これは、ある意味すごい映画と言えます。金持ち達の、のどかな日常風景かと思いきや、実はとても悲しい現実に直面していたのだった。人間は、最後まで理性を保てるものだろうか、と考えたものです。こうあって欲しい、という理想も含めた希望的観測…と考えると、余計に切なくなってしまう。


40.首都消失 (1987年大映)

小松左京原作、桝田利雄監督。東京が、巨大な雲に閉じ込められてしまった。じわじわと迫り来る恐怖が、なかなかいい感じでした。特撮もクライマックスもショボいけど、雰囲気が素晴らしくて、思わず引き込まれてしまったものです。だけど、もう一度見る勇気がない。見たら幻滅して、自分消失になりかねないもんね。


41.復活の日 (1980年角川)

小松左京原作、深作欣二監督。アメリカの細菌兵器により、人類が絶滅しそうになる映画。貴重品である女性を、紳士的に奪い合う男性たちの苦悩が偲ばれます。いざとなったら、地球上に安全な場所なんてありえないのかもしれませんね。「渚にて」と見比べてみて下さい。


42.ドクター・モローの島 (1977年アメリカ)

ドン・テイラー監督。原作は、H・G・ウェルズ。マッド・サイエンスものとしては、やっぱりコレかと。’70年代というのは、見世物小屋的な文化がまだ残っていたので、今思うと何だか懐かしい匂いがします。飼いならされた怪人達のオドオドした姿が、何とも哀しかった。人間らしいって、一体何だろう?


43.戦国自衛隊 (1979年角川)

半村良原作、斎藤光正監督。自衛隊の一個小隊が、まるごと400年前にタイムスリップしてしまった!当時小学生だった俺は、この映画を見てとても恐くなりました。侵略されるっていうことは、こういうことなんだって、思い知らされたもんです。今でもトラウマになっている強烈な作品でした。何のために生きるのか、そして戦うのか。それがわかれば苦労はしない。だけど、生きているうちは、戦い続けなくてはならないのだ。


44.メトロポリス (1926年ドイツ)

フリッツ・ラング監督。SF映画の古典としては超有名なので、知らない人はタイトルだけでも覚えておいてください。ブリギッテ・ヘルム扮する女性型サイボーグの美しいデザインが秀逸。モノクロでサイレントなので、今どきの人には退屈かもしれませんが、一見の価値ありです。ちなみに、映画の時代設定は2026年。


45.ミクロの決死圏 (1966年アメリカ)

リチャード・フライシャー監督。患者の治療のために、人間をミクロ化して体内に送り込むというアイディアはすごい。当然、彼らは “異物” として認知されるので、白血球と戦ったりします。人間の体の不思議さを勉強できる1本。「ドラえもん」 や 「ウルトラセブン」 にも、この話を真似たエピソードがあります。


46.宇宙水爆戦 (1955年アメリカ)

ジョセフ・ニューマン監督。映画の内容はショボいですが、メタルーナ星人のデザインが面白いので、一応紹介しておきます。彼は科学者だそうですが、地球人と取っ組み合いするくらいマッチョな野郎です。内容はどうでもいいので、特撮の楽しさのみを堪能して下さい。


47.放射能X (1954年アメリカ)

ゴードン・ダグラス監督。放射能でデカくなったアリが、人を襲う映画。肝心のアリが少ないので、何だかとてものどかな雰囲気です。日本版のポスターのアリには、マンガチックな目玉が描いてあって、何だかとてもかわいい。ただのアリが大量に発生する 「黒い絨毯」 とどっちが恐いかな。


48.海底軍艦 (1963年東宝)

本多猪四郎監督。有名な “轟天号” が登場。軍艦の先っぽにドリルがついているという、男の子テイストあふれるデザインがイカしてます。ムー帝国の赤い髪のおねーちゃんが魅力的だった。 「ガンダム」 でいうと、ハマーン・カーンのようなキャラです。怪獣マンダは、まあどうでもいい。


49.原子人間 (1955年イギリス)

ヴァル・ゲスト監督。墜落したロケットの唯一の生存者が、奇怪な不定形生物と化して、ウニョウニョグニョグニョになっていく、よくわからん映画。両手が鍋つかみみたいになったのはショボくて笑ったけど、低予算の割りには映像のインパクトが大きく、印象に残りました。


50.宇宙人東京にあらわる (1956年大映)

島耕二監督。最後を飾るのは、やっぱり日本の特撮映画。岡本太郎デザインのパイラ星人は、何度見てもスバラシい。映画の内容はグダグダですが、この強烈なデザインに免じてランキング入りです。後にも先にも、これに対抗できるデザインはないでしょう。日本が誇る、世界一アホなデザインの宇宙人です。胸を張って世界に出しましょう!



…以上、2週間かかって集計しました。ふう、くたびれたあ。さて、皆様のお気に入りはあったでしょうか。ここに紹介できなかった映画もたくさんあります。しかし、映画っていっぱいあるなあ。


次は、アクション映画の予定です。また時間がかかると思うので、気長にお待ち下さい。ではまた。

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2007-07-29

赤い文化住宅の初子

テーマ:邦画

世の中、そんなに甘くない。 だけど、捨てたもんじゃない。 厳しさとやさしさが交錯する映画。


原作は、松田祥子の同名コミック。監督は、タナダユキ。主題歌は、UA。


出演は、東亜優、塩谷瞬、佐野和真、大杉漣、鈴木砂羽、坂井真紀、浅田美代子、江口のりこ、諏訪太朗。実力派が揃った、エネルギッシュなキャスト。


さて、映画ですが、心の深い部分を鋭く表現した、見事な秀作に仕上がりました。あらゆる状況において、追い詰められた経験のある人は、心してご覧下さい。俺自身も、“古傷” が痛みました。


訳あって、孤児となってしまった兄と妹の物語。貧乏な暮らしに耐えて必死に生きる2人に対して、世間の風は冷たい。次第にイライラしていく兄と、ますます孤独になっていく妹。つらく苦しい現実が、容赦なく襲いかかる。


この映画のすごいところは、表現がリアルであること。かなり徹底してます。きっと、原作もすごいんでしょう。女性監督だけに、細かい部分がとても印象的に感じられました。ただ、主役の兄妹がキレイすぎるような気がしますが…まあ、そこもまた女の感性かと。


困っている人や、つらいことに耐えている人を見て、安易に “がんばれ” と軽々しく言える人には、この映画のよさがわからないかもしれません。人の気持ちなんて、そう簡単にわかるものじゃないから。しかしながら、希望という言葉も随所に見え隠れしている映画でもあります。


主演の東亜優は、とてもかわいい顔立ちをしています。いわゆる、ぽっちゃり型の美少女。俺的には、苦労した顔に見えないんですが、映画を見ているうちに気にならなくなりました。どんくさいキャラとしては、ちょうどいいのかも。彼女、表現力はまだ未知数ですが、いいものを持っている感じはします。この辺、「夜のピクニック」 の多部未華子でダマされているので、ちょっと慎重にならざるを得ませんが。


はっきりしているのは、タナダ監督の腕がいい、ということ。これはきっと間違いない。「さくらん」 の脚本を書いた人、くらいの認識しかなくて、彼女の映画を見るのは実はこれが初めて。鋭い感性が、画面の隅々まで表れているように思う。女の子って、こうなのかもしれないって、リアルに感じてしまいます。


塩谷瞬は、かつてハリケンレッドだったなんてもう言えないくらい、いい役者になってきました。今回もいいオーラ出してます。たった一人で妹を守る、という生き様が痛々しいくらい伝わってきます。脇を固めるベテラン勢も、この2人を際立たせるために、とてもいい仕事をしています。だから、作品としてバランスがいい。


人間って、決してキレイな存在じゃない。だけど、極悪でもない。ユルい教育だけ受けて育った純粋な子供の感性なんか、大人になった途端にあっさり吹き飛んでしまう。現実はキビシイ。だから、幼いうちからつらい目にあった人は、その分強くなっているはず。今まで幸福だった人は、これから味わうことになるもんなんです。そういう意味では、平等にできているのかも。


生きるっていうことは、楽じゃない。俺自身、今までさんざんな目にあいました。だけど、今日まで何とか生きてこれた。それは、運もあるけど、それだけじゃないんです。大切なことは、自分の心の中から湧き上がってくるものを武器にして、現実に立ち向かうこと。それしかないんです。


誰かが何とかしてくれる、と思っているうちは、子供とそんなに変わらない。 “責任” という言葉は、本気で立ち向かっている人だけが口にできるもんだと思う。だから、軽々しく “がんばれ” なんて言えない状況がある。それができれば苦労しないもんね。


この映画の少女は、どんくさいかもしれないけど、いいものを持っている。だけど、それが生きる上で役に立たないところが悲しい。がんばっているのに、どうにもならない。やさしい人に裏切られ、嫌いな人に助けられ、何を信じていいのかわからない。そういう気持ちって、誰もが一度は経験するもんでしょう。


尊敬できる大人なんて、現実にはそうそういるもんじゃない。だけど、この人のこういう部分はわかるような気がする。その程度でいいんじゃないでしょうか。そこまでいければ充分です。自分が人を理解した分だけ、人も自分を理解してくれる…そういうものかもしれないですね。


親がいても不幸な子供はいるし、その逆もある。苦労の度合いは、人によって違う。だからといって、お前は俺よりマシだ、なんて言っちゃいけない。その人にとっては、それが100%の苦労なんだから。


昔の時代だと、貧乏というだけでイジメられたもんですが、今は、そういうんじゃない。彼女はクラスでいじめられているわけじゃない。だけど、みんなと違うという点で、壁ができてしまっている。彼女に声をかけてくれる親切な生徒もいるけど、そうそうわかりあえるもんじゃない。そこが哀しい。


この映画、これでいて暗い作品になってないところがすごい。ちゃんと小さな笑いも含まれています。あまりにもつらいことがあると、笑うしかないっていう時があるでしょ。そういうしなやかな部分もまた、彼女の強さだと思うんです。笑っちゃ悪い、なんて思わなくてよろしい。むしろ、クスッと笑って、彼女を励ましてあげましょう。その調子だよ、と。


今どきでは、かわいい女の子はみんな援交で稼ぐんだろう、なんて色メガネで見る人もいるでしょうが、彼女は、そういうタイプじゃない。そういうことができる女と、できない女がいる。少なくとも彼女には、そんなことして欲しくないと思う。だから、あの頼りない彼氏が存在がまた、彼女の救いでもあるんです。だから不器用でも、真面目に働くしかない。そうできれば、その方がいい。


彼女がもし俺の職場に来たら、どこまで守ってあげられるだろうか。ウチの工場もかなり人使いは厳しいから、並みの精神力ではもたない。だから、仕事がきちんとできるように、力を貸してあげることしかできない。お金を与えることよりも、お金を稼ぐ技術を教えることの方が大事だから。


彼女は、これからもつらい目にあうだろうけど、俺は何とかなると思う。映画を見て、強くそう思いました。少なくとも、同年代の他の女の子にはない強さがあるはず。そのひたむきさに魅力を感じてくれる人はいっぱいいると思う。ただ、悪い男にダマされないことを祈るばかりです。くれぐれも、“だめんず” なんかに惚れちゃイカンよ。


どんなにつらい状況でも、希望があれば生きられる。それがどんなに小さく頼りないものでも、それを “力” に変えることができれば、前に進むことができる。それこそが、人間の最大の能力かもしれませんね。




【エンドクレジット】

UAがこの映画のために書き下ろした歌が流れます。できれば聞いていきましょう。


【トイレに行くタイミング】

トイレなんか行っちゃダメです。彼女と一緒に苦しみに耐えましょう。


【オススメ類似作品】


「狼少女」

深川栄洋監督。本作は中学生ですが、この映画では小学生の世界。こっちの女の子の方が、見た目がとてもビンボーに見えます。その点だけは、この映画の方がリアル。何ともカワイイ映画です。


「手紙」

東野圭吾原作、山田孝之主演。こちらはワケありビンボー兄弟の物語。この映画の山田君のキャラなら、本作の彼女の心を理解してくれるかも。


「嫌われ松子の一生」

中谷美紀主演。真面目で不器用な女の、不幸のオンパレードバラエティ映画。松子ならきっと、本作の彼女の力になってくれるかもしれない。


「カナリア」

谷村美月主演。か細いながらも、したたかに生きる少女の物語。彼女ならきっと、本作の彼女の友達になってくれるかもしれない。


「しゃべれどもしゃべれども」

国分太一主演。話すのが苦手な人がたくさん出てきます。本作の彼女は、この家の門を叩きなさい。きっとみんな、あたたかく迎えてくれます。ついでに落語も覚えちゃおう。



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2007-07-25

ピアノの森

テーマ:アニメ・特撮

ああ、もったいない映画。せっかくの作品が、台無しです。


原作は、一色まことの同名マンガ。監督は、小島正幸。制作は、あのマッドハウス。


声の出演は、上戸彩、神木隆之介、池脇千鶴、福田麻由子、宮迫博之、キャイーン…あのさあ、どうせなら、実写で撮ったら?


さて、映画ですが、いやあヒドいのなんの。原作がすばらしいだけに、サイテーの仕上がりになりました。


最大のガンは、タレント声優のやる気ゼロの声。役者もいますが、声だけで表現するという気構えが全くない。これじゃ、作品がかわいそうだ。


声優は、絵に生命を吹き込む仕事のはず。これじゃ、絵の生命を吸い取っているとしか思えない。それで本当にいいんですか?アニメーターに対して失礼じゃないのか?


上戸彩は、「金八先生」 と 「あずみ」 で男みたいな女を好演していたけど、男の声は出せない。これじゃ、どう聞いても女の声だ。ましてや、天才の声じゃない。この時点で、映画の9割が死にました。


神木おぼっちゃんは、「ドラえもん のび太の恐竜」 で声変わりした不気味なピー助を演じて、世のドラえもんファンを凍死寸前に追い込みましたが、今回もボロボロです。ただの朗読みたいなバカ声でした。声変わりした、オールバックの小学生ってどうよ。これじゃ、「うる星やつら」 の面堂終太郎とキャラかぶりそう。


宮迫博之は、ある意味いい声ではあるけれど、役柄に合ってない。これは芸術家の声じゃなく、土方の声だと思う。阿字野センセイのファンの皆様、まことにご愁傷様です。


池脇千鶴は、劇場版 「Zガンダム」 を台無しにした張本人ですが、まだ懲りていないようです。ムラサメ研究所にブチこんでしまえ!福田麻由子は、よくも悪くもないけど、キャラが薄い、という点では同じこと。


ちなみに、プロの声優もちゃんと出ています。脇役なので名前は言いません。映画を見ていると気がつかないくらい、地味に演じています。これは、自分の役柄をしっかりとらえているから。ムダなオーラは出しません。プロの観客は、その辺のところをじっくりと聞き比べて欲しいところ。


パンフレットに掲載されている、原作者の微妙なコメントが、作品の出来の悪さを物語っているような気がしてなりませんでした。いくらなんでも、これはないでしょう。ガッカリした人たちのため息が聞こえる。


唯一の楽しみは、プロの演奏。セリフがなく、黙々とピアノを弾く場面が一番よかった。この映画の一番の主役は、やっぱりピアノです。他は、無視しましょう。


ただ、「ピアノの森」 という作品を全く知らない人のための入門編としての価値はあると思うので、この作品に惹かれた人は、ぜひ原作もお読み下さい。


そういえば、最近、こんな気持ち味わったなあ。何だっけ? …あ、そうそう、「蟲師」!



【エンドクレジット】

普通に終わります。エンディングの歌が、ちょっとかわいかった。


【トイレに行くタイミング】

セリフになったらドンドン行きましょう。ピアノ演奏中はじっくり聞きましょう。


【オススメ類似作品】


「神童」

さそうあきら原作、成海璃子主演。最近のピアノものでは、これがオススメ。璃子ちゃんは、天才の香りがすると思う。松山ケンイチも好演。


「花田少年史」

一色まこと原作、須賀健太主演。篠原涼子のわざとらしい演技を除いては、全体的によかった。


「ピアノ・レッスン」

ジェーン・カンピオン監督、ホリー・ハンター主演。本作では、森の中にピアノが置いてありますが、この映画では、海岸にピアノが置いてあります。エロい不倫映画だけど、ピアノを気持ちよさそうに弾く姿は美しかった。


「シャイン」

ジェフリー・ラッシュ主演。ピアノが好きで好きでたまらない男の物語。天才ですが、ピアノを弾く以外は、ただのバカです。


「海の上のピアニスト」

ティム・ロビンス主演。天才ピアニストだけど、船から降りられない男の物語。エンニオ・モリコーネの音楽が美しく、気持ちよく映画にひたれます。


「戦場のピアニスト」

ロマン・ポランスキー監督、エイドリアン・ブロディ主演。貧相な天才ピアニストが、ピアノを弾きながら逃げまくる物語。すいません、ピアノ弾くから許して! …そういえば、監督自身も、ロリコン疑惑で逃げまくっていたっけなあ。すいません、映画撮るから許して!



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2007-07-23

西遊記

テーマ:アニメ・特撮

コスプレして中国旅行しているみたいな映画でした。 不器用な新人バスガイド付き。


行くつもりはなかったんだけど、娘が見たいというので、仕方なく付き合うことになりました。まあ、やっつけ仕事ということで。 “フジテレビ製作“ という文字を見ただけで、気持ちが萎えてしまうのはどうしてだろう?


監督は、TVシリーズと同じく澤田鎌作。本作で映画デビューだそうです。


出演は、香取慎吾、内村光良、伊藤淳史、深津絵里、水川あさみ、大倉孝二、谷原章介、小林稔侍、多部未華子、岸谷五朗、鹿賀丈史。


さて、映画ですが、小中学生くらいにはちょうどいいかもしれません。あと、TVドラマ好きなOLもOKでしょう。非常に簡単なストーリーだし、何も考えなくていいので、難しいの嫌いな人はぜひどうぞ。


はっきり言わせてもらえば、死ぬほど退屈な映画。でも、メッセージはストレートなので、かえって伝わりやすくていいのかも…とは思います。まあ、中学の部活みたいな世界。


リアルさはゼロ。衣装も新品みたいで、とても長い間旅をしているようには見えない。観光旅行に来て、現地のおみやげ屋さんで買いました、って感じ。


ロケ地は、何だかすごいところみたい。言われなきゃ、てっきりCGだと思ってしまうところでした。わざわざ中国まで行って撮ったのに、このショボさはどうよ。建物はすごく大きいのに、人が極端に少ないから、何だかとても淋しい気分になってしまいました。そうか、少ない国民から搾取してるんだな。


悟空って、もともとはどういうキャラなのかわらないけど、ちょっとバカ過ぎないでしょうか。さらに、三蔵法師が弱々し過ぎないでしょうか。これじゃ、中学生のバカ息子たちと気の弱い母親みたいな感じ。…あ、でも、そういう層にウケを狙ったのかもしれない。


ヒロインの多部未華子は、実力のなさがこれで証明されました。 「ヒノキオ」 でも 「夜のピクニック」 でも、無愛想で押し黙ったキャラをやると、光るものがあるけど、感情表現という点では、ただのアイドル並みだと思う。今回は、はとバスの新人ガイドみたいでした。こういうキャラやると、軽すぎてスカスカですねえ。もし本気で女優やるんだったら、ちゃんと訓練した方がいいと思います。


ただ、彼女は今売り出し中みたいだから、ドンドン起用して人気者にしよう、という意図があるんでしょうね。確かにかわいいから、思春期の男の子はキュンとなったりするんだろうなあ。エクボもあるしね。有名になるにはいいと思うから、まあこれからがんばればいいでしょう。


敵役の2人は、強いのか弱いのかさっぱりわかりませんでした。とことんテキトーです。めんどくさいから、考えるのはもうやめましょう。正義も悪も、どちらも見事に中途半端です。さすがはフジテレビ。知性のカケラもありません。大作バカ映画路線、この調子でがんばって下さい。観客がついてくる限り。


ニセモノ役はみんなショボいけど、倖田來未はある意味よかったかも。ミニスカでフトモモ光線出しまくりです。冒頭にしか登場しないので、お父さん方はお見逃しなく。いいねえ、これならバカ悟空たちも言うことを聞くかも…って違うだろ!三蔵さまは男だっつーの!どうせなら、キレイな男を使いなさい。


ちなみに、俺の8歳の娘は、面白かったと喜んでいました。それはそれでいい。自分の感じ方を大切にしなさい。大人の視点と子供の視点は違うものだから、俺がとやかく言うことじゃない。今どきの子供たちに、このストレートなメッセージが伝わればいいですね。親の言うことは聞かなくても、悟空の言うことは聞くかもしれないから。



【エンドクレジット】

普通に終わりますが、なつかしの名曲「ガンダーラ」が流れるので、余裕のある人は聞いて下さい。


【トイレに行くタイミング】

中盤は、山登りツアーの場面。後半は…まあ、どこでもいいや。


【オススメ類似作品】

「NIN-NIN」

香取慎吾が忍者ハットリくんを演じています。個人的には、こっちの方が彼に合っているような気がします。ケンイチ君のパンツ姿がかわいかった。田中麗奈も脇役で共演。


「ゼブラーマン」

哀川翔の、100本目の記念すべき作品。情けないヒーローといえば、やっぱりコレでしょう。水木一郎の歌が笑えます。 …俺の後ろに、立つんじゃねえ!


「猿の惑星」

チャールトン・ヘストン主演。猿といえば、やっぱりコレでしょう。しかし、猿ってやっぱり頭悪そうだなあ。



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2007-07-19

映画熱2周年特別企画 歴代映画ランキング その1 ~名作・クラシック編~

テーマ:ランキング

おかげ様で、このブログも細々と続いて2周年を越えることができました。本物のマニアの方たちには遠く及ばないものの、普通の人よりは多く映画を見ている筆者の、今まで見た全ての映画作品から、独断と偏見で厳選したランキングを公表しようかと思います。


対象となる映画は、2006年までの作品とします。だから、今年の映画は除外。便宜上、洋画と邦画がごっちゃになっているところも多いのでご了承下さい。あれがないじゃないか、とご不満の方もいるでしょうが、あくまでも個人的な集計ですので、あまり深く考えないで下さい。


これから夏休みシーズンを迎えるにあたり、読者の皆様がレンタルしたり購入したりするDVDを、選ぶ手助けになれば幸いです。では、張り切ってスタート!



【名作・クラシック編】


映画を愛する人間である以上、最初に紹介するのは、やはり名作からいくのが筋でしょう。誰しも心に残る作品は、名作です。そこにはジャンルは関係ありません。ここでは、古い作品で、一般的に名作と呼ばれている映画を中心に紹介します。ここに出てこないものは、他のコーナーで見つけられるかも。


1.街の灯 (1931年アメリカ)

チャールズ・チャップリンの最高傑作。高校生の時に、新潟古町のシネマ3でリバイバル上映した時に、初めて劇場で見ることができました。この映画の根底に流れるあたたかいものが、今でも心に残っています。ヴァージニア・チェリルの美しいまなざしが印象的でした。珠玉の1本。


2.生きる (1952年東宝)

黒澤明監督。高校生の時に、TVの 「ゴールデン洋画劇場」 で見たのが最初だったと思います。その夜はいつまでも眠れませんでした。この頃から、物事を深く考えるようになった気がします。 “生きる” 本当の意味は何か。この映画が、静かに教えてくれます。自分の人生、自分が主役。後悔する前に、行動すべし。


3.道 (1954年イタリア)

フェデリコ・フェリーニ監督。大人になってからレンタルビデオで見ました。夕暮れ時に見たせいもあり、切ない気持ちがよりいっそう心にしみて、余韻がかなり長く続きました。どんなに汚れても、人間の本質は変わらないもの。だけど、わかっているだけに、かえってどうにもならないこともある。哀しく、愛しい、忘れられない映画。


4.キッド (1921年アメリカ)

チャップリンのサイレント映画。20代の時に新潟市公会堂で、女性弁士さんの肉声で鑑賞しました。彼の情熱が感じられる、渾身の1本。男の子がかわいくて、将来結婚したら子供は大事にしようと心に誓ったものです。子育てに行き詰まった人は、ぜひご覧下さい。娘が将来母親になる時までに、見せたい映画です。


5.自転車泥棒 (1948年イタリア)

失業中に、レンタルビデオで見ました。そしたら…切ないのなんの。早く就職しなくちゃと思ったもんです。どんなに貧しくても、失っちゃいけない何かがある。世の中は決して甘くない。でも、悪い人ばかりじゃない。どん底から這い上がり、明日の勝利をつかむのが男だ。だから、今日の屈辱に耐えるべし。…ああ、つらいなあ。


6.鉄道員 (1956年イタリア)

ピエトロ・ジェルミ監督・脚本・主演。父親って、人間らしい生き方って、一体何だろうと考えていた時に出会った映画です。子供の視点で撮っているのがよかった。 “答え” なんかなくていい。俺は、このオヤジが人間として好きです。生活感のある情景が素晴らしい作品。カルロ・ルスティケリ音楽も素晴らしい。


7.東京物語 (1953年松竹大船)

小津安二郎監督。実は昨年やっと、リバイバル上映で初めて見ました。絶対劇場で見たかったもんで。世の中、きれいごとばかりじゃない。それでも、人間ってやっぱりいいもんです。日本人の美学というか、大切な何かを教えてくれる映画。さりげなく、そして力強く、いつまでも心に残ります。名作とは、そういうものかもしれない。


8.素晴らしき哉、人生! (1946年アメリカ)

フランク・キャプラ監督。20代後半、自殺のことばかり考えている悪い時期があって、この映画に救われた思い出があります。自分は価値のない人間だと悩んでいる人は、だまされたと思って見て下さい。素直になれば、解決することは多い。クリスマス映画なので、雪の降る静かな夜にじっくりどうぞ。


9.真昼の決闘 (1952年アメリカ)

ゲイリー・クーパー主演の西部劇。中学生の頃、NHKのTVで見た記憶があります。重厚でシンプルなアクションが、渋くてカッコよかった。やっぱりねえ、オヤジってカッコいいですよ、実際。こういう男にあこがれちゃうんだなあ。孤独な戦いをしている寡黙な戦士のみなさん、この映画で燃えて下さい。


10.荒武者キートン (1923年アメリカ)

バスター・キートンのサイレント映画。「キッド」 と同じ日に、弁士さんの肉声で見ました。ひたすら笑いたい人は、コレがオススメ。嫌なことは何もかも忘れて、しばしこのアホでのん気な世界に身を委ねてみてはいかが。ジャッキー・チェン真っ青の、ものすごいアクションシーンも必見! …うわ、まさかこんな事が!


11.無防備都市 (1945年イタリア)

ロベルト・ロッセリーニ監督。強烈な印象を残す映画。画面のリアルさと緊張感がすごくて、ずっとドキドキして見た記憶があります。かのイングリッド・バーグマンは、この映画を見て、ロッセリーニ監督のとりこになったそうな。俺はまだ未熟なので、この映画のよさを正しく説明することができません。だからもっと勉強します。


12.にがい米 (1948年イタリア)

ジュゼッペ・デ・サンティス監督。農場に出稼ぎにやって来る女性たちの映画。この作品の最大の魅力は、シルヴァーナ・マンガーノの健全なフトモモです。ウブな俺には鼻血ブーものでした。モノクロがまたいいんだなあ。やっぱりスカートよりホットパンツの方がセクシーだと思う。フトモモ星人のみなさん、どうぞお見逃しなく!


13.赤ひげ (1965年東宝)

山本周五郎原作、黒澤明監督。江戸時代の医療ドラマ。人が人を診る。人が人を看る。そして、人が人を看取る…。患者を “血の通った人間” として扱うのが、医療の根底にあるべきだと思う。特にメンタルな部分は、現代医療が抱える問題に通じているのではないかと。…俺自身は、死ぬならここで最期を迎えたいと思います。


14.泥の河 (1981年松竹)

小栗康平監督。わりと新しい作品ですが、俺的にはクラシックの名作としてチョイスしたいところ。これもまた、切ない映画です。子供って、悪いことしても、素直にあやまれなかったりするんですよねえ。そういう心の傷を、思い出す映画です。そういう子供心を、愛せる大人にならなくちゃね。 …みんな、そんなに立派じゃないんだから。


15.一番美しく (1944年東宝)

黒澤明監督。軍需工場で働く女性工員たちの物語。この映画に出てくる女性は、みんな素敵で愛らしい。彼女たちのためだったら、命をかけて戦おうという気持ちになれる。まさに “女子挺身隊” と呼ぶにふさわしい。ああ、美しい日本人の心、永遠なれ。ちなみに、主演の矢口陽子は、このあと黒澤監督の奥さんになりました。


16.キャット・ピープル (1942年アメリカ)

シモーヌ・シモン主演。猫女ホラー映画の古典。映像の雰囲気がとてもよかったのが印象的でした。モノクロ映像が、彼女の美しさをさらに強調しています。猫系の女性、妖しくて魅力的ですよねえ。俺がタレ目のせいかもしれないけど。レーザーディスクを未だに持ってます。ジャケットの写真がカワイイから。


17.くもとちゅうりっぷ (1942年松竹)

政岡憲三演出。知る人ぞ知る、日本のアニメーション映画の傑作。高校生の時に、月刊 「アニメージュ」 で誌上レビューが掲載され、どうしても見たくて、お金をためてビデオソフトを買いました。テントウ虫の女の子のデザインが、ある意味マニアックでよろしい。15分しかないのですぐ終わります。ラストの “をはり” の文字がクール。


18.エデンの東 (1954年アメリカ)

エリア・カザン監督、ジェームス・ディーン主演。不良のイメージが強い彼ですが、この映画では、ナイーブな青年を演じています。聖書になじみがある方は、カインとアベルの物語と比べてみて下さい。苦悩する美形の男って、やっぱりいいもんです。レナード・ローゼンマンの旋律は、素晴らしい名曲として心に残ります。


19.理由なき反抗 (1955年アメリカ)

同じくジミー主演。今度は、ちゃんとした不良映画。でも、やっぱり憎めない男を演じています。やたらと巻き込まれてしまうのも、ある意味、天性のキャラなのかも。若い頃なんてこんなもんです。彼の場合、カッコよさで嫉妬を買ってしまうのかもしれませんね。デニス・ホッパーが若くてあどけないのが爆笑です。


20.明日に向かって撃て! (1969年アメリカ)

“一体どこに撃つんだよ!”とツッコミたくなるタイトルですが、ポール・ニューマン、ロバートレッドフォード共演のアメリカン・ニューシネマの傑作。男の生き様がゾクゾクするほどカッコよかった。ラストの止め絵は、「ドラゴン怒りの鉄拳」 に受け継がれていきます。主題歌 「雨にぬれても」 は、俺のカラオケレパートリー。


21.M (1931年ドイツ)

フリッツ・ラング監督。タイトルの “M” は、マーダー(殺人鬼)の意味。“デュッセルドルフの吸血鬼”と恐れられた連続事件が元ネタ。モノクロの陰影って、犯罪映画に効果的ですよね。口笛を吹いてから殺す、という手口がゾクゾクしたもんです。これは、「エンジェル・ダスト」 に受け継がれています。…ああ、悪魔のペール・ギュント。


22.死刑台のエレベーター (1957年フランス)

ルイ・マル監督。何のことはない犯罪映画ですが、ラストがコワい。タイトルがすでにネタバレなんですが、わかっていても面白いですよ。死の恐怖がジリジリ迫るのがすごい。何とかなりそうでならないところがまた恐い。静かで、残酷な現実。死ぬ直前、彼の脳裏に浮かんだことは何だろう。そして…奴の運命は?


23.恐怖の報酬 (1952年フランス)

イヴ・モンタン主演。これは、命がけの仕事を引き受けた男の物語。度重なるアクシデント。危機一髪の連続。派手さはありませんが、雰囲気タップリに展開していきます。ラストは、かなりクールな印象。ズバッと終わるのがカッコよかった。この “肩透かし” 的な終わり方は、色んな映画に受け継がれています。


24.地下室のメロディー (1962年フランス)

ジャン・ギャバン、アラン・ドロン共演の犯罪映画。ベテランとワカゾー対決という構造は昔からありますが、この映画のカッコよさは特筆モノです。音楽がジャズなのがまたシブい。細かいストーリーは忘れたけど、ラストシーンはしっかり覚えています。 …ああ、こんなプールで泳いでみたい!


25.カサブランカ (194年アメリカ)

ハンフリー・ボガード、イングリッド・バーグマン共演の名作。高校生の時にリバイバル上映があったので、幸運にも劇場で見ることができました。ボギーのシブいダミ声と、バーグマンの美しさが際立つ名作。ピアノで演奏される名曲 「時は過ぎ行く」 はとても印象的でした。年くったらもう一度見たい、と思える映画。


  (参考文献 : ぴあシネマクラブ 外国映画+日本映画 2008年最新統合版)

以上、とりあえず25作品をご紹介しておきます。ここに登場しなかった映画は、あとで出てくるかもしれませんので、お楽しみに。しかしまあ、思ったより集計に時間がかかるもんですね。第一弾だけでヘトヘトになりました。まあ、今月いっぱいかけて出そうと思いますので、ここはひとつ気長に構えて下さい。次回 “その2” では、SF映画をご紹介する予定。期待しないでお待ち下さい。



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2007-07-16

ネタバレDVD探検隊 ~ディザスター・ムービー編~

テーマ:ネタバレDVD探検隊

いやあ、すごい地震でした。実は以前、中越地震があった時に俺は映画館にいて、「ゴッドファーザー」 三部作上映会の真っ只中でした。PART2の一番いい場面で、地震が発生!上映は中止だわ、映画館を追い出されるわ、何ともトホホな体験をしたものです。今となっては懐かしい。


で、この三連休中に台風が来るって聞いたから、B級映画のDVDをどっさり借りていたんです。ジャンルはもちろん、ディザスター・ムービー!いわゆる “災害モノ” というやつです。このボロ家がグラグラする状況で見れば、盛り上がるに違いない。ところが、台風それちゃった。あらら、と思っていたら…何と地震が発生した!


というわけで、こんな時にヒンシュクものかもしれませんが、今回は災害映画特集です。意図してないのに、何だかタイムリーな題材になってしまいました。TVでも、ほとんどが報道番組になっているので、レンタル屋に走る人も多いことでしょう。そういう時って、やっぱり災害モノ借りたりするんでしょうかねえ。


ここは個人的なブログだから、読んでいる人は極めて少ないと思うけど、被災した皆様にお見舞い申し上げます。復旧作業を行っている皆様、大変ご苦労様です。桑畑のバカはしぶとく生きてますので、いつも通り映画の記事を書きまくりたいと思います。暗い世相を吹き飛ばすくらい、アホな文章を書いてがんばります。


映画を期待して見たのに、下らなくて裏切られたという経験は誰しもあるでしょう。それもある意味、災難というものかも。今回ネタバレ処刑台に上がる被告映画は、怒涛の6本!今回は一段と長いので、覚悟して読むべし。よい子のみなさんは、くれぐれもだまされないよう、厳重に警戒せよ!




「ブラックホール 地球吸引」 (2005年アメリカ)


何ともすごいタイトルです。はるかかなたの宇宙から、地球にブラックホールが迫ってくる…と思いきや、実はブラックホールは、地球上に発生してしまった!しかも、街のド真ん中。さすがはアメリカ、何でもありですな。


ナントカ研究所で事故が発生。ついでにブラックホールも発生。大変だ、このままでは大惨事になってしまう。緊急事態発生の知らせを受け、軍隊が出動。特殊チームが編成される。さあ、戦いの始まりだ!


ところがこいつ、なかなか吸い込むのが遅い。見てる方も、何だかのんびりムード。これでは、地球を吸い込むまでに映画が終わってしまう。もっとがんばらんかい、ブラックホール!


どうやら、ブラックホールはいわゆる “母体”で、そこから分離した “攻撃体” が人を襲うらしい。調査中の兵士が餌食に…あれ?人間の形してたような…うわ、思いっきり人型じゃん!シャドー・ボクシングみたいな攻撃で人間に襲い掛かるブラックホール怪人。…ああ、こらアカン。映画が終わってもうた。


奴は、意気揚揚と研究所の外に出て、大暴れ。何だかもう、どうでもよくなってきた。さんざんドタバタしたあげく、核攻撃しようという話に。好きだねえ、アメリカ人は。


核の力を吸い込んだら、余計にパワーアップしてしまうと博士に言われ、じゃあどうすんだよ、とイラつく軍人。よし、俺に考えがあると、車に乗り込む博士。あ、この人が主人公なのか。今わかった。


どうやら車でおびき寄せて、両者をうまく融合させて、ナントカ化学作用で何とかするらしい。どうでもいいから、早く終わらせてくれ。で、よくわかんない内にまんまと終了。いつの間にかエンディング。何のカタルシスもなし。


きっと、製作に携わった人全部の脳みそが、すでにブラックホールに吸われていたんですね、きっと。




「中国大地震」 (年代不明 中国)


’70年代に中国で実際に起きた地震を題材に製作された映画。たぶんTVドラマじゃないかと思えるくらい映像がチープなので、あとは役者の迫力で何とかするしかない。最新VFXとか、いらんこと言わない方がいいと思いますよ。


パッケージのキャッチコピーは、“中国4千年、崩壊” となっています。これは、中国が嫌いな人には響きがいいでしょう。「日本沈没」 だって、タイトルだけで中国の客を呼べそうだもんね。


内容は、地震が発生する前に、熱心に警告した学者がいたこと。地震発生後に、軍隊を総動員して懸命な救助活動を行ったこと。そして、被災地の人民が軍にすごく感謝したこと。この3つが強調されています。いかにも、国が介入して作らせた感じがプンプン。北朝鮮とおんなじニオイがする。


「ユナイテッド’93」 の時にも言ったけど、こういう映画は批判がしにくい。正義と真実を盾にされるから。だから、実際にそうなのかという点に関しては異論はないけど、見せ方に問題あり、ということは言えます。


CGがボロボロすぎると、真剣な場面にはかえって逆効果。涙を誘うつもりが、笑われてしまう危険性があります。中国の観客だって、アメリカの特撮や日本のアニメ見ている人がいっぱいいるから、失笑を買うことは間違いない。いい物語は、いい表現でこそ伝わるものであると、俺は思うんです。


一番ヒドかったのは、終盤、生き埋めになった若い男女が、虫の息で会話している場面。はあはあ言いながら胸が上下している時に、ガレキも一緒に上下してる。おいおい、そんな軽いもんなら、手で楽にどかせるだろうが!中国人って、非力なんですね。こんなんじゃ、美人の彼女は守れそうもない。


人間、いい加減に装っても、ボロが出るもんです。これは、はっきり言って映画になってない。すでに作る前から崩壊しています。大変だなあ、中国映画。もっとがんばりましょう。




「TSUNAMI」 (2005年 アメリカ)


サザンのプロモではありません。桑田さんのファンが間違えて手に取れば、それも災難かと。


内容は、田舎の島に住むさえないサーファー青年が、津波をなんとかする話。冒頭で、サーフボードが部屋に飾ってあるのを見た時は、ちょっとワクワクしましたが、そういう話じゃないみたい。


石油掘削会社が、未来の鉱物資源であるメタンハイドレートを発見。それを手に入れるために無茶な発掘を行う。従業員を脅し、逆らう奴を殺し、若くて美人の調査員に圧力をかける…。どうしよう、と困るおねーちゃん。そんな時、バカだけど威勢のいい青年に出会う。このあたり、2人が協力して悪をやっつけて、ついでに愛も芽生えて…っていうパターンがミエミエですな。


現場を仕切るのは、どう見ても頭の悪そうな、マッチョなスキンヘッド男。こいつがまた、何も考えないで行動するウルトラバカ。案の定、社長とモメたあげく、腹いせに海底を爆破してしまう!…うわあ、津波が発生!


あと1時間で島が水没してしまう。到達時には43メートルになる津波をどうするか。専門家はオロオロ。そこでサーファー兄ちゃんがボソッと言う。 『…波を砕いてバラバラにすればいいんだ!』


『…そんなことができるの?』 『…俺はサーファーだからわかる!』


おお、地元のサーファー総動員してデカいサーフボードで…なんて一瞬期待したんですが、そういうんじゃない。時間もないので、彼の意見があっという間に採用される。爆薬を仕掛けて、島に到達する直前にドカーンとやろう、ということになった。


難しいタイミングだから、彼にしかできんないんだそうです。はいはい、やらせてあげましょう。スキンヘッドバカとテキトーに格闘した後で、信号弾で合図。はいはい、スイッチオン、ドッカーン。波はシュウ…。


喜ぶ一同。これで俺も一人前だ。オヤジにもようやく男と認められる。ついでに、おねーちゃんもゲット。はいはい、よかったね。…ああ、つまらん。チューハイ飲みながら見てたけど、これじゃ “ツマミ” にもならん!




「マグマ」 (2005年 アメリカ)


これも、内容的にはいい作品なんだけど、肝心のマグマが情けなくてイカん。…もっと迫力出さんかい!


主人公は、大学で教鞭をとる地質学者のおっさん。地球内部の異常変動により、世界中の火山が爆発し始めた。このままじゃ世界が滅びる。一生懸命叫ぶ主人公。彼、なかなかいい俳優です。存在感に説得力がある感じ。これなら、学生が従ってきそう。


しかし、誰も彼の言うことを聞かずに無視。どうやら、彼をよく思わないライバルが邪魔をしているらしい。ちくしょう、証拠を集めねば。息のかかった学生たちとチームを編成して調査を続ける主人公。しかし、調査中にマグマの直撃を受けて、学生の1人が死亡。事態は急展開。


しかしまあ、マグマがチープです。モロCGなのは仕方ないけど、もうちょい何とかならんか。これでは、恐ろしさが伝わらんだろ。普通、こんなのが近づいたら、熱気がムワッとしそうなもんじゃないの?普通にしていていきなり、うわあ、ベチャって感じなんだもん。ははあ、さては今どきの、人にやさしい低温マグマ…ってそんなもんあるか!こんなんじゃ 「人食いアメーバの恐怖」 といい勝負じゃん。もっと根性出さんかい!


さて、世界中で火山が噴火し、大混乱。ニュージーランドは全滅。次は日本が危ないらしいってんで、主人公の師匠にあたる、引退間近の博士が来日。しかし調査中に富士山が噴火、爆発!…えらいこっちゃ!


『…博士、避難しましょう。』 『…いや、私はいい。どうせもう、行くところがないんだ。』 …ええっ、あんた、死ぬつもりで来たんかい。もうちょっとがんばれよ、ジジイ!


どいつもこいつも頼りにならん。やっぱり主人公のセンセイしかいない。どうしましょう?そうだ、海底の地下火山脈を爆破すれば、圧力が分散して被害を最小限にできるかも。…それって、最近公開された 「日本沈没」 とおんなじネタですね。どっちが先かわからんけど、まあどっちでもいい。


…よおし、潜水艦アタックチームを出撃させて、魚雷をブチ込め!うりゃあ、ドッカーン!マグマは、シュウ…。はい、終了。うーむ、よかったんだけど、何かもの足りないなあ。すっきりしない…ああ、今度は俺の脳内マグマがムラムラッとしてきた!




「サンダーボルト」 (2003年 アメリカ)


お次は雷です。異様な雨雲が、世界中を覆ってしまい、世界各地で稲妻が大暴れ。このままでは、氷河期が来てしまう…らしい。


主人公は、女性です。気象学の教授で、第一人者。しかしこのオバサン、顔が異様に恐い。切れ長でつり上がった目と、いかり眉。普通にしてても、怒っていそうなキャラ。彼女には、まだ16歳なのに飛び級で大学に進学した息子がいます。おお、教育ママ。気性の荒い気象学者であり、しつけも厳しいときたら、まさにカミナリママ!


そのカミナリママには、暗い影があった。実は、妹が服役中で、息子の本当の母親は彼女。その妹が出所してカミナリママの前に現れた!カミナリをこらえるママ。泣く妹。ああ、こんな時に。あっちとこっちのどちらが先でしょう…なんて言っている場合じゃない。もういいや、全部息子にしゃべっちゃえ!


真実をあっさり打ち明けられて、うろたえる息子。こうしている間にも、カミナリ雲は迫ってくる。どうやら実の母は、トラウマのせいでカミナリが恐いらしい。 『…ママ、大丈夫、僕が守るよ。』


さて、このカミナリ雲、どうしましょう。どうやら、天才息子が発明した怪しげな装置が役に立ちそうだ。これを北極に設置すれば…おお、そういえば、父親が北極にいるじゃん!


『…あなた、お願いね。』 『…うんいいよ、どうすればいい?』 『…大丈夫、僕の言う通りにして。』


何だか、この家族だけで、世界を救えそうです。大統領も軍隊も、彼らの言いなりです。ゴチャゴチャ言う奴には、カミナリママがガン飛ばすぞ!黙って言う通り動け!


で、何とかうまくいきました。ギクシャクしてた家族も、持ち直しました。ついでに妹とも仲直り。よし、4人で一緒に暮らそう。わっはっは。…スケールが大きいんだか小さいんだか、よくわからないファミリー映画でした。




「ソーラ・ストライク」 (2005年 アメリカ)


今度は、太陽です。ものすごく熱いナントカ光線が、地球に降り注ぎます。熱い熱い。さあ大変。


世界中が地球温暖化を大合唱している時になんですが、氷河期が来るそうです。それを何とかするためには、北極の氷を爆破して、デカい消火器にするしかないそうです。世界中が反対しそうですが、そうしなきゃ地球が滅びるってんだから、しょうがないよね。


主人公は、アジア系の男。見た目は、渡辺裕之が老けたような顔してます。彼自身が1億ドル投資したスペースシャトルが、太陽ナントカ光線を食らって墜落。パイロットも死亡。


さっきまでチヤホヤしていた周囲の視線が、一気に非難に変わる。大金を失うわ、バカにされるわ、こりゃまいったね。これって日本人投資家に対してのイヤミでしょうか。…非難されるなら、避難しちゃうか?


しかし、彼は諦めなかった。原因は太陽にあると気付くと、すぐさま行動に出た。しかし、誰も彼の言うことを聞かない。むしろ、バカにされる始末。うーむ、これって、ディザスタームービーのパターンなのかも。


こうしている間にも、空は赤黒く燃え続ける。あらら、やっぱり彼の言うことが正しいのかも。よし、どうしたらいいか教えてくれ。 『…北極を爆破しましょう!』


人口衛星がことごとく燃え尽き、通信が短波しか効かない状況なので、原子力潜水艦にも連絡が思うようにとれない。 『…ようし、俺が行って直接伝える!』 すごい行動力。やっぱりアジア向けに作ったんでしょう。


現地に着くと、ロシアの潜水艦を発見。艦長は、何と彼の親友だった!すごい人脈ですね。あんた、スパイにもなれるよ、きっと。ムリヤリ艦内に乗り込み、お互いに再会を喜ぶ2人。


『…実は、北極を爆破して欲しいんだ。』 『…うん、いいよ。』 早速、行動開始。…しかし、今度はアメリカの潜水艦が立ちふさがった!


『…撃つな。俺はアメリカ人だ!この艦は味方だ。協力してくれ!』 ああ、何だかややこしくなってきた。最初から、アメリカの潜水艦に乗り込めばよかったね。だけど、テキトーに両者を説得してしまう。さすが日系人、交渉のプロですね。日本の綾波フィギュアでもワイロに使ったか?


かくして、北極はドカーン。水がバシャーン。空がシュウ…。はい、青空コンニチハ。めでたしめでたし。しかしこの映画を見て喜ぶのは、アメリカ人か?ロシア人か?金持ちの日本人か?地球温暖化反対派か?


少なくとも、日本の映画ファンは、鼻で笑うでしょう。だって、日本にはあるじゃん。世界一スケールのデカい、トンデモSF映画が。 …そのタイトルは、「妖星ゴラス」! リメンバー・南極エンジン!



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2007-07-14

ネタバレDVD探検隊 ~生物パニック編~

テーマ:ネタバレDVD探検隊

さて、世の中は 「西遊記」 と 「ハリー・ポッター」 で浮かれていることと思います。一般の人には外せない2本ですが、映画熱の射程ではないので、ひとまず俺の出番じゃなさそう。気になる人は、他の人の記事を探してみて下さい。最新映画の記事を書きまくっているブロガーのみなさん、大変ご苦労さまです。


で、相変わらず桑畑隊長は、アホな映画発掘に余念がありません。下らん映画を笑い飛ばしながら鑑賞するという、ハイレベルな楽しみ方を知っているダークサイドな読者のみなさんは、このコーナーに集合せよ。今回ネタバレ処刑する被告映画は、以下の3本! …好きなんだなあ、巨大生物。



「ザ・キャット」 (2001年デンマーク)


まずはパッケージの絵をよくご覧下さい。巨大な猫が、都会のビル街を破壊しながらのし歩いています。よく見ると、車を口にくわえていますねえ。顔はすでに猫ではないようです。何だか 「キラーツリー」 と似てるなあ。これ、同じ人が描いたんでしょうか。


で、当然ながらこの絵もウソです。こんなにデカくありません。借りる前からもうわかっているんだけど、確かめずにはいられないんですねえ。我ながらバカだと思います。そうだなあ、大きさは、せいぜいヒョウくらいでしょうか。猫だと思うとおやっと思うけど、ヒョウだと思えば何のことはない。へえ、って感じ。


ある夜、怪しげな老人たちが集まり、変な儀式が始まった。高齢者による、恒例の交霊会らしい。しかし、そこに1匹の猫が紛れ込んでいたため、大変なことに! …まるで 「ザ・フライ」 ですな。


どうやら、呼んだ奴と違う悪霊が出てきたらしく、人間をさしおいて猫に摂り憑いてしまった。ジジイとババアは猫以下か。何ともトホホな交霊会になってしまいました。猫に取り憑いたくらいじゃ、この世は滅ぼせないと思うけど。


主役は、この猫の飼い主の女。ジジイのアパートの下の部屋に、親友と住んでいます。オバサンかと思いきや、何と学生!。こりゃ 「デス・ゲーム」 の生き残り女よりヒドい。デンマークには、こんな老け顔の女子大生がいっぱいいるんでしょうか。どう見ても35歳くらいだ。きっと現役じゃないんですね。


猫に悪霊が取り憑いてからというもの、謎の殺人事件が多発。言い争っていると殺されるらしい。事件現場にやたらと彼女がいるので、刑事から目を付けられてしまう。


彼女は、彼氏の浮気に悩んでいた。デートしても落ち着かない。気分が悪くなり、やたらと吐いてしまう。どうやら悪霊のせいらしい。つわりじゃなかったんですね。図太そうなわりに、ナイーブなオバサン女子大生。


猫の様子がおかしいことに気付いた彼女は、ペット屋に連れて行き、獣医にこう言い放つ。 『…処分して!』


うへえ、恐れ入りました。ペットへの愛情はゼロ。そして迅速な決断力。これは悪魔になる素質がある。この時点で、悪霊はこっちに宿主を換えようと思ったに違いない。案の定、獣医は食い殺されます。


一方、ジジイたちは事の重大さにうろたえて、責任のなすりつけ合い。そこへ、悪霊猫が帰ってきた。あっという間に皆殺し。そこへ彼女が、親友と共に現れる。彼氏も現れる。どうやら、浮気相手は彼女の親友だった!


猫が登場。暴れる、暴れる。しかも、ちょっとだけデカくなっている。これでも一応 “巨大化” というんだろうか。どうやらこの時点で、底が見えました。はっきり言って、猫はどうでもいいみたいです。


逆上した彼女は、猫をぶっ殺す!虫の息の猫の心臓をもぎ取り、ミキサーで粉砕。そして…それをそのまま飲んでしまう!ロッキーも真っ青ですな。もはや女子大生という役はすでにどこかへ飛んでしまった。…ああ、かわいそうな猫。勝手に悪霊に取り憑かれ、人をいっぱい殺させられ、飼い主に捨てられたあげく、殺されて心臓もぎ取られて…お前、化け猫になって復讐しろ!


口元から血をしたたらせ、ドスの効いた目つきで親友に迫るオバサン…。 ここで、映画はおしまい。バカヤロウ、最初からお前が悪霊を引き受けんかい!ウスノロババア! そして、もっとマヌケなのは、猫に取り憑いたバカ悪霊! そして、誰よりも一番アホなのは、この映画をレンタルしたこの俺だ!…どうだ、まいったか!




「スネーク・ヘッド・テラー」 (2004年カナダ)


今回は、何と雷魚が登場。パッケージの絵が思いっきりバカです。巨大な雷魚が、桟橋を飛び越えて、ボートのカップルに襲いかかろうとしています。まるでクジラ並み。こんなデカい魚が、湖でこんなにジャンプできるもんでしょうか。しかも桟橋のあるところなんかわりと浅瀬だから、着水した時にすごい水柱上げて、湖底にゴンって頭打ちそう。途端に動けなっちゃって行動不能に…そしたら、そこでとどめを刺して、みんなで食っちゃいましょう。


湖に放たれた外来種が、地元の生態系を乱すという話はよく聞きますが、この映画ではそれに加え、不法投棄された薬品がどうのこうので、凶暴かつ大胆になった。そんな凶悪雷魚軍団が、無差別に人間を襲う!しかも、奴らは地上でも行動可能!…何ともスゴそうなフレコミ。


そもそもこの映画、誰が主人公なのかよくわからん。若いカップルが出てきますが、いかにもイナカもんらしく、ちょっと線が弱いかな…と思いきや、彼氏があっという間に食われて絶命。泣きじゃくる彼女を抱きしめる父親。彼は、地元の保安官だった。…このオッサンが主人公?やっぱりオヤジ映画かい!


例によって、女性生物学者が登場。美人じゃないけど、オッサンにとってはちょうどいい女。彼女が分析した結果、湖水からヒト成長ホルモンが検出された。犯人は、釣具屋。魚の成長を促せば、商売にプラスになると思ったんでしょうね。このせいで雷魚が巨大化。あらら、他の魚は何ともないの?そうか、全部雷魚に食われたんだ。それでエサがなくなって、人を食うのか。しかも、早く成長し、繁殖する…。ああ、恐ろしや。


保安官は、湖を遊泳禁止にした。ところが、血気盛んな若者が友達の仇を討とうと、娘を含む4人で湖に出てしまう。水中銃と拳銃で立ち向かうが、やつらの方が1枚上手だ。よく見ると、拳銃の弾を水中でしっかりよけてる(爆笑)。…ヒョイっとな。


男はあっけなくやられ、女だけで応戦。ところが、撃った弾は、モーターボートの底に穴をあけるわ、エンジンに命中して爆発するわ、どうにもならん。命からがら、何とか小さな島に避難。しかし、奴らは執拗に追いかけて行く。雷魚がのそのそと這いずり回る姿は、海ガメの産卵みたいで何ともかわいい。大きさは、せいぜい1メートルくらいでしょうか。これなら何とか戦えそうだけど、何せ数が多いから、それなりに手こずりそう。


一方、学者のねえちゃんは、秘密兵器を出す。どうやら、水中スタンガンらしい。水に突っ込んで引き金を引くと、半径5メートルの魚が感電死するらしい。その銃が濡れたら、持っている人間は大丈夫なのか?1度目はうまくいったが、案の定2度目で失敗。保安官のボートに直撃して、電気系統がパアになってしまう。 …足引っ張るんじゃねえよ、ババア!


何とか島の桟橋にたどり着こうとした瞬間、ひときわデカい雷魚が姿を現す!おお、これでパッケージの場面に…あれ、ジャンプが小さい。確かにクジラ並みのデカさだけど、体が重過ぎて上半身くらいしか水面に出ない。こら、もっと根性出さんかい!…でも、この大きさならそんなもんだよなあ。だから、パッケージの絵は半分ウソでした。


オヤジが娘のもとにたどり着き、ようやく物語も終盤…というところで、おや?娘たちの場面ではもう夜が明けて明るくなりかけてように見えたのに、オヤジの場面はまだ夜…? ははあ、きっとライトの当てすぎでしょう。それとも、微妙な時差があるんでしょうか、こんな近距離で。


で、ウジャウジャいる雷魚軍団をどうやって仕留めるのかと思ったら、周りに水を撒き、送電線を湖に突っ込んで全部感電死!生態系、全滅。被害甚大。街もゴーストタウン化確実。こうなったら、この怪魚を干物にして、当分食いつなぐしかなさそうですね。


脳天気なオヤジは娘と抱き合って喜ぶ。よかったよかった、あはは、めでたしめでたし。そして唐突にエンディング…。ああ、クソつまらん。もう1匹デカい奴をハイジャンプさせて、このオヤジの頭を食いちぎれ!




「アラクニア 鋼鉄製肉食蜘蛛」 (2003年アメリカ)


タイトルがすごそう。今度は、巨大グモが登場。パッケージの絵は本当です。車に覆いかぶさった巨大なクモが大暴れ。でも、街中ではなく、思いっきり田舎です。この辺、「ジャイアントスパイダー大襲来」 を思い出しますね。隊長は2メートルくらいでしょうか。クモってもともと小さいから、このサイズなら充分、巨大生物と言えるでしょう。


アリゾナ州に珍しい化石が出たとの知らせを受け、偉い教授様ご一行が調査に向かう。ところが、飛行機で移動中に隕石が落下、その爆風をくらって飛行機は不時着して大破。パイロットと乗客は、人里離れた一軒家に泊まることになった。…ところが、そこに現れたのは、巨大なクモの集団!


てっきり宇宙グモかと思ったんですが、どうやら隕石が開けた大穴で、太古の生物が甦ったらしい。で、人間をテイクアウトして巣に持ち帰り、卵を産み付けるそうな。だったらこんなタイトルつけるなよ、まぎらわしい。


このままやられてたまるか。ご一行様は知恵を絞って凶悪な怪獣に立ち向かう。武器はショットガン、拳銃、ダイナマイト、火炎ビン、包丁、そして…チェーンソー!


偉い教授は、理屈ばかりこねて、さっぱり役に立たない。案の定、クモにつかまって連れて行かれます。この辺、イヤな教授に苦しめられた経験のある観客は癒されるところでしょう。子グモが腹を食い破って出てくる場面では、どうぞ惜しみない拍手を。


とにかく、クモのデザインがショボい。これ、どうにかなりませんかねえ。土グモのようだけど、何だか動きがトロそうだ。こんなに生命力のなさそうな野郎は、きっとすぐに絶滅するでしょう。体毛が一切なく、ツルンとしているのも変だ。これじゃ、100円ショップのオモチャか、駄菓子やのクジの景品と変わらん。


銃弾を跳ね返すわりには、小さいダイナマイトで木っ端微塵に吹っ飛ぶ。装甲、わりと弱そうですね。そして、前足に付いている小さなハサミが、何ともかわいい。一度も使わなかったけど。


ユルいギャグも満載です。クスッという笑いはそこら中にあるので、それなりに楽しめますが、恐怖感がゼロなのはやっぱりイカん。怪獣ごっこムービーと言われても仕方ないでしょうな。


主人公は、民間機のパイロットの男…らしい。教授の秘書がヒロイン…らしい。あとは、おバカな学生3人と、頼りない教授と、田舎のジイサンだけ。バカな順にほどよくやられて、最後は3人くらいになります。


女子大生がつかまってクモの巣に磔にされているところを、助けようとする主人公。クモの巣を切断しようと、ナイフで一生懸命コキコキ…ってあんた、チェーンソーどうした?すると、横からクモが現れた!すかさずチェーンソーで応戦。見事に退治してしまう。さてと…チェーンソーは置いて、彼女を助ける…といった具合い。まるでドリフのギャグですな。


終盤、クモの大群がウジャウジャ出てきたところに、軍のヘリが到着。一気に殲滅してしまう。実は、秘書の父親は軍の長官だった。娘の危機を救って意気揚揚のオヤジ。はい、みんな助かってよかったね。やれやれと引き上げた直後、地面からひょっこり子グモが…。使い古された終わり方。“THE END?” なんて下らん表示を見たら、何だか悲しくなってきた。…これは、きっと泣ける映画ですね。ああ、泣かずにいられない!






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2007-07-11

アドレナリン

テーマ:洋画

人生最高の1時間。 ジェイソンと共に、地獄まで突っ走れ! ガタガタ言う奴はブッ殺す!


すげえ迫力でした。「ダイ・ハード4.0」 よりこっちの方が絶対いい。アクションも予算もスケールは小さいけど、主人公のキレッぷりが最高。人間離れした奴だからこそ、ムチャクチャなことができるってもんです。


“アドレナリン” とは、副腎の髄質ホルモンの名称で、血圧を上昇させる作用がある(広辞苑より)。つまり、興奮すると体内に分泌される “起爆剤” のような物質…ということでいいのかな。原題は “CRANK”。これは、“変人” という意味だそうな。何だか、日本タイトルの方がカッコいいかも。


監督・脚本は、これがデビュー作となるマーク・ネヴェルダイン&ブライアン・テイラー。2人で仲良く撮っているみたいですね。「アイ」 のパン兄弟とか、「ソウ」 のバウズマン&ワネルみたいなもんかな。


主演は、我らがジェイソン・ステイサム。以上。あとの脇役はどうでもいい。二度と見ないような顔ぶれだし、特別すごいのもいなかったので、潔く忘れちゃいましょう。ただひたすら、ジェイソンの男っぷりに注目せよ!


さて、映画ですが、タイトル通りテンション上がりっぱなしの作品に仕上がりました。主人公のイカレッぷりが凄まじく、見ている側も無理矢理興奮させられます。だから、終わった後はすごく疲れる。映画を見る前に、リポビタンDを1本飲むことをオススメします。(ちなみに、俺飲みました)


男が目覚めると、いつの間にか毒を注射されていた。しかも、あと1時間の命。どうやらその毒は中国製のペキン・カクテル。毒が回るのを遅らせるには、アドレナリンを出し続けること。かくして彼は、コーフンしながら解毒剤を求めて駈けずり回ることになった!


わかりやすい映画なので、先が読めそうな気もしますが、中盤からテンポが加速していくので、考えているヒマがありません。考えるより行動せよ。観客も、彼と一緒に地獄の底まで付き合うしかない。ようし、俺らの命も預けたぜ!


憎い相手に復讐する側にとっては、ただ殺すだけじゃつまらん。そいつが苦しむ姿を見て堪能した上で、ひと思いに殺したくなるが人情。当然、そのつもりだったんでしょうが…これは相手が悪かった。


普通、こんな状況になったら、アワアワしている内にパニックになり、時間切れになる人がほとんどでしょう。ところが、彼は違った。持てる力の全てを注ぎ込み、不可能な状況をことごとくクリアしていく。しかも、逆襲のチャンスをうかがっている…うひゃあ、こりゃ恐ろしい。1時間は長すぎたなあ。15分くらいにしときゃよかったね。


怒り狂う、キレる、殴る、蹴る、走り回る、盗む、振り回す、ぶっ壊す、ヤク打って吸って、それから…ああ、教育上よろしくないことも…とても言えません。ちなみにR-15なので、お子様はダメです。


で、この映画の主題はいったい何だろう?みなさんも一緒に考えて下さい。


 1、死ぬ気になれば、何でもできる。簡単にあきらめるな。


 2、復讐する時は、相手の気持ちになって確実な計画を立てるべし。


 3、死を目前にした奴は、ためらいなく人を殺す。


 4、体調が悪い時は、気合いで何とかなる。


 5、考えているヒマがあったら、直感で行動せよ!


…迷ってばかりいて何もできない、とお悩みの方、映画館にダッシュ!生きるヒントを掴み取るべし!



【エンドクレジット】

最後にオマケ映像あり。特にゲーム好きな人は、見てからお帰り下さい。


【トイレに行くタイミング】

そんなヒマありません。死ぬか生きるかの方が大事です。1時間34分しかないから、ここはガマン。


【オススメ類似作品】


「アポカリプト」

メル・ギブソン監督。アドレナリン放出しまくりの、土人映画の秀作。現在公開中です。


「セルラー」

ハイテンションなノリは、本作と共通。ジェイソンが悪役で出演しています。


「トランスポーター」

ジェイソン主演。カンフーがお見事な痛快作。シリーズは2作目まであります。


「ナチュラル・ボーン・キラーズ」

オリバー・ストーン監督。クエンティン・タランティーノ脚本。シブい音楽と、残酷シーンが芸術的にマッチ。イカレた映画の金字塔。これもかなりアブナい作品だと思います。



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2007-07-07

最近読んだ本

テーマ:

読書は、映画とは違った角度で心を豊かにします。もともと考えることが好きな性格…というか、考えずにいられないところがあるので、興味のある本はつい手に取ってしまう。今回は、ためになる2冊を紹介。



「環境問題のウソ」 (池田清彦著)


これはまさに、“目からウロコ” とも言うべき1冊。映画 「不都合な真実」 で感じた違和感が、この本によって氷解しました。読んでいる間、爆笑の連続でした。


一方的な内容には、危険性がある。「だから困る!頭の悪い人々」 という本で紹介しましたが、みんなが一方向に走っている時には要注意。「発掘!あるある大事典」 を思い出しましょう。


世界中が地球温暖化を大合唱している時に、あえてこういうことを堂々と言える池田氏に敬意を払いたいと思います。「不都合な真実」 では中途半端だった部分に、鋭く突っ込んでいる。


俺自身は、頭がよくないので、難しいことはわかりませんが、何だかごまかしているなと感じることはよくある。本当に正しいことを言っているのなら、堂々とすればいいのに、肝心なところをウヤムヤにされると、疑いたくなるのが人情。この本では、その部分を徹底的に、しかもわかりやすく説いています。


考えてみれば、’70年代なんか、氷河期が来るなんて騒いでいたのにねえ。もうちょっとすると、今度は地球寒冷化って騒ぐような気もするなあ。いい加減な理論がまかり通るのは、それが金儲けになるかららしい。


正義は、ビジネスと直結している。なるほど、そうなのかもしれない。ただ、この本もある意味極端なことを言っているので、100%は信じていません。だから、誠意ある反論があれば聞いてみたい。


大事なことを、健全に議論するのは大切なこと。でも、世の中には、利害関係というものがあるので、学級会みたいにはいかない。その辺は、政治家とエライ学者さん達にぜひともがんばっていただきたいと思います。


ウソも、つき続ければホントになる。それは、両刃の剣。人間の知恵と勇気で、未来を切り開くべし。




「擬態うつ病」 (林公一著)


これもまた、目からウロコの1冊。最近は、うつ病という言葉がポピュラーになってしまっているので、そのいい面と悪い面を、わかりやすく説いています。


俺自身、17年前くらいにうつ病の本を読みあさったことがありますが、その頃は、躁鬱病とか神経症とかとごっちゃになっていて、わかりにくかったもんです。でも、現役患者の手記はリアルだった。悩んでいる時にこういう本を読むと、ヘトヘトになってしまうもんです。


その点、最近は、わかりやすい本がいっぱい出ている。しかし、病気の本質はハードな世界なので、そんなに単純じゃない。いわゆる “うつ病モドキ” と本物は違う、ということ。現在の精神医学の現状が、この本でよくわかります。


この本の作者の、文章表現力はすごい。シンプルかつ丁寧で、的確に本質を突いている。そうとう現場を経験したプロの医師であることが感じられる。ハードボイルドでカッコいい文章は、なかなか魅力的です。


安易な癒しではなく、真実を見抜いて的確な治療をする。時には厳しい表現も混じりますが、人間の心と正面から向き合う姿勢があればこそ、生まれる言葉。だから、心に響いてくる。


人間の心は、単純なようで複雑。つかみどころがあるようでない。精神医学というジャンル自体が、ともすれば誤解されがちな職業なので、現場の苦労は多いことでしょう。


いいかげんな医者も多い今のご時世、こういうちゃんとした先生がいるということは、苦悩する患者にとって福音だと思うんです。希望こそが、明日を生きる力になる。著者の真摯な姿勢が、文脈を通してじかに感じられます。


自分自身はもちろん、身近な人にうつ病傾向の人がいる方は、1度読んでみて下さい。良書です。




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