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2005-11-30

イントゥ・ザ・サン

テーマ:洋画

“たたっ斬ったるわ!” セガールオヤジの関西弁が炸裂。 男泣きなんじゃこりゃムービー。


カルトなアクション俳優、スティーブン・セガール最新作。空手、柔道、剣道、合気道、関西弁を自在に操り、自分の名前が入った銃や刀も売りさばいているこの男を怒らせたら、誰も止められない!


映画館に入って、まず驚きました。 観客が誰もいない! まさに貸切状態。 俺一人のために、セガールが戦ってくれました。 なんだか、とても有難い気分。

今回が長編2作目となるミンク監督は、タランティーノの息のかかった若手。「キル・ビル」 並みににびのびと演出しています。なかなかいいんじゃないでしょうか。


今回は、日本が舞台となるので、日本人俳優もたくさん出ています。


悪役のジャパニーズ・チンピラに大沢たかお。登場シーンは、「フェイス・オフ」 のニコラス・ケイジ風。がんばっていたけど、やっぱり軽くて、セガールの敵としてはもの足りなかった感はあるけど、堂々と演じていました。セガールとの口ゲンカは、なかなかカッコよかった。


他は、寺尾聡、伊武雅刀、栗山千明、豊原功補。そうそうたる面子。あと、コロッケも出ていました。ちゃんと五木ひろしと野口五郎のモノマネやってましたよ。


ストーリーは、「昭和残侠伝」 です。セガールが高倉健、豊原君が池辺良。この “花と風” コンビで、悪者を倒しにいきます。 『唐獅子牡丹』 をかけたくなりますな。


セガールも老けたけど、やっぱり強い。というか、強すぎる。全部あっという間に勝負がついてしまうので、相手になりません。そしてこの男のせいで、いっぱい死にます。


彼の作品のジャンルは、アクション映画よりは、怪獣映画と言った方が合っていると思う。だって、怒ると手がつけられないんだもん。いいぞ、がんばれぼくらのセガール。悪い奴らをやっつけろ!


物凄い速さで沈む夕日が印象的だったラストシーンには、ゴジラの咆哮をかぶせたくなりました。

それから、今回一番驚いたのは、指切りげんまん。やるんですよ。セガールが。女にプロポーズして、約束として指切りげんまんするんです。セガールが、 本当に “のーます。指切った” っていうんですよ。


すごいなあ。日本を愛してないと出来ないことですね。日本に10年も住んだだけあって、いろんなこと知ってます。彼の言葉も、敬語とタメ口が入り混じった関西弁だけど、彼の誠実さは充分伝わってきます。


ムチャクチャな映画だったけど、「ブラック・レイン」 より日本を大切にした作品だと思う。松田優作、出したいですねえ。彼だったら、セガールにひけを取らないでしょう。


今回のセガールアクションは、相手に合わせて自在に変化。銃を持った相手には銃を、刀には刀を、カンフーにはカンフー、口ゲンカには口ゲンカ。そして、寿司くってる奴は箸で殺す。チンピラの頭を掴んで自動販売機に突っ込む。ジュースがいっぱい出る。パチンコ台に突っ込む。玉がいっぱい出る。ベタベタだけど、セガールがやったらホントにそうなるかもって思えるところが凄い。


“凄み” って、自分でいちいち口に出して言わなくても、身体全体からにじみ出るものなんですよね。大体、 “凄い って言葉も、自分で言う言葉ではなく、人に言われる言葉のはず。


セガールはやっぱり強い。そんな強い人と指切りげんまんしたら、絶対守らなくちゃ。今年の初めに見た、「約三十の嘘 」 の椎名桔平のセリフ風に言うと、こうなります。


『…お前、俺と指切りげんまんする度胸あんのか。』


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2005-11-29

『海賊版撲滅キャンペーン』 のCM 撲滅キャンペーン

テーマ:怒りと悲しみ

最近、見なくなってホッとしていたんですが、昨日、意表をついて、また目の前に現れました。


いわゆる、映画館で予告編の合間に流れるCMで、『海賊版撲滅キャンペーン』 というものがあるんです。


これって、はっきりいって、趣味悪いですよね。見た後に不快な気持ちになってしまうんです。


お姉ちゃん(谷村美月)の感動した涙が、頬を伝わると黒く濁ってしまう。つまり、感動が汚されたことを表現したいんだろうけど、失敗していると思う。これではまるで、アイシャドーが流れ落ちたようにしか見えない。


痴話ゲンカの挙句に殺して埋めた女が、化けてでてきたような感じがしませんか? これが窓に張り付いたら、さぞかし恐いことでしょう。 『よくも私をこんな目に…。』 てな感じ。


昔あった、『覚醒剤やめますか、人間やめますか』 っていうCMと同じ効果を狙ったのかも知れないけど、これはヒドいでしょう。だいたい、お姉ちゃんの眉毛がいかり型過ぎ。恨めしや~ってね。


CMの最後には、ガイコツも登場。トラウマになりそうな、なんともいえないイヤ~な後味。


これ、もうやめましょうよ。たぶん、評判よくないんじゃないかな。


……『海賊版撲滅キャンペーン』 のCM、私は見ない。私は認めない。そしてもう見たくない。


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2005-11-27

SAW Ⅱ ( ソウ 2 )

テーマ:洋画

いやはや驚きました。凄い映画です。テーマは、「人の話はちゃんと聞きましょう」 です。


低予算で作って大ヒットした前作の続編。それだけで気持ちが萎えそうなもんですが、これは間違いなく傑作の部類に入るでしょう。ただし、残酷なシーンが多いので、お上品な方はご遠慮下さい。


2作目が傑作だったのは、映画史の中でも数えるほどしかありません。代表的なのは 「ゴッドファーザー」

あたりになるのかな。あとは、「エイリアン」 「ターミネーター」 「ランボー」 といったキャメロン作品群。最近では、「インファナル・アフェア 」 が目立ちました。


1作目の 「ソウ」 がよくわからんラストだったんだけど、インパクトはあったので印象には残っていたんです。でも、今回の2作目でよくわかりました。 まさに天才的な脚本!


映画の内容は、気がついたら閉じ込められていた男女8人が、脱出するために、犯人が用意した残酷なゲーム参加させられてしまうというもの。 …男女8人、監禁物語ですな。


しかし、この犯人、なかなか魅力的です。自分は直接手を下さず、あくまで当人のミスで結果的に死んでしまう。すごい頭脳の持ち主。


劇中、いろんなトラップが出てきますが、これが実にシンプルな仕掛けばかり。似た映画で、「CUBE」 という作品がありましたが、無機質的な印象でした。でもこっちは、ちょっと違うんです。なんというか、そうですねえ、“人間の心理を利用した” 仕掛けといったところでしょうか。


よく考えれば避けられそうなもんなのに、動揺しているから、つい引っかかってしまう。 ああ、バカ。


一番大事なのは、“人の話をちゃんと聞く” という、基本的なこと。最初に犯人が言うセリフを良く聞いてさえいれば、解けるものがほとんど。 「ドラゴン桜」 の芥川先生だったら、楽勝で切り抜けられるかもね。


でも、これが自分だったらと思うと、なかなか唸ってしまうんです。むしろ彼らより無様な結果になるような気がしてくるような気が…。 そう思うと、余計にコワい。


この映画に出てくる人は、みんな何かしら後ろめたい部分を持っています。それがマイナスに働くこともあり、時にはプラスに作用することも。全く、誰が主役なんだかって感じですね。


ちなみに、俺が一番感情移入したのは、犯人です。 これって、変かなあ。 でも、ホントです。 こんな魅力的な犯人を見たのは、石井聰互監督の 「エンジェル・ダスト」 の阿久礼以来かも。


やっぱり淡々と人が死んでいく映画より、しっかり “人間” を描いた映画の方がいい。 だから “勉強” になるんです。 人間関係がしっかりしている人は、“人間” をしっかり表現できる。 逆に、人間関係が希薄な人は、自分の “人間性” を掘り下げて表現できる。


要は、その人の個性がにじみ出た作品が好きなんですね。その人らしいというか。だから、「ブラザーズ・グリム 」 のような映画を見ると、違和感を感じてしまう。その点、この映画は気持ちいいくらい個性が出ていると思うんです。 エグい表現ですけどね。


これは、目の離せないシリーズです。またしても中途半端で終わったから、3作目も作ってくれ! 期待してます。 次はどんなトラップが出るか、今から楽しみだなあ。


慌てると思考力が落ちる。でも、絶体絶命の時こそ、集中力がものをいう。人間って、弱いけど強い。醜いけど美しい。どうしようもないけど、愛すべき存在。…だからこそ、人間は面白い。


犯人が、本当にやりたかったことって…、何だったんだろうな。

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2005-11-27

ウルトラマンマックス 実相寺監督ヴァージョン

テーマ:TV

おおっ、ついに大御所の登場です。 相変わらずの “しつこい演出” が炸裂!


しかし、「ウルトラマンマックス」 って何でもありですね。何だか 「うる星やつら」 みたい。


このシリーズを全部見ているわけではないのですが、俺が見た限りで言うと、登場怪獣は、エレキング、キングジョー、アントラー、レッドキング、ピグモンといった懐かしいものがいっぱい。 登場人物も、黒部進、桜井浩子がレギュラーである上に、ゲストで森次晃嗣が出たりしてます。


黒部さんと森次さんの会話で、「お互い年をとりましたなあ。」 っていうセリフは、感慨深かったなあ。いろんな意味で、親子で楽しめるシリーズと言えるでしょう。


さて、今回の 「胡蝶の夢」 (11/26放映分) ですが、 「ウルトラ」 シリーズをはじめ、「怪奇大作戦」 でも数々の名作を手掛け、最近では、「姑獲鳥の夏 」 で絶好調の “巨匠” 実相寺昭雄監督。現在は、「乱歩地獄」 を撮り終えて、体調不良で休養中。 ( そんなに立て続けに仕事しなさんな。もうジジイなんだから。一年に一本くらいのペースで、良質の映像見せてくれれば俺はOKです。 )


この人が 「ウルトラ」 を監督すると聞いただけで、ワクワクする人は多いことでしょう。俺もその一人です。


彼の作風をご存知の方は問題ありませんが、知らないで見ると、ヒドい目に合います。今回の話も、実に彼らしく、悪趣味で難解な仕上がりになっています。おまけに彼独特の “しつこい演出” が炸裂。


きっと、お上品なご両親が、『こんなもの子供に見せてどうするんだ』 的な怒りの抗議をしてきそうなくらい、この話はヤバい。また、それくらい面白い。 …かえって、子供の方が案外素直に理解できたりして。


ゲスト出演は、なんと石橋蓮司。 そしてなんと 「ウルトラマンマックス」 の脚本家として登場します。


…ええっ、いいんですか? いいんです。


話の途中で、DASHのコスプレもします。 …いいんですか? いいんです。


怪獣の名前は、 『魔デウス』 。 ギリシャ神話の “機械仕掛けの神” が語源だそうです。この怪獣のデザインがすごい。 なんじゃこりゃです。 「新世紀エヴァンゲリオン」 の使徒も真っ青です。実際に見て確認して下さい。


基本的に4人しか出てこない。石橋さんの他は、カイト隊員と諏訪太朗、そして気色悪い女優が一人。


俺はよく知らないのですが、真田薫という人です。 この人、はっきりいって恐い。バケモン度では、「姑獲鳥の夏 」 のいしだあゆみといい勝負。彼女のニターッと笑う表情、たまらなく不気味です。


チビッ子は、この顔を思い出して、夜トイレに行けなくなりそう。 おねしょしちゃったら、お母さん、叱らずに余裕で笑ってあげて下さい。 そう、“あの笑顔” で…。


ストーリーのネタは、荘子の寓話。夢と現実の区別がつかなくなるってやつ。これ、「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」 でも使われていたと思う。なつかしいなあ。もしかして、脚本書いたの伊藤和典か押井守じゃあるまいな。 …ちがいました、小林雄次という人です。 でも、この人すごいよ。


この世界は、一人の作家が夢見る一つのシナリオだそうです。そして人は、与えられた役割を演じるだけの “駒” だそうな。 そして、夢をエサに強大化する怪獣。 まさに 「ビューティフル・ドリーマー」 の無邪鬼とおんなじですね。


結構単純なこと言ってるんだけど、考えると深い。これに追い討ちをかけるように、全編に流れる童謡 “ちょうちょ”。 うわー、余計に混乱してくる。 そして、時たま入ってくるパチンコと踏み切りの効果音。


実相寺 “しつこい” 演出が展開していくなかで、ちょうちょ、ちょうちょ、菜の葉に止まれ。チーン、ジャラジャラ、カンカンカンカン…、ニター…ッ。


おまけに、『チョコエッグ』 のCM以外で、初めて笑うエリー。 ゾーッとしますよ。


クライマックスは、まさに “ウルトラマンが、チョコの中…!” ってな感じです。


この作品は、寝起きの状態で見ることをおすすめします。


考えてみれば、「ウルトラ」 シリーズって、結構子供心で “恐い” 話がいっぱいあったもんです。俺も、幼い頃は、実相寺作品で大変お世話になったもんです。 そうやって大人になるんです。


…うわははは、同じ苦しみを味わえ。今時のガキども!

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2005-11-22

ALWAYS 三丁目の夕日

テーマ:邦画

何とも居心地のよい映画です。 肩の力を抜いて、安心してご覧下さい。


原作は、西岸良平のマンガですが、見事に実写化成功です。時間も133分と長めですが、もっと長くてもいいとさえ思えるような、不思議な感覚。これって、もうすっかり映画の住人になってしまったってことなんですかねえ。正直、もっと見ていたかった。


シンデレラ・マン 」 「蝉しぐれ 」 に続いて、またしても直球ど真ん中映画。理屈はいりません。見た人には、この映画の良さが無条件でわかるはず。だから、あえてあんまり細々言わないことにします。


監督は、山崎貴。 「ジュブナイル」 「リターナー」 などSF系の人かと思っていたら、ちゃんと演出できる人なんだって、感心してしまいました。彼の実力はまだ未知数なので、今後に注目したいところです。


俳優では、なんたって吉岡秀隆。彼は、間違いなく一流の役者だと思います。全身で演技していました。もうすでに背中で語れるようになっていましたね。


それから、堤真一。この人も、見るたびに新しい魅力を発見してしまう。やっぱすごいです。


映画自体は、この二人の周辺を中心に展開していきます。堤は、短気でマッチョ。吉岡は、クールにひがみっぽい。そしてよくケンカする。吉岡は、弱いのに向かって行く。弱いくせに、怒りっぽい。いいなあ、こういう、ライダーマンな性格。今の世の中には、こういう人が必要ですね。

薬師丸ひろ子のお母さんぶりもよかった。 三浦友和の押さえた演技もいい。 堀北真希の田舎娘もいい。

もたいまさこのタバコ屋のばあちゃんもいい。 神戸浩の郵便屋もいい。 子役の二人もいい。 


…なんだか、全てが愛すべき人達なんです。


昭和33年というと、俺もまだ生まれていないんですが、やたらと懐かしい感じがするのは、何故なんでしょう。きっと、日本人の共通の心の原点のようなものがあるのかもしれませんね。


傑作と言われた 「クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲」 よりも、この映画の方がさりげない説得力があって、魅力的だと俺は思います。


時にはこういう世界に浸るのもいいでしょう。 そして、未来をもう一度考えてみたいものです。

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2005-11-19

親切なクムジャさん

テーマ:洋画

“美人” 復讐者の持った武器は、カッコ悪い拳銃でした。ギャグと紙一重の珍作です。


パク・チャヌク監督の “復讐” シリーズ三部作の完結編だそうですが、話は全然独立したものなので、バラバラに見ても大丈夫です。


1作目の 「復讐者に憐れみを」 は、ショボすぎて幻滅。2作目の 「オールド・ボーイ」 は不自然な展開が多すぎて、ぶっ飛び過ぎて観客置き去り。それはいくらなんでも変だろう映画。(原作は日本のマンガです。)


でも、今回の映画は、キチンと “作品” になっていました。 3部作の中では、一番オススメです。


主演は、イ・ヨンエ。 「JSA」 でカワイコちゃん将校を演じたくらいしか知らないので、偉そうなことは言えませんが、本作を見る限り、立派な “女優” であることは間違いないです。


共演は、このシリーズに出てくる人がほとんど。 “ドロップキック番長” ソン・ガンホ。 “金槌殺人鬼” チェ・ミンシク。 ウルトラ警備隊のソガ隊員に似ているユ・ジテ。 そうそう、「ほえる犬は噛まない」 に出ていた “フェンダー・ミラー・クラッシュ女” コ・スヒも出ています。彼女の怪演は見もの。 


主人公のイ・クムジャを演じるイ・ヨンエは、全編を通して、ひたすらポーカー・フェイスでクールな表情。演技力のない人だと、画面がもたないもんですが、この人はなかなかスゴい。緊張感を持続させるパワーがあるんですねえ。


観客が主人公に感情移入する過程としては、“感情を理解する” ところから始まるもんなんですが、映画の中盤になっても、彼女が本当はどんな人なのか、さっぱりわからない。ただ、“ある目的” に向かって淡々と事を進めていくだけ。


そして、時たま感情が噴き出す。でも、それは本音なのか、計算なのか。何だか、悪い女にだまされているような錯覚にすら陥りそう。 “美人” であることの絶大な効果。


“美人” が不可解な行動をとるのは、結構コワいもんです。変なカオの女だったら、変な奴がいるな程度ですが、“美人” だと始末が悪い。 何であんたがこんなことを…? って思わず理由を探してしまう。


そして、『謎の女』 というのは魅力的。これで観客の心をグッと掴むわけですね。


だいたい、あの真っ赤なアイ・シャドーはいいわけ?俺のような男にはさっぱりわかりませんが、これじゃ、いかにも 『イカれた女』 じゃん! 正気じゃないのよ…ってね。 おお、恐え。


極めつけは、わざわざ特注で作らせた、あの拳銃。


…うわー、カッコ悪!


「あたしは、武器もきれいじゃなきゃ嫌なのよ。」 …っておい! これ、ひどくありません? 使いにくそうだし、重そうだし、まるで 「鉄人28号 」 のリモコン並みのセンスのなさ。オッサンでも使わんでしょう。


このよくわからんセンスが、彼女の怪物度を確実にヴァージョン・アップ。 終盤に向けて、狂気は一気に加速していきます。


かつて、レンタルビデオ創成期の80年代に流行った、コリアン・エロス 「桑の葉」 シリーズでは、小さな村に一人だけ “美人” がいて、彼女がその美貌のためにひどい目に合わされるというストーリーでした。


ところが、この作品は全然違います。自分の美貌を武器に、天使のような笑顔で、人を利用し、目的のために着々と準備を進めていく。 そして…。


さあ、彼女はどんな形で “復讐” を遂げるんでしょうか。 気になる方は、劇場でご確認を。

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2005-11-18

TAKESHIS’

テーマ:邦画

うわー、えらいもん作りましたねえ。 巨匠が悪ノリすると、誰にも止められない!


北野武監督の集大成なんてふれ込みで公開中ですが、興行的にはコケたでしょう。でも、あえてこれを作らねばならなかった作り手側の感情に興味が沸きます。


キタノ映画といえば、ジャパニーズ・ヤクザとバイオレンス、そしてノスタルジックな感傷といったイメージがつきまとうのですが、それを全てブチこわしたような仕上がりです。


こういう映画って、たまに出てくるもんなのかもしれないですね。かつて、フェデリコ・フェリーニ監督の 「8 1/2」 なんていう作品がありましたが、天才クリエイターの苦悩と混乱を、そのまま映画にしたような感じでした。 “自分のために撮る映画” といったところです。


黒澤明監督の 「夢」 、デビッド・リンチ監督の 「イレイザー・ヘッド」 、 スティーヴン・スピルバーグ監督の 「1941」 、テリー・ギリアム監督の 「バロン」 など、“巨匠” といわれる人達は、時にこういうタイプの映画を作ってしまうもんなのかも。


で、今回の映画ですが、ストーリーはありません。中途半端なバイオレンスと、ショボいギャグと、シュールな展開がてんこ盛り。この映画が面白いかと聞かれれば、…面白いわけないじゃん!


知ったかぶりで解説している人もたくさんいるようですが、ホントにそう思うの?人の夢の話だよ。巨匠が撮ったんだから、いいものに違いないなんて思わなくていいんですよ。


はっきりいうと、すげえつまんないです。


だけど、このつまんない作品の向こうにあるものを、俺は考えてみたいんです。


冒頭の銃撃戦はカッコいい。でも、後半に同じシーンがもう一度出てくると、そんなでもない。ラストの派手な撃ち合いも、全然盛り上がらない。たぶん、 “狙って” いるんでしょう。きっと。


たぶん、北野監督は、今までの自分のスタイルに飽きてしまったのかもしれませんね。


だから、頭の中身を全部出しちゃって、新しいものを蓄えようとしているようにも思えますね。だから、ある意味、ゲロ映画。すっかり吐き出しちゃえば、後がスッキリするというもの。だからきっと、次からの作品は、今までと全然違った作風になるのかもしれませんね。


いずれにせよ、次の作品の出来によって、今回の映画の価値が決まるといったところでしょう。


それにしても、コテコテのベタベタギャグがいっぱいなんです。 “オードリー・啓介” とか、 “ハンフリー・アボガド” とかいった具合。 たまらんなあ、こういうセンス。


“体感する映画” だから、自分の感じたままに見るのがいいでしょう。人の意見よりも、自分の感じ方を大切に、感じとって下さい。 あなたなりの “何か” が見えるかも。

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2005-11-13

ダーク・ウォーター

テーマ:洋画

日本版よりもこっちのほうがいいかも。 ジェニファー・コネリーが日本の女性に見えました。


「仄暗い水の底から」 では黒木瞳が演じたシングルマザーの役を、今回はジェニファー・コネリーが演じています。


彼女の名前を聞いて最初に思い出すのは、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」。タイトルも時間も長いこの映画は、故セルジオ・レオーネ監督の、晩年の傑作です。チョイ役ですが、バレエの練習をする美少女が、とても印象的で存在感がありました。彼女にときめいた男性は多いでしょう。俺もその一人です。


その後、「フェノミナ」 でホラー女優となり、「ラビリンス」 でファンタジー女優に。一時低迷しましたが、最近になって演技力が評価され、「ビューティフル・マインド」 でオスカー女優になりました。


その受賞後に選んだのが、この役です。入魂の演技をご覧下さい。


はっきり言って、彼女の方が、黒木瞳よりイイです。原作のイメージにも近いと思う。黒木さんはうまいんだけど、苦労しているシングル・マザーに見えない。苦悩はしてるけどね。育ちがよさそうで、ダークな面の質が違う。氷のような冷たさを感じてしまうキャラ。


ところが、ジェニファーは、健気なあたたかみがある、血の通ったキャラ。それだけに、うったえてくるものがあります。 “ああ、生身なんだ”って思える。


子供の頃に受けた、虐待のトラウマと戦いながら大人になり、現在は夫と離婚調停中。自分はダメな人間で、母親にはなれないかも知れないけど、この娘のためにがんばろうとしている女…にちゃんと見えます。


子役もまあまあいいです。同じく日本版だと、ちょっとかわいい女の子過ぎて、嘘っぽかった。でも、この子は、グッと我慢している感じがいい。この組み合わせは悪くない。


他の出演者は、名脇役ジョン・C・ライリー、“器用なナイスガイ” ティム・ロス、そして “コバヤシさん” ピート・ポスルスウェイト。 幽霊少女は、「キル・ビル vol.2」 のパーラ・ヘイニー・ジャーディン。


監督は、ウォルター・サレス。「モーター・サイクル・ダイアリー」 で絶賛されたらしいのですが、残念ながら見ていないので、コメントできません。この映画を見る限りでは、どういう作風かはよくわかりません。


さて、内容ですが、基本的には日本版まんまのストーリー。だから、見た人にはあまり新鮮味がないかも。

だから、知らない人にとってはわりといいかも。


建物のくすんでじめじめした感じの描写は、こちらも負けていません。変なカオの俳優が出ているのも相乗効果。こういう表現させたらうまいのは、デヴィッド・リンチ、リドリー・スコット、デヴィッド・フィンチャーあたりでしょうか。色のトーンを落とすのも、心理効果バツグン。いわゆる、イヤ~な感じってやつ。


原作がもともと短編なので、後半はもっとイカした展開になるかとも思ったのですが、おとなしいまんま終わっちゃったので、アクティブな女性はご不満かも。 「ザ・リング2 」 のナオミ・ワッツは、きっちり落とし前つけてました。こっちのほうがある意味、アメリカ人らしいかも。


ただ、丁寧につくられています。監督はきっと、繊細な神経の持ち主ですね。 「ローズマリーの赤ちゃん」 みたいにしたかったらしく、主人公が追い詰められていく様子が秀逸でした。


日本版と同じ展開にしたのも、オリジナルを大切にしてくれたということかもしれないですね。

そして、音楽がすばらしい。アンジェロ・バダラメンティ。彼は、デヴィッド・リンチのお抱え音楽家。最近は、「ロング・エンゲージメント 」 にも参加していました。独特の幻想的な世界を、ご賞味あれ。


みんな悩みながら、“親” やってるんです。子供を守るためだったら、幽霊とだって戦う。そういう親の姿を、子供はちゃんと見てくれていますよ…、きっと。たぶん。

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2005-11-12

仮面ライダー THE FIRST

テーマ:アニメ・特撮

“力” と “技” の合体で、『力技ムービー』 誕生。 こんなライダーが見たかった!


何がすごいって、デザインです。出渕裕とレインボー造型企画は、美しい曲線を見事に立体化させてくれました。まさに、これ以上のコスチュームはない! これ見てるだけで、90分間シビレっぱなしでした。


「仮面ライダー」 ももう35周年だそうで、今ではすっかり平成ライダー一色になってしまいましたが、やっぱり原点を忘れちゃいかんなあってことで、ベテランの長石多可男監督が抜擢されました。


この人は、原作者の石ノ森章太郎 (当時は石森章太郎) がTVシリーズ第84話でライダーを監督した時に共同監督を務めていて、信頼度は抜群。 石森氏から 『長石君がライダーの監督やる時は、僕が脚本書くよ。』 って言われるくらいの仲だったそうです。ご存命だったらなあ…。


もう一人、仮面ライダーV3の風見志郎役だった、宮内洋が出演しているんですが、なんと立花籐兵衛役。小林昭二さんの葬儀では、一番涙を流していたらしいから、入魂の役作りだったことでしょう。


主演の1号ライダー本郷猛は、黄川田将也。彼の顔立ちは、何となく原作の本郷に似ているような気がします。髪形もそれっぽくて、真面目なキャラ。研究者の白衣も違和感なし。そんなさわやか美青年が、改造手術を受けた直後から、孤独感漂う “男の顔” になっていきます。


2号ライダーの一文字隼人は、高野八誠。こちらの彼は、何だか風見志郎に似ていて、長髪が妙にいい感じ。肩に力の入りすぎの本郷に対して、こっちは少しユルいキャラ。でも、これがまたいい。最初は敵として登場しますが、次第に相棒になっていく。…なかなかいいバランスです。


ヒロインの緑川あすかは、小峰麗奈。まあ、普通でしょう。特に悪くも、良くもない。ただ、三角関係になるほどのイイ女かなって思うと、どうよって感じ。 「スパイダーマン」 のキルティン・ダンストみたいです。


サブキャラとしては、ウエンツ瑛士君ががんばりました。悲しみを表現できることが、ライダーテイストには重要なポイントになるので、この姿勢はなかなかいいと思います。


笑えるキャラとしては、スパイダー役の板尾創路。おおっ、「真夜中の弥次さん喜多さん 」 のホット師匠でんがな。…お送りしまっせ、地獄まで~。 バット役の津田寛治は、ちょっと影薄かったですね。


特筆すべきは、死神博士の天本英世! 故人だけに、“デジタル出演” だそうです。 声は本人のものなのかどうかわかりませんが、それっぽくて懐かしかったです。あのマント、やっぱりいいよね。


そして、石橋蓮司と “怪獣博士&北京原人” 本田博太郎がチョイ役で顔を出してました。いいねえ。 

そしてショッカーの戦闘員。なぜか全員ガスマスク着用。どうやらこれ、コスチュームみたいです。目出し帽の方が息苦しくないと思うけど。 『イーッ!』 という掛け声はまだ健在。


さて、内容ですが、テレビ版と原作版の両方に忠実な仕上がりになっています。オープニングには、子門真人の名曲が流れます。 (途中までだけど)


まず、“仮面ライダー” という言葉は一切出てきません。 ショッカーからは、“ホッパー” と呼ばれています。 (いわゆる、バッタですな) ちなみに、蜘蛛男は “スパイダー”、 蝙蝠男は “バット” という感じ。 


それから、変身はしません。コスチュームを身につけるだけ。しかし、これがなかなか、カッコいい。まさに、0.何秒で身に付けてしまう、宇宙刑事なみ。上着をめくると、ベルトが現れて、風車が回って…。ああ、男のロマン。少年時代のカタルシスを感じさせる、至極の瞬間。平成ライダーファンにも新鮮かも。


この映画で一番表現したかったのは、“改造人間になった悲しみ” ということですが、それこそまさに仮面ライダーの原点でしょう。孤独な悲しみを背負って戦う。それが本物のヒーローだと思うのです。


今時のライダーは、戦隊ものとだんだん区別がつかなくなってきているみたいに思うのですが、基本はあくまでも一人で戦うのが仮面ライダーの魅力。それがあってこそ、ダブルライダーになった時、興奮が倍増するというもの。一人だともの足りないと感じるのは、キャラがしっかり立ってない証拠。


だから、これだけしっかりキャラが立っていれば、穴だらけのストーリーでも大丈夫。そんなバカなって場面もいっぱいあります。でもいいじゃん。だって仮面ライダーなんだもん。


一番笑ったのは、モーターボートでショッカーのアジトに着いたのに、サイクロン号2台がいきなり海からジャンプして登場するシーン。どこに積んでたんだ? …まあ、いいじゃん。だってライダーなんだもん。


それから、2号ライダーがやられそうになって、「もうダメだ、逃げよう。」 ってサイクロンで勝手に逃げるんだけど、1号はまだ戦っている。 …しょうがねえなって戻るんだけど、とたんに強くなってる。 サボると回復するの? 中学の部活かい! …でも、いいじゃん。だってライダーなんだもん。


そもそもショッカーって秘密組織だろ? アジトの入り口にちゃんとショッカーマークが飾ってあるし。見つけて欲しかったのかなあ…。 ってアホか! …でも、でもいいじゃん! だって、ライダーなんだから!


怪人たちを一人、また一人と倒していく度に、力と技がパワーアップしていく。 がんばれライダー!


ダブルライダーキックを見た時は、感激して泣きそうになりました。力と技が合体すれば、“力技”。 どんな展開も恐いもんなし! 何でもOK。 …いいなあ、俺も変身したい!


次はぜひ、「仮面ライダー THE SECOUND」 を作って、V3とライダーマンの物語をやって欲しい。「仮面ライダー SUPIRITS」 みたいに強いライダーマンが見たい!



…最後に小話を一つ。


小学生の子供が、おもちゃメーカーに電話をかけました。


「あのう、仮面ライダーの変身ベルトを買ったんですが、変身できないんです。」


「そうかあ…。それはきっと、君自身がまだ正義の心になっていないからじゃないかな。                             

でもね、大丈夫だよ。本当に倒さなきゃならない敵がいて、愛するものを守りたいと思ったら、きっと変身できる。その瞬間に君はライダーだ。その日をめざしてがんばりたまえ。」



…男の子は、心にいつも変身ベルト。どんな敵にもライダーキィ───ック!!!!!

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2005-11-08

理由 (日テレヴァージョン)

テーマ:TV

「理由」 をこんなにした “理由” は何だ?


今年の1月に見た傑作 が、ブラウン管に登場したら、とんでもない代物になってしまいました。


ワイドショーみたいな軽いテロップ。ダメだなあ。物語の緊張感が台無し。


これって、時間を短縮するために織り込んだもんなんだろうけど、完全に失敗だと思う。


今、放映中にこれを書いているんですが、さっぱり盛り上がらん。


作品の持ち味を楽しむなら、DVDで見ることをお勧めします。もしくは、原作を読むべし。


…大林監督、ホントにこれでいいんですか?


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