2017-03-29

映画 「ユーリー・ノルシュテイン監督特集上映」

テーマ:洋画

アニメーションって、やっぱり素晴らしい芸術ですね。

 

 

ユーリー・ノルシュテインという名前を知ったのは、高校生の時。

 

高畑勲監督が絶賛していた記事(たぶん、アニメージュ系)を読んで、

 

レンタルビデオかなんかで、「話の話」を見た記憶があります。

 

 

その当時は、俺もまだ感性が瑞々しかった頃で、

 

日本やアメリカのアニメはもちろん、

 

チェコ・フランス合作の「ファンタスティック・プラネット」とか、

 

中国の水墨画アニメ「鹿鈴」(NHKで放映)とか、

 

カナダのフレデリック・バック監督の「木を植えた男」とか、

 

色んなアニメーションをかじった思い出があります。

 

 

ユーリー・ノルシュテインは、ロシアの監督。(当時はソ連)

 

彼の作品を見ることができただけで、えらく興奮したものです。

 

 

で、彼の作品が、何と豪華6本立てで見られる機会が!

 

素晴らしい!待ってました!

 

監督生誕75周年記念企画だそうで、彼は今でも新作を製作中。

 

 

そのうちにDVDで見られるんだろうけど、そんなのはどうでもいい。

 

俺にとっては、劇場で見られるということが、至福のひとときなのだから。

 

新潟で、一週間限定上映だったので、初日に行って参りました。

 

 

上映作品は、

 

①「25日・最初の日」(1968年 9分)

 

②「ケルジェネツの戦い」(1971年 10分)

 

③「キツネとウサギ」(1973年 12分)

 

④「アオサギとツル」(1974年 10分)

 

⑤「霧の中のハリネズミ」(1975年 10分)

 

⑥「話の話」(1979年 29分)

 

以上の6本。全部で大体、80分くらいです。

 

 

 

俺が一番気に入ったのは、「霧の中のハリネズミ」でした。

 

い~い絵柄ですねえ。詩情あふれる、ぐっとくる映像美。

 

ディズニーの「ファンタジア」に出てくる「くるみ割り人形」を思い出しました。

 

光と影の、幻想的な構成がお見事。

 

今回の上映は、デジタル処理をしているらしいので、

 

個人的には、オリジナルのまんま見たかったけど、

 

そこは、時代の流れだから、しょうがない。

 

これを、劇場で見られた幸運を、ひたすら噛みしめたいだけです。

 

 

 

で、笑えたのが、「アオサギとツル」。

 

男と女の心理って、こんなもんかもしれませんな。

 

告白とか、プロポーズって、どちらが優位になるんでしょうね。

 

ユーモアと気品に満ちた、オシャレなアニメーションでした。

 

 

 

子供の頃って、世界がとても深く見えて、

 

刺激も怖さもビンビンに感じられて、

 

毎日が、冒険と新発見の連続だったように思う。

 

俺は、暗い少年時代を過ごしたけれど、

 

映画と音楽と本が、俺の魂に、命を吹き込んでくれた。

 

 

だから、感激した心って、一生の宝物なのです。

 

それは、誰に否定されようが、決して変わることはないのです。

 

だって、自分がそう「感じた」ことは、まぎれもない真実だから。

 

 

 

「話の話」を見たのは2度目だけど、

 

若い頃に見た時と、全くおんなじ感覚で楽しめました。

 

やっぱり、あのシーンは、びっくりしますわなあ。

 

俺、未だにホラー映画かと思っていますから。

 

 

 

映画は、活動写真。つまり、写真が動く。

 

アニメーションは、絵が動く。

 

動くことによって、生き物になる。

 

そこに音声が加わって、言葉を発し、

 

音楽や効果音が、世界観を広げていく。

 

 

やっぱり、映画こそが、総合芸術だと思うのです。

 

俺は、映画に出会わなかったら、ここまで生きてこられなかった。

 

映画の仕事に就くことはかなわなかったけど、

 

映画を見続ける「観客」というポジションだけは、確立できた。

 

 

このブログだって、ほとんど誰にも読まれていないけど、

 

俺が生きた証しとして、可能な限り、感じたことを語っていきたい。

 

 

 

物語は、語り継がれて、だんだんと面白くなっていくものだから。

 

 

アニメーションは、奥が深い。

 

同じものを見ても、感じ方は千差万別。

 

みんなが同じように感動できる映画って、大抵、つまらない。

 

自分だけのオリジナルな感じ方を見つけると、それが傑作になる。

 

 

好きな世界の中では、わがままでよろしい。

 

人に合わせない。迎合しない。ご機嫌なんて、とってたまるか。

 

 

俺は、自分が生きる力を得るために、映画を見続けているだけだから。

 

 

アニメーションこそは、これからもさらに進化していく素材だと思う。

 

だから、自分が感じたことを、大切にしたい。

 

 

…俺の心は、いつだって、霧の中にいるハリネズミなのだ。

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2017-03-20

映画「ティエリー・トグルドーの憂鬱」

テーマ:洋画

仕事って何だろう、と、心に問いかける映画。

 

 

2015年カンヌ国際映画祭と、2016年フランス・セザール賞において、

 

主演男優賞をW受賞した、社会派のヒューマンドラマ。

 

 

51歳の男が、長年勤務した職場をリストラされ、就職活動中。

 

それだけで、切なくなっちゃいます。

 

俺も、働き過ぎでうつ病になり、復帰したけど、結局再発して事実上の解雇。

 

倒産も経験したし、今の職場で7つ目の男なので、

 

右往左往する彼の姿が、痛々しく感じられます。

 

 

イタリアの名作「自転車泥棒」は、

 

やっと得た仕事で使っている自転車を盗まれ、

 

幼い息子と二人で途方にくれる場面が切なかった。

 

 

切ない記憶って、いつまでも心に残っちゃうんですよね。

 

 

 

 

 

ヴァンサン・ランドンの演技が、素晴らしい。

 

 

すぐそこにいそうな、不器用な男。

 

現役でバリバリ働いていた時は、輝いていたのだろうけど、

 

失職した途端に、社会的地位はなくなってしまう。

 

それでも、ひたむきに、彼は、職安に通う。

 

愛する家族との、生活のために。

 

 

面接で、若い人たちにダメ出しされる場面がある。

 

あれがダメ、これがダメと言われる時の、彼の表情が絶妙。

 

オーバーアクションは一切なく、ただ、耐えている男の姿。

 

その場で体裁だけ繕っても、今更印象なんか変わらない。

 

そう見られたのなら、仕方がない。

 

自己主張すべき時と、沈黙すべき時。

 

言いたいことが言えない、立場の低さに、じっと我慢する男の背中…

 

 

 

ああ、切ない。

 

切な過ぎます、この映画。

 

シンプルな構成だけに、派手さもないだけに、

 

若い観客にとっては、退屈かもしれませんね。

 

 

でも、数々の苦渋をなめた人なら、彼の悔しさがわかると思う。

 

 

彼は、嫌な目に遭っても、人に八つ当たりしない。

 

家族には優しいし、仕事も誠実にこなしていく。

 

 

しかし、彼の「仕事」は…

 

 

 

 

 

 

人には、

 

できる仕事と、できない仕事があるように思う。

 

向き不向きとか、根性があるとかないとか、

 

それ以前の問題で。

 

 

俺は今、たまたま縁があって、農業に携わっていますが、

 

この仕事も、できる人とできない人がいるんだと、身にしみて思うのです。

 

 

 

苦労して、やっと得た、仕事と居場所。

 

もう、失いたくない。

 

たとえ、どんなことをさせられても。

 

 

 

本作は、物語を追っていく映画ではなく、

 

その場面場面において、人の気持ちを感じ取る映画だと思う。

 

過ちとか、失敗とか、魔がさしたとか、

 

生きていれば、いろんなことがある。

 

 

彼の仕事は、自分の感情を押し殺さないと、やっていけない。

 

ただ、黙々と、“やるべきこと”をやるのだ。

 

 

 

上映時間は、1時間32分。

 

短い時間が、長く感じられるようで、終わってしまえば、あっという間。

 

 

彼は今、どうしているのだろう。

 

俺の中でまだ、彼が黙々と仕事をしている姿が浮かぶ。

 

 

彼と、飲み屋のカウンターで出会ったなら、

 

いつまでも、話をしたいと思う。

 

 

生きるのは、簡単じゃない。

 

生き抜くことは、もっと簡単じゃない。

 

 

 

仕事は、生きるための糧を得るための手段であり、

 

会社というのは、能力をお金に変換するためのシステム。

 

 

割り切れるか。割り切れないか。

 

深く考えないようにするか、ひたすら考えるか。

 

 

行動は制限されても、思考と感情は自由である。

 

自分らしさを失わないように、

 

自分の心の中で、迷子にならないように、

 

ジタバタしながら、続けていくしかないのだ。

 

 

誰かの、役に立つ。

 

それが、仕事の根源だと思う。

 

 

褒められなくても、認められなくても、

 

ひどい扱いを受けようとも、心を踏みつけられても、

 

ただ、ひたすらに、働き続ける。

 

 

体が、動く限り。

 

命が、ある限り。

 

 

 

…仕事をがんばる全ての人たちに、乾杯。

 

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2017-03-19

映画 「ラ・ラ・ランド」

テーマ:洋画

うまくいく、というのは、必ずしも、思った通りではないことが多い。

 

 

まわれま~われ~メリーゴーランド♪ ではありません。

 

ララァ・スンが大量に住んでいる、ララァだけの島でもありませんのでご注意。

 

(誰も間違えねーよ)

 

 

 

さて、映画を見てから、かなり時間が経ってしまったんですが、

 

ようやく体も回復してきたので、そろそろ再開します。

 

 

ミュージカル映画というと、とにかく明るくてハッピー、みたいな印象ですが、

 

本作は、物語の切り口が、なかなか鋭くて、シビア。

 

 

監督・脚本は、「セッション」で一世を風靡した、デイミアン・チャゼル。

 

俺個人としては、ダンスよりも、音楽に期待を込めて劇場に行きました。

 

 

はっきり言わせてもらえば、エマ・ストーン、いらねえなあっていう印象。

 

でも、ライアン・ゴズリングだけだと、華がないから、

 

やっぱり、恋愛要素を入れないと、オスカー候補にならんのかも。

 

 

ジャズピアニスト志望、とはいえ、世の中、そう簡単にはいかない。

 

才能はあっても、それを認めてくれる人や、自己アピール能力や、

 

世間的な需要や、メンタル的な強さがないと、希望の職は得られない。

 

 

自分のやりたいことを、やりたいようにやらせてもらえる人は、

 

世界中で、ほんの一握りの勝者だけ。

 

 

命がけで血ィ流しながらがんばっても、ダメなものはダメ。

 

「セッション」は、今思い出してもやっぱりスゴい映画でしたな。

 

 

今回もチョイ役で、J・K・シモンズが登場しますが、

 

やっぱり、主人公にダメ出しするおっさん(笑)

 

すっかり、世界一のダメ出し俳優のポジションを獲得しました。

 

 

 

MGMのミュージカル映画は、そんなにたくさん見ていないんですが、

 

「雨に唄えば」は、よく覚えています。

 

サイレントからトーキーに以降する期間の、業界の事情がよくわかる物語。

 

(金田一耕助の「悪魔の手鞠唄」も、弁士さんのお話でしたな)

 

ジーン・ケリーとフレッド・アステアのアクロバティックなダンスが、

 

当時、ほとんど地上から浮いているように見えて笑えたもんです。

 

本作でも、そういうシーンのオマージュがちりばめられているようで、

 

懐かしいような新鮮さを、たくさん感じることができるでしょう。

 

(俺より上の年代の方は特に)

 

 

でも、

 

終わり方が気に食わん、という人が多いような気がします。

 

(俺より上の年代の方は特に)

 

 

 

ビョークが出演した「ダンサー・イン・ザ・ダーク」は、どうでしょう?

 

チャールズ・チャップリンの「街の灯」は、どうでしょう?

 

 

誰もが納得するような、

 

絵に描いたようなラストって、

 

ちゃちい。

 

 

俺の好みとしては、

 

見終わった後に、世界が広がるような、

 

深い思考が続くような、

 

ずっと長い間、物語が展開していくような、終わり方です。

 

 

そういう意味では、本作は、実に気持ちがいい。

 

 

「ボディガード」のような、大人の恋愛。

 

「カサブランカ」のような、肩透かし。

 

「レオン」のような、追い詰められた純愛。

 

「ベンジャミン・バトン」のような、限られた時間の青春。

 

「春の雪」のような、傲慢と後悔の狭間で揺れる、屈折した愛。

 

 

恋愛には、色んな形があっていいのです。

 

こうでなきゃ、と考えるから、いつの間にか、一方通行になっちゃう。

 

 

お互いのラグランジュ・ポイントを掴むことができれば、

 

バランスのとれた関係を続けることができる。

 

 

あの時、こうしていたら、自分の人生は、違ったものになったろうか。

 

確かに、そうだけど、それは同時に、今ある大切なものを失うことにもなる。

 

何かを得ようとすれば、何かを手放さないといけない。

 

それは、たぶん、宇宙の法則なんじゃないかと思う。

 

 

 

夢をかなえる、ということ。

 

欲しいものを手に入れる、ということ。

 

好きな人と、相思相愛になる、ということ。

 

愛する人と、結ばれる、ということ。

 

 

それは、

 

一時的にはできても、永遠には続かないもの。

 

 

だから、

 

今の、幸せだと思うひとときを、しっかり心に焼きつけておくのだ。

 

 

美しかった瞬間。

 

ときめいた瞬間。

 

悔しかった瞬間。

 

怒りを感じた瞬間。

 

 

心と、体と、記憶に、しっかり刻め。

 

二度と感じることのできない、新鮮な感覚を。

 

 

それが残っている限り、一生なくならない。

 

自分だけの、かけがえのない宝物。

 

 

夢も、

 

欲しいものも、

 

時間が経てば、形が変わっていく。

 

 

本当にかなえたい夢というのは、

 

イメージでいいんじゃないかと、俺は思う。

 

 

具体的に言える人は、堂々と言えばいい。

 

現実的に行動できる人は、思い切りがんばればいい。

 

 

 

夢は何ですか、と聞かれても、明確に答えられない人の方が多い。

 

俺も、そのひとり。

 

 

だから、心の声に耳をすませ、

 

イメージを、どんどん膨らませていくのを楽しめばよろしい。

 

それはきっと、楽しい作業。

 

 

理想はこうだ、現実はこうだ。

 

そこで嘆くんじゃなく、想像力で補完せよ。

 

 

この部分ではダメだったかもしれないけど、違う部分で新しい発見があるから。

 

そうやって、うまくいかないことの方が、面白いことに気づいたら、

 

人生は、きっと、楽しくなっていく。

 

 

 

そういうことを、学べる映画だと俺は思います。

 

 

居心地が悪いなら、居心地がよくなる工夫をする。

 

居場所が欲しいなら、気に入った場所を常に探す。

 

友達が欲しいなら、出会いを大切にする。

 

そして、出会いがある場所に、自らの意志で、足を運ぶ。

 

 

 

…そうやって手に入れたものが、自分だけの、ラ・ラ・ランドになる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2017-03-16

U-NOTE Ⅱ 「マイコプラズマ」

テーマ:洋画

先週の火曜日あたりから、ずっと具合が悪い状態が続いていました。

 

 

喉が苦しくて、咳が出るので、ベンザエースの銀を飲んでいたんですが、

 

なかなか、治らない。

 

そのうちに、寒気がやって来る。

 

仕方がないので、お医者さんに。

 

 

喉はそんなに腫れてないし、微熱だったので、

 

普通の風邪薬を処方してもらう。

 

でも、なかなか、治らない。

 

寒気がひどくなってきたので、仕事を早退。

 

寝れば治るかと思いきや、

 

夜になって、熱が急上昇!

 

 

翌朝、ようやく体の震えがおさまってきたと思って、

 

熱を計ると、38.2℃…

 

うひゃー これじゃあ、夜は何度まで上がったんだろう?

 

 

仕方がないので、またお医者さんに。

 

レントゲンを撮って、血液と尿を検査。

 

 

『…マイコプラズマです。肺炎は起こしてませんが。』

 

 

うっはー

 

 

俺って、ノロウイルスとか、どうしてこう、変な病気ばっかり。

 

職場のみんなが普通の風邪をひいている時は、まるで元気。

 

妻と娘が風邪ひいてても、俺だけ平気。

 

 

なんでやね~ん

 

 

俺は、女性にモテませんが、

 

一部のマニアックな女に好かれることが、たまにあります。

 

 

う~ん

 

舞妓プラズマかあ

 

 

一週間以上、愛されています(笑)

 

ずっとずっと、寄りそわれております(泥笑)

 

 

 

俺の体内では、

 

未知の敵と、激しい攻防戦が繰り広げられ、

 

新しい防衛機能が、生まれつつあります。

 

 

まさに、「シン・ゴジラ」の作戦会議のように。

 

 

怪獣の特徴。

 

①最初は、微妙な攻撃。

 

②次第に、凶暴性を増してくる。

 

③熱が、上がったり下がったりする(攻撃したり、休んだり)。

 

④なかなか、しぶとい(死にそうで死なない)。

 

⑤症状が改善しても、なかなか完治しない(撃滅できない)。

 

 

 

あ~ ちくしょう。

 

手強い敵だわ~

 

 

現在、撃滅までには至っていません。

 

目下、戦闘状態が継続中。

 

 

最新の映画の記事は、戦いが終わった後で。

 

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2017-03-05

U-NOTE Ⅱ 「レイドバック」

テーマ:洋画

どうも。桑畑です。何とか生きております。

 

 

映画はあまり行けなくて、飲みにも出ていなくて、

 

おかげで、お金をほとんど使わずに済んでいます。

 

そう、お金って、使わなければ、残るんですよね。

 

 

7勤が終わって、今日明日は2連休。

 

春になりつつありますが、新潟の温度差は、昼と夜で10度以上。

 

この時期は、温度管理が難しくて、豚の具合が悪くなりやすい。

 

急性肺炎やら、急性腸炎やらで、

 

昨日まで元気だった豚が、一晩で死んでしまいます。

 

出荷間近の豚が死ぬと、

 

100キロくらいの死体を、ひとりで数10メートル引きずることも。

 

 

何が言いたいかというと、

 

同じ時間でも、過ごし方によって、「経ち方」が違って感じられるということ。

 

 

楽しい時間は、あっという間だけど、

 

しんどい時間は、延々と長く感じますよね。

 

 

これって、何故なんでしょうね。

 

 

 

お金は、働いて稼いで、使わずにいれば、ちゃんと貯まる。

 

かといって、生きるためには、どうしても出費が要る。

 

だから、必要以上に使わないようにすればいいんだけど、

 

あまりきつきつにすると、逆にストレスになって、働く意欲も低下しちゃう。

 

 

ほどほどに使って、気持ちよく人生を楽しみたいものです。

 

 

 

時間は、お金と違って、どんな人でも、どんどん使われていく性質のもの。

 

ぼーっとしていようが、アクティブに行動しようが、

 

疲れて寝ていようが、勝手にどんどん流れて行く。

 

 

俺はたぶん、お金に対しても、時間に対しても、貧乏なんだと思う。

 

「時間貧乏」というのは、「時間の使い方が下手」ということなのかな。

 

 

たしか、ミヒャエル・エンデの物語に、時間銀行というのが出てくるけど、

 

時間は、貯めることができないからこそ、いいのかもしれない。

 

まさに、リアルタイムな判断が必要だから。

 

それが、生きている、ということだから。

 

 

 

時間があると、少しでも有意義に過ごそうとして、

 

かえって、疲れてしまったり。

 

せっかくの休みだから、ゆっくり休もうとして、

 

何もしないうちに一日が終わって、かえって、虚しくなったり。

 

 

あまり動くと疲れるし、何もしないと、何だか焦っちゃう。

 

ああ、何だか、面倒くさいもんですねえ。

 

 

 

俺の仕事は、休日が少ないので、

 

休みになったらこれをしよう、とか思っていると、

 

精神的に余裕がなくなってしまいます。

 

 

昨日は、休みの前の日だったけど、特に出かけませんでした。

 

帰って来たのが9時くらいで、風呂から上がって、10時前。

 

その時間から出かけて、深酒したら、今日はたぶんくたばっていたでしょう。

 

せっかくの休みが大半失われるのは、何だかもったいないんですね。

 

 

だから、昨日はゆっくり家飲みして、DVD見ながら夜更かしして、

 

今朝は8時半くらいまで寝坊して、ゆっくり朝食をとりました。

 

休日の予定は、あまり決めないようにしています。

 

決め過ぎると、その通り行動しないと、ストレスになっちゃうから。

 

 

ゆっくり朝食の後、軽いジャズを流してコーヒーを飲み、

 

さて、今日はどうしようかな、と考える。

 

幸い、大したケガもしなかったし、体は動く。

 

天気もまあまあいいので、髪を切ってさっぱりしようかな。

 

行きつけの美容室に電話したら、カットだけなら10時からOKとのこと。

 

よし、まずは、スッキリしたい。

 

 

髪を切った後、いつものカフェに寄る。

 

先週で、長く務めたバイトの女の子がやめたので、

 

店長さんの様子を見に。

 

お母さんが手伝いに来てて、親子2人で何とか回してた。

 

そのお母さんは、同じビルの下の階にある、居酒屋のチーママさん。

 

俺が初めてこのカフェに来た時に、同じようにいたっけ。

 

 

あの時は、俺は療養中で無職で、

 

太った体を軽くするために、ウオーキングを始めたばかりだった。

 

近所を歩いているうちに、お、こんなところにカフェがあったのか、って、

 

自分で見つけて、自分で扉を開けて開拓した、自分の居場所。

 

マックスで87キロくらいあった俺は、今では、62キロ。

 

行く度に、やせたよねえ、って言われちゃう。

 

いやいや、もとの体型に戻っただけですから。

 

 

ここに通って、もう、5年以上経つんだなあ。

 

淹れたてのコーヒーを飲みながら、常連さんたちと、軽いお話。

 

家で飲むコーヒーと、外で飲むコーヒーは、全然違うのだ。

 

(味はよくわかんないけど、精神的にはあきらかに違う)

 

 

1時間ほどくつろいで、帰宅。

 

お昼を適当にすませて、カザルスの「バッハ無伴奏チェロ」を聴く。

 

これ、よく眠れるんですよね~(笑)

 

 

気がついたら、4時くらいまで、ずっとうたた寝してた。

 

いつの間にか、ファンヒーターがタイマーで止まっていた。寒い~

 

またお湯を沸かして、コーヒーの準備をして、黒糖ロールパンをかじる。

 

 

久しぶりに、パソコンを立ち上げる。

 

映画は、明日の方がいいみたいだな。

 

何気なく、記事を書き始めると、お湯が沸いた。

 

熱くて黒い香りが、俺の心をほどいていく。

 

 

CDを、マイルス・デイビスの「カインド・オブ・ブルー」にチェンジ。

 

エヴァンスのピアノが流れて、「SO WHAT」が始まる。

 

 

あ、そうだ、最近覚えた、音楽用語があったんだ。

 

「レイドバック」。

 

興味のある人は、調べてみて下さい。

 

俺は、ジャズプレイヤーの知り合いから、教わりました。

 

 

クラブRのジャズライブに、一年以上通っているもんだから、

 

カルテットの4人とは、かなり仲良くさせてもらっています。

 

リーダーのアベさんは、アルトサックスプレイヤーで、気さくなお兄さん。

 

 

ライブが終わった後で、音楽の話を色々するんだけど、

 

俺はよく、カラオケを歌わされます。

 

あの歌聴きたいんだけど、桑ちゃん歌える? なんて風に。

 

最初に褒められたのは、荒木一郎の「ミッドナイトブルース」。

 

あれ、独特のリズムなので、歌える人があまりいないらしい。

 

俺は、中学生の時に、「あしたのジョー2」にハマって覚えたので、

 

何となく、自然に身体に刻み込まれてました。

 

いいねえ~、なんておだてられて、色んな歌を歌わされて、

 

俺ばっかじゃん!なんて文句いったら、

 

じゃあ、オレも歌うわ、なんて言って、アベさんがマイクを持った!

 

すげえ、アベさんは、人前で滅多に歌わない人らしい。

 

たしか、時任三郎だったと思うんだけで、すっげえ上手かった。

 

さすが、サックスプレイヤーは、肺活量も発声も、ものすごいですね☆

 

 

で、前回のライブの後も、スティングとか歌ったんだけど、

 

アベさんが、こう言うんです。

 

『…桑ちゃんの歌は、いいレイドバックなんだよねえ。』

 

え? 何すか、レイドバックって。

 

どうやら、きっちりリズムを刻むんじゃなくて、少し遅れ気味にプレイする、

 

演奏のテクニックらしい。

 

調子っぱずれではなく、小節いっぱいにおさまっているんだとか。

 

だから、どうやら、褒められたらしい。

 

 

なるほど、言われてみれば…

 

 

俺は、採点カラオケだと、あまり点数がよくない。

 

点数を出すためには、ワンテンポ早めに歌うと、90点台まで出せる。

 

でも、それって、俺が全然楽しくないんですよね。

 

だって、機械を喜ばせたって、面白くないじゃん!

 

 

ひとり飲みで、スナックを飲み歩く男なので、

 

全然知らない人と、一緒にカラオケで盛り上がることも、たまにある。

 

でも、ハモリって、つられちゃう人が多いでしょ。

 

だから俺は、相手よりわざと少し遅れ気味に、声を出す技術を体得したんです。

 

あくまでも、主旋律を際立たせて、サイドボーカルは、やや控えめに。

 

サイドの方が前に出ると、すごく嫌味になるし、聴いていて気持ちよくないから。

 

主旋律の人が、気持ちよくなるように、支えるように歌うのが、俺のスタイル。

 

 

歌い手さんがたくさんいるスナックに行くと、

 

ぶっつけ本番で、セッションさせられるときもしばしば。

 

そういう場数を踏んで、今の俺があるんですね。

 

 

まあ、そういうこともあって、

 

アベさんが教えてくれた「レイドバック」という言葉、すごく理解できました。

 

プロのミュージシャンから言われると、何だか嬉しいもんですね。

 

 

俺にとって、月イチのジャズライブの時間は、とても貴重。

 

平日だけど、夜8時スタートということもあって、参加しやすい。

 

やっぱり、時間って、努力して生み出すものなんですよね。

 

ワンドリンクで1500円という安さも、経済的にありがたい。

 

 

時間とお金を、有効に使える、楽しい大人のひととき。

 

 

時間も、

 

お金も、

 

気持ちよく使えたら、

 

きっと、精神的に幸福になれるんじゃないかなって思う。

 

 

 

楽しいひとときは、ほんの一瞬。

 

多くの苦痛の時間に耐えて、やっと辿り着く、安らぎタイム。

 

 

自由な時間は、自由に過ごせばよろしい。

 

無理に充実させなくたって、自然体で、ゆらゆらすればいい。

 

 

 

このブログだって、誰かに何かを伝えたいとか、

 

そんな御大層なシロモノじゃなくて、

 

自分の頭の中を、心の闇を、スッキリさせたくて、

 

自己中心に、書き出しているだけ。

 

 

人の評価よりも、

 

自分がどう感じたかを、確認して、記録しておきたいだけ。

 

 

 

今夜は、軽く、外を散歩して、コンビニでタバコ買って、

 

一服してから、空を眺めて、行く場所を探そうと思います。

 

 

月が輝いていたら、月に誘われるままに。

 

星がきれいだったら、星に吸い込まれるように。

 

 

ゆっくりと、

 

心も体も、レイドバックしながら、

 

よたよたと、不器用に、ひたすら歩くのだ。

 

 

 

 

ヘイヘイヘイ、ブルース。

 

まるでジャンキーなブルース。

 

お前のシャウトは、俺の胸をゆする。

 

傷ついたあいつにゃ、クレイジーレイジ―なブルース。

 

ミッドナイト・ブルース、聴かせてやりな♪

 

 

 

 

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