3000足の在庫の壁が父の生き方をあらわしています
こんにちは、友樹です。
未完成の父
今年65歳になる父のことであり、今の自分のことでもありますのでテーマとしてみます。
僕の靴作りには、良き理解をし、靴に対して真剣に喧嘩できる父の店の写真です。
靴屋を営み、40年、店も今の場所に移転して12年前から僕の靴作りを理解し、手を貸してくれている店です。
3000足の靴は、父が 「お客さんの足に合うものを」 と考えて仕入れをしてきた結果です。
結局、既成の靴を仕入れても限度があるので、売ることの戸惑いを感じて在庫となりました。
父は笑って、お客さんに
「息子が靴を作るから、この在庫を売れなくした」と言っています。
今の父には、足に合わせて靴を作れることの方が正直に生きられているようです。
12年の間にもよく喧嘩もして来ました。
履きやすく、足にあわせ、お客さんの声を聞くために。
かたくなで、頑固なところもありますが、
靴屋として、靴で足を痛めること、害や不愉快な思いをさせることを嫌い、
写真のような靴の箱の壁になりました。天井まであります。
商売では不器用な父ですが(ぼくも?)、人間としては正直で真理にはかなっているのでは、
ベルリンの壁ならぬ、3000足の靴の箱が生きる証拠になっているようです。
ちょと重い話でした。