生徒さん達にびっくりされるのですが、教える立場である私も他の先生からレッスンを受けています。
昨日は岳本先生のレッスンに行って参りました。
先生の御宅の素晴らしいベーゼンドルファーを弾かせて頂いているにもかかわらず、毎回弾きながら自分にがっかりしている私です。
このベーゼンドルファー、上手な人が弾けば更に美しく鳴り響き、下手な人が弾くとさらに酷く聴こえる、という、中々一筋縄ではいかないピアノなのです。
「家ではもうちょっとマシに弾けてたんです～」
"子どもの言い訳かいっ！" とこれまた内心自分でツッコミながら言うと、
「みんなここでは上手く弾けなくなるんですよ～。」
と、慈悲深い岳本先生。
ピアノという楽器を弾きこなすには、地道で気長な練習が欠かせません。
一人ぼっちでピアノと向き合わなければなりません。
そして、先生のレッスンを受けても、魔法のように上手になるわけではありません。
けれどもやはり、先生からアドバイスを頂くと、今まで練習しても上手く弾けなかった所が少し楽に弾けるようになったり、自分では気付かなかった練習方法を教えて頂いたり、恥をかいても見て頂いて良かったと思うのです。
自分では見えなくなっていることが、苦労されながら、深く勉強された方からの視点によって開かれる、ということなのでしょう。
この歳になってもレッスンを受けているのは、これが理由なのですよ。
今日も自分の甘さ、進歩のなさに呆れながらも、ほんの少しは手答えも感じることが出来ました。
この"ほんの少し"があれば、また次に向けて頑張れるのです。
元々単純な人間ですから。
亀よりものろい歩みですが、楽しみながら進んで行こうと思います。
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