2009-02-25 00:01:21

「手間をかける」と「迎えにいく」

テーマ:ひとこと。
「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見ていて、とても印象に残る言葉を聞きました。
新橋の京料理店「京味」の料理長、西健一郎さんでした。

西さんの料理は、手間をかけて「だし」をとる。そして、くせのある素材であっても、手間をかけて下ごしらえをする。そのように手間をかけることで、様々な「ムダなもの」を取り去るのだそうです。

ここで思ったことは、ムダとりとは実は手間をかけてすることなんじゃないだろうか、と。
何がムダなのか?ということを見極めるのは、容易なことではありません。最終的に求めるものが「シンプルなプロセス」であっても、改善に取り組む前は、いろいろなものが複雑に絡み合った状態で存在するわけです。だから、丁寧にプロセスを見てみないと、本当に改善すべき部分を見逃してしまうし、本質的な改善ができなかったり。

そして「迎えにいく」という言葉。
また西さんの言葉に戻ります。「手間をかけて作っただしは、素材(のよさ)を迎えにいくんです。」
よく「素材の持ち味を引き出す」という言葉は聞くと思います。でもこの「迎えにいく」という言葉で、だしの力量やつつましさが、すごく伝わってきました。

プロセス改善を推進するとき、推進担当者やチームリーダーは、この「迎えにいく」という感覚でチームと接すると、本当の意味での「自律」を導けるのではないだろうか?と思いました。
チームはそれを構成するメンバーによって、既に力量や特徴を持っています。それを考慮しつつ、やり方や考え方を調整していくことで、チームの持ち味をより多く発揮できることを目指すのが、現場の改善だと思います。そのとき、メンバーがまだ気づいていない自分たちの力を、力づくで引っ張り出すのではなく、迎えにいく。入り口まで迎えにいったら、そこまではチームが寄ってくるのを待つ。そういう場面も必要なんじゃないかと思います。

このように、迎えにいく/来るまで待つという姿勢でいることが、自律や自働を促すことができるんじゃないでしょうか。やっぱり、引っ張られているあいだは、引っ張られ続けないと止まってしまいますし。

2009-02-17 22:58:11

アジャイルとプロセスモデル(などなど)

テーマ:ひとこと。
そろそろ、SECのプロセス改善部会に参加させていただいてから2年ぐらいになろうとしています。
参加当初から加わっていたSEC Bookの執筆もようやく終わり、刷り上りを待つばかりとなりました。長いような短いような。
これまでは「執筆」という明確なミッションがあったので、月に1回程度集まるミーティングは、充実した回が多かったです。その中で学ばせていただいたことも多々あり。目的が明確であるということは、そのプロセスも充実するものですね。

それに対し今はというと、編成や運営が大きくかわったSECの部会で、これからどのような成果物を出そうかというのを検討している段階なのですが、やはりビジネスでないところだと、スピード感が出てきません。ミーティングが3時間という長い設定であるにも関わらず、半分過ぎても脱線の連続。途中で何を話し合ってるのかわからなくなるような始末で。会議のゴールがぼやけたままの進行では、まるで「茶話会」のようです。まあ、それでも何とか途中で「今回のゴールの確認」をして、妥当な結果は出しました。なんせ遠まわしでも税金使って会議してるのですから。

それでも先日のミーティングでは、これからの国際的な動向などのお話も出てきて、ちょっと興味深かったです。
SEIがリリースしている「CMMI」ですが、これはもしかしたらもう改定されないかもしれないとのこと。その前身であった「CMM」は、もう数年前に改定されないことは明言されていますので、CMMIがその後を追うように役目を終えることもそう遠くはないことでしょう。

では、その次の動向は?というところが気になります。やはり、という感じですが「アジャイル」が取り上げられる方向にある、との話です。
これがアセスメントモデルの中に盛り込まれるのか、それともプロセスモデルの一部となるのか、詳細はよくわかりません。しかし、多くの企業がアジャイルを取り入れた開発およびビジネスを展開するようになったアメリカですから、SEIは無視するわけにはいかないでしょう。

もし、SEIから何らかのリリースがあれば、それが日本にも渡ってくることは確実です。

ちょっと怠惰なミーティングの中にも、気づくことがありました。
プロセス改善の場面でアジャイルが取り上げられるようになったとき、それを「誤解されることのないよう、モデルの説明をする」ということが、わたしがSECのプロセス改善部会に関わり続ける、新しい意味なんじゃないかと。

プロセス改善と出会ったこと。アジャイルを愚直に実践する企業へ転職したこと。そこが新たに繋がって自分に意味をもたらされた気がします。

といっても、まだまだ先の話だと思います。それまで現役でこの業界に残ることができれば、の話ですが。
それまで、どうぞみなさまよろしくお願いいたします。

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