2014-06-23

A/Cホース

テーマ:カーエアコン

上の画像は、クーラー低圧ホース。 室内ユニットからコンプレッサーに戻ってくる部分になります。
金属製カシメの脇に、粒状の小さな隆起が二つ
これは、耐圧ホース内部の補強糸に沿って、リークしていることを意味します。
クーラーが正常な場合、低圧系統には冷たい冷媒が流れているので、熱でやられることはまずありません。
また、遮熱/断熱のための重厚な被覆が施されていると、わざわざ折角の被覆を切除してまでチェックしません。
色んな理由が相俟って、低圧側ホースのNG画像は、稀有な例だと言えるでしょう。 ( 無断転載 禁止w )



以下余談

このソアラ君のクーラーガスは R12
平成5年辺りからトヨタ車の冷媒は、順次 R134a へと切り替わったので、終局の旧フロン車両。
しかし物は考えようで、R12のシステムは、多少大雑把な整備をされても結構冷えるという強みが!
冷媒充填量が若干不足か過充填気味でも許容しますし、また潤滑の問題もそれほどシビアではありません。
概して素晴らしく冷え、非常に扱い易いシステムと言えるでしょう。
但しオゾン層を破壊するので新規製造禁止。 弊社のR12ガス缶在庫は残り49本です。 ( 2014.06 現在 )

車両データは、H04.12 トヨタ ソアラ UZZ32 、原動機 : V8 1UZ-FE 、 冷却方式 : 油圧駆動ファン
平成元年、トヨタ自動車はエンジン油圧駆動ファンを1UZ-FEエンジンに採用 ( 世界初 )
高級車に相応しい静粛性を追い求めての新装備でしたが、正にバブル期の産物? 修理コストが非常に高額!
静かに回さねばならないという宿命を背負い、損耗してない新品システムですら冷却能力はぎりぎり合格ライン。
このため、エンジンルーム内はかなり高温に。。 バブル崩壊後、油圧駆動ファン方式は廃れてしまいました。


ガス漏れ主犯は コンプレッサー という診立て。
ならば唯一コンプレッサーだけ交換すれば?
残念ながら経験上、それで済むのは稀ですね。

右の画像は、この事例での主な整備項目。
(この他に、低圧高圧2本のホースも交換しています)
大抵のケースでは、ガス漏れ ⇒ 冷凍サイクル崩壊 ⇒ コンプレッサーの過熱 ⇒ 劣化 ⇒ 更なる過熱 ⇒ 更なる劣化 ・・・ という、負のスパイラルに陥ります。
また、ガス漏れすると同時にコンプレッサーオイルもリークします。これにより潤滑不良を起こすので、コンプレッサーの劣化がますます進むという悪循環に。。



今現在、コンプレッサーがガス漏れしていても、それが必ずしも根本原因とは限りません。
潜在する他のガス漏れ箇所を見逃してしまうと、再びガス漏れに起因する負のスパイラルに陥り
折角替えた良品コンプレッサーが、そう遠からずまた劣化してしまうという哀しい事に。
丸々一晩かけるくらいの入念な真空保持テストをしてもらうことを強く推奨!
コンプレッサーオイルの中には、意外なほど多くの気体が溶け込んでいます。
イメージ的には炭酸飲料のジュワーっとなるあれなんですが、クーラーガスの場合は極々緩やかなもので、
内圧の変化が生じてから、30分とか1時間やそこらでは、溶解度はまだ落ち着かないので厄介なのです。
また他方、真空保持のゲージ指針が短時間不動であっても、月単位での微細な漏れが無い保証にはなりません。
反復真空引きと真空保持テストはセットもの。
自宅兼工場だからこその技ですが、前日の終業時間から翌朝の始業時間までの約15時間を活用するのが理想です。


上の画像は哀しい定番。
お客様への状況報告用として、クーラー配管内壁を綿棒で軽く拭ったものと、
配管内部の清掃過程において中から出てきたアルミ片!



記事更新遅延中・・・
コメントも多数お寄せくださりありがとうございます。
今しばらくご猶予を。 ><





♪
AD
いいね!した人  |  コメント(15)  |  リブログ(0)
2014-06-13

非接触式放射温度計

テーマ:工具等あれこれ
ハンディータイプの赤外線サーモグラフィ。 10万円を切る廉価品も登場しだしたようです。 液晶ディスプレーに熱い部分が赤や黄色に映し出されるので、全体の温度分布も一目瞭然。 ほ・欲しい~(笑)


右の画像は、非接触式放射温度計。
それぞれの物質には、固有の赤外線放射率というのがあるので、
放射される赤外線量を測れば、触れることなく温度が推定出来ます。
拳銃のように狙って、ピピッと僅か0.5秒、測定完了!

これ前々から欲しかったんですよね。。
アマゾンで送料税込み3,350円
GMAR 700/GM 700  お約束の中国製玩具(爆)

5,000円以下の製品だけでも相当数HITしますが、
機種選定のポイントは、「Emissivity : 放射率」 でしょう。
普及モデルのほとんどは、放射率=0.95 固定もしくは、せいぜい三択程度。
お薦めは、0.10~1.00 の間で放射率を自在に設定可能な機種だと思います。


Emissivity Table ( wavelength 8-14μm )
物体 放射率(ε)   物体 放射率(ε)
 鉄、鋳鉄  酸化面
0.50~0.96 
 人間の皮膚
0.97~0.98 
 非酸化面
0.05~0.20 
 木材
0.86~0.98 
 鋼  酸化面
0.70~0.90 
 紙、壁紙
0.68~0.95 
 ステンレス
0.10~0.80 
 布、絨毯
0.75~0.95 
 アルミ合金  酸化面
0.30 
 グラスファイバー
0.75 
 粗面
0.10~0.30 
 ガラス
0.85 
 銅  酸化面
0.40~0.80 
 セラミック
0.80~0.95 
 磨き面
0.03~0.10 
 レンガ
0.68~0.93 
 真鍮  酸化面
0.50~0.65 
 カーボン
0.70~0.85 
 磨き面
0.01~0.30 
 プラスチック
0.91~0.95 
 鉛  酸化面
0.20~0.60 
 ゴム
0.95~0.97 
 磨き面
0.05~0.40 
 水
0.93~0.95 
 アスベスト
0.90~0.95 
 雪
0.80~0.90 
 アスファルト
0.85~0.95 
 氷
0.97~0.98 
 コンクリート
0.92~0.95 
 冷凍食品
0.90 
 石膏
0.80~0.95 
 加熱調理食品
0.93 
 玄武岩
0.70 
 パン・菓子
0.98 
 砂
0.90 
 肉・魚・穀類・野菜
0.98 
 粘度
0.95 
 油
0.98 
 土
0.90~0.98 
 塗料
0.90~0.98 

鏡面仕上げされた金属は、放射率 0.10 未満になってしまうので、測定点を塗装する方法が有効です。
「放射率表、放射率一覧」というキーワードで検索すると計測器メーカーの公開データが多数HITします。 これらは十分信頼しうるはずですが、異なる企業の表を照合するとぴったり合致する項目のほうが少ないですね(笑) 対象物の表面の状態によって放射率はかなり変化するので、正確な測定のためには校正作業が必須です。



新しい玩具を手に入れると早速使ってみたくなります。^^;
工場の中を見渡すと・・・・・



上の画像は、エアコン修理で入庫中だった オペル ベクトラ XH180 。
脱着経路の理由で、クーラーコンプレッサー替える際、エキマニとEXフロントパイプを外す選択をしたのですが、
過去記事 ヒートカットパウダー : エキマニ等に遮熱塗装を施した117クーペ君が偶然小修理入庫中で!
オペルのオーナー様は幸運にもご来店時、遮熱塗装済みの実物に接することが出来たのですよ。
物質を圧縮すると熱を発するのが自然の摂理。
唯でさえヒートしがちなコンプレッサーが、熱を大量に放出する排気系統の近傍に配置されてる車種の場合、
クーラー系統は性能的にも寿命という点でも確実に不利益を蒙ります。 単にレイアウトの関係なんですが。

放射温度計の校正作業
先ず接触式温度計で対象物の正確な温度を把握し、指示値が最も近くなるように放射率を微調整。

単に、塗料の放射率は 0.95 であると明言してしまっている記述もあります。
赤外線領域の波長を測っているので、原理的には塗料の色による誤差は生じないはずなのですが。
実際には、金・銀・白・黒・ザラメ・艶消し・エナメルなど、成分や表面の性状で放射率は異なります。

前日から正午頃まで静置して、常温まで冷えたベクトラ君。
私が何層にも塗り重ねた銀色の遮熱塗料を対象物として校正作業を行ってみると、放射率= 0.77
これで実験準備は整いました!
市街地を試運転して暖機してから、更に 3000rpm 3分間 の負荷をかけた直後に温度測定!

エキマニ、EXフロントパイプフランジ部、どちらの表面もおおよそ230度。
エキマニ遮熱板の表面は70~80度といった感じで、手の平で余裕で触れましたね。
試みに、クーラーコンプレッサーとEXフロントパイプの狭い隙間に、腕まくりした素手を深く入れても平気でした。
エンジンルーム内の温度を少しでも下げたい方にお薦めです!^^

♪
AD
いいね!した人  |  コメント(1)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。