tobiのブログ

 フリーランスの編集者兼ライターです。
 主として日本語関係のことを書いています。


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 下記の仲間。 

日本語アレコレの索引(日々増殖中)【17】 

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1950899196&owner_id=5019671 


mixi日記2016年10月22日から 


 どちらかと言うと「もっとも」という表記のほうがいいと思うのだが、使用頻度が高いと間延びするので、今回は「最も」と書くことにする。個人的には「最も」という言葉はめったに使わない。たいてい「イチバン」に書きかえる。これがまた「一番」か「いちばん」かという表記が悩ましい言葉で……。基本的には「イチバン」にしたいけど「イチバンハッキリするのは……」となると漢字にするべきか、ってことになる。 

 こういうことにこだわっていると話が進まないので、極力枝葉は省略する。 

 当方の考え方は、赤い本からさほどかわっていない。鋭い見解だったって可能性は低いから、進歩がない……ほっとけ。 

【【板外編12-1】最上級がらみの誤用──「もっとも〇〇な~のひとり(ひとつ)」etc.】 

http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-935.html 

==============引用開始 

●「もっとも」「いちばん」はウカツには使えない 

「もっとも」「いちばん」に関連するヘンな表現はほかにもいろいろあります。主だったものをあげてみましょう。 

 あるガイドブックの編集部では、根拠がよほどはっきりとしていない限り、「最高」とか「最初」という言葉を使わないことを原則にしている、と聞いたことがあります。たしかに、どんな一流ホテルでも「最高のサービスを提供している」は誇張になりかねませんし、「最高の素材と最高の技術を使った料理を手ごろな価格で提供する」は、だれが考えても無理のある話です。取材を受けた店の人が「これを最初に始めたのはウチの店だ」と力説した場合も、確証がなければウノミにして記事にするわけにはいきません。 

 近年ふえているのは、「いちばん最初」や「いちばん最後」という表現です。さすがに文字になっているのを見ることはそう多くありませんが、話し言葉としては定着してしまった感があります。明らかな重言なのについ口にしてしまうのは、語感がよいからでしょうか(重言に関しては次項を参照)。テレビのニュース番組のテーマソングで「いちばん最後に……」というフレーズで始まる曲を聴いたときには、何かの間違いではないかと耳を疑いました。作詞をしたシンガーソングライターを、もっとも日本語を大切にしている詩人のひとりと考えていたからです。 

 たったいま使った「もっとも〇〇な~のひとり(ひとつ)」は、英語の慣用句を直訳したもので、本来の日本語にはない表現だと思います。一時期はずいぶん目にしましたが、最近は使われる頻度が低くなったようです。 

 ★ページで取りあげた次の文がヘンな理由も、「もっとも」や「いちばん」の使い方に似ているところがあります。 


  今年の新顔の、Aさん、Bさん、Cさんは、それぞれ強烈な個性の持ち主で、抜群の存在感があります。 


「いちばん」ではなくても、「抜群」は「多数のなかで抜きん出ている」の意味です。この文の場合、3人が所属している組織が何人で構成されているのかは明らかにされていませんが、3人も「抜群」の人がいるのはヘンな感じになります。「断トツ」「ずば抜けた」「ず抜けた」なども、同じ理由で使い方に注意が必要な言葉です。 



【追記】 

「もっとも〇〇な~のひとり(ひとつ)」について英語に堪能な知り合いに確認した。「もっとも〇〇な」は英語の慣用句の直訳から生まれたのはたぶん間違いないだろうとのこと。イチバン一般的なのは、「もっとも有名な」ではないかと言っていた。 

 これは誤用だと思うが、これほど広まってしまうと、もっとも目にする「矛盾語」のひとつ(笑)になってしまうのだろうか。 

106)【論理的には説明できない「矛盾語」たち──日本語はむずかしい】2009年12月12日 

http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-904.html 

==============引用終了 


 少しあとの話だと下記かな。 

突然ですが問題です【日本語編34】──最初 最後 最高 最低【解答?編】 

http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1813.html 


 で、本題は「最も〇〇な~のひとり(ひとつ)」って慣用句。これはmixiのトピでしつこく絡まれてゲンナリしたことがある。 

http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=223&community_id=125916&bbs_id=76241185 

 たしかに中学校の英語の教科書に出てきたような気はする。いまでもあるんだろうな。英語ではごく一般的な慣用表現だから。それを直訳して教えるから●●が増えたんだろう。 

 英語の辞書にどう出ているのかは、詳しく調べてみないとわからない。仮に出ていたといても、それはその辞書が●●なだけだろう。 

 トピにも紹介した下記は興味深い。 

【“最も”なのに1人じゃない? 最も気になる日本語――「最も~な10人」】 

http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0803/19/news132.html 

『大辞林』が「極めて、はなはだ」の語釈をのせているのは知っていた。ほとんど古語限定だと思う。↑を見ると、『広辞苑』や旺文社の国語辞典も「極めて」の意味をのせている。 

 ということは、「最も〇〇な~のひとり(ひとつ)」はおかしくないってこと? これ、話が逆なのでは。「最も」は元々は「イチバン」の意味だと思う(古語の世界は別)。それが「最も〇〇な~のひとり(ひとつ)」の類いがはびこるから、「極めて」を許容したのでは(ほぼ推測です)。 

 少し前に、FBの翻訳者のグループで訊いてみた。 

 ちょっと驚いた。 

 コメントをくれた人は全員が「最も」をつけずに訳している。 

 そりゃ「屈指」「有数」「きわめて」あたりに置きかえれば、「最も」は使わなくて済む。当方が驚いたのは、「のひとり(ひとつ)」さえも訳出しないってこと。そうか。 

『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)の例文内にあった表現からひく。 

「one of the greatest mine disasters」 

(最大の鉱山惨事の1つ) 

 を「歴史に残る鉱山惨事」と訳すってこと。たしかに「のひとり(ひとつ)」もないほうがスッキリする。 

 別なところで、薄田泣菫の使用例も教えてもらった。 

「桜こそは、春の花のうちで表現の最もすぐれたものの一つであります。」(『桜の花』) 

「表現」?……ってツッコミはやめておこう。 


 以下は当方の推測。 

 薄田泣菫あたりだと、直訳体の呪縛に囚われている気もする。少なくともふたつの側面があって……。 

1)英語の影響があって日本人が使う場合(翻訳を含む) 

2)何も考えずに日本人が使う場合 

 朝日新聞のメモから拾う。 

【朝日新聞から総索引(2002年~)】 

http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-244.html 

==============引用開始 

09-2-2 日本で最も安打を期待できる選手の一人だろう。 

12-06-11  これまでで最も厳しい場所の一つ 

13-09-03  最も注目される力士の一人だ。 

16-03-01&02  世界で最も強い棋士の一人 

16-03-05  世界で最も強い棋士の一人 

==============引用終了 

 ウーン。メジャーリーグのレポートの記事(英語の影響)で見た気がするけど、見当たらない(泣)。 

 妙な文章が少ないと考えている朝日新聞でさえこのザマ。 

 ほかでどの程度使われているのか見当もつかない。 

 ちょっと考えれば「最も」も「のひとり(ひとつ)」も使わずに書きかえることができそう。 


「最も」がらみの言葉って、徐々にくずれていく気がする。「イチバン最初」に関しては赤い本に書いたとおりだが、↑の【日本語編34】に書いたように、「最高」「最低」は「イチバン」の意味とは限らなくなっている。 

「最近」あたりも「イチバン」ではない。 

「最近読んだ本は○○と△△と□□です」 

 どれが「最近」なんだよ! 

https://kotobank.jp/word/%E6%9C%80%E8%BF%91-507351#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 

==============引用開始 

デジタル大辞泉の解説 

さい‐きん【最近】 


1 現在より少し前のある時。また、少し前から現在までの間。副詞的にも用いる。「つい最近の出来事」「最近まで知らなかった」「最近は連絡がない」「最近感動した本」 

2 もっとも近いこと。「太陽に最近の天体」 

[用法]最近・近ごろ・このごろ――「最近(近ごろ・このごろ)の世相はめまぐるしく変わる」のように、現在を含む近い過去の意では相通じて用いられる。◇「最近(近ごろ・このごろ)は行かない」のように否定の形ではともに使えるが、この場合「最近」が時間的な幅が最も長く、「近ごろ」がそれに次ぐ。「このごろ」は短い期間をいい、「ここのところ」の意が強い。◇「最近就職したばかりだ」のように、現在に近い過去のある特定の時点をさす意では「このごろ」は普通使わない。「近ごろ」は使えるが、なじみが悪く、例は少ない。 

==============引用終了 


「最薄」「最安」あたりは「イチバン」かな。これはこれで、読み方さえわからない(泣)。


#日本語 #敬語 #誤用 #慣用句 #言葉 #問題 #間違い #二重敬語
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