tobiのブログ

 フリーランスの編集者兼ライターです。
 主として日本語関係のことを書いています。


テーマ:
mixi日記2016年月日から 

 直接的には下記の続きだろうな。 
突然ですが問題です【日本語編198】── 怖い 恐ろしい【解答?編】辞書 
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1930722625&owner_id=5019671 

 テーマサイトは下記。コピーのためレイアウトがくずれているので、原文を確認してほしい。 
【『英文解釈教室』の講義を終えて/英文法ゼミ 『基礎日本語辞典』補完計画】 
http://www.wayaku.jp/blog/?p=962 
==============引用開始 
■「こわい」と「おそろしい」 
 簡単な言葉ほど難しい。日本語ネイティブの人であれば「こわい」と「おそろしい」はなんとなく使い分けているはずだ。だが、どのように使い分けているのかと問われると説明に困るのではないだろうか。実際に国語辞典でどのような語釈が与えられているか見てみよう。 

▼新明解国語辞典 第七版 (以下、新明解) 
こわい【怖い】:「恐ろしい」意の口頭語的表現。 
「このあたりは夜道を一人で歩くのは怖い」 
「怖いもの無しの強豪チーム」 
おそろしい【恐ろしい】:危険や災害が自分の身に及んで(及ぶことが予測され)、極度の不安に駆られる様子だ。 
「大雨で堤防が決壊し、川沿いの住民が恐ろしい目に遭う」 
「彼は紳士の仮面をかぶった恐ろしい人だ」 
▼明鏡国語辞典 第二版(以下、明鏡) 
こわい【怖い(恐い)】危害を加えられそうな感じで、身がすくむ思いがする。恐ろしい。おっかない。「僕は蛇[真実を知ること]がこわい」「こわい先生」 
おそろしい【恐ろしい】:(圧倒的な力の差から)身の危険を感じ、いたたまれなくなる気持ちである。こわい。 
「戦争がおそろしい」「おそろしい顔をする」 
 2冊の国語辞典を調べてみたが、新明解は「こわい」は「おそろしい」の口語的表現で意味は同じだとしている。明鏡も同様に「こわい」と「おそろしい」は同じ意味として扱っている(悪名高き「循環定義」だ。怖い→恐ろしい→怖い→ …)。はたしてこの2つの言葉は同じ意味なのだろうか? 饅頭はこわいものに違いないが、恐ろしいものなのかどうかははなはだ疑問である。では、『基礎日本語辞典』ではどのように説明しているだろうか(248~249、456~457ページ。表現を一部変更した。太字は引用者)。 

こわい〔怖い 強い〕 
 ある状況や対象に対して、こちらが脅威や危険を覚える場合に用いる。「こわい」は特定の対象がなくても、場面・状況・環境などからこわいと感じることが可能。危険度の高い、または危険性のある状況に至るまで、広く使用できる。 
おそろしい〔恐ろしい〕 
 対象に対して身がすくみ、逃げたくなるような気分。「恐ろしい」は特定の対象に対して抱く感情。具体的な恐怖の相手に対して用いる。ある面が相手に恐怖を与えるほど甚だしい状態が「恐ろしい」である。 
 『基礎日本語辞典』では、「こわい」と「おそろしい」の意味を区別している。特徴的なのは「特定の対象」の有無を強調している点だ。用例として以下のものを挙げているが、これらは「特定の対象」の有無が関係ある文だろうか。 

(1)投機買いは当たればいいが、外れることもあるからこわい。 
(2)高い煙突のてっぺんで逆立ちなど、こわくてできない。 
(3)「人相の悪い男たちに周りを取り囲まれてね」「まあ、恐ろしい」 
(4)暴力団のいる恐ろしい町 

 (1)と(2)は「こわい」の用例、(3)と(4)が「おそろしい」の用例だ。筆者の感覚では(1)は「こわい」のほうが自然だが、(2)(3)(4)は「こわい」でも「おそろしい」でも不自然ではないと感じる。もしかしたら40年前は「こわい」と「おそろしい」は「特定の対象」の有無で使い分けられていたのかもしれないが、現代日本語としてはどうだろうか。今後の検討課題としたい。 
==============引用終了 

 そうか。 
 フツーの国語辞典は「怖い」と「恐ろしい」の違いは書いてないのね。 
『基礎日本語辞典』の記述もどうなんだろう。 
〈「こわい」は特定の対象がなくても、場面・状況・環境などからこわいと感じることが可能〉 
〈「恐ろしい」は特定の対象に対して抱く感情〉 
 そうなの? 当方にはこの例文はすべて互換性があるように思える。 
 これなら↑でひいた辞書のほうが数段説得力があるような。
 
 記述がかわっているかもしれないので、再度ひく。 
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/31382/m0u/ 
(デジタル大辞泉) 
================引用開始 
おそろし・い【恐ろしい】 
[形][文]おそろ・し[シク]《動詞「恐る」の形容詞化》 
1 危険を感じて、不安である。こわい。「―・い目にあう」「戦争になるのが―・い」「ほめるだけほめて後が―・い」 
2 程度がはなはだしい。 
㋐驚くほどすぐれている。はかりしれない。「―・く頭の回転が速い」「人の一念とは―・いものだ」 
㋑驚きあきれるほどである。ひどい。「―・く寒い」「こんなことも知らないとは―・い」 
[派生]おそろしがる[動ラ五(四)]おそろしげ[形動]おそろしさ[名] 
[用法]おそろしい・[用法]こわい――「草原で恐ろしい毒蛇にあい、怖かった」「彼の恐ろしい考えを知って、怖くなった」のように用いる。それぞれの「恐ろしい」「怖い」を入れ換えるのは不自然である。◇「恐ろしい」は、「怖い」に比べて、より客観的に対象の危険性を表す。「怖い」は主観的な恐怖感を示す。「草原で恐ろしい蛇にあって」も「怖い」とは感じない場合もあるわけである。◇「恐ろしい」は、「日曜の行楽地は恐ろしいばかりの人出だ」「習慣とは恐ろしいものだ」のように、程度がはなはだしいとか、驚くほどだ、ということを示す場合もある。この場合、「怖い」とはふつう言わない。「怖いほどの人出」と言えば、自分に危険が及びそうな、という主観的表現となる。 
類語 怖い(こわい) ⇒類語辞書で詳しい使い方を調べる 
================引用終了 

http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/thsrs/3889/m0u/%E6%80%96%E3%81%84/ 
(類語例解辞典) 
================引用開始 
恐ろしい(おそろしい)/怖い(こわい) 
[共通する意味] 
★身に危険を感じ不安である。 
[英] 
fearful 
[使い方] 
〔恐ろしい〕(形) 
▽恐ろしくなって逃げ出した 
▽恐ろしい目にあう 
〔怖い〕(形) 
▽もうあんな怖いことはこりごりだ 
▽夜道が怖い 
[使い分け] 
【1】「怖い」は、「恐ろしい」よりも主観性の強い語である。 
【2】「恐ろしい」には、「恐ろしく大きい」のように物事の程度が甚だしいという意味や、「習慣とは恐ろしいもので…」のように、驚くほどであるという意味もある。 
[対比表] 
     …人 …毒をもつクモ  …もの見たさ 私は雷が… 
恐ろしい ○  ○        -      △ 
怖い   ○  -        ○      ○ 
================引用終了 
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 

〈「怖い」は、「恐ろしい」よりも主観性の強い語〉らしい。 
 ということは、「恐ろしい」は「怖い」より客観性の強い語なんだろう。 
 2冊の辞書が同様の記述をしている、ともとれる。どちらも小学館なので、実質上は1つともとれる。 

 このコンビは「主観」「客観」の話が好きみたいで、「ので」と「から」の違いも、「ので」が客観、「から」が主観としている。違うと思うけどなぁ。ちなみに、「ので」と「から」に関しては『大辞林』も同様の見解。 
「雨が降ってきた{ので/から}傘をさした」 
 という例文があって、「ので」を使うと「客観」で、「から」を使うと「主観」なの?
「傘をさしたのは雨が降ってきた{Xので/から}です」 
 が「ので」を使えないのは、これがきわめて主観的な文章だから? 違うと思うよ。単に「語法」?の問題だろう。ただ、これはかなり昔からある説で、信奉者は多いらしい。考え方が古いんじゃないかね。 
続【「ので」と「ため」の違いについて】 
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8773212.html 

 さて本題。 
 どちらか一方しか使えない例が浮かばない。 
 慣用句の話は別。
「怖いもの見たさ」「怖いもの知らず」
「そら恐ろしい」「末恐ろしい」etc.……
 こういうのは互換性がない。
 でもね……。
「{怖い/恐ろしい}蛇」って、「怖い蛇」と言ってはダメなの? だって[対比表] にあるとおり、「{怖い/恐ろしい}人」って言えるんでしょ。 
 なんとなく「恐ろしい」ほうが、恐怖感が強い気はする。でもそれを「客観性」が強いなんて{恐ろしい/怖い}ことは書けない。主観の垂れ流しになりかねない。たいていの場合はどちらも使えるんだから。 
 ただ、それでもさぁ。『基礎日本語辞典』よりはずっとマシだと思う。(←あーあ、書いちゃったよ、この人) 
 だって「対象の有無」とか言われてもなんにもわからないんだから。 
〈特定の対象がなくても、場面・状況・環境などからこわいと感じることが可能〉ってどういう意味なんだろう。 
 無理無理考える。
 霊感の強い人が有名な心霊スポットにいってただならぬ恐怖を感じる。これは「特定の対象のない怖さ」かもしれない。でもそれは「特定の対象のない恐ろしさ」とも言える。 

 何がどう違うのか、当方にはサッパリわからない。 

 よくわかないけど、「主観」と「客観」ってのは、類語の違いを表現するのに便利な言葉らしい。 
 辞書などで何度か見たことがある。内容は……ほぼマユツバ。(←オイ!) 
【主観と客観】 
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2748&id=76543475 

 ところが世間はもっと先に進んでいる。 
 前にちょっと書いたけど、「怖い」と「恐い」も違うらしい。説明を見比べればすぐにわかるけど、ほとんどが↑の辞書の「怖い」「恐ろしい」の話をパクっている……が言いすぎなら下敷きにしている。しかもほとんどが「無断」だからゲンナリする。 
【表記の話17──「怖い」と「恐い」 資料編】 
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3151.html 
 どこまで説得力があるか? 「怖い」と「恐ろしい」の違いだってマユツバなのに、それを基にしてさらにアヤフヤなことを書いて、それで説得力があったら、それこそ「{怖い/恐い/恐ろしい}話だよ。 
 単に表記の使い分けの話でしょ。どっちでもいいって。
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