tobiのブログ

 フリーランスの編集者兼ライターです。
 主として日本語関係のことを書いています。


テーマ:

「例文.jp」というサイトがある。 

http://xn--fsqv94c.jp/ 

 これもコーパスと言ってよいのだろうか。 

 青空文庫でも例文検索ができるけど、なんだか古くさい。 

 新しいものだと「少納言」あたりがよいのかもしれない。 


「例文.jp」は状況別に例文を紹介していて、使い勝手もよさそうに見える。デザインもシンプルで見やすい。 

 ところが、敬語の問題を調べると、いろいろムチャなことが書いてあるのがわかる。 

 敬語に関する微妙な問題をひいてみると、相当あやしいことがわかる。 

 とってもよさそうで、もっともらしいけど実はデタラメ……というのが一番タチが悪いかもしれない。 

 いくつか見ていきたい。 


 まずか下記の質問サイトで話題になったもの。 

【失礼な敬語の例文 ?】 

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9318338.html 


【失礼な敬語の例文】 

http://xn--gdvx14f.xn--fsqv94c.jp/807_1.html 

==============引用開始 

失礼な敬語の例文 


百貨店のような大型店で、「本日はご来店いただきまして誠にありがとうございます」という店内放送を聞くことがあります。「頂く」は自分の行為を謙遜する謙譲語ですので、正しくは相手の行為に敬意を示す尊敬語で「ご来店くださいまして」と言うべきです。間違った敬語の使い方ですが、実際にこのアナウンスを聞いて不快に感じる人は、恐らくほとんどいないのではないでしょうか。 


尊敬語と謙譲語の混用や二重敬語など用語の間違いは、公的な式典の場では、式典の品格を損ないますので問題です。しかし、日常的な人付き合いの中で間違った敬語遣いをしても、相手や周囲に不快感を与えるようなことは少ないはずです。日常の生活やビジネスの場における失礼な敬語とは、そのような恥ずかしい敬語の誤用ではなく、相手が不快感を覚える言葉遣いのことです。以下では、その敬語表現の例を紹介します。 



●相手の考えや気持ちを強く否定する言葉 


「とんでもございません。」 

「とんでもないことでございます。」 


「とんでもない」という形容詞は、対象の人・物・状況などに対する驚きや反発の感情がこめられた強い否定の言葉です。相手がとても親しい関係であれば問題ありませんが、目上の人に対しては、通常、使わないほうが良い言葉です。上記の例文は、「とんでもない」の丁寧表現の中でも最も丁寧な言葉遣いの例文です。それでも、目上の人には生意気な口を利くと思われてしまう可能性があります。 



●相手を軽く見るような言葉遣い 


「もちろんでございます。」 

「無論のことと存じます。」 


相手の発言に対して、そのことは当然理解していると自己主張する言葉です。目上の人や立場が上の取引相手からすれば、人を見下した無礼な態度と受け取られるかも知れません。しかも、言葉遣いがなまじ丁寧であるだけに、こざかしいと感じられそうです。相手を呑んでかかるのではなく、相手を立てるように、素直に「はい、分かりました」、「はい、私もそのように思います」といった返答をすべきです。 

==============引用終了 


 問題になっているのは、最初の「本日はご来店いただきまして誠にありがとうございます」の是非。 

 どう批判していいのかわからない。書き手は「このアナウンスを聞いて不快に感じる人は、恐らくほとんどいないのではないでしょうか」と書いている。だったら、何が問題なんだろう。 

 まあそれ以前に「間違った敬語の使い方」と書いているのが間違いなんだけど。 

 で、そのあとに「日常の生活やビジネスの場における失礼な敬語とは、そのような恥ずかしい敬語の誤用ではなく、相手が不快感を覚える言葉遣いのことです。以下では、その敬語表現の例を紹介します」と書いて、例としてあげているのは下記の2つ。 

 せめて10個くらいあげてくれませんか。 


 で、あげている例。 

「とんでもございません。」 

「とんでもないことでございます。」 

 ピントがズレてないか? 

 この話を書くんなら、最低限、「敬語の指針」の記述にはふれるべきでは。あっ、そうか。この書き手は「敬語の指針」は読んでないんだよな。それで敬語のことを語るか……。 

突然ですが問題です【日本語編137】──敬語に関するサイトから2【解答?編】 

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1872339339&owner_id=5019671 



●相手を軽く見るような言葉遣い 

「もちろんでございます。」 

「無論のことと存じます。」 


 なんとも言えない。「無論」はギャグでしか使わない。 

「もちろんでございます」 

 なぜか執事の口調になる(笑)。 

「じいや、ご飯はすぐに食べられる?」 

「もちろんでございます、お嬢様」 

「相手を軽く見るような言葉遣い」かなぁ。 



 本題に関しては、当方のコメントを回収しておく。 


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 


No.11ベストアンサー 

回答者: 1311tobi 回答日時:2016/06/24 21:59 

まず、リンク先の 

http://xn--gdvx14f.xn--fsqv94c.jp/807_1.html 

 について。 


 まだ詳しいことがわかりませんが、このサイトは相当怪しげです。この週末にちょっと読んでみようと思っています。 

 おそらく、書き手は敬語のことをあまりわかっていません。 

 すでにコメントがありますが「敬語の指針」も読んでいないようです。 

 3分類がいのか5分類がよいのかは微妙な面があってオカミが5分類を認めていないせいか、教科書も辞書もほとんどが3分類のままのようです。 

 この状態では、あえて3分類にするのもアリだと思いますが……。 


 下記を見るとホニャなことがわかります。 

【「かわいいです」形容詞+です は正しい敬語?】 

http://xn--gdvx14f.xn--fsqv94c.jp/904_1.html 

「敬語の指針」がこのことにふれているのですが、記載がありありません。 

 たしかに〈それからすでに60年以上を経過した現在、この敬語表現は使いやすい平易な敬語表現として確立しています〉と言えなくもありません。しかし、逆を言えばいまだに異和感を持つ人が多いのは、やはり問題のある表現なのでしょう。 


 下記では何もかもすっとばして、「嬉しいです」を〈丁寧な敬語表現ですので、目上の人に対して使っても失礼にはなりません〉としています。 

【「嬉しいです」敬語の例文・類義語の例文・失礼な敬語】 

http://xn--gdvx14f.xn--fsqv94c.jp/822_1.html 


 逆じゃないですかね。フツーに使っても構わないけど、目上の人に対しては使わないほうが無難ではないかと。 

 そもそも敬語の話をするのに「丁寧な敬語表現」ってどうなんでしょう。 

 敬語表現のひとつの「丁寧語」ってことでしょう。「丁寧な言葉」と「丁寧語」はほぼ一緒のことが多いようですが、微妙に違います。 

 辞書の類いもこのテの書き方をしてるので、微妙な問題のときには役に立ちません(単なる主観)。 


 で、本題に関して。 

 下記で何度か書いたので改めて書く気になれません。 

 下記のNo.19に書いたことを再掲します。 

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9303949.html 

==============引用開始 

 どうしてご理解{いただけ/くださら}ないのか、理解できません。当方は最初から、専門家の見解をいくつも紹介しているのに、ダメみたいです。脱落気味orz。 


 当方はむずかしいことを書いているつもりはありません。誰にでもわかるように書いているつもりです。 

 コメントNo.11に書いたとおりです。 

〈おおざっぱに言って、相手(側)の言動に尊敬語を用い、自分(側)の言動に謙譲語を用いる……そのとおりでしょう。「大原則」と言えるかもしれません〉。 

 それはたいていの人がわかっています。当方がリンクを張った専門家の意見も、当然このことを理解したうえで考えています。 

 ただ、いくつかの条件がそろったときに「~いただく」「~ください(くださる)」が同じように使えるようです。 

 この条件についてクダクダ考えたり、なぜそうなのかを考えると非常にメンドーなことになります。だから当方はその部分は省略しています。 

 まず前提として「~いただく」なら使えても「~もらう」にはしにくい。なぜなんでしょうね。やはり、特殊な言葉かも。条件についておおざっぱに書くと……下記の2つなのでは。 

 条件1) 主格(ガ格限定でもいいかも)が明言されていないこと 

 条件2) ニ格がが明言されていないこと 


 この前提や条件を無視して、「~もらう」にすると不自然とか、「誰ガ」「誰ニ」言ってるのか考えると不自然とか言われても、どうにもなりません。前提や条件を覆したらそりゃ不自然になります。 

==============引用終了 


 ご来店{ください/いただき}(まして)ありがとうございます。 

 →どちらも使えます。 

 敬語を外してみます。 


 来店して{くれて/もらって}ありがとう。 

 →これだと「もらって」は不自然でしょう。 

 前提を覆しているから当然です。ガ格やニ格をつけた場合も、条件を満たしていないのですから、当然不自然です。 

 ここが納得できない人は、永遠にゴネることになります。あちらの質問者も、何を言っても納得しないでしょう。 


 理屈で説明するのはメンドーなので、当方は「そういうものだ」と考えています。 

 文化庁もNHKも、論理的な説明は放棄している気がします。 

 詳しくは下記あたりをご参照ください。 

【よくある誤用39──定番の質問。「~くださり」「~くださいまして」と「~いただき」「~いただきまして」の違い】 

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n141470




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