tobiのブログ

 フリーランスの編集者兼ライターです。
 主として日本語関係のことを書いています。


テーマ:

 出典は省略。
==============引用開始 

【緩募】 
そもそも使うのは避けたい、という話ではありますが、「それら、これら」の使い方について質問です。 
「それらの機能」というところを「それら機能」みたいに「の」を落とす場合ってありますよね。あの言い方の通用度というか標準度、許容度ってどうなんでしょう。 
==============引用終了 

 Facebookで見かけたエントリー。  
 コメントしようとして泥沼に……(泣)。 

■ラの濡れ衣 
 以前どこかで、ラには見下すニュアンスがある、という主張を読んだ。見つからないので、ザッと書いておく。 
 気持ちはわからなくはないが「見下すニュアンス」までは行かないと思う。 
 このあたりはかなり微妙な話で、たとえば、菊地本で見た気がするのだが……これも見つからない。索引をひいてわかった(泣)。そろそろ記憶力が本格的にヤバいかも。 
==============引用開始 
「方」が尊敬語、「人」が中立、「者」が謙譲語という関係です(『敬語再入門』P65) 
==============引用終了 

 ここまでハッキリしてはいないが、「ども」にも謙譲のニュアンスがある。 
【ともども 共々 もろとも 諸共 辞書】 
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2973.html 
 親分が手下に向かって「者ども」なんて号令をかけるのはヒドいね。「者」+「ども」なんだから。 

 さて、やっとラの話。 
https://kotobank.jp/word/%E7%AD%89-579345#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88 
==============引用開始 
デジタル大辞泉の解説 

ら【▽等】 

[接尾] 
1 人を表す名詞や代名詞などに付く。 
㋐複数で、一つにとどまらないこと、その他にも同類があることの意を表す。「君―」 
㋑謙遜(けんそん)または蔑視の意を表す。「私―」「お前―」 
㋒親愛の意を表す。 
2 名詞に付く。 
㋐語調を整える。「野―」 
㋑事物をおおよそに示す意を表す。「今日―」 
3 指示代名詞に付いて、事物・方向・場所などをおおよそに示す意を表す。「あち―」「ここ―」「いく―」 
4 形容詞の語幹、擬態語などに付いて、その状態であるという意の名詞または形容動詞の語幹をつくる。 
→達(たち)[用法] 
「藤原のときざね、橘のすゑひら、長谷部のゆきまさ―なむ御館(みたち)より出でたうびし日より」〈土佐〉 
「憶良―は今は罷らむ子泣くらむそれその母も吾を待つらむぞ」〈万・三三七〉 
「かもがと我(わ)が見し子―かくもがと我(あ)が見し子に」〈記・中・歌謡〉 
「豊国の企救(きく)の高浜高々に君待つ夜―はさ夜更けにけり」〈万・三二二〇〉 
「この男の友だちども集まり来て、言ひなぐさめなどしければ、酒―飲ませけるに」〈平中・一〉 
「山ならねども、これ―にも、猫の経(へ)あがりて」〈徒然・八九〉 
「あなみにく賢(さか)し―をすと酒飲まぬ人をよく見ば猿にかも似る」〈万・三四四〉 
「浜に出でて海原見れば白浪の八重折るが上に海人小舟はら―に浮きて」〈万・四三六〇〉 
==============引用終了 

 たしかに「ら」には〈㋑謙遜(けんそん)または蔑視の意を表す。「私―」「お前―」〉という意味があるらしい。 
 でも微妙だと思うよ。「僕たち」に比べて「僕ら」には謙遜のニュアンスがある? 
「お前ら」に蔑視の意味があるのは「お前」の働きじゃないかな。 
 個人的には、「ら」は使わないことにしている。「蔑視」とまでは言わないが、微妙に上から目線に感じられるから。でも世間ではフツーに使っている。とくに目立つのは新聞。「○○の警官ら5人が」とか「○○の教師ら5人が」とか平気で使っている。 
「だから要人 ら致される」を「ようじんらいたされる」と誤読される……などと書いていると話が進まない(泣)。 
 どうもこの上から目線が気になるのか、個人的には「それら」(「これら」も)はあまり使わない。「そういった機能」「そのテの機能」と書くと思う。 
 元のFacebookに寄せられたコメントでも積極的には使わないという意見が多いのは、このあたりの関係がありやなしや。 

■「それらの機能」のノの働き 
 さて、本題はここから。 
「それらの機能」のノの働きはなんなのだろう。助詞の話はホントに微妙なことが多いので、深入りしてはいけない(泣)。 
【助詞に関する話】 
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3159.html 

https://kotobank.jp/word/%E3%81%AE-596099#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 
==============引用開始 
デジタル大辞泉の解説 
の[五十音] 

の[格助・終助・間助・並助・準体助] 
[格助]名詞、形容詞、形容動詞の語幹、副詞、副助詞、接続助詞「て」「ながら」などに付く。 
1 連体修飾格として諸種の関係を表す。 
㋐所有。…の持つ。…のものである。「会社―寮」 
㋑所属。…に属する。…のうちの。「財務省―事務次官」 
㋒所在。…にある。…にいる。「大阪―友人」 
㋓行為の場所。…における。…での。「異国―生活にも慣れた」 
㋔時。…における。「一〇月―中旬」 
㋕作者・行為者。…の作った。…のした。「校長―話」 
㋖関係・資格。…にあたる。…としての。「友達―田中君」 
㋗性質・状態。…のようすの。…の状態である。「瀕死(ひんし)―重傷」「縦じま―シャツ」 
㋘材料。…で作った。…を使っての。「木造―家」 
㋙名称・人名。…という名の。…という。「富士―山」「三河―国」 
㋚数量・順序。…番目の。「多く―船」 
㋛対象。…に対する。「反乱軍―鎮圧に成功する」 
㋜目標。…のための。「お祝い―プレゼント」 
㋝比喩。…のような。「花―都」 
2 動作・作用・状態の主格を表す。「交通―発達した地方」「花―咲くころ」「まゆ毛―濃い人」 
3 (「ようだ」「からに」「ごとし」「まにまに」などの上に付き)その内容を表す。「綿―ような雲」 
4 同格を表す。…であって。「ジュース―冷えたのが欲しい」 
5 連用修飾格を表す。 
㋐比喩を表す。…のように。 
㋑(多くは「さまの」の形でサ変動詞に連なり)動作の対象を表す。…を。 
㋒(下に「ともに」「むた」などを伴って)その内容を表す。…と。 
[補説]古語で1・2が人を表す語に付く場合、その人に対する敬意を含んでいることが多い。また、2は1の用法から転じたといわれ、現代語では、「枝の折れた木」「老朽化の激しい校舎」のように、「何のどうする(どんな)何」という形で用いられる。 
==============引用終了 

「準体助詞」があやしいとヤマをかけたが、どうも違うみたい。 
 なんでこんな基本的なことがわからん(泣)。 
 まあ平凡に〈㋐所有。…の持つ。…のものである。「会社―寮」〉と考えようか。 
 かなり異和感がある。 
「それらの機能」は「機能 of それら」なのかなぁ。ちょっと違う気がする。 
「その機能」なら「機能 of そ」ではなく「the 機能」だろう……。 
「コレラの感染力」は恐ろしい……あーあ、書いちまった。 

■「それら機能」と言える(の)か 
 個人的には「それら機能」とは言わない。これは省略してはいけないノだと思う。 
 ↑の「言える(の)か」の場合はノが省略できる。これに関して書きはじめるとまたエラいことになる。 
 たとえ「それらの特許申請中の機能」ようにノが重なっても、個人的には省略しない。
 ダメとも言い切れないから、「許容」だろうか。 
 これが「許容」されるのは、元々は「混用」(やっぱ「混淆」かなぁ)の気がする。 
 下記のようなような言い回しがある。 
「私たち日本人は……」。この場合「私たち」と「日本人」は同格だろう。 
 同じように「うちら関西人は……」「僕ら新成人は……」のように使える。しかし「それら機能」の「それら」と「機能」は同格ではない。この場合はノは必要だろう。



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