tobiのブログ

 フリーランスの編集者兼ライターです。
 主として日本語関係のことを書いています。


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 下記の仲間。 

日本語アレコレの索引(日々増殖中)【16】 

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1945401266&owner_id=5019671 


mixi日記2016年月日から 


 直接的には下記の続き。 

【「~ていません」「~ませんでした」】☆日本語教師☆〈1〉〈2〉

http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1175.html 


【なぜ「昨日寝てなかった?」ではないのですか】 

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9196348.html 

==============引用開始 

昨日寝てない? →これはドラマからの台詞です。 


1 この言い方はいいですか 

2 なぜ「昨日寝てなかった?」ではないのですか 

==============引用終了 


 質問者はこのところ類似の質問をいくつかしているが、過去の質問で何かわかったのだろうか。 

 これは「~ている」「~ていない」の話で非常に厄介な問題なので、簡単には解決しないはず。 

「昨日寝てない?」は、「昨日寝ていない?」の「イ抜き言葉」。「イ抜き言葉」はもはや「間違い」とは言えないが、ちょっと俗語っぽい。話し言葉だと、「イ抜き言葉」のほうが自然ってことも多々あるが。文法的なことを考える場合は、「イ」を入れたほうがよいだろう。ということで「昨日寝ていない?」で考える。 

 これの適否は文脈しだいだろう。意味が何通りも考えられる、ってことは△なのかもしれない。 

1)昨日寝ていないの? 

 いかにも眠そうにしている人に対して問う。「心配して」なのか「怒って」なのかは不明。 

2)昨日寝ていないの!? 

「昨日は一睡もしていない」と言った人に対し、驚きながら確認する。 

3)昨日寝ていなかった? 

 昨日(仕事中なのか授業中なのかは不明)、居眠りをしていた人を詰問する。 

 3)の場合は「昨日寝て(い)なかった?」が自然な気がする。1)2)の場合はちょっと不自然。やはり文脈がないと何もわからない。 


 さて、「~ている」「~ていない」の話に関して再確認しておく。 

 辞書は『大辞林』のほうが詳しいようだ。 

https://kotobank.jp/word/%E5%B1%85%E3%82%8B-436525#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88 

==============引用開始 

大辞林 第三版の解説 

いる【居る】 


二 (補助動詞) 

③動詞の連用形に助詞「て(で)」の付いた形を受ける。 

㋐主体の動きを表す動詞に付いて,その動きが継続・進行中であることを表す。 「空を飛んでいる鳥」 「雨が降っている」 「今,手紙を書いている」 

㋑主体の変化を表す動詞に付いて,その結果が持続していることを表す。 「入り口のドアがあいている」 「時計が止まっている」 「小鳥が死んでいる」 

㋒その状態であることを表す。 「母親によく似ている」 「この計画はばかげている」 「日本は海に囲まれている」 

㋓その動作が習慣的に反復されることを表す。 「この川はしばしば氾濫をおこしている」 「あの店はいつも混んでいる」 「昔から…と言われている」 

㋔過去に完了した動作を表す。 「少年使節一行はローマ教皇にも会っている」 「君はよく勉強しているなあ」 〔上代の上二段動詞「う」を上一段に再活用させたものとする説がある。「いる」は本来「立つ」に対する,すわる,その場を動かないでいる意で用いられ,動的な性格が強いのに対して,「おる」はある状態のまま存在する意で,状態性が強い〕 → ある(補説欄) 

==============引用終了 


 1)2)は用法としては同じで、㋔だろう。ただし、「昨日から(ずっと)寝ていない」なら㋐になる気がする。このあたりは微妙。 

 3)は㋔だろうな。 

 ↑の〈1〉〈2〉に書いたような妙な例もあり、やはり「~ている」「~ていない」の話はややこしい。 

 庭三郎先生のサイトでは、この問題はかなりのボリュームになる。 

http://www.geocities.jp/niwasaburoo/24asupekuto.html 

==============引用開始 

24.アスペクト 




    24.1 概観 

    24.2 動詞の時間的性質  

    24.3 V-ている 

    24.4 する・した 

    24.5 V-てある 

    25.6 V-ておく 

    25.7 V-てしまう     

24.8 V-ていく/くる 

    24.9 V-ところだ 

    24.10 V-たばかりだ 

    24.11 V-たことがある 

    24.12 V-つつある 

    24.13 V-ようとする 

    24.14 複合動詞 

    24.15 時間表現のまとめ 

     補説§24 



24.1 概観 

24.2 動詞の時間的性質     

24.2.1 状態動詞 

24.2.2 動きの動詞の分類 

  1 時に  [動きの長さということについて] 

  2(時から)時まで・期間  

  3 時までに 

  4 期間で 

24.3 V-テイル   

24.3.1 進行中の動き 24.3.2 動きの結果の状態 

24.3.3 その他の用法 [習慣・反復][経験・記録][単なる状態] 

24.3.4 特殊動詞 24.3.5 自他とテイル 

24.3.6 別の分類:変化動詞   [対象変化動詞] 

24.3.7 「V-テイル」が言えない動作  24.3.8 反復動作      

24.4 スル・シタ [状態動詞][継続動詞][瞬間動詞][変化動詞] 

[完了のタ][完了のタとテイル]    

24.5 V-テアル [NヲV-テアル][~トV-テアル][自動詞+テアル] 

[否定の形][テイルとテアル]      

24.6 V-テオク   

24.7 V-テシマウ [否定の形] 

24.8 V-テイク/クル [元の意味が生きている場合][並行する場合] 

[行き方・来方を表す場合][その動作の方向を示す場合][時間的な方向を示す場合] 

[動詞の意味による制限] 

24.9 V-トコロダ [いくつかの制限]   

24.10 V-タバカリダ   

24.11 V-タコトガアル [シタ・シテイル・シタコトガアル][~/ナイ コトガアル] 

24.12 V-ツツアル 

24.13 V-(ヨ)ウトスル 

24.14 複合動詞   

24.14.1 動きの始まり V-始メル・出ス・カケル  

24.14.2 動きの継続  V-続ケル・続ク  

24.14.3 動きの終わり V-終エル・終ワル・ヤム 

24.15 時間表現のまとめ 

 24.15.1 アスペクト形式の重なり 

 24.15.2 事柄の「時」の表し方 



補説§24 

 §24.1 「テイル」と「見る」こと 

§24.2 「テイル」の範囲について 

§24.3 「基準時/参照時」  

§24.4 「テシマウ」  

§24.5 工藤真由美の動詞分類 

§24.6 『現代日本語文法3』 

§24.7 「~ないでいる」と「~ていない」 

  



24.1 概観  



 述語と「時間」の関係の一つとして、「テンス」を考えてきました。次に、 

もう一つの重要な時間の表し方を見てみましょう。「アスペクト」とは耳慣れ 

ないことばかもしれませんが、最近の文法書ではよく使われます。「相」と翻 

訳することもありますが、「ソウ」だけでは耳で聞いてわかりにくいし、耳新 

しいことばの方がかえって強く印象に残っていいという利点もあるので、カタ 

カナ言葉を使うことにします。英語の「aspect」です。 


 文法書によると、アスペクトとは「始まりと終りをもつある動きの過程を、 

その過程のどの段階に注目して表現するか、による表現の使い分け」のことだ 

などと書いてあります。が、これでは何だかわかりません。具体的な例を見て 

みましょう。 


     ごはんを食べます。 

     ごはんを食べ始めます。 

     ごはんを食べています。 

     ごはんを食べました。 

     ごはんを食べてしまいました。 


などに見られる違いです。これらはどこが違うのでしょうか。上の定義をもう 

少しふつうのことばで言えば、「時間の流れの中で、ある事柄が起き、続き、 

終わる、そのことの表わし方」とでも言えばいいでしょうか。それぞれの用法 

については後でくわしく見ます。 


 アスペクトの違いを持つのは、上の定義からもわかるように、動きの動詞だ 

けです。状態を表す動詞や、形容詞・名詞述語ではアスペクトは問題になりま 

せん。しかし、アスペクトも、時を表す表現全体の中で考える必要があります 

から、状態を表す動詞も無関係ではありません。 


 アスペクト表現の中心は、動詞の基本形とタ形、それに動詞の活用形のあと 

に補助要素がついた複合述語です。補助要素としては、動詞の「テ形」に続く 

ものと、中立形に続くものがあります。 


 「テ形」に続くものの代表は「V-ている」です。これは動詞のテ形に動詞 

「いる」がついた形ですが、この「いる」はふつうの存在の意味を表す「いる」 

とは違います。本来の「存在」という意味を失って、助動詞のような働きをし 

ています。 

 このような、「V-て」に続く「いる・ある・しまう」などを「補助動詞」 

と呼ぶことにします。 


     食べている   立っている   来ている 

     置いてある   開けてある   調べてある  

     食べてしまう  割れてしまう  寝てしまう 


 「V-ている」は非常によく使われる基本的な表現で、用法がいくつかに分 

かれ、その習得には十分な練習を必要とするものです。 


 動詞の中立形を使うアスペクト表現は、「V-始める」「V-続ける」など 

のいわゆる複合動詞です。 


     食べ始める   降り続ける    


 そのほかにも、形式名詞を使った「V-ところだ」、副助詞による「V-ば 

かりだ」などがあります。 


     始めるところだ   着いたばかりだ 


 これらの意味・用法については、それぞれの項目で見ていくことにしますが、 

まず、かんたんに問題点を一通り見ておきましょう。 


 これらのアスペクト表現の基本になるのは、動詞自体の時間的性質です。前 

に述べたように、時を表す補語とそれをとる動詞との間には制限があります。 

 「2時に」のようなある瞬間を示す補語と「働く」のようなある長さを必要 

とするような動詞は共に使うことはできません。 


    ×2時に働きます。 


 このような、動詞自体の持っている時間的性質をまず明らかにする必要があ 

ります。それには、時を表す様々な補語との制限関係を調べてみることが有効でしょう。 


 次の節で見るように、動詞はその時間的性質によって、「状態動詞・継続動 

詞・瞬間動詞」という分類が考えられます。さらにもう一つ「特殊動詞」とい 

うのがあり、ぜんぶで4種類に分けることが一般に行われています。 


 その時間的性質によって、動詞の後に付く表現の用法の制限があり、複合述 

語全体として表わす意味が決まります。先程の「V-ている」も、その動詞が 

「状態・継続・瞬間・特殊」のどれであるかによって、「-ている」の付き方、 

付いた時の意味が違ってきます。 


 前に(4.1.1)述べたように、「動き」の動詞の現在形は、今現在のことをふつ 

うは表せません。そのためには「V-ている」の形を使います。 


    ×現在、佐藤さんは難しい本を読みます。       

現在、佐藤さんは難しい本を読んでいます。 


(「今」という言葉は、「今、行きます」「今、来ました」のようにすぐ後の 

こともすぐ前のことも指せるので、上のような例文のチェックはできませんか 

ら、あまり使わない言い方ですが「現在」にしておきます) 


 このことは、英語でも似た事情があるために、日本語学習者にも理解しやす 

いところです。問題は、この「V-ている」の表し得る意味がこのような「現 

在進行中」という単純な意味だけではないことです。 


     私は毎日学校に行っています。 

     あの子は学校に行っています。 

     母は今買い物に行っています。 


 初めの例は「習慣」を表します。最後の例は「母」が今現在出かけていて、 

家にいないということでしょう。では真ん中の例はどうなりますか?「毎日」 

なら習慣で、「今現在」なら後の意味です。 

 具体的な場面では、状況によって意味が確定するので誤解は起こらないでし 

ょうが、こういうところが日本語学習者にはわかりにくいところになるでしょ 

う。また、 


     3時から5時まで本を読みました。           

     3時から5時まで本を読んでいました。 


の違いは何でしょうか。何か違うようですが、学習者にわかるようにはっきり 

と言い表すのは難しいことです。そしてまた、日本語教育の世界では有名な例 

ですが、 


     窓が開いています。 

     窓が開けてあります。 


の違いを(体系的に)どう説明するかも重要な問題です。「ている・てある」 

という補助動詞の違いだけでなく、自動詞・他動詞の対立の問題もからんで来 

ます。 


 「テンス」の項で見たように、「た」が単純な過去を表さない場合がいろい 

ろありますが、その中で、アスペクトの一つである「完了」を表す場合があり 

ます。 


     昨日来ました。(過去) 

     もう来ました。(完了) 


 ほかにも、「た」と関係のある表現がいろいろあります。 


     今来たところです。 

     もう来てしまいました。 

     前に来たことがあります。 


 これらの表現の意味は、そしてそれらはどんな場合に使えばいいのか。その 

すべてを明らかにすることはとうていできませんが、これから一つずつ考えて 

行くことにしましょう。では、まず動詞自体の時間的性質について考えてみま 

す。 



24.2 動詞の時間的性質 


(略) 

==============引用終了





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