1月12日、外山安樹子トリオがおこなわれた。
彼らは、ネフェル最多出演(6回目)を誇るぴったり息の合った不動のトリオだ。
そんな最強トリオを聴きたくて寒さにもかかわらず、今回も大勢のリスナーが三々五々と集まった。
演奏曲は、前半が《TOWAED THE 11TH》の中からオリジナル曲を中心に・・・。
そして後半は、
『You Dont Know What Love is』(G・DePaul作曲)
『Imagine』(J・Lennon作曲)
『Toward The 11th』(外山安樹子作曲) 等・・・。
そして、アンコール曲が『I Fall in Love too Easily』(J・スタイン作曲)
このトリオは最多出演なので、今回は特に感じたことを記述することにする。
外山安樹子さんのピアノプレイは、どの曲もイントロが凄く華麗でクラシカルな雰囲気。
よくもこんなに素敵なオリジナル曲を数多く作曲できるなあ・・・、『Sky Above Dazzling Ocean (SADO)』なんて佐渡の海の目のさめるような青と海面に映える空の煌めきの情景が見事に音で表現されている。
しかし、彼女の作る曲は感情に訴えることをあまりしない。
つまりCOOLなのだが、それが冷たさに繋がらず、高踏的雰囲気を醸し出すのだから全くすごいなあ、と思う。
理知的で感情に流されないから、何回でも聴きたくなりまた何回でも聴く中でそのメロディーが徐々に炙り出されてくるようなのだ。
炙り出されたメロディーは、頭の中でぐるぐる回りやがて身体に沁みついてくる・・・。
噛めば噛むほど味が出る・・・。
ぼくの受けた印象だが、やはり理知的なケニー・バロンやシダー・ウォルトンの作る曲のように魅力的なのだ。
彼女は、ジャズだけに収まらずクラシックも弾けるピアニストなのだ。
その辺りはフリードリッヒ・グルダみたいだが、演奏後ぼくは彼女に、
「クラシックじゃあなくてジャズを演奏する機会が多いのは、なぜですか?」
と訊いた。すると、外山さんは
「クラシック音楽は、基本的に楽譜通り演奏しなければならず自由度が殆ど無いのです。それに比べてジャズは、どのように演奏しても自由だしそこに創造性を感じるのです・・・」
うーんたしかに・・・、だから外山さんはオリジナル曲が多いんだなあと納得する。
クラシックの外山さんは、千葉交響楽団と一緒に演奏する【CONCERT in 八千代】(3月10日14:00~、八千代市市民会館大ホールに於いて)で聴くことができる。
日曜日なので、ネフェル営業日につき聴きに行けないが、すごく聴きたいなあと思う。
外山さんに訊いてみると、ガーシュインの『ラプソディー・イン・ブルー』というクラシックの名曲を、ちょっとアドリブを注入して演奏するそうだ。
ジャズ・フレイヴァーのする外山クラシックを聴きたいなあ・・・。
今回も、ベーシスト関口宗之さんは、ピアノに寄り添うように深い深い音を出していた。
アンコールでぼくがリクエストした『I FALL IN LOVE TOO AESILY』でのベースプレイには魂が入っていて、ぼくは胸にジーンときた。
涙が出そうだった。
演奏後、彼と話したがこの曲は一番好きなバラッド曲とのことだった。(やっぱりなあ・・・)
ハイポジションでの右手の鮮やかな動きはアートの領域だ。
秋葉正樹さんのドラミングは、小技も効かせたパワフル&スウィンギ~なもので、メロディーに合わせてスネア、シンバル、タム、バスドラを繊細に使い分けて、他の二人をぐいぐい引っ張っていく。
もし今も防犯ベルがあれば、絶対にブーブー鳴らしたに違いない・・・。
これは、外山安樹子トリオのクリスマスソング集《SNOWING TOWN》(2017年録音)
今年のクリスマス・シーズンにネフェルで掛けよう。
最後に、ミュジシャンと一緒に記念撮影、パチリ!
今年の写真ポーズはこのように《腕組み》、尖がり帽子は、もう過去のスタイル!
次回7回目は、いつやっていただこうかなあ・・・。