投げた言葉がぶつかって | KUDANZササキゲン「散文と音楽」

KUDANZササキゲン「散文と音楽」

ササキゲンのソロプロジェクト KUDANZ(クダンズ)の日記

投げた言葉がぶつかって 水面に波紋が出来た
波紋が広がって 小さな波になって水草を揺らした
水草についていた卵が ふるい落とされた
ゆっくりと落ちていく卵を見ていたクチボソが 
上向きの口でそれを食べた

投げた言葉がぶつかって 水面に波紋が出来た
波紋が広がって 小さな波になって瓶を押し流した
岸辺で一人の少女が それを拾った
瓶の口を開けると そこら中に言葉が散らばった
投げた言葉がぶつかって あの子が大声で泣いていた