主婦作家 紗都子のブログ

自作の長編小説やエッセイなどを公開しています。

   ベルお 知 ら せベル


 新刊【サバイバー】

 クラッカー 2011.12月 セルバ出版よりクラッカー


     「性的被害は魂の殺人。

  それでも私たちは生き抜いていく」

忌まわしい記憶を胸に秘めた若者たちの

    愛と友情、そして、復讐。


ブログ連載中にフィルターがかかっただけに ( ̄□ ̄;)!!

編集の方から『衝撃作ですね』お墨付きをいただきました。


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ヒマワリレク担本舗のSol de Mexico さまのブログ で、

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甘えるのがへたくそでお人よしだったシキブとバンビ。乳児期の虐待による暗さを乗り越え、母になったシキブには、立派な両親を持つバンビが、結婚してから心を病んでいった理由がわからない・・・。


(第一話はこちら から)


 バンビの家に電話をかけたのは、娘のクーコの学校が夏休みに入った日のことだった。世間が平日の昼間にかけたにもかかわらず、電話に出たのは働き盛りのキンキン先輩である。家業を継いでいるのだろうか。たぶん勤め人ではないのだろう。

「彼女からあなたのことはよく聞いてますよ」

 先輩の声がどんなであったかまったく記憶にはないけれど、意外にも人当たりのよさそうな明るい声が受話器から聞こえてきた。バンビは本当に心を病んでいるのだろうか、と疑いたくなるようなのどかさだ。

 バンビは不在だった。娘の夏休みを利用してイギリスへ遊びに行っているのだという。イギリス? 優雅なことだけれど心の病は大丈夫なのかと思いながら、「そうなんですか」と肩を落としたシキブに、キンキン先輩は、突然声のトーンを暗くして、

「親友だったそうなので、ご相談したいことがあるんだけど」

という。

「私に、相談ですか?」

「はい。こちらにくる機会ってありますか? 女房の海外行きの理由に関することなんですけど」

 子供をつれて遊びに行ってるのではないのか? 女房の海外行きに、かなり深刻かつ複雑な事情があるかのような口ぶりである。まさかそのまま別れるなんてことはないだろうか? カトリック教徒ではなさそうだし。

 シキブは(やはり、奥さまは心の病なんですか?)と尋ね返したいのをのどの奥にこらえて、お盆には家族で実家に行くので、そのときに訪問すると約束した。


 よく晴れた夏のその日。

 実家の老いた両親は、シキブの旦那であるガチャピン、娘のクーコを車に乗せて、海の見えるホテルまで寿司を食べに行った。その間にシキブはバンビの嫁ぎ先であるキンキン先輩の家を訪ねることになったのである。

 ホテルの寿司屋である。回転寿司とはちがうのだ。もとより、シキブが単独行動をしなければならないために、そういう話になったのであって、養母にいたっては、

「お母さんの分が浮くから、クーちゃんたくさん食べてね」

 と心のそこからはしゃいでいるのだった。カウンター越しに握ってもらう寿司屋になぞ日ごろ縁のない、育ち盛りのクーコは大喜びである。それにしても露骨に冷たい連中ばかりだ。何事にも期待しないシキブだからこそ、笑ってすませられるのである。

 父親が車を使ってしまったので、ぜんぜん方向違いのバンビの家まで、シキブはタクシーを使った。1,000円にも満たない距離であるし、事故歴のある彼女は結婚を機に免許証を破棄していて、これからは公共機関やプロに長距離移動を託そうと決めていたので、どうということはなかったけれど。

 目指す家は鬱蒼とした造園業者の広い敷地と境界を接する、大きな古い瓦屋根の平屋建て、入り口はいかめしい門構えという、やたらに立派なお屋敷である。入り口は二つあって、最初にのぞいたところはどうやら農機具が出入りする門らしく、耕運機や軽トラックがトタン作りの小屋に収められているのが見えた。


(つづく)


ビジュアル的にも地味なきのうの夕食 


チューリップ赤ご飯

チューリップオレンジさばのおろし酢

チューリップ黄ジャガイモの煮物

チューリップピンク具だくさんの味噌汁

チューリップ紫昆布の佃煮

お茶ほうじ茶




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甘えるのがへたくそでお人よしだったシキブとバンビ。乳児期の虐待による暗さを乗り越え、母になったシキブには、立派な両親を持つバンビが、結婚してから心を病んでいった理由がわからない・・・。


(第一話はこちら から)


 単に、エクセルを使わない会社を受ければいいだけのことだと思うのだけれど、今さら肉体労働なんてできる年頃ではないし、せいぜい、エクセルによる作業を頼まれるまでごまかしごまかし給料をもらって、バレたときに上司に相談して何とか在職期間を引き延ばす、という姑息な手段をとるしかない。
 ただしその上司が、旦那の無遠慮なものの言い方が証明している、裏表のない正直な人柄を理解してくれれば、の話であるが。
 旦那が通っている教会の、戦前派の老神父さまはこう言う。
「今の日本で飢え死にすることはないですから」
 さらに、シキブの何にも期待せず何を望みもせず、もらえるものには恐縮し与えられる環境を文句も言わずに受け入れる性格が、旦那をあせりや苛立から救っていた。 
 文句があるなら自分が働きに出ればいい。
 誰にも頼ろうとせず甘えることを学んでこなかったシキブは、甘えん坊でわがままだけれど感謝を知っている旦那にとって、しっかり者の非常に都合のいい妻だったようだ。
 特別にしっかりしているわけではない。シキブには甘える才能がないのである。

 まあ、何とか家族三人路頭に迷うこともなく、やってこられた。
 中古マンションの頭金にシキブが独身時代にためた貯金を当てて返済ローンを低くおさえ、米やら野菜やら果物やらを千葉に住む旦那の実家に頼り、ひとり娘はブックオフと図書館と外遊びが大好きな金のかからない少女に育ち、シキブも娘が小学四年になった春から福祉の店を手伝って小銭を稼いでいる。
 バンビに対抗できるほどの暮らしが手に入ったわけではない。だから、シキブはずっと連絡をせずにいたのであるが、同窓会でバンビの不憫な様子を耳にして、きのうまでの劣等感はいきなり優越感に切り替わった。彼女を励ますことに生きがいを見出したかのような心境だった。

 でも、それってどうなのだろう、とシキブは戸惑う。これまで知らず知らず劣等感を覚えてきた相手が不幸に陥ったことで、相対的に自分の立場が上になった、ということに満足するというのは。

 その劣等感自体がシキブにとって否定的な感情ではなかっただけに、彼女はバンビの気の毒な境遇を自身の満足のために利用することに、どうしても居心地の悪さを感じてしまうのである。

 自分が可愛い人ならば、かわいそうな友達に優しくしてる自分てエライ! というナルシー状態で終わるのであろうけれど。シキブは、自分のような人間がバンビを慰めるなどという大それた行為を、平然と成し遂げていいのだろうか。

 ただ、それで苦しんでいるバンビを救うことができるのなら、心根がどうであれ、やらないよりはやったほうがいいと思う。長い間ご無沙汰だったけれど、あの気立てのいい彼女のことである。面会拒否にはならないだろう。


(つづく)



予定を変更した、きのうの夕食


チューリップ赤ご飯

チューリップオレンジ鶏肉のクリームシチュー

チューリップ黄マカロニサラダ

チューリップピンクほうれん草の胡麻和え

お茶ほうじ茶



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甘えるのがへたくそでお人よしだったシキブとバンビ。乳児期の虐待による暗さを乗り越え、母になったシキブには、立派な両親を持つバンビが、結婚してから心を病んでいった理由がわからない・・・。


(第一話はこちら から)



 すなおに、おめでとう、と思えなかったのは、やはりシキブにも嫉妬やら屈辱の心といったものが存在していたのであろう。冷静さを売りにしたい彼女は認めたくはないのだけれど、それが自然の感情でもある。
 本来、嫉妬や屈辱という心があるからこそ、人は今の状況から抜け出してよりよい暮らしを手に入れようとするものなのに、シキブは何も望まずに努力を怠ってきたのだから、バンビのような人生を送れないのは当然の結果なのである。
 それにしてもうらやましい。彼女が英語ぺらぺらスポーツ万能気立てのいいお金持ちの娘、であっただけなら、シキブもそれを褒め称え拍手をしていられるのであるが、才色兼備の上に、フツーの女性でも手に入れる結婚まで成し遂げたのである。
 差がありすぎでしょう、ちがいますか、神様。といった心境だ。
 まあ、筋違いな逆恨みにすぎないのであるけれど、このとき意識した嫉妬がシキブの怠惰な人生に発破をかけたのだから、結果よければすべてよし、なのかもしれない。
 とある口の悪い、元野球監督の妻から太っているといわれて怒りまくり、ダイエットに成功した元美人スケート選手のようなものだ。
「結婚してやる! 何が何でもウエディングドレスを着てやる!」
 それはバンビへの対抗心というよりは、できる限り同じステージに立って心にわだかまりのない状態で会いたいという、シキブなりの礼儀でもあった。ということにしておく。

 あれから20年近くが積み重なった。
 めでたくシキブは結婚にこぎつけ、40歳で超高齢出産を果たした。遠慮やつつしみとはまったく無縁のカトリック教徒の旦那は、結婚相談所という仲人の紹介である。

 男が口にした結婚の動機は、こうであった。

「今はいいけど、老後のひとりはさびしいでしょう」

 相手が誰でもいいかのような口ぶりにシキブはかえって安心して、これまで同様、なんら好かれる努力もせずに男とゴールインした。
 お金のない男だったので結婚式はしなかった。父親は怒っていたけれど、スタジオでウエディングドレスを着て写真を撮って送ったら、養母はすぐに満足した。あいかわらず合理的な母親である。
 結婚生活はそこそこに幸せである。というか、シキブには、これが幸せな家族の定義です、というものがないので、みなが健康でご飯が食べられる程度の生活であれば、幸せなんだろうなあと思うのである。
 傍若無人な旦那は転職が多い男で、そのせいで経済的には裕福ではない。特に何が困るといって、生まれつきの極端な乱視のため、パソコンのある会社勤めをする人間なら、必ずといっていいほど使う表計算のエクセルが扱えないのである。
 パソコン操作に弱いのではなく、エクセルの表を1時間見ていると吐いてしまうのである。車酔いのようなものだ。視神経の問題だった。さらに、TPOをわきまえない正直すぎる発言も手伝って仕事を減らされ、なんとなくデスクが窓際へ窓際へと追いやられ、背中に注がれる上司の視線に何かを感じストレスをため、いたたまれなくなって会社を辞める。
 結婚してからもそれは変わらなかった。
「面接のときにエクセルできません、てはっきりいえばいいでしょうが」
 シキブがぴしりと助言(?)すると、
「そういったらどこも雇ってくれない」
 と旦那のガチャピン(目がそっくりなのであるガチャピン)は反論する。
「できないことは、はっきりと告げておかないと」
「確認しないほうが悪い」
「できないなんて思ってないんだから仕方ないでしょう、一般の人は」
「俺が悪者みたいにいうな」


(つづく)


全然バレンタインじゃない、きのうの夕食


チューリップ赤ご飯

チューリップオレンジキャベツと鶏肉の味噌いため

チューリップ黄さわらの照り焼き

チューリップピンクキャベツのごま酢あえ

チューリップ紫キャベツと油揚の味噌汁

お茶ほうじ茶


キャベツキャベツキャベツ大活躍!)



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ちょっと心がけてるダイエット ブログネタ:ちょっと心がけてるダイエット 参加中

(小説「乙女の入院)はこちら から)

゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆


カトリック教徒の娘女の子から、

大食は罪だよ

といわれている太目の旦那さまヒツジに、
朝食を与えていない主婦作家ですキスマーク


ダイエット、を英語にすると
ずばり花輪クン(まるちゃん)食事制限!禁止

ということで、
あたしのダイエット法は、


食べない!


かわいらしくいえば、音譜プチダイエット音譜
食べ過ぎた翌日は一食抜かすとかね。

こういうことをいうと、


三度三度食べないと体によくないとか

お相撲さんは一日に二食だとか
いう人が必ずいるんですけど(何気に牽制)


食べ過ぎて病気ガーンになってるのが、
今の日本人でしょう?NG


江戸時代の人は一日に二食割り箸
太ってたなんて話、きいたことねえぞ。
食べてやせようなんて贅沢ですパー


人間は長い間、
飢えと戦ってきた動物ですドクロ
だから効率よく栄養を蓄えるブタ
という機能が備わっているそうです。


日本人が一日ぐらい食べなくても
どうってことありません合格
(少なくとも私はブタぶーぶー


それでもアタシだって女の子ラブラブ
たまには甘いものだって食べたいケーキチョコレートお団子


食ったら動きます、主婦だものおとめ座(←誰?)


床の雑巾がけ、布団干し、風呂掃除掃除フキフキ
そして、隣町まで歩いてお買い物走る人


食ったら動く。
動かないときは食わない。

節約にもなり一石二鳥です¥




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甘えるのがへたくそでお人よしだったシキブとバンビ。乳児期の虐待による暗さを乗り越え、母になったシキブには、立派な両親を持つバンビが、結婚してから心を病んでいった理由がわからない・・・。


(第一話はこちら から)



 時おり入会していた結婚相談所から送られてくる、数々の男性のデータにも、帯に短したすきに長しとばかりの視線をくれては、会わなければ会費が無駄になるという世知辛さを、シキブは適当に振り払ってきた。
 田舎で30歳を過ぎた女性が独身でいると、もはやそれは、いわゆるひとつの才能であり、信念であり、近所でも教え子の間でも希少価値のある天然記念物扱いだった。あせりすら意識させない存在となってしまうのだ。

 女あしらいが下手で人づきあいが億劫でテレビや週刊誌が唯一の情報源である父親にいたっては、
「田舎にいるから珍しがられるんで、都会にいたら独身女性はたくさんいるからな」 
 なんてことを口にする始末だった。きっと、そういって、結婚相談所にまで娘を入会させた自分を、納得させあきらめさせていたのだろうけれど。
 そんなシキブに結婚を決意させたのは、ほかでもない、バンビからの便りであった。

 それは、『私たち結婚しました!』の、おめでたい結婚通知のハガキである。住所は、彼女たちが通った高校の近く。駅前に閑古鳥が鳴いている柳の揺れる宿場町だ。しかも隣りに名を連ねているのは、あのキンキン先輩なのだった。
 なんだか夢の中のできごとのようで、シキブの思考回路は、つかのま成層圏の果てにすっ飛んでいた。
 豊かな上半身によく似合うベアショルダーの真っ白なドレスに身を包んだ美しいバンビと、黒いタキシードにカトレアのレイを首から下げたステキな花婿・・・キンキン先輩のふたりが、突然変異かと思われるほどバカでかいモンステラが生い茂る、深い緑の森の中で寄り添っている。
 ハワイで挙式をしたのだと説明があった。遠方だから招待されなかったのか? とも勘ぐったけれど、もしかしたらお金持ちだから親族一同だけが列席して、きちんとお車代だか飛行機代だかは出たのかもしれない。
 それにしても、アメリカで暮らしていたのではないのか? いつのまに帰国して、田舎の同窓生と結婚したのだろう。英語がぺらぺらで海外暮らしこそがふさわしいはずのバンビが、いったいどういう経緯でこのような結婚生活を選んだのだろう。
 そりゃ、アメリカの青年のほうが日本の青年よりも、ずっとやさしくてたくましくて見てくれもいい、とはいわないけれど。何しろ、キンキン先輩は、かつてバンビが思いを寄せていたモテ男でもあったわけだし。
 ハガキの下に小さく几帳面な文字で、
『ぜひ遊びに来てくださいね』
 と書かれていた。社交辞令でないことは、手書きであることからも読み取れたけれど、ついにシキブは会いに行かなかった。
 うらやましすぎる。格差がありすぎる。彼女は、申し訳ないほどの気おくれを感じたのである。
 お見合いすらなかなかまとまらず独身のままの自分と、かつての憧れの先輩と結婚したバンビ。
 ほとんど失業状態の自分と、玉の輿に乗ったバンビ。
 足に19針の大きな傷を残した自分と、美しいウエディングドレス姿のバンビ。
 なんら才能もなく実家で年を取っていくだけの自分と、多様な人生の選択肢の中から結婚という女の道を選んだバンビ。
 あまりにも残酷な現実である。いったいどんな顔をして、かつての親友の元を訪ねてていけるというのだろうか。

(つづく)


旦那が遅かった、きのうの手抜き夕食


チューリップ赤チャーハン

チューリップオレンジわかめとたまねぎのスープ

チューリップ黄デザート バナナ

お茶ほうじ茶


以上



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