久々の告知です.

3月のオープンソースカンファレンス2017Tokyo/Spring内で,コミュニティオリジナル企画として,今岡通博さんといっしょにいくつかのセミナーを実施します.

オープンソースカンファレンス2017Tokyo/Spring
https://www.ospn.jp/osc2017-spring/

コミュニティ オリジナル企画
https://www.ospn.jp/osc2017-spring/modules/article/article.php?articleid=5

ひとりプロジェクトの会
http://kozos.jp/group/hitori-prj-meeting/index.html

通常のセミナー枠でなく,長めの時間をとってコアな内容のセミナーを実施します.
要するに,マニアックな内容で参加者数とかをあまり考えずにやってみるという感じです.
日程・プログラムは以下です.
参加登録などはとくにありませんので,ご自由にご参加ください.

 

  • 日時 3月10日(金) 11:00-17:00
  • 場所 明星大学 日野キャンパス 26号館 510教室 (5F)
 
  • 11:00~12:50 「パケット大運動会ハンズオン」
    • 【担当】 坂井弘亮
    • 【概要】
      「パケット大運動会」は,指示されたネットワーク・パケットをいち早く作成 してサーバに送れば得点という競技です.時間中はサーバを立ち上げておきます ので,自由に参加して挑戦することができます.
      最初にバイナリエディタによるパケット作成の方法を説明します. パケットの作成方法について知りたいかたは,最初から参加してください.
      手作業によるパケット作成により,ネットワークの仕組みやパケットの構造を 実践的に知ることができます.
 
  • 13:00~14:50 「LANケーブル改造によるノード間のパケットモニタリング」
    • 【担当】 今岡通博
    • 【概要】
      LAN内のパケットをモニタリングすることはネットワークの理解を深めるるうえで 非常に有効な手段のひとつである。しかしスイッチングハブが一般的に なったためセキュリティ面では強化された一方、LAN内の他のノード間の パケットモニタリングすることが困難となった。 リピータハブを用いる方法もあるがスイッチングハブと比較し希少かつかなり 高価となった。 そこで容易かつ安価な方法でLAN内のパケットをモニタリングする手法を 紹介する。
      • リピーターHUBを使う方法
      • スプリッターを使う方法
      • LANケーブルを改造する方法
      • ミノムシクリップと改造ケーブルで活線LANから行う方法
 
  • 15:00~16:50 「SECCON2016決勝大会 マルチアーキ・デバッグプロトコル問題解説」
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wikiと掲示板を閉鎖します

テーマ:
サーバ見直しを行っているのですが,以下のページがほとんど利用されていないので閉鎖しようかと思っています.
1週間くらいで閉鎖しますので,必要コンテンツなどあるかたはダウンロードしておいてください.

KOZOSのwikiのページ
http://wiki.kozos.jp/

「熱血!アセンブラ入門」の掲示板
http://bbs.kozos.jp/

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今年はずいぶん本を出すことができたなーと思う.技術書を10冊書くことがとりあえずの目標だったのだけど,今年になんとか達成できた.

とはいっても共著もあるし(共著者のかたがた,ありがとうございました),たまっていたものが一気に出たというところもあるので,まあそれほど山のように書いた,というわけでも無い.いや書いたか.笑

とくに今年出した本は,ちょっと斜め上を行っている内容のものというか,自分ならではの内容のものを出せたなーとも思うところがあって,まあよかったかなあと.

僕自身は面白い技術書をもっと書きたいと思っていて,これは誰も書かないだろうと自分が思えるような技術書を書きたい.せっかく書くならば,似たような本を増やしてもつまんないし,今までに無いような本を書きたい,という感じだ.

「面白い技術書」(笑いとして面白い,というのではなく,興味深く読める,という意味で)というのがもっとあったほうがいいし,ぜひそういう「他に類がない,面白い技術書」がもっと増えるといいと思う.(なので,自分も書く)

例えば熱血!アセンブラ入門とかは,アセンブラの本は他にもあるけれど,あのような「データシートとか無視して,とにかく手を動かして有りものベースでパッと読んでみる」という方向性で書いてある本は少ないだろう.

アセンブラの本ってたいていは,命令一覧やCPUのデータシートとにらめっこするような方向性になるし,アセンブラ学ぶならきちんとデータシート読むべきであって,それをやらずにアセンブラ読むなんて信じられん!という人もいることだろう.

でも別にそれでいいと思うんです.それが良いのか悪いのかは読者のかたが判断して選ぶことであって僕が決めることではないし,勉強のしかたなんて人それぞれで押しつけるようなものではないので,「良いか悪いか」ではなく「その人に向くか向かないか」の問題だ.少なくともああいう方向性のアセンブラ本があれば,それはそれで学習しやすいという人もいることだろう.
(少なくとも10年前にあの本があれば自分はとびついていたし,10年前の自分が喉から手が出るほど切望していた本を書くというのが,自分が本を書くときのひとつの基準ではある)

なのでいろんな方向性の本が増えることは,読者の選択肢が広がるという点で有益かなあと思う.本屋の書棚が似たような本ばっかりになってもしょうがないようにも思うし.

バイナリで遊ぼう!やアセンブラ短歌とかも,そんな感じだ.

まーこういうちょっとズレた感じの本(笑)は賛否両論あることだろうけど,それが自分に向かないならばそれは読まなければいいだけであって,どんな本でも「本が有る」というだけで,それは非常に有益なことだと個人的には思っている.

新しいことを勉強しようとしたときに,「そもそもその分野の本が無い」ということはよくあることだ.だから自分的には,本が有るだけでもありがたいと痛切に思うことがよくある.とくにその分野に関して唯一の本とかであればなおさらで,たとえその本が読みづらいものだとしても,有るだけでもありがたいものだ.

まーそんな感じで今年はバイナリ系の本を多く出したわけなのだけど,なんでぼく自身が最近こんなにバイナリ系の本ばっかし出しているかというと,自分が勉強したいから,というのが大きい.本を出すことで,実は一番勉強になるのは,筆者自身だ.

まあ勉強っていうのは,技術者である限り一生続くものだよね.(別に技術者に限らないかもしれないけど)

「すぐに役に立つ勉強は何か?」的な話を聞くことがあるが,今後技術者としてずっとやっていくことを考えるならば,自分でやる勉強というのは,1年とか3年とかいう短いレンジではなく,10年とか20年とかいうレンジで考えたほうがいいように思う.
(仕事としてやる勉強は短いレンジでいいと思うが,逆に言えばそういう勉強は仕事としてやればいいので,自分でやる勉強は違ったレンジで考えたほうがいい)

なので「10年,20年後に役に立つ知識は何か?」という視点で考えたほうがいいと思っているのだが,ところが経験上,「10年後にはこれが来る」と広く言われている技術が実際には全然来ない,ということはよくある(笑).

なのでぼく自身は,そういう「この先はこれが来る」という話はあまり意識していなくて,それよりも基礎技術としてのコンピュータ・アーキテクチャとか,そういうのに興味が有る.解析とかも,便利なツールに頼らずにバイナリエディタ開いて自力で手を動かしての解析とか,そういうのに興味が有るわけだ.

いまさらアセンブラやコンピュータ・アーキテクチャを勉強したって意味は無い,と言われることはよくあるが,自分でやる勉強が役に立つかどうかを1年とかの短いレンジで考えるのは,ちょっと危険かなあとも思う.技術者人生は何十年も続くわけなのに,1年とかで結果を求めるような勉強方法になってしまうからだ.
(でもまあそれをべつに否定するわけではないです.勉強はモチベーションが一番大切と思うので,本人がそれを勉強したいならばそれをやるのが一番いいと思うので)

そんなわけで僕自身はそういう「10年後にはこれが来る」とか言われている流行りモノをことを勉強するのではなく,やっぱり基礎技術をきちんと学んでおくことが一番つぶしが効いて10年後にも役立つことだと思っている.10年後に何が流行ってるかなんてわからないから,結局のところ基礎知識があって地力があるのが一番強い,ということだ.
アセンブラ短歌本とかバイナリで遊ぼうとか熱血アセンブラとかは,そんな考えで書きました.

まーとはいってもこれは僕自身はそう思うからそうしているというだけで,別にそうしたほうがいいよとかおすすめするようなわけではないです.

しかし,書きたい本はまだ山ほどあるんだよなあ.書く速度よりも,こんな本書きたいなーと思って書きたい本のストックが増える速度のほうが速いのが悩みどころではある.

来年も可能な限り書いて,書きたい本のストックを極力減らしていきたいところだ.

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ちょっと時間ができたので,たまには最近思うことでも書こう.

低レイヤーが好きで勉強してきて,良かったなーと思うことが最近いろいろある.

まあ要するにアセンブラとかCPUアーキテクチャとか勉強してきてよかったなーという話なのだけど,このあたりのレイヤーは,そんなところ勉強しても役に立たないとか,なんでそんなのいまさらやるの,とか言われがちな分野ではある.笑

が,自分自身はそんなことは微塵にも感じていなくて,むしろ勉強してきてよかったなーと思うし,そしてこれからも勉強し続けていくと思う.(まあでも別に,他人に対して「低レイヤーを勉強したほうがいいぞ!」とか言うわけではないです.僕自身はそうだと思う,というだけ)

とくに思うのが,最近セキュリティ関係とかで,勉強会の資料や演習のサンプルを作ったりするときだ.

たとえばバッファオーバーランの脆弱性の実演みたいなものとか,そういうのを勉強会とかで出したいときだ.

こういう演習サンプルって,説明のときには「適当に作ったサンプルですが」とか口では言ったりはするのだけど,実際にはほんとに適当に作ったものを使っているわけではなくて,僕の場合は,カリカリにチューニングして作成していたりする.

見た目は数十行のシンプルなサンプルでも,実際にはいろんな細かい配慮がされていたりするわけです.
(まあそれでも凡ミスがあって,いかにも雑に作ったみたいに見えてしまうことも多いのだが.笑)

例えばコンパイルオプションとかをチューニングして所望の出力が得られるようにしていたり,コンパイラが出力するアセンブラを意識しながら元のC言語ソースをコーディングしていたり,場合によっては所々をアセンブラや機械語コードで直接書くことで細かくチューニングしていたり,そんなことをしている.

そしてこの手の細かいチューニングは,そもそもの原理をちゃんと知っていないとピンポイントで行えないものが多い.本当に適当に作ったとしたら,なかなか思い通りにはならないものだったりする.

こういうのは,低レイヤーをいろいろ勉強していればこそのものだと思う.やってると結構楽しくて,CPUやコンパイラに直接触れているような面白さがある.

しかし,別にそうしたチューニングができるようになることを目指して低レイヤーを勉強してきたわけでは,実はなかったりもするんだよなあ.

好きでやってきたら,気がついたらそういう感じになっていたというぐあいだ.

ぼくは基礎技術というのを非常に大切にしているのだけど,そういう基礎技術というのは,新しいことやあまり誰もやっていないこと,あまり資料が無いようなことをやろうとするときに,すごく役に立つ.

そういうことをするときには,なにせ参考にできるサンプルや資料が無いので,自分で試したり考えたりして,自力でなんとかするしかないというところが多々ある.

基礎技術というのは,そういうときの地力になる.
スポーツマンにとっての基礎体力みたいなものなのかな.

ググッて出てくるようなことっていうのは,そもそも誰でも知っているような情報であるわけで,本当に知りたいことというのは,ネット検索では得られないものだと思う.

結局のところ,役に立つか立たないかというのは,いかに自分が役立てるかによるわけで,役に立たないと自分で決めつけたらそりゃ役に立たないだろうし,そうではなくて役に立てようと自分なりにいろいろ考えて工夫することが大切なわけだ.

なので低レイヤーを勉強してきてよかったなーと今自分が思えているということは,自分はかろうじてそういうふうになんとかやってこれてるのかなあ,よかったなあ,なんて思う.

「フィーリングで読むアセンブラ入門」という本をずっと書いていましたが,
「熱血!アセンブラ入門」というタイトルでようやく発刊されることになりました.
今週末に書店に並ぶと思います.

脱稿自体は2013年明けにできていて,出る出ると言って出てなかったですお待たせしたかたすみません.

まあちょっといろいろあって延び延びになっていたのですが,このたび秀和システムさんにお世話いただき
発刊までこぎつけました(まだ出てないけど).800ページもの大作を削減すること無く引き受けてくださり,
また迅速に出版していただき,ありがとうございました.

本書はドキュメントを調べてというよりも,実際に手を動かして調べた結果をメインに執筆しています.
執筆する上で様々なかたがたと有益な情報交換をさせていただいています.
ご協力いただいたかたがた,ありがとうございました.

内容は,「フィーリングで読むアセンブラ入門」のそのまんまです.タイトルは変わりましたが,内容を削減したり
路線を変更したりはしていないです.執筆した原稿がフルに入っていますので,なかなか読みごたえはあるかと.
(まあタイトルは,当初とはフツー変わるものなので)

書籍中では,40種類のアセンブラを扱っています.メインとして扱っているのは6種類で,第1部では
それらを横並びにして見ています.普通のアセンブラ入門書は単一アーキをひたすら説明するのが
普通だと思うのですが,本書では複数種類を,というより,とにかくたくさんの種類を横並びにして
読んでみることに注力しています.

この「複数種類を横並びにして」っていうのがミソで,単一のアーキのアセンブラを見るだけでなく,
複数のアーキのアセンブラを横並びにして見ることで,CPUやアセンブラはさらに理解しやすくなると
いうか,新たに見えてくるものがいろいろあるかと思います.
「あー,これってこっちのアーキでもおんなじじゃん」みたいな感じで.

実際に手を動かして調べた結果がメインなのですが,アセンブラの出力環境を自分のPC上に構築して,
試してみることもできます.第3部の頭で説明しています.あと環境構築済みのVMイメージとかを
サポートページで配布しています.

私的にいちばん面白いのは,第3部のシミュレータ対応で,GDBのシミュレータのソースコード見て各種アーキの
対応して動かしていく,というところです.事実を説明するだけでなく,実際の調べものや思考の過程が書けたので,
自分的にはよかったと思っています.(そういう記事が好きなので)

あとタイトルは,なかなかインパクトある感じになりました.笑

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