『BLEACH (37) 』BEAUTY IS SO SOLITARY | 手当たり次第の本棚

『BLEACH (37) 』BEAUTY IS SO SOLITARY

BLEACH 37:美は独尊なり

過去の物語は、一応ここで幕を閉じる。
既に今まで示唆されてきていた事が、かなり解明されるのだが、しかし、それは全てではない。
たとえば、一護の親父の事は、まだ語られていないからだ。
(そこが早く知りたいんだけど。俺)。

しかし、護廷十三隊の錚々たる面々がいよいよ決戦!
という手前で展開された過去話であるから、まあ、適度なところでくくって終わらせているな、とも思う。

それだけに、決戦は、魅せてくれそうだ。
しょっぱなの、山本総隊長「じじい」がかっこいいぞ。
いつかこういうじじいになってみたいと、切に思う(笑)。
(私の理想は、いつまでも若く、ではなく、かっこいい老人になろう、なのだ!)

そして、少年ジャンプの傾向として、必ず群像劇となるのだけれど、この作者は、実に、キャラの立て方がうまい。
決戦ごとに、ちゃんと、いろいろなキャラを交代で描いていくのは定石だが、よくもまあ、これだけ大人数のキャラを、きっちり、その都度必要な背景つけて、浮いた設定にもならず、演出するなあ、と思う。
本巻で目立つのは、サブタイトルと表紙の通り。
綾瀬川の戦いは大変スタイリッシュかつスラップスティクなものになっているのだが、それは、勿論、「今回だけの登場かもしれない敵」である、シャルロッテがいいからだ。


BLEACH 37 (37) (ジャンプコミックス)/久保 帯人
2009年2月9日初版