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2010-07-31 21:03:17

『太陽神の司祭 (上) 』〈ヴァルデマールの嵐1〉

テーマ:海外SF・ファンタジイ

ラッキーの〈ヴァルデマール年代記〉が、創元だけでなく、中公ノベルスからも出るようになって、ファンにとっては実に嬉しい限り。
しかし、こちらは創元推理文庫Fの方で、以前こちらで出た〈ヴァルデマールの風〉の続編なのだ。
シリーズタイトルも〈ヴァルデマールの嵐〉で、わかりやすい。

さて、では、太陽神の司祭とは?
前段を憶えている人になら話は早いが、そうでない人もちょっと思い出していただいて……。
ヴァルデマールとカースという長年の宿敵同士が、ハードーンのアンカーに対して同盟を結び、共闘したという話があった。(その際、タリアは太陽の司祭の位階を名誉職として授けられたという話も出た)。
そう、このカースの司祭たちが今回は主役として活躍するのだ。

表紙の二人だよ。
よく見ておこう!
どうでもいい事かもしれないが、年かさの方はしぶくて学識ある聖職者であり、若い方はハンサムらしいよ。

話の表看板は、アンカー斃れたあとのハードーンに帝国が進撃してきた事をバックにして、西側諸国がヘイヴンに集まり、会議を行うというものだ。
もちろん、カースの最高権力者ソラリスも、司祭を外交官としてヴァルデマールにつかわしてくるというわけ。

しかし、ヴァルデマール世界の歴史と魔法にからむ物語がどんどん風呂敷を広げていく一方、これまでの間に、平原の一族(シン=エイ=イン)は、女神「星の瞳」に使える、かつては誓いの戦士だった精霊がおり、ヴァルデマールにはこの精霊ときわめて近いと思われる、(〈使徒〉と)〈共に歩むもの〉がいるという事が、明らかにされてきた。
人と馬という姿の違いこそあれ、このふたつは非常に近いようなのだ。
だが、ここにカースの司祭が物語に登場する事により、こういった宗教事情がカースではどうなのか、そして、三者の間にどのような類似点と差異があるのかが、明らかになってくる。
そう、カースの太陽神ヴカンディスにもなんとそういう精霊のようなものがいるらしいのだ。
うぅ~んたまりませんね(しっぽゆら~ん)。
上巻は政情の動きがそれほどないため、この部分が勘所だろう。

いや、自分はやっぱパワーゲームの方が楽しみたいぜという人も、ご安心あれ。
動きがないとはいえ、もうひとつ重要な要素が初登場するからだ。
そう、帝国のチャーリス皇帝その人だ。

え? なになに?
ラッキーおとくいの、若者の悩み苦しみはないのかって?
あるとも。
今回、その洗礼を受けるのは、モーンライズの憑依を脱したばかりの、アン=デシャだ。
自分の中にまだモーンライズが潜んでいるのではないかという執拗な疑いを胸に、アン=デシャは苦しむ事になる。恋人の〈炎の歌〉の人となりを考えれば、アン=デシャの苦しみもある程度想像がつこうというもの。
彼がどんな助けを得るかも、別の意味で、物語の勘所かもしれない。


太陽神の司祭 上 (ヴァルデマールの嵐1) (創元推理文庫)/マーセデス・ラッキー
2010年7月30日初版
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2010-07-30 19:34:19

『やじきた学園道中記昭和仕立 八丁堀事始メ』

テーマ:冒険・アクション
何年ぶりだろう、このシリーズの新刊は。
ていうか、新刊出るかー! という感じなのだが、ほろりとさせられたのが「昭和仕立」の四文字だ。
そういや、このシリーズが長らく連載されてたのって、昭和だっけ?
うむむむ……。
今や平成22年じゃないですか。
もちろん、漫画や小説の中の時間の流れは、読者とは違うので、これはもう仕方がない事なんだけれども、やはり、ほろりとするものがあるのだ。

しかし!
冒頭がステキすぎる。

「昭和tおいえば
おたちあい!
下町には人情があふれ
遠足にはバナナがつき
熱血刑事や
熱血教師や
熱血番長がいた時代…」 
 (本巻5p 絵はお見せできないのが残念です)

ええと……(笑)。
間違っちゃいない。間違っちゃいないはずだけど、やっぱりなにか違う気がする。
とはいえ、まさしくこれが、やじきたのエッセンスだともいえる。
そう、この漫画は、人情と熱血の物語なのだ。
美人の女子高生ふたりが、スーパーアクションをもって、人情と熱血を体現してくれるのだ。
これが燃えずにいられるかー!

さて、思い返せばシリーズの第1巻では、矢島順子が転校先で、「またしても」篠北礼子とめぐりあう、というところから始まっていた。
事件にからむたび学校をおんでて、転校する、その先で必ず二人がめぐりあう、腐れ縁だというのが設定なのだ。
じゃあ、なれそめはどこだったんだ? というのは、シリーズのファンなら一度くらい考えた事があるだろう。
これは、まさしく、そのなれそめを描いた番外編だ。
ほんとのほんとになれそめだよ。
なぜって二人は、この時点で高校に入学したばかり、ぴっかぴかの一年生なんだから。

当然、二人とも自宅から通っていると思われるが、順子の熱い家族も、礼子のクールな(?)刑事の親父さんも登場しない。
そのかわり、人情あふれる下町とうたっている通り、彼女らが関係する三つの高校も、それぞれ、独自の人情にあふれている様子。

そして腰帯の宣伝を見ると、雑誌では本編の連載がスタートしたんだそうな。
昭和の美少女アクション再び!(感涙)。
当分、楽しませてもらえそうだ。


やじきた学園道中記昭和仕立八丁堀事始メ (プリンセスコミックス)/市東 亮子
2010年6月30日初版
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2010-07-29 20:55:58

『プロテウス・オペレーション』

テーマ:海外SF・ファンタジイ

ホーガンというと、どうも創元SF文庫のイメージが強いのだが、こちら、『プロテウス・オペレーション』は、かつてハヤカワ文庫SFから、上下間で刊行された。
今回、単巻の新装版として再登場したのだ。

かつて、一世を風靡した感のあるホーガンだが、さて、その「かつて」を経験していないSFファンにとってはどうなんだろうと、ふと考える。
そして、今、この『プロテウス・オペレーション』というのは、どういう印象を与えるものなのだろう?

というのは、これが世に出たのは80年代半ばだ。
どういう事でしょう。
それは、まだ、世界が米ソの二大陣営に分かれていたという事だ。ぎりぎりラストの頃にあたると思うけれどもね。
つまり、「ソ連の脅威」というのが、重要なポイントなのだ。

さてさて。
この物語は、基本的に、歴史改変もの。
未来からやってきた人々が、過去の一点に干渉する事で、別の未来を作ろうというパターンは、定番であるだけに、どうひねるかが作家の腕のみせどころとなる。
そこで題材にナチスが出てくるというと、「う~ん食傷?」と思う人も、あるいはいるかもしれない。

だが、ここでの未来は、まず、ナチスが登場せず、西側はおおまかにまとまっているが、ソ連の脅威があるという事になっていて、このソ連を抑えるために未来から送り込まれた人々が、ナチスを支援する!
ところが、単なる抑止力として使うはずだったナチスが途中から造反したらしく、その後、第2次世界大戦の勝敗が逆転した未来ができてしまうのだ。

その世界でも、タイムマシンの研究が行われており、崩壊寸前の西側自由世界(かろうじて英米だけがナチスの支配を逃れている)を救うため、プロテウス・オペレーションが開始された、という仕掛けだ。
Proteus とは変幻自在な海の神の名前なのだが、まさしく、干渉により、変幻し続ける世界をあらわす、見事なタイトルなのだ。

書き手がホーガンであるから、タイムマシンも、単に「時間をいったりきたりできますよ」なものではなく、時間の移動について、いろいろと制限が課せられている。
そして、それがあるために、当然、歴史の改変は複雑になるだけでなく、未来における短時間が過去では大きな時間になる(たとえば浦島太郎みたいに)という現象のため、過去、ナチスのある重要施設の破壊工作にあたる場面は、すごく時間制限の厳しい、スリリングな展開となる。
ここに、微妙複雑な「タイムパラドックス」というか、歴史改変の摂理のようなものが影響してきて、ラスト1/4のアップテンポな展開と結末は、実に爽快。

面白いのだが!
やはり、「ソ連の脅威」がある程度実感できるのとできないのでは、印象が違うかなあ、と思うのだ。

そして、末尾になるが、先日、ホーガンが永眠したという報を耳にした。
ホーガンの魂が、天国で安らかにあるよう。冥福を祈ります。


プロテウス・オペレーション (ハヤカワ文庫SF)/ジェイムズ・P. ホーガン
2010年7月15日初版(新装版
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2010-07-28 19:02:58

『女神さまと私 (2) 』

テーマ:日本SF・ファンタジイ

世にも不細工な猫、ライラ。
異様に目がでっかく、骨張っていて、しかも毛は「けそけそ」。
お世辞にもかわいいとはいえないような猫。
しかし、彼女はエジプトの女神バステトの化身であり、この不出来な器の中にあって、日々、周囲に女神としての力を及ぼし、自らの神権を取り戻そうと、奮闘しているのであえる!

なんといいいますか。
かわいい猫なら、誰でも描く事はできる。
多少の絵心があるならばね。
ゆえに、不細工な猫を愛すべきキャラクターとして描き続けるには、かなりの実力が必要だと私は思う。
ああ、もちろん、ギャグは別。
コミカルな漫画をめざしているなら、もっとやりようはあるだろう。
しかし、これはあくまでも、少女漫画ベースの、シリアスで(たぶん)おしゃれなストーリー漫画なのだ。
そこで、不細工な猫ですよ。
だんだんと、その猫が、美猫になるというのならともかく、ずうっと不細工なまんまなのだよ。
これは、凄い。

一方、ライラが活躍するのは、エジプト学盛んな頃のイギリスであり、その当時エジプトだ発掘だ、といれこむ人々は、大学関係者+金持ち。
ただの金持ちというより、ディレッタントの上流層、多くは貴族だ。
ツタンカーメンの墓の発掘のスポンサーをしたのが、カーナヴォン卿であったように。
このあたりの英国風景といえば、作者の十八番であり、ちょっと風変わりな上流のお嬢さんを、ライラが、「巫女」と定める事によって、ちょっととんちんかんで、なんとも不思議なファンタジイが語られる事になる。

また、イギリス、ことのほかロンドンという街は、どうも「不思議」と縁が深いらしい。
数々の幽霊屋敷があるように、異界と通じやすい場所なのかもしれないな。
だからこそ、ライラのような猫、もとい、女神が活躍できるのかもしれないね。


女神さまと私 2 (フラワーコミックススペシャル)/波津 彬子
2010年7月14日初版
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2010-07-27 19:24:35

『磯遊び図鑑』

テーマ:海外SF・ファンタジイ

私が幼かりし頃は、夏休み、海に行くたび、親父か叔父貴、あるいは年上の従兄が、磯で遊ぶ術を教えてくれたものだ。
岩場の潮だまりでイソギンチャクをつっついたり、やどかりをとらえるたわいもない事から、シュノーケリングしたり、潜ったりする事まで。
まあその課程で、フジツボで怪我したり、海草にからまって潮に引きずられるとか怖い目にもあったのだが、学校の水泳の授業なんぞとは違い、海の生き物を体感しながら気のむくままに遊ぶというのは、実に楽しいものだったと思う。

しかし、これも考えてみると、親父の実家が千葉の、海岸からさほど遠くないところにあったからで、そちらの親戚が、皆、海育ちだったというのがでかいだろうと思う。
ならば、海育ちの親とか親戚を持たない子供は、そういう経験ができないのか?

まあ、今どきだから、ネットで探そうかというのもありなのだが、こんな本も出ているのをみつけた。
磯でみつかる生き物とかもちろん紹介されているので、眺めているだけでも結構楽しいかもしれない。

まあ、地場の海に詳しい人が一緒に遊んでくれるのが、やっぱり安心だと思うけどね。


磯遊び図鑑―アウトドア術/園田 幸朗
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2010-07-26 21:20:08

『COBRA』 または、寺沢武一

テーマ:日本SF・ファンタジイ

『COBRA』が、生300年だという話をCSの宣伝で耳にした。
そうか、30年なのか。
ふと思いついて、密林で検索してみたところ、遺憾ながら……。
『COBRA』のオンパレードであった。

そう、遺憾ながら、だ。
私はもちろん、コブラが大好きだが、それでもやはり、新作が読んでみたかった。
寺沢武一といえば、そのアメコミを思わせる独特なスタイルと、いささか露骨ながら、SFファンらしいネタの使い方に、まず、魅せられたからだ。

もちろん、その後、CGによるフルカラーの漫画という分野に、先鞭をつけた人ともなるわけだが。

しかし、振り返ってみると、長かった『COBRA』で最も燃えたのが、このラグボール編だった。
私はべつだん、野球はリアルも漫画も好きではないのだが、こればっかりは、スタイリッシュかつ熱血なコブラにはぴったりの展開で、燃えたのだ。
また、一見アメリカンに見えても、根っこは日本の漫画家だと感じたところでもある。
この、アメリカ的なところと、日本風なところが、ますますハイブリッドしていったのも、『COBRA』の中盤ちょい後に顕著であって、異次元レースに参加したコブラが、キャタピラで動く城をベースにした戦国時代風な世界を通過したりなど、考えてみると、いかにもアメコミで出てきそうな「日本風」な情景が、日本人漫画家の手で、日本の漫画雑誌に掲載されたというのが面白い。

このへんの要素が、後に、『鴉天狗カブト』や『ゴクウ』、はては『武』に発展していったのだと思う。

別に、アジアンテイストが強くなっていたからというだけではなく、いずれも、不思議な術や謎の超技術が登場する、アジアのいろいろなものが入り交じった、しかもハイテクな町並み。
世界観もオリジナリティあふれるものだったが、そういう混雑感はありそうで他はまねできないもので、魅力的だった。
『COBRA』もさることながら、こういう作品も、もっと読みたいのだ。


COBRAラグボール (MFコミックス)/寺沢 武一
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2010-07-25 19:12:26

『ヨーヨーのちょこっと猫つまみ』

テーマ:絵本・児童文学

池田あきことちうと、断然、ダヤンが主人公のわちふぃーるどが有名なのだが、こちら、ヨーヨーの物語もなかなか味があって良いのだ。
この1冊が文庫になっているので、手頃でもある。
もちろん、同じ作者による猫のキャラクターなので、造形はわちふぃーるどの面々とかわりないのだが……。
こちらは地中海の港町という雰囲気の舞台で、夏になると、ちょっと読みたくなる絵本。
ところどころに見開きの絵があるが、私が最もすきなのが、本のまんなかあたりに位置する、ひまわり畑の絵だ。
いきいきとしたたくさんのひまわりは、絵で見ても、実物も、ほんとにいいものだ。
夏だよねえ……!

ミニレシピがついているあたりは、わちふぃーるどの絵本と似た構成だが、料理もやはり地中海っぽい。
アサリのパエリアが実にうまそう。
ヨーヨー見てると、まあちょっと挑戦してみようかという気に、なることも、ならないことも。(暑いのでだいたい後者)。

彼らの住む島はイルガット島と書かれているが、つまるところ Il Gatto 、つまり猫の島。
島の形も猫の顔の形なのだ。
ちょっと住んでみたい。


ヨーヨーのちょこっと猫つまみ (中公文庫―てのひら絵本)/池田 あきこ
2003年7月15日初版
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2010-07-24 20:16:44

『空飛び猫』

テーマ:海外SF・ファンタジイ

日本全国燃えるような猛暑が、おさまる気配、ゼロ。
あまりにも日中は窓の外がぎらぎらして、車内でも屋内でも、なんとなく目がつらい。
そういう時は絵本がいい。
といっても、でかい絵本を見るのは大人の場合しんどい事もあるので←ダメ
文庫本に頼ってしまおうぜ!

実際、文庫になっている絵本というのもそれなりにあるのだが、こんな暑い時に何がいいか?
『空飛び猫』なんかいいかもしれない。
なぜって、ぎらぎらしてるけどとっても青い空を見ていると、無性に飛びたくなるからだ。

さて、ル=グウィンという作家はとっても猫が好きであったらしく、この物語も、ほとんど人間を介する事なく、猫だけの世界が物語られている。
ただ、普通の猫とちょっと違うのは、翼があるというそのこと。

翼猫というUMAの話がヨーロッパなどにはあるそうだが、あれは皮膚の病の一種なんだそうで、それとは違う。
この空飛び猫たちは、実際に、飛ぶ事ができるのだ。
だからこそ、余計に人間を避けなくてはいけない。

人に飼われることなく、きょうだいがそろって暮らせるところをめざして、冒険をするというのが空飛び猫の物語。
つらく苦しいことも、わくわくすることもある冒険の旅を、愛らしい子猫たちが、するのだ。
空飛び猫の物語は続編もあるけれども、やはり、最初の本作が一番良い。


空飛び猫 (講談社文庫)/アーシュラ・K. ル・グウィン
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2010-07-23 19:36:23

『ビニール袋で手早くできる! 漬け物』

テーマ:グルメ・料理・ドリンク

漬け物っていうのは、凝るときりがない食べ物、であるらしい。
まあ、保存食としては基本なのだろうが、世界中にいろんな、漬け物がある。
で、その手のものは、不思議と、洋の東西を問わず、家伝として伝わるらしい。
母から娘に。姑から嫁に。

日本だと、だいたい、各地に、ご当地の漬け物みたいなのがあって、土産屋をのぞけば絶対にいくつか並んでいるはずだ。

そして、こ~んなに暑いと、漬け物食べたくなるよねえ。
京都の千枚漬け、あるいはちょい贅沢な名店のキムチ。
なぜって、そりゃあ、家族の数が3人以下だと、自宅で漬け物なんかつけないからだ。
買うしかない。

しかしね、そうそう高い漬け物は買っちゃいられないから、結局、スーパーとかコンビニとか弁当屋で買っちゃって、「なんか旨くねえ」とぼやく事になりがちだ。
最近は漬け物の本などもけっこう数が出ているが、漬け物名人のような人は、だいたい、口をそろえて、減塩はやりだからいけないのだ、とおっしゃるようだ。
塩が少なく、一緒につけこむものもほとんどない。
そのかわりに調味液でごまかす、と。
言われてみれば、まあ、ねえ……。原材料のところに、調味液なんて書いてあるのを見かけるね。

でも、前述のとおり、少人数の家族で漬け物なんかやってられないって。

しかし、少量の漬け物を家で漬けるのもできない事ではないみたいだ。
学生か、大学を出たばかりの頃だったろうか、当時親しかった人(女性だぞ)に、ビニール袋に野菜と塩となんぞを入れて、しばらくもみもみし、冷蔵庫で冷やした浅漬けをご馳走になった事がある。
これがなかなか、美味しかったのだ。

ああいう手軽なやつは考えてみたらいいよね、と思っていたところ、ビニール袋でやれる漬け物の本なんてものが出ていた!
おおー。なんか懐かしい。
壺だ瓶だ重石だぬか床だなんて器具や材料はいらないし、簡単な漬け物をちょこっと自分でやってみようかー、という時には好適かもしれない。

それにしても暑いよねえ。
(とらはビニール袋に野菜と塩を投げ込んだ。おおきなまえあしでふみふみふみ)
あっ……(夢中になってツメが出たところで、ビニール袋に、ぷち)。


ビニール袋で手早くできる!野菜のうまみが活きる漬け物/新関 さとみ
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2010-07-22 19:44:30

『都市伝説の真実』

テーマ:神話・伝説・民話

一時期の都市伝説ブームもだいぶ下火になったようだが、都市伝説のルーツを追うのはおもしろいものだし、意外に、最新の都市伝説というのは、簡単に把握できなかったりもする。
なぜかというと、都市伝説となるためには、ある程度のリアルさがなくてはならず、それがあるために、実話なのか、単なる噂なのか、都市伝説なのか、すぐにはわからなかったりするからだ。
なので、こういった、都市伝説を追いかけている人のリポートを読むのが一番おもしろい。

本書でまず目を引くのは、口絵のように、冒頭、数ページの写真が載せられている事だ。
いずれも、著者がネットで実際に集めてきた、画像をまじえた都市伝説だという。
なるほどねー。
口伝えの「口コミ」より、ネットでの伝播速度ははるかに速いし、ネットなればこそ、画像添付などもお手のものだろう。
一方、ネットで流通する画像は、素人でもかなり容易に加工できる昨今の事だから、合成写真などよりたやすく作れた写真も結構あるんだろうなあ。

もうひとつ、本書の特色は、扱われている都市伝説が日本国内に限らない事だ。
アメリカやヨーロッパ、オセアニアに至るまで、追跡や調査をしているところがおもしろい。
日本人にとって、中でも興味深いのは、かの口酒女が国外まで伝播していたという事だろうか。

実際にどのような都市伝説が載っているかは、つまびらかにすると興をそぐと思うが、本文には書かれておらず、従ってもしかすると著者が気づいていない「かも」しれないのを、2点。

「廃墟にて」または「廃病院にて」という都市伝説。
要するに、陰惨な噂のある放棄された建物に入り込んだグループが、あたりの様子をビデオ撮影しながら探検し、何かをそこから持ち帰る。
後ほどビデオを再生してみると、彼らが廃屋でつぶやいていた言葉に、いちいち、謎の声が答えている。
そして最後に、声の主が電話などをかけてきて、彼らが持ち去ったものを返せと要求する、というのがあらすじだ。
これは、イギリス民話など、ヨーロッパの各地に語り伝えられrている、「骨」という民話にとても似ているように思う。
「骨」のあらすじは、次の通り。
肝試しのため、あるいは単に夜中に通りかかって、墓地を抜けた人物が、骨を拾って帰る。
怖い状況下でも、勇気を出して、がんばって持って帰るわけだ。
(勇気の証明とか、なんの気なしにスープのだしにしようかなど、理由は何バージョンかあるようだ)。
ところが、おの骨の主が墓地からだんだん、近づいてくる。
主の台詞は、最初小さいが、だんだん声が大きき宇なるという演出が入る事もある。
最後は、「俺の骨を返せ-!」と大声を出して、骨を持ち帰った人物が腰を抜かすというオチ。
ね。かなり似ていると思わないか?

もうひとつは、乗物編に登場した、電車の窓からちぎれた腕が飛び込んでくる話。
著者は、90年代に頻発した中央線での飛び込み自殺と関係があるのでは、と推測しているようだ。
さて、私が実際に耳にしたところでは、70年代に、中央線を舞台にこんな「怖い話」があった。
当時、まだ電車の冷房は一般的ではなかったのかな。
夏、窓をあけて走っている電車が舞台だ。
速い速度で電車がすれ違ったその瞬間、何かが窓からとbこんできて、網棚の上にふわりと着地した。
何だろうと上を見てみると、血を滴らせる少女の生首が!
開いている窓から顔を出している時に電車がすれ違ったので、その衝撃で首がちぎられてしまい、すれ違った方の電車に首だけが飛び込んできたんだよ、というのだ。
本書に紹介されている話と同様、「だからむやみに電車の窓から首をつきだしてはいけません」という教訓的な結句がついていたと記憶している。


都市伝説の真実 (祥伝社黄金文庫)/宇佐 和通
2010年6月30日初版
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