・・・驚いたね~、あそこの新築マンション、7000万円前後の値段で完売したっていうんだよ・・・

 近所の銀行の支店長が遊びにやってきて、そんな世間話をしていた。

 ・・・住宅ローンが35年払いになったといっても、総額4000万円も5000万円も貸すほうもどうかしてるよ、返せない人たち続出だろうね~

 笑って応えておいた。

 中古のマンションをなるべく借金無しか少ないローンで安く買っておいたほうがまともだろう。

 アベノミクスとやらの功罪は、単なる局地バブルと不良債権の創出。

 株でもそうだが、そうやって金を国民から巻き上げている。

 国は、税収が増えればそれで良いだけのこと。

 過去の不良債権を解消するためにバブルを創出し、そのバブルで新しい不良債権がまた登場する。

 バブルとは、資産を増やすためだと考えている人の多くは、その意味を知らないから、その不良債権の波に飲まれてゆくわけだ。


 地球は温暖化ではなく、寒冷化に向かっている、これは欧米のまともな学者たちがずっと言っていることだが、我が国はなぜだか義務教育の教科書でさえ、温暖化に統一してしまっている。

 俺はこの夏に海で遠泳しながら、今年の冬はえらく寒くなるだろうと言っていた。

 当たり前のことが起きているだけのことで、準備をしておれば、大自然の脅威・想定外の出来事なんて、大袈裟に言わなくて良いんだよ。

 山や海で永く仕事をしてる連中は、おなじ想いだよ。

 大袈裟に騒ぐのは、都会の扁平頭の連中がナニゴトか、企んでる話だ。

 田舎では、繰り返す大自然の変化に、ただただ命を刻んでゆくだけ。

 この国には、厳しい季節の変化がある。

 それを乗り越えてきた、歴史がある。


 銀座だけでなく、青山にも契約やら打ち合わせで出掛けることの多い俺は、顧客宅の駐車場を使えないときは近隣のコインパーキングに停めるわけだが、ここんとこ、その停めた場所を忘れてしまうということが多くなった。

 先日も銀座のエステを経営してる女性が青山でも店を開くというので契約に同行して、そんな笑い話をしながら車で行ったわけだが、契約が終わり歓談して、一緒に帰るとき、後ろから腕を掴まれて引っ張られた。

 ・・・おいおい、こんなとこで腕を組んじゃ~駄目だよ、人目があるよ

 ・・・まったく!

 そう、停めてもいない違う駐車場に向かっていた。

 ま~、歳をとるということはそういうことでもあるんだな。

 ・・・笑い話じゃなくて、本当だったんですね~、信じられな~い

 ボケてるわけではないんだよ。

 奥山歩きをしてるときは、一度通った道は獣道であっても、忘れたことがない。

 意識がそこに無いということだ。

 俺の知り合いの深川のお爺ちゃんには、自転車に乗って首都高速に入り、どこで降りたのか定かではないが伊豆半島まで行き、暢気に走っていたところを保護されたツワモノもいるが・・・。

 痴呆症老人の徘徊、これもそういう意味では現実を超越して、そんなことくらいでいちいち騒ぐなよ・・・そういう意味があるのかも知れない。

 そこで死んでしまっても、本望だよ。

 人間の持つほんらいの意味を、身体と行動で具現化しているのかも知れない。

 ほんと、いちいち騒ぐなよ。

 余計なお節介と、細かなアドバイス、これは裏返せば徹底した統治ということでもある。

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