出産フルコース(天然パーマ)

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全身麻酔では無かったため

意識ははっきりありますが、体が麻痺してなんとなく頭もぼーっとしてます。

病室のベットに4人がかりでうつされ、寝巻きを着替えさせてくれたり

点滴を取り付けたり、私の周りは忙しく動いています。

やっと、相方と母が病室に入ることを許されました。

「よくがんばったね、ありがとう。愛してるよ」

「ああ、あなた・・・」

なあんてドラマチックな会話を期待していましたが、相方は

「赤ちゃん、天然パーマだったぞ!誰に似たんだ?」

「顔もどっちってことなかったね・・・」

母は、「あら、彼のお父さんに似てるわよ!

じゃあ、明日また来るね。」

と言って帰っていきました。

「大きな赤ちゃんだったよ。

胸も厚くて、あれじゃあ、つかえて出てこれないよ。

とにかく、元気でよかった。君も無事でよかったよ」

ようやく、労をねぎらってもらえました。

こうして、私の長い出産は終わりました。

満ち足りたキブンとか、感激というのはなく、麻酔のせいなのか、

ぼーっとするばかり。

これからご出産を迎える皆様。

私は、まさか帝王切開するとは考えていませんでした。

マタニティ雑誌や、育児書を読んでいても

帝王切開については自分に関係のないことと読み飛ばしていました。

自分が緊急帝王切開になる可能性は十分あるということで

覚悟されたほうがいいと思います。

するん!と生まれてくるイメージを持ち続けていましたが、

イメージトレーニング不足だったようで、

まさか、5時間もいきみつづける羽目になるとは!!

陣痛が短かったのはよかったかもしれませんが・・・

生まれてはじめての入院で手術までにいたるとは思いませんでした。

次回は闘病??生活について書きます。

帝王切開は出産がラクでもその後はつらかったです(^_^;)

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手術室には10人ほどの先生がいたようです。

みんな青い帽子、マスク、手術着で部屋はみんな銀色で冷たい感じ。

なんだか宇宙ステーションみたい・・・と思いました。


背中に麻酔を打たれ、陣痛の痛みも体の感覚もなくなりました。

冷たい金属を握らされて

「今これ、冷たいって感じますね。ここはどうですか?こっちは感じますか?」

と体に金属を当てているようです。

胸から上は冷たいと感じますが、それ以外はなにも感じません。


頭にシャワーキャップをかぶせられ、口には酸素用マスク。

テレビで見るのと同じだ!


両手を広げ、十字架に掛けられたような形で体を固定され、

胸の上にカーテンを掛けられました。

上には手術用の大きなライトがつけられ、手術開始です。


部屋の中はタイタニックのテーマが流れていました。

両手を広げて、あのタイタニックのポーズじゃない?

なんてこと考えていました。


そんなに長い時間ではなかったと思います。

医者の一人が私の胸を心肺蘇生のようにガンガン押して

すぐに「オギャーオギャー」と産声が聞こえました。


「生まれましたよ、おおきなオチンチンついてますね。」

「おめでとうございます。元気な男の子ですよ。8時6分です」

「体をきれいにしたら連れて来ますからね」

手術にかかわった先生たちが口々におめでとうと言ってくれます。


「オギャー!がらら、オギャー!ごごご」

ベビーは口の中にたまった羊水をバキュームで吸い取られているらしい。

ものすごい元気な泣き声でバキュームに抵抗してるよう。


嬉しいとか、感動的ということはなく、カーテンの向こうで起こってることが理解できない。

それでもなぜか産声をきくと涙がぽろぽろ流れました。


看護婦さんに涙を拭いてもらい、左腕に固定したバンドをはずされて

ベビーとご対面。

真っ黒な髪と、真っ赤な体、それにとんがった頭。

「産道にはさまっていたので、頭がとんがってますけど、じきになおりますよ」

と看護婦さんが言いました。

おにぎりみたいな赤ちゃんでした。

体を震わせて大声で泣いています。

そっと足の裏に触ってみました。

しっとりとして温かい足の裏でした。

最初に思ったのは「誰に似てるんだろう?誰にも似てないな」


ベビーはすぐに連れて行かれ、私は再び腕を固定されて

縫合の処置がされたようです。


医者は自分の担当が終わると、一人、また一人と手術室から

「お疲れ様、お先に」と言って出て行きました。

ベビーが出てくるより、縫合にかかる時間の方が長かったような気がします。

ライトが消され、ストレッチャーに乗せかえられて

産科病棟に戻されました。


ベビーが生まれたらカンガルーケアをしたかった。

胸の上で抱きしめてあげたかった。

だけどそれが出来ず、知らない人に連れて行かれてしまった。

生まれる瞬間さえも感覚が無かった。

本当に自分から生まれたんだろうか?さっき見たのは私のベビーなんだろうか?

今はベビーよりも相方に会いたい・・・


続きは明日

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出産フルコース(回旋異常)

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どんなにいきんでも、赤ちゃんが出てこない。


「もうだめ!ムリだから」

「がんばれない!!引っ張りだして!!」


何度絶叫しても、助産婦さんたちは

「もう少しよ、がんばって」と励ましてくれるだけ。

変化がないようです。


陣痛の合間には、気を失っていました。

痛い波が消えると、昔、授業中に”コクッ”と居眠りに落ちるような感覚。

すぐにまた痛い波が来て、現実に引き戻され、目を見開きいきむ。

そんな繰り返しでした。


主治医が何度か内診をしていきます。

助産婦さんの内診と違って、思いっきり中をかき回していくようで

陣痛と違う裂ける様な痛みがあります。

会陰切開されたのかも?と思った程でした。


「もう、がんばれない、先生に何とかしてって言って!!」

「先生は今、話し合いに行ってもうすぐ来ますからね」

なんの話し合いだ!!こっちは非常事態なのに!!!


実はこの時、先生は会い方に帝王切開の同意と説明をしていたようです。


ようやく先生が来て

「コタマゴさん、このままでは赤ちゃんが出てこられないから

帝王切開しましょう、いいですか?」

「ハイ、おねがいします・・・」

こういうと涙がぽろぽろでました。

「みなさんゴメンナサイ、がんばれなくて・・・一生懸命手伝ってもらったのに」

助産婦さんたちにお礼というかお詫びというか伝えました。

「よく、がんばりましたね。」

皆さんは口々に、励ましてくれました。


こうして私は「回旋異常」という状態で帝王切開になりました。

赤ちゃんが産道の中で回転できずに出てこられなくなったのです。


陣痛促進剤の点滴をはずされ

足に、うっ血防止のソックスをはかされ

毛を剃られて、ストレッチャーに乗せられました。


分娩室を出ると、相方と母と妹がいました。

「ごめんね、がんばれなかった。弱音をはいたよ。」

「いいよ、よくがんばったよ。」

そう言って彼は私の手を握って手術室まで見送ってくれました。


つづきは明日


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出産フルコース(すごい格好)

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どんなに、どんなにいきんでも、赤ちゃんは出てこない・・・


「コタマゴサーン、横向きでお尻突き出して、いきんでみましょう」

痛い中、言われたとおり横を向き、お尻を突き出していきんだが、ダメ

右向いても、左向いてもダメ


「コタマゴサーン、今度はしゃがんで見ましょうか。私の肩につかまっていきんで!」

ああ、なんて恥ずかしいスタイル

助産婦さんの首に手を回し、ウ○コスタイルで気張る。

これなら、これなら出るかも。

陣痛のたび息を止めて目を見開いていきむけど、ダメ。


出産前は助産婦さんに「どんな格好で出産したいですか?」

と聞かれ

「特に希望はないんですけどね・・・

それよりカンガルーケアをやってみたいですね」

なあんて話をしていたことを思い出しました。

ありとあらゆるポーズを体験できて良かった・・・かな?


助産婦さんは必死に「がんばって」と励ましてくれる。

誰かはいきむたび私の肛門に指を入れてる。

これをしてくれると楽。

もう一人の誰かは、私の会陰を両手で広げてくれてる気がする。

これも、痛みが少し楽になる。


ああ、立会い出産にしなくて良かった。

こんなにいろんな格好して、両方の穴に指を入れられてる私を見たら

相方は卒倒するだろう。

両目を見開き、いきむ形相は想像するに、神々しいものでは決してないはず。


ふと、窓の外を見ると、日が暮れている。

立会い見学の実習生も帰ったようだ。

いったい、何時間、私はいきみ続けているのだろう・・・


続きはあした



昼食が運ばれてきました。

昼休みには相方も駆けつけてくれて

ついでに私のお昼ご飯をつまみ食いしています。


食事中に、今までに無い、強い痛みが来ました。

じわじわ、ズーンと重い生理痛のようです。


看護婦さんに

「お腹が痛くなってきました」と報告すると

「それが待っていた陣痛ね、もっと強くなりますよ~

今のうちに、しっかり食べておいてね!!」

といって立ち去っていきました。


おいおい、それだけ?

と思っているとフッと痛みは消えました。

「あれ、痛いの無くなった」

「よし、今のうちに食え!」と相方。

「わかったよ。モグモグ・・・う」

5分もしないうちにまた、痛みがきます。

そのうち背中も痛くなってきました。

私は生理の頃、背中の左側が痛くなるクセがあります。


相方や看護婦さんが背中をさすってくれます。

いよいよ痛くなり、背中には蒸しタオルで温シップしてもらいました。


昼休みが終わり、相方が仕事へ戻っていき

入れ替わりに母が来てくれました。


ベットに横になろうとしたときに

「バシャ」と何かが出たんです。

「なんか出た!」

「大丈夫、赤ちゃんはそんなに簡単に出てこないから」と母。

「出血ですね。歩いて分娩室行きましょう」と助産婦さん。

ってこんなに痛いのに歩くの?

と思いつつも、両脇を支えられて、隣の分娩室へ。

分娩台にも自力で上ります。

「じゃあね、がんばんなさいよ」と母がケロリと言って

分娩室から出て行きました。


「コタマゴさーん、痛くなったら”はあああああ”って声出して、痛みをのがすのよ」

「ほああああああああああああ、はあああああああああああ」

こんな声出したって、痛いものは痛い!

「ハイ、お腰上げてください」

「ハイ、こっちのバー握って」

いろんな指示が出されます。もう夢中で従うしかありません。


「コタマゴさん、今ね、看護学校から実習生が来てるの。

手握ったり、汗拭いたり、お世話させるから、立ち合わせていいかしら」

なんで、こんな非常事態にそんなこというのよおおお。

先に許可取れよ!!

もう、好きにしてください。

「うんうん」とうなずくのがせいいっぱい。


両サイドで若い女の子に手を握られ

いよいよお産の始まりです。


つづきは明日

昨夜は、点滴のせいなのか、1時間置きにトイレに行きました。

妊娠後期は頻尿になるといいますが、

さすがに1時間置きにトイレに行くと睡眠不足でぐったりです。


朝、6時半に看護士に起こされ

「”お浣腸”しますか?」と聞かれました

お浣腸ですか・・・

とりあえず、昨夜9時過ぎに”出て”ましたので

”お浣腸”はお断りしました。


再び、昨日の陣痛室に移り、内診すると

破水していました。

ナプキンに試薬をつけたら反応が出たそうです。

友人の話では破水した時「バチン」と音がした・・・

と言っていたので、自覚できない破水もあるんだと思いました。


破水していたため、抗生物質を点滴開始。

30分後にはあわせて昨日と同じ陣痛誘発剤も点滴。


なんとなく、弱い生理痛のようなものは感じるものの

相変わらず、陣痛にはなりません。


助産婦さんが、昼食前に内診をして

「赤ちゃんの頭の上にかぶってる膜を取り除こうと思って・・・」

と指でぐりぐり、かき回されました。

「もう少しで取れそうなんだけど、子宮口も8センチくらいひらいてるんだけど

陣痛にならない?」

としばらく、ぐりぐり・・・

でも、取れなかったようです。

陣痛もきません。


普通、これだけ子宮口が開いていたら

陣痛が強くあるはずらしいのですが、

私って、痛みを感じない体なの??


つづきは明日

出産フルコース(陣痛誘発)

テーマ:

薄暗い陣痛室では、窓の外の稲光が

余計に明るく感じます。


「うーん、いたいよー」と苦しんでる女性は

聞けば、今日の日付が変わった頃からこの部屋で

かれこれ9時間も陣痛と戦っているそうです。


私は何時間くらい苦しむのかな・・・


そこへ、先生が診察にやってきました。

内診でぐりぐりやられ

「子宮口が3センチくらいありますから、風船を入れてもう少し広げましょう

そうしたら、陣痛も付くでしょう。

今日の夜までには生まれますよぉ」


処置室に移動し、アソコを思いっきり開かれて、

ライトで照らされて風船を入れられましたが

これが痛い!切られてるというかこじ開けられてる!

「ハイ、痛いね、今、風船にお湯入れますよ、力抜いてね」

「痛い!イダイ!ぎょえー」お腹をかき混ぜられてるに違いない!!

泣きそうなところで処置は終わり。

再び、陣痛室へ戻りました。


それから1時間ほどして陣痛誘発剤「アトニン05E」の点滴開始。

お腹には胎児心拍モニターがついています。

下腹部が少し痛いものの、張るような感覚はなく

のんびり昼食を取りながらテレビを見ていました。

点滴の流量を上げるが、一向に陣痛はおきません。

トイレに行くたびに

「ナプキンみせてくださいね」と助産婦さんに言われます。

血の付いたナプキン見せるなんてハズカシイ・・・


3時半頃、なんだか点滴してる腕が痛いなー

と見てみると、手首からひじまでパンパンに膨らんでるじゃないですか!!

「なんだこれー」とびっくりして、ナースコール。

どうやら点滴がうまく血管に入らず、皮下で溜まったらしい。

これじゃあ、陣痛起きないよね。


先生が来て風船をはずし、内診をした結果

「子宮口は6センチくらい開いてきてるけど

赤ちゃんは降りてきていないので、体が疲れないようにまた明日にしましょう」


って、そっちのミスでうまくいかないのに、赤ちゃんのせいにしないでよ!

今日生まれるって言ったのに。


「赤ちゃん、まだ生まれたくないんですよ」と先生に言うと

「もう大きいから出してほしいはずだよ」だって。


それにしても、子宮口だけ開いて陣痛がまるで無いってのは

私の体ってどうなってるんでしょう・・・


続きはあした


出産フルコース(序章)

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おかげさまで、11月30日に3690gの男の子を出産しました。

とても大きな声で泣く元気のよい子です。


予定は11月29日でしたが、壮絶な出産となり、

1日遅れで生まれました。


これから数回に分けて自分の出産について

書いていきますので、これから出産される方に

参考にしていただけたらな・・・と思います。

お産は甘くないです(^_^;)



11月29日は台風並みの低気圧が来て

冷たい雨が激しく降り、雷がとどろいていました。


9時に病院に入院手続きを済ませて入ると

すぐに「陣痛室」に案内されました。

同じ部屋にはすでに陣痛に耐え、苦しんでいる声が聞こえます。


雷鳴と女性の苦しむ声・・・

「ホラー映画のオープニングみたいだな」

のんきに考えていましたが、本当にこれが壮絶な出産のオープニングだったのです・・・


続きはあした