ゴム、タイの供給量が急増
テーマ:ゴム市場解説東京ゴムは、前日比1.20円から3.10円安。海外主要商品相場の反発を受けて高寄りしたが、戻り売りに下押しされ、上値の重い展開となっている。特に、これまで買い上げられてきた期先限月の上値が重くなっており、ファンドの手仕舞い売り主導の下げ相場であることが窺える。
今週のポイントは、東京市場の下落を受けて産地の集荷状況がどのような影響を受けるかと見ている。本日のタイ中央ゴム市場におけるUSSの集荷量は111.05トンとなっており、3月31日以来の100トン台回復となった。まだ通常の生産状態とは言えないが、4月中旬から日量50トンを下回る状態が続いてきたことを考慮すれば、供給環境が変りつつあると評価しても良いだろう。USSに先行して集荷が増えていたRSSに関しては、概ね通常の水準を回復している事も確認しておきたい。
これまでの上昇相場の一因として、タイ中央ゴム市場における供給量の少なさが指摘されていた。これをどのように分析するかで、ゴム相場の先行きは大きく分かれることになるが、やはり売り渋りによる供給減少であり、生産そのものは既に回復していると見るのが妥当だろう。多雨によるタッピングの遅れなども報告されていたが、それ以上に価格高騰を狙った売り渋りの影響が大きいとみられる。東京市場が崩れただけで5月下旬の2倍以上の荷が出回っていることは、タイ中央ゴム市場の集荷量が実際の供給量を反映していないことを示唆している。ここで荷が出回らなければ、本当に荷が存在しない可能性も想定する必要があったが、データはそうした分析を明確に否定している。今後は、「東京市場下落→産地での在庫放出→産地需給緩和→東京市場下落」のスパイラルがどこまで続くかに注目したい。原油高などによってこうしたシナリオが否定される可能性もあるが、メインシナリオは東京発の下げ相場である。
急ピッチな下げが続いていることで328.60-332.10円にギャップができているが、これよりも300.80-305.40円のギャップ穴埋めが優先される可能性が高いと考えている。現状は、ファンドの手仕舞い売りよる修正安から、産地需給改善を受けての水準調整に移行する段階である。ただ、中国の需給環境には変化が無い事を考慮すると、昨年夏の240円割れを試すような急落相場は支持できない。行き過ぎた投機的な急騰相場を是正すれば、十分である。
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