帝王切開出産に対する偏見

こんにちは。

横浜鎌倉のお産トラブル予防トレーナー英子こと川崎英治です。

※２０１６年２月１４日より女装セラピスト『英子』として活動しています。

★まずこちらを読んで / メニュー / アクセス / メールで予約

今や出産のうちの５件に１件が帝王切開手術による出産と言われています。

かなり多い印象ですよね。

日々これだけの帝王切開出産が行われている時代でありながら、未だに帝王切開出産に対する偏見がなくなりません。

・辛い陣痛を体験せずに楽して産んでいる。

・痛みを感じずに産んでいるから子供への愛情が希薄。

・帝王切開出産はお産では無い。

・寝ているうちに生まれる。

等々帝王切開で出産されたママさんには様々な言葉が投げつけられます。

その相手がお産に無頓着な男性であれば百歩譲ってまだわかります。

ですが実際は、同じ女性、しかも義母や母親などという身内からこのような言葉の暴力を受ける事が多いと言うのだから驚きます。

更には誰より心に寄り添うべきである、助産師さんや看護師さんという医療従事者から受ける事もあるのだとか。

本来であれば信頼関係が築ける相手からそのような事をされたママさんの心傷は計り知る事ができません。

この時に受けた傷は心のトゲとなり、いつまでもちくちくと痛み続けます。

常に心の隅に傷を抱えている状態で、何かの際にまたひょっこり顔を出して来る事も。

そもそも経腟分娩を普通分娩・正常分娩と表現する事が良く無いように思います。

普通で無かったから、正常で無かったから、帝王切開出産は異常分娩。

この無神経な表現が偏見に拍車をかけていますよね。

「帝王切開出産は陣痛という激痛を乗り越えて産んでいないから子供への愛情が湧かない。」

というお産経験者である義母達。

子供への愛情が少ない母親が皆が皆、帝王切開で出産している訳ではありません。

子供への愛情はそれだけが決め手ではないはず。

じゃああなた達（義母達）が日頃我が子のようにベタぼれして愛情を注いでいるワンちゃんネコちゃんは、自分で産んだのかって話しですよ。

そもそも血の繋がりすらも無いのに溺愛してますよね。

愛情は血の繋がりや産み方だけでは決まりません。

その方達は出産を経験されているのならば、産後の不安定な精神状態も経験されているはず。

なのにどうしてそのような心無い事が出来るのでしょうか。

本当に理解に苦しみます。

帝王切開出産。

これまでこのお産を経験されたママさん達も、初めから自らが望んでこのお産になったのではないはず。

なのでご自身自体もどこか帝王切開出産に負い目引け目を感じていらっしゃる方が多いように思います。

特に普段から自然派志向の女性。

絶対に自分は経腟分娩で自然なお産をするんだと意気込む方が多いです。

ですが、状況により緊急帝王切開になる事も。

そうした場合、

「私はお産に失敗した、普通に産めなかった。」

とお産がトラウマとなるケースもあるようです。

自分自身が負い目に感じているので周りからの言葉は更に追い打ちとなります。

正しい帝王切開出産を知って下さい。

正しい情報を知る事で帝王切開へのイメージが変わると思います。

自分の中で帝王切開出産を肯定的にとらえる事が出来ていたら、例え周りに何を言われようと被害は少なく済むと思います。

大げさかも知れませんが僕は、

帝王切開手術は現代における神業だと思っています。

昔であれば母子の命が危うい状況のお産、そのお産が今では相当リスクが低く帝王切開手術により出産する事ができるんです。

帝王切開手術によるお産は感謝すべき有難いお産な訳です。

「帝王切開で産みました。」

と言われるママさんがいたら、

「無事に赤ちゃんが生まれて良かったね～。」

と言うべきではないでしょうか。

間違っても、

「楽で良かったわね～。」

なんて言葉を口にするべきではありません。

そして決して帝王切開出産は『楽』ではありませんし！

文字通り、『切腹』している訳ですから産後の痛み・大変さは経腟分娩の非ではありません。

帝王切開出産の正しい情報がしっかりと世間に認知されますように。

先日参加させて頂いた出産ジャーナリスト河合蘭さんの講座で、帝王切開出産情報サイトを開設運営されていらっしゃる細田恭子さんにお逢いしました。

ご自身が３度の帝王切開出産でお子様を出産されていらっしゃいます。

その前には２度の流産も。

これまでの辛く悲しい経験を皆さんと共有されています。

産婦人科の医師や助産師さんと共に本も出版されました。