川越style

webマガジン川越styleは、「小江戸川越」のお店や人、イベント、行事、風景、文化、川越の熱い動きを伝える情報発信サイトです。過去記事もぜひどうぞ。


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一つの食材が、毎日少しずつ形や味を変えて、いろんな楽しみ方を提供してくれる。

その変化が「今日はどんな風に作るんだろう?」とワクワクさせ、

いつも期待を上回る形や味になって目の前に現れる。

そして、「明日はどんな風になるんだろう??」と、期待は尽きない。

一つの食材を大事にする気持ち、

いろんなものに変化させる想像力、

食べることの楽しさを思い出させてくれるお店です。

一度だけでは勿体無い。

できる限り通いたい。

訪れることによって、その食材が想像力が駆使され変化していくのが分かり、

それを楽しむことこそが、このお店の醍醐味でもあるのだから。


トレーの上にはいくつもの皿が乗り、それらの中身も毎日のように変わっていく。
たくさんの想像力を駆使された組み合わせは無限大。
なので、
この日出会えた組み合わせは一期一会だけれど、
出会うべくして出会ったものだろうとも思う。
たまたまのようで、運命的な巡り合わせで出会える料理たちに、
感謝の気持ちが湧き上がる。


変化していく料理たちの一瞬を、切り取りました。

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


お店があるのは、月吉陸橋の近く。

連雀町の交差点から、川越日高線を日高方面へ西へ。

六軒町のセブンイレブンを越え、山崎屋米穀店が見えたら左手に入った先にあります。

駅だと川越市駅が近いです。


2014年5月28日オープンのtobibako、夫婦お二人でやられているお店です。

川越の三光町周辺は、古くからある街並みが残り、

新しくできたマンションも建ち並び、幅広い世代が住んでいる地域。



建物を見上げると、長い時間を経た味わいがあって、まずそこに目が引かれました。

この建物で良し、と決めた感性が素敵だと思った。

さらに良いなと思ったのが、その古さを覆い隠すのではなく、

上手く生かしながら自分達の世界を作り上げているところ。


この建物にまつわるある秘密があります。

それはのちほど明らかにします。。。



店内はカウンター席と奥にはちょっとした半個室があり、

グループでも家族でも過ごすこともできます。

このお店にはベビーカーを引いてやって来る方もいるそう。

奥の半個室なら、もちろん家族で大丈夫。


ランチメニューセットは4種類。

本日のお肉料理、本日のお魚料理、

メインのおかずとなる肉と魚を黒板の赤丸から選択。


セットには、ご飯、お味噌汁、サラダ、小鉢2つ、お漬物が付いています。

ある時のランチにはお魚をチョイス。

これがこの時の、一期一会。



こうしたセットメニューの場合、通常であれば

メインの魚・肉が毎日変わることはあるけれど、

tobibakoは小鉢一つ一つの内容も日々変わっていく。これで700円です。

お漬物は自分達で漬け、仕込みがなくなり次第また別のものへと変化していきます。
夏にはキュウリ、秋には茄子、白菜が鉢を賑やかにします。
食材は季節の物を扱い、

日によって調理・味付けも変わっていき、

その時だけしか味わえないものを提供している。


お肉、お魚以外にもカレーにアボカド納豆そぼろ丼が定番としてある。

カレーもなくなると別のカレーを作り、オープン以来同じものは提供していません。

ある時のカレーを。


アボカド納豆そぼろ丼を今、毎日提供しているのは、

昼・夜通して人気のメニューだから。

これは子どもでも食べやすいと好評です。


それに、壁に掲げられた黒板にずらりと書かれた一品メニューたち。

なんとこれらは日替わりで変わっていくのです。

飲食店で黒板メニューというと、本日のお勧めが数種類書かれている、というのがよく見かけますが、

これだけの品数が、

デザートも含めて日々変わっていくのは他のお店ではありえないこと。
「毎日違うものを食べて頂きたいから」と話し、
メニューボードに書かれ変化していくのを眺めるのは、
今日のおかずは何だろう?

家でお母さんの作る夕飯を楽しみにしていた時のワクワクが蘇るよう。


一つの食材でも、長芋なら、

ある時は焼いて塩味に、ある時はソテーにしてシャキシャキした食感を味わえるようにしたり。

この食材はこう使う、料理をこうするとカテゴライズせずに、

一つの道だけでなく想像力を広げていろんな使い方をし、

いろんな脇道に入り、いろんな楽しみ方を提供している。

一目見て和食と思っても、実はハーブが使われていたり、

日本酒を使うだけでなくワインを使う場合もあり、羽ばたく想像力が美味しい。


今日見ることができたメニューは、壮大な一期一会。

あれを食べに行くというより、今日は何だろうというワクワク感。

目的地を決めてから行くのとは違う、その時の感性、想像力で散策を楽しむような料理があった。

日によって変わるアレンジこそ、tobibakoの醍醐味、
二人の想像力の散策を、共に楽しんでいるような感覚になります。


このお店を紹介するために、

「うらかわ」の記事に続けたのはちょっとしたわけがあります。

前回の記事では、川越の裏道カルチャーであるうらかわ発信企画である

第二弾うらかわスタンプラリー 」を紹介しました。
実は、うらかわのお店方々はtobibakoファンが多く、

ある種溜まり場のようにして交流していたりします。


今、川越のホットなエリア「うらかわ」。

川越駅から北に伸びるメインストリートであるクレアモールから、

一本入った裏道には、こだわりを持つ個人のお店があちこちに点在しています。
裏道にこだわりを持つ個人のお店は日々増えていて、
川越の新しいカルチャーが育まれています。


カフェに雑貨店に服、古着屋にパン屋にと若い個性に溢れたお店があり、
落ち着いた通りを歩きながらお店巡りをするのは、
新たな川越散策の魅力になっています。

「こんなところに、こんな素敵なお店があったなんて」
「自分だけの大切な場所」
うらかわに思い入れを抱く方も多いと思います。


他の街にはない今の川越の個性、象徴であるうらかわを、

より盛り上げていこうと

お店が集まって始まったプロジェクトが、このスタンプラリーでした。

2014年5月の第一弾スタンプラリーで、当選発表の後に行った打ち上げ会場を、

やはりtobibakoを選んだのは、自然な流れでもありました。


うらかわアーティスト、LiLoさんによるライブ。


(2014年6月うらかわスタンプラリー打ち上げより、tobibako夜の部)


うらかわのお店はかなりのこだわりを持つ方々ばかり。

素材にこだわった服に雑貨、他では手に入らない古雑貨・古道具、

日々愚直なまでに丁寧に作り上げられるパン、焼き菓子、

自分に対して厳しい人は、ちょっとやそっとでは満足するものではない。

彼らが以前から口にしていたのが、

「カフェのような落ち着いた雰囲気で、ご飯やお味噌汁が美味しくて、

毎日でも行けるような食べ物屋さんが川越に少ない」

ということ。

そう、確かに、そんなあったらいいなというお店が川越にはなかった。

そして一番大事にしていて探していたのは、

「子どもに安心して食べさせられるものを」ということ。

信頼できるご飯にお味噌汁にお漬物、を。

素材にこだわった物を扱うお店の人が、

素材にこだわった物を食べたいと思うのは当然のことでもある。

川越中をさまようようにしてお店を探していた彼ら。

ご飯なら定食屋さんはたくさんあるけれど、

うらかわの感性で満足できるお店となると少ない。


そんな時に。


街の欲求を察知したかのような不思議な一致で、

tobibakoが生まれたのです。

彼らが気付いたのはオープンからすぐのことだった。

(うらかわ抽選会の打ち上げが、

tobibakoのオープンから一週間足らずだったというところにも、

うらかわの人たちの良いものを察知する敏感な力が現れていると思います)

そして、tobibako自身が外のイベントに出店してく機会もあり、

2015年12月の川越Farmer’s Market。



(前編「川越Farmer’s Market」12月13日(日)開催 蓮馨寺

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12107286406.html


2016年1月の小江戸川越農産物と食のまつりにも出店していました。



(前編 第一回「小江戸川越農産物と食のまつり」2016年1月31日ウェスタ川越

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12124147126.html


素材にこだわった食材、落ち着いた雰囲気、丁寧に作られるご飯、

こういうお店を求めていた。

クレアモールからは離れているけれど、ここもうらかわテイストなお店です。

うらかわの面々が魅かれるのも十分分かる。

改めて思う、こういうお店が川越になかった。。。


そしてまた別の日には、お魚料理を選択。






デザートには、はちみつ漬しょうがとクリームチーズのアイスクリーム。

丁寧に作られた優しい味にほっこり。

デザートも日々変化していく手間を思うと、本当に大変なことだと思います。


と、ここで、この建物の秘密を明かします。

お店の奥にある扉がなんとも味わいがある。

トイレに続く扉ですが、開くと二つの扉が目の前に現れます。


一瞬、「??」となります。実はtobibakoにはさらに奥の空間があるのです。

そこはtobibakoとは別のお店、美容室が在る。



一つの建物の中に、二つのお店。

tobibakoの木の空間から白色の美容室シャグマドへ。

意図された色の変化も面白い。

もちろん外から美容室に出入りすることができますが、

こうして繋がっていることが、

tobibakoが生まれた由縁でもあるんです。


「お店を始める時から、美容室の人と一緒にお店やろうと話していて、

一つの建物に二つのお店を実現できる場所、建物を探していた」

と話します。


その美容室というのが今まで菅原町にあった美容室シャグマドで、

ここ三光町に移転してきて、tobibakoと同じ建物に入っています。

もともとtobibakoのオーナーは、シャグマドのお客さんでもあり髪を切ってもらっていた。

そこから仲良くなって友達付き合いが長くなり、

一緒にお店をやれたらいいよね、と話しが出たのがもう3年以上前のこと。

飲食と美容室が連なっていたら楽しいよね、

そんな話しから始まった夢は、

お互いずっと胸に秘め、ゆっくりと温められ、形になっていった。


そして、二つのお店は今年同じ建物、同じ時期にオープンしました。


「こういう形で一緒にできたのは良かったなと思います」


店名は、美容師さんたちと「どんな店名がしようか」話していた時に、

菅原町のお店の斜め前で、跳び箱を直している人がいた。。。

「跳び箱を直してるところ見るなんて珍しいよね」

「お店の名前飛び箱でいいんじゃないの」と話した時のことをずっと温めていたそう。


喫茶と美容室が一体となったお店は川越にありますが、

飲食となるとほとんどない試み。

個人店同士でこういう建物でとなると、川越初だと思います。


美容室で髪を切られた方が、さっぱりした気持ちでtobibakoで食事をしたり、

髪を切る前に食事をしたり、他では味わえない体験があります。

見るだけでも楽しい体験なので、ぜひ扉の奥へ進んでみてください。

言えば中を見せてくれると思います。


一つの建物の中に、

きっちり分けられるようにしてテナントが二つが入っている、のとは違う、

この繋がり感は本当に楽しい。奥へ奥へ。

誘われるように待つ扉、奥に広がる空間。

こういう、一つの建物に個人店が詰まっている、繋がっている感じを例えるなら、

川越だとあの場所を思い浮かべる。南通町のソコノワがある建物です。

南通町とはまた違う三光町の雰囲気。

この場所は、

「地域密着で地域の方によく使ってもらっています」

そんな手応えを今感じているそう。



食材は、美容室の方の御両親が農家でお米や野菜を作っていて、

それを購入し分けてもらっているそう。
野菜が届けられる話しもtobibakoらしい。
欲しい野菜をあれやこれとオーダーするのでなく、


「旬の物が採れたらそれを届けて欲しい」。


だから、tobibakoの二人も毎回どんな野菜が届くのか分からない。
お店にやって来た野菜を目の前にして、

想像力を膨らませ、こんな調理、味付けがいいんじゃないか考えていく。
「今回はカボチャがたくさん届いたね。付け合わせには煮てお出ししようか」
「サラダにもいいかな」
「コロッケにすれば主菜になるね」
そしてそれを毎日のようにして変えていく。

秋になれば、旬のものにまた変化が。

この日のランチではお魚料理の中から 秋刀魚のブイヤベース風を選択。

ブイヤベースに昆布だしがほんのり効いていて和と洋の融合でした。
(ちなみにこの日のデザートは、クランベリーと水きりヨーグルトのチーズケーキでした)


また、ある日の黒板メニューには・・・





tobibakoは、夜になると雰囲気は変わって、お酒を楽しむ方が増える。

ビール、ワイン、日本酒、焼酎、幅広く並びます。

(tobibakoはお通し代は取っていません)

ランチのセットメニューのおかずは、夜にも単品で注文可能です。
そこに御飯セット(御飯、お味噌汁、お漬物)を合わせれば一つの食事になる。
好評なデザートは、お酒の方にも〆に食べられる方も多いそう。


トレーの上に並んだ小鉢一つを持ち上げて口に運ぶ楽しさ、

これはどんな味付けなんだろう、と味わう楽しさ、

細かいところまで考えられた味わいに浸る。


その料理を頂きながら、もう一つ例えを挙げたいお店があります。
tobibakoからも近い、しろつめ雑貨店。

今年のオープン以来、その温もりのある世界観にファンも多いお店。
全てが丁寧に作られたハンドメイドの物で埋め尽くされています。
雑貨一つひとつを手に取り見てみると、
どれも細かく丁寧に作りこんでいるものばかり。
単に細かいだけでなく、その細かさに人の温もりがあって、
気持ちを重ねて重ねて作っているのが伝わってきます。
物という以上に、
作る人の体温まで感じる物が溢れている。

だから見ていて飽きないし、ずっと浸れる奥深さがある。


雑貨を目で見て「こんなところにもこだわってる」と感じるのと、
食べ物を舌で味わい「こんなところにもこだわってる」と感じのは、体験として全く一緒。
ハンドメイドの大切さを感じさせてくれる二つのお店です。


午後のゆったりとした時間。

ふと。

外から袋を手にした方が入ってきた。

「おーい、野菜持ってきたよ」

野菜を分けてもらっている方が、

ちょうどこの時さつま芋やにんじんなどを届けてくれたのです。



それを受け取り、

「おお、さつま芋がきた。葉っぱがいいね」

「天ぷらにしようか」

話している二人の姿がカウンター越しにありました。

そこには、まさに「これがtobibakoなんだ」という瞬間を見た。

あれこれと話しながら、想像力を巡らせながら、

さつま芋やにんじんをいく通りにも使い、使いきろうとする気持ちがありました。


「今の場面がtobibakoな瞬間ですね」と話しかけると、

「そうですね(笑)こういうことです」と返してくれた。

こういうお店こそ紹介したいし、

こういうお店のことを書くのはとても楽しい、ということも付け加えておきます。


tobibakoは、和食屋さんでもあり、洋食屋さんでもある。

一言で言うなら、食べ物屋さんと言えば十分かもしれません。

大事なのは想像力。

届いたばかりの素材をどう想像力を膨らませ、お皿の中に表現するか。


今日は鰹だしが効いていた。日々の変化が楽しいお店です。


「tobibako」
川越市三光町16-3
11:30~15:00(14:30ラストオーダー)
17:30~23:00(22:30ラストオーダー)
火曜日休み、水曜日は夜休み(ランチあり)




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