小学校の頃【かわいそうな象】というお話しを、教科書で読んだ。
戦時中、動物園にいる動物達の餌が確保出来なくなり
毒薬を仕込んだ餌を食べさせ、処分した・・・という悲しいお話だったと思う。
その中で印象的に取り上げられるのが象の花子の話だ。
花子は頭が良く、毒入りのジャガイモを食べなかった。
一生懸命 芸をして、餌を貰おうとする・・・・・
そんな事が書いてあったと思う。
今 思い返してみても胸が痛くなるのだが
今朝がた このお話しを思い出させるような出来事があった。
あんずは ちょっと抜けている。
その抜け具合が なんとも可愛いのだが、
野生の血や勘はどこへ???と思ってしまうこともある。
今日の投薬もそうだ。
あんずに、薬入りのバイトを与えてみた。
全然気付かない。
「お母さんがくれるんなら、あたち何でも食べちゃいましゅよ♪」
とでも言ってるかように、何の疑いも無く食べていた。
かろうじて最後の一口で「ちょっと苦い???」と首をかしげたが
そんな程度だ。
だがモカは違う。
臭いを嗅げば、もしくは一口舐めれば、
薬が入っているか否か、すぐに見破ってしまうのだ。
その後、どんなにオヤツの量を増やそうとも、
2度と その物体には口を付けない。
無理に近づけると、キュン!と鳴き、顔を背けるのだ。
初めは「モー君、賢いねぇ~」なんて親バカな事を言っていた。
だが、だんだん そんな事も言っていられなくなった。
今回のお薬は飲んでもらわなければ困るのだ。
しかし何をやっても口にしてくれない。
困っている母を尻目に、
モカは 『 何かのアピール…?』 と思うような事を始めた。
モカは おもむろに餌を食べ始めた。
昨日まで なじりながら食べていた餌をガツガツ食べ始めたのだ。
それは まるで
「ボクは病気なんかじゃないよ。こんなにゴハン食べてるよ。
だから お薬なんて飲まなくてもいいよね」
とでも言っているようだった。
「ダメだよ、もー君。ゴハン食べられるようになっても、お薬は飲まなきゃ…」
そういいつつ、モカには何かが分かってるんじゃないかと思い、
辛くなってしまった。
結局、お薬は<口をこじ開けて…>という強行手段になってしまった。
嫌がって顔を振り、私の膝から逃げ、物陰に隠れて吐こうとしていた。
涙目になりながらも お薬を飲み込んだモカを見て、
なんだか泣けてしまった。
モカが飲んだのは毒薬ではない。
しかし、一生懸命に元気な様子を見せる所や、薬入りを見破ってしまう所、
あの苦しそうな表情を見ていたら
なんだか、象の花子のことを思い出してしまった。
あぁ・・・早くお薬から開放してあげたいな。
ただいま 朝8時12分。
徹夜明けである。
ここ数日 仕事がはかどらず、
結局 追い込みを掛けなければならなくなってしまった。
予定では明け方3時頃には仕上がるはずだったが
『お薬騒動』で押してしまったのだ。
「モカ&あんずが元気になるなら、そんなのは なんてことないじゃないか」
そんなことを思いながら、パソコンに向かう私であった。
By-ルカ