久々に投資入門を書きます。


今日は特定銘柄ではなく、割安銘柄を買うとは指標的にどういうことかを書きます。


まず、長期投資の対象とする企業の条件の一つに、「高いROEを今後継続的に上げるという」ということが挙げられるでしょう。ROE(アール・オー・イー)=(当期利益 ÷ 株主資本) で求めらます。

つまりROEとは、その会社の当期利益を株主資本で割り、株主のお金を効率よく活用しているかどうかを見る指標です。貯金するときだって、利回りのいいものを選びます。それと同じで投資家も効率よく投資したお金を活用してくれる企業に投資します。投資家はROEを投資する際の判断材料に使うとよく言われています。


では、ROEの目標を毎期20%に掲げる企業に投資すると、毎年20%のリターンが得られるのでしょうか?


ここで簡単に投資家のリターンを見る指標として、株式益回りを使います。株式益回りは、PERの逆数で、当期利益(一株辺り)の株価に対して割合(%)です。(世間ではどうして、PERじゃなく、この指標を使わないのか私は常に疑問に思っています。)

ROEのリターンが投資家のリターン、つまり株式益回りとはなりません。どうしてでしょうか? 


なぜなら、一般的に投資家は株式を一株あたりの株主資本額で買っている訳ではなく、割高な基準で買っているからです。PBRが株価が一株辺りの株主資本の何倍かを表していますが、PBR1倍を超える分だけ、将来のキャッシュフローに期待してプレミアムを払っている訳です。PBRが2倍なら、純資産に対して倍のプレミアムを払っているので、ROEに対して、株式益回りは半減します。ROEが20%の企業の株式をPBR2倍の水準で買えば、株式益回、10%になります。 つまり、次の数式が成り立ちます。


ROE=PBR×株式益回 →株式益回=ROE/PBR つまり同じROEに対して、より大きな株式益回りを得るにはよりPBRを小さくすれば良いのです。簡単に言うとできるだけ割安に買えばいいのです。 当たり前のことですが、この数式からも言えます。


割安な会社の株を買うと言うことは、高いROEの会社を、できるだけ低いPBRで買うということです。逆に言うといくらROEが高い会社でも割高だと投資家のリターンは少なくなりますので、長期投資を考えていらっしゃる方は参考にしてください。


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以前も言いましたが、株を買うということは会社の一部を買うということです。M&Aの視点と同じです。つまりその会社が割安か割高か、将来の収益はどうかを判断する必要があります。私の投資判断は単純です。その企業の財務情報を分析して来期以降の業績を予測して買収価格はいくらぐらいが妥当かを判断して時価総額と比較しているだけです。


ほりえもん、M&Aコンサルティング(村上ファンド)の村上氏の視点で投資対象の会社を選ぶのと同じです。財務諸表が読めれば、村上氏の手法は難しくもなんともありません。ごく当たり前の視点で投資対象企業を選んでいるだけです。


銘柄を選ぶ際に会社四季報をご覧になる方は多いと思いますが、残念ながら投資の情報としては不十分です。ほりえもんや村上氏は、会社四季報だけでニッポン放送を投資判断をしていません。ましてや過去のチャートの動きなどほとんど考慮していないでしょう。彼らは有価証券報告書を熟読したはずです。ニッポン放送とフジテレビの有価証券報告書を熟読した上で、両社の時価総額がどうなのかを分析したに違いありません。


でも有価証券報告書は、絶望的に難しいものではありません。全てのページを読みつくす必要はありませんが、脚注に面白い情報が詰まっています。昔は有料で一部の本屋さんでしか売っていませんでしたが、今は多くの公開企業ではホームページで閲覧可能としていますし、またEDINET でも無料で閲覧可能です。いずれにしても最低財務諸表欄は読めるようにしておいたほうが良いです。


とりあえず 日本経済新聞社, 日経=, 日本経済新聞=財務諸表の見方 を入門編としてお勧めします。


繰り返しますが、中長期での投資を考えているみなさんは会社の買収者です。投資対象の価値は自分で判断できるようにしておきましょう。










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私のとある知り合いが、大学院時代に借りた奨学金の返済で相談に来ました。(元々は日本育英会からの借入ですが、今年の4月1日から独立行政法人日本学生支援機構に移管されました。) 彼女の借入は、現在194.4万円となっています。その借入は無利子ですが、返済スケジュールは、毎月12,461円を156ヶ月支払うということになっています。一方、今一括で返済すれば10%返済額を免除してくれるとのことです。つまり負債は1,749,600円になります。彼女はその負債を返せるだけの預金を持っていますが、今一括で返した方が良いのか、それとも毎月12,461円ずつ返済していった方が良いのかとの相談でした。


結論から言いますと、これは現在価値の比較をすれば簡単に答えがでます。現在価値とは、将来行われる一連の支払いを、現時点で一括払いした場合の合計金額をいいます。つまり今回のケースでは、今の1,749,600円とこれから毎月156回支払い続ける12,461円とどちらが安くすむかを現在価値に直して比較します。


これは実はエクセルのPV関数で簡単に計算できます。PV(利率, 期間, 定期支払額, , 支払期日)を入れます。今回のケースの場合、彼女は近々住宅の購入を考えているのでみずほの住宅ローンの10年の金利2%を利率に使いました(期間は月で入力したので12で割ります)。期間は、156回 定期支払額は、12,461円、支払期日は6月末ですので期末(0)を入れました。PV(2%/12, 156,12461,,0) すると 毎月12,461円支払う現在価値は、1,710,508円となります。これは10%免除してもらった1,749,600円より39,092円安いので、彼女は現在無理して奨学金を一括返済するよりも、毎月12,461円支払い続け、現在の預金は家の頭金に充当した方が得だということになります。


ポイントは、利率です。彼女は、近々住宅を購入する予定があるので住宅ローンの金利を適用しましたが、住宅ローンの予定が無い人にとっては、156ヶ月(13年)の予想運用利率で計算すると良いでしょう。(13年はよく分かりませんが) 東京スター銀行が10年定期1.5%というのを出していますが、1.5%ですと現在価値が1,765,627円と毎月返済の方がわずか15,000円程度ですが高くなりますので、一括返済した方が得かもしれません。かも知れないというのは13年の運用利回りなど分からないからです。15,000円程度の差ならその間に金利が高くなるかもしれませんし、いざという時のために手元に現金を置いておいたほうが良いという考えもあるからです。


いずれにしても、このように、現在価値で比較するのは企業にとってのみならず、個人の財務戦略にとっても非常に大事です。みなさんも是非活用して下さい。

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業績を確実に伸ばし、高いROE を数年に渡って維持し続ける優良企業は探せば見つります。それで有利子負債も少なく、ビジネスモデルも確立されており多少の不況への抵抗力がある。そんな企業は中長期投資対象として完璧です但し安く買えれば!!(´∀`)



どんなに優良な企業であっても高値で買うと、それは既に株価に織り込まれている可能性が高いです。そこから買い上がるのは難しく、「材料の出尽くし」などと言われて下がる危険性もあります。


誰も見向きもしない異常に割安に放置されている会社や、優良企業だけど米国市場や政局、相場全体の環境悪化などで不当に売られている局面を待つべきでしょう。


言うは安し、私自身への戒めです。好材料が出ると飛びつき、悪材料が出ると狼狽して売ってしまう。これではいつまでたっても儲かりません。(短期では別ですが、このBlogは中長期投資を対象としていますので)


Mothers



最近だと4/18日米国市場の暴落、反日デモで市場全体が下げましたが、米国市場とも中国とも関係無い優良企業まで売られていたようです。マザーズなんかでも4/18を底として月末にかけて大幅に戻してきています。(もちろんこれは短期の結果論ですが。場合によっては続落していた可能性もあります)


教訓:株は可能な限り安く買いましょう。(繰り返しますが、この記事は自分への戒めでもあります)

株をしている人が会社を研究する時、どうしても損益計算書(P/L または income statement)ばかりに注目してしまいます。確かに予測PERを基準に株価が動く傾向があるためそうなるのは止むを得ませんが、貸借対照表(バランスシート)を見ないときちんとした企業分析にはなりません。それは個人の経済的なゆとりを見る時に、年収(損益計算書)がいくらよくても、莫大なローン(貸借対照表)を抱えていると決してゆとりがあるとは言えないようなものです。

 

貸借対照表を見ることにより、以下のメリットがあります。(そもそも上場企業が多くのコストをかけて細かい財務諸表を作成しているのは、我々投資家のためです)

 

①投資している会社がいきなり倒産するということを防げる。

②長期金利が上昇すると、有利子負債が多い会社の収益を圧迫するが事前に対策が打てる。

③M&Aの標的になりそうな会社が見つけられる。(保有している資産や現金と時価総額の比較で割安株が発見できる)

 

③のメリットにより発見したのが、2004/9/26に紹介した電響社(8144) です。ここは紹介時890円前後でしたが現在の株価 は、1070円と20%ほど上昇しています。さらにその間配当(25円/1株)があったので持ち続けていた株主はヴァリュー株の恩恵を受けていることでしょう。しかも、まだホリエモンのニッポン放送買収でM&Aが大騒ぎになる前にkonitablogはこの会社がM&Aの標的になる危険性を指摘していました。

 

電響社

 

ちなみに、昔のこの会社のホームページのIRは、手抜きもいいところでしたが今の電響社ホームページ IR は、以前よりましになっています。恐らく会社も時価総額を上げないとやばいと感じているのでしょう。

この会社がどれぐらい買収の危機にあるか検証します(2004/3月末のバランスシートより)。ここは、前回の記事にも書きましたが、有利子負債はゼロです。典型的なキャッシュリッチ企業で、現預金は89億円あります。(長期貯金16億円含む)。また現預金のみならず投資有価証券40億円あり、通常の営業で不要な換金性の高い資産は合計129億円もあります。でも時価総額は142億円しかなくなんとこの会社は理論的には13億円で買収できます。同じく2004/3月期の経常利益は11.7億円ですから、法人税住民税事業税を勘案したら恐らく2年で投下資金を回収できることになります。 M&Aコンサルティング(村上ファンド) の村上世彰氏はこの会社を狙わないのでしょうか? 

 

 

それと①はとても大事です。たとえば最近民事再生を申請した55ステーション(4702) ですが、Yahooファイナンスの株主資本比率は13.7%ありどうして倒産したんだろう?と私も不思議に思っていました。しかし、平成16年11月30日現在の同社のバランスシートを見ますと、営業権11億円 繰延税金資産11億円と資産性に乏しい資産が株主資本合計の13億円をはるかに超えており実質的には債務超過状態であったと考えられます。中長期投資をするならこのようないつ倒産するかわからない財務的に脆弱な先は避けるべきです。

 

このように、バランスシートを見ることで倒産しそうな会社を避けられますし、掘り出し株を発見することも可能です。

また機会があれば掘り出し株をご紹介します。  お楽しみに

世界的に有力企業が高配当を出すようになり、高配当銘柄の株価が上昇しています。日本でも、フジテレビがライブドアからの買収防衛のために通年の5倍の配当を出すと発表して、株価が高騰しています。
 でも、長期的に見て本当に高配当は、株主のためになるのでしょうか。過去に配当について記事を書きましたが、今配当が結構重要なテーマになっているので、もう一度掲載します。



 12月24日付けのYomiuri On Line</a>によると、東京証券取引所第1、第2部に上場する3月期決算企業(金融機関を除く)1533社が2004年度に株主に支払う配当金の総額が、企業業績の好調を背景に前年度比15・0%増の2兆8892億円と過去最高に達する見通しとなったが、配当性向(企業の儲けをどれだけ配当に回したか)は、前年度1.5ポイント下回り、19.5%となり過去20年で最低、欧米が30%-40%であるのと比べてもとても低く、「日本企業が株主を軽視している」としています。
 
 でも、果たして配当性向の低さは、株主軽視を意味するのでしょうか?

 小生は、一概には言えないと考えます。例えば、成長企業で業績の拡大に伴い、新規投資や運転資金のための資金が必要な会社が、まだ自己資本の充実を犠牲にして利益の配当することに意味があるのでしょうか? 現在日本で最も安全な長期債券であるとされる日本国債(異論はあるかもしれないが)の10年モノを買っても、金利は1.35%という超低金利状況の中、現金で配当を受け取るよりも、配当をせず内部留保としてたくわえ、その内部留保を活用して企業価値を10%増やせるなら(状況としてはROE10%)明らかにそちらの方が長期的には株主の利益となります。逆に、10年国債の金利が仮に10%に上がったとして、ROEが5%しかない会社なら内部留保などせずに株主に現金で還元した方が、株主は受け取った資金を国債で運用した方が長期的には得であるといえるでしょう。過去記事をお読みの方はお気づきだと思いますが、ROEを高レベルに保つ成長企業にとっては、配当を少なくしてその分を内部留保に回した方が高いEPSが実現でき、結果として株主にとっては配当程度の利益は株高によって還元されるのです。
 一方、成熟産業で多くの設備投資を必要とせず、高いROEを望めず、現預金を蓄えている企業は配当した方が株主にとって利益となるでしょう。
 
 

 今日のポイント

 長期投資を考えるなら、単に配当性向だけでなく、長期的なROEを考えるべし。

 

 
 昨日から日経新聞で、「株式100分割を問う」という特集記事が載っている。過去記事:投資入門:株ってなんだろう Vol.10 (株式分割)にも書いたが、株式分割そのものは、株価には全く中立。株式分割発表直後(特に大型分割)に株価が上がるのは、分割して新たに発生した新株が1.5ヶ月から2ヶ月市場に流通しないので、売りに出る株が品薄になるため。特に分割数が多ければ多いほど、売りに出る株式が極端に品薄となるから短期的な上昇は激しい。

 しかし、そんな分割で株価を短期的に上昇させるのは全くの邪道。企業価値の実態を超えて上昇した株は、やがてあるべき株価に戻る。

 恐らく100分割を最初に実行したのは、ライブドアではないかと思う。目的は小額の資金で自社の株式を買ってもらうために大型分割をしたと言っているのであろうが、あれだけ短期で上昇して下落すれば、火傷してライブドアの名前を聞くのもいやと言う個人投資家を増やしただけではないか? 

 もちろん短期投資と割り切って参入する投資家を非難はしないが、我々多忙なサラリーマン投資家が手がける銘柄ではない。

 経営者はゆめゆめ株価上昇のためなら、株式分割なんぞ考えず一株利益向上による企業価値の増加に努めていただきたい。

 久々に投資入門を書きます。(すみません多忙にかまけてさぼってました)今日は、減損会計です。

 減損会計とは、固定資産の減損処理ともいい、主として土地・建物等の事業用不動産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなった帳簿価額を、一定の条件のもとで回収可能性を反映させるように減額する会計処理のことです。

 はい。分かりにくいですね。では、資産Assetとはそもそも何か?アメリカの会計原則で定義されている会計用語(SFAC)のよると資産とは、次のように定義されています。

 資産:過去の取引や事象の結果、将来にかなりの確率で経済的利益がもたらされるもの。
特徴1.将来かなりの確率でキャッシュの流入をもたらす経済的価値のあるもの。
特徴2.企業は、経済的価値の恩恵を受けかつ、管理することが出来る。
特徴3. 取引はすでに生じたもの。


 つまり、資産というのは将来なんらかの形で銭として還元されるべきものなんですが、価値がなくなり銭にならん資産をいつまでも資産として帳簿に載せていると問題だから、帳簿から差し引こうという、当たり前と言えば当たり前の会計処理のことなんですな。

 企業が、大型の工場を作るのも、会社に投資するのも全て将来に現金として還元されるのを期待して行うもの。つまり企業の資産は、全て銭、金、現金のためなんですね。(やらしい言い方だが、真実)

 ところで、ここが株式投資の際に大事なことなんですが、減損会計処理をしたからといって、将来のキャッシュフロー、収益が減るわけではありません。保有資産が将来のキャッシュフローに見合わないから減損処理をするのです。とても大事な点です。原因と結果を間違わないで下さい。だから、減損会計をして当期損失を計上して株価が将来の収益力を無視するほど下落したらそこは、株を買うチャンスかもしれません。冷静に分析をしましょう。2005/4月から完全実施されます。今一度、中長期投資をされている方は、投資対象先の有価証券報告書をチェックして下さい。

 中長期投資とか言いながら、短期ではしゃいで申し訳ないですが、アセットマネージャーズ(2337)が予想より早く上昇してきて驚いています。
 
 小生の過去記事1/4をフォローするようなレポートが、UFJつばさ証券から出ました。18日付リポートで同社株の投資判断を従来の「A」から最上級の「A+」に引き上げられています。

 同リポートによりますと、(1)今2月期の第3四半期連結業績は前年同期比111.4%増収、257.5%経常増益と順調(2)不動産ファンドビジネスは資産運用型で9カ月で残高は544億円増加。05年2月末で1500億円、06年2月末はバルクセールの取得増が期待され3000億円へと大幅増を予想(3)M&A(企業の合併・買収)では中国の不良債権への投資をスタート。うまく運べば、債権総額1000億円前後までの引き合いがあり、投資妙味が期待される――と指摘してます。不動産・投資事業のステージ上昇を評価して、投資判断を引き上げ、目標株価を来期PER45倍水準の65万円に置いているとのことです。1/18株式新聞社ニュースより


 ただ短期では、過熱感があるので調整が入る可能性もあります。私は長期保有なので気にしませんが。
 証券会社の目標株価なんぞいい加減なものです。サンリオも小生が記事にしたとき確かモルガンが投資判断を下げてましたが、私は強気でした。皆さんも証券会社に惑わされること無く自分で分析して判断してください。

 では、Good luck!!


(当投稿は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終的な決定は、読者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。)
 21世紀は資源の時代だ。中国の経済成長に伴い、鉄鉱石、石油、石炭など天然資源の奪い合いが世界を舞台に起こっている。そのまま指をくわえて見ているのか?
 
 じゃあ、資源会社か。住友金属鉱産(5713)もいいけれど、豪州の資源会社に投資してみようではないか。でも豪州には行ったこともないし知り合いもいない。

 そんなkonitanblogが豪州で証券口座を開けるのかどうかの喜劇の始まりです。

注:深い思慮の無い単なる思いつきの企画です。どうなるか分かりません。あっけなく終わる可能性のほうが高いのであんまり期待しないで下さい。期待裏切度90%