世の中、増配ブームです。増配を発表すれば株価が上昇します。これは世界的な流れのようで,

高配当ファンドなる投資信託が人気のようです。


設備投資に金がかからず現金を持て余している成熟企業が増配して株主に還元するのは、全くあるべき戦略であると思います。


が、しかし、成長企業で有望な事業に多額の資金が必要な場合は別です。詳しくは小生の過去記事「投資入門:株ってなんだろう Vol.8 (低配当は株主軽視か)焼き直し記事 」をご覧下さい。


アセットマネージャーズ 2337)は、まさにそんな成長期企業ですが増配をするのは世間の投資家に安易に迎合をしているだけに感じられます。今回2006/2期配当予想として3000円と前期より1000円の増配を発表しましたが、この配当により7.1億円の現金が社外に流出します。しかもこの会社は次から次へと有望な投資事業を見つけ1円でも多くのお金が必要な時期です。実際7月11日に悪名高きMSCBを発行し110億円と巨額の資金調達をしています。


何度も言いますが、ほんのわずかの配当をもらうより有望な事業に投資していただき、複利効果でのリターンを期待しています。そしてリターンは、株価で反映するならそれで結構です。3000円の値動きなど数秒の値動きです。


アセットマネージャーズの事業自体にはとても期待していますが、プロの投資家集団がいる割りに意外と大衆に迎合した財務戦略に少し戸惑いを感じます。





AD

中国人民銀行(中央銀行)は21日夜、人民元レートを事実上米ドルに固定している為替制度を一新し、同日午後7時から、それまでの1ドル=8・2765元から、1ドル=8・1100元に2%切り上げるとともに、米ドル、欧州ユーロ、日本円の3大通貨に一定割合で連動すると見られる「通貨バスケット制」を採用したと発表した。(読売新聞)

21日のロンドン外国為替市場は、中国人民銀行が元相場の変動幅拡大を発表したことで、円が急伸した。円相場は午後零時半すぎ、前日比2円80銭円高ドル安の110円80-90銭をつけた。
 中国人民銀行の発表は昼すぎで、やや取引が薄くなっていた市場を直撃した。前日には米国の利上げ継続観測から1ドル=113円を上回る水準まで売り込まれた円は、「元切り上げで日本企業の輸出環境が好転する」との思惑から急きょ買い戻され、一時は110円前半まで上昇した。
 景気低迷を背景に今月は下げ基調が続いていた英ポンド、欧州単一通貨ユーロもこの日は上昇。短期資金筋は高値のドルを売却し、「対中国輸出環境が改善され欧州景気も上向く」として欧州通貨を買い急いだ。 (共同通信)


共同通信の、「元切り上げで日本企業の輸出環境が好転する」との思惑で円が上げたのは後付の理由としか私は思いません。なぜなら、対中輸出が改善されるという期待は、日欧にあるのなら、アメリカにも当然あるからです。


米国に少しだけ滞在した経験がありますが、どうやらアメリカ人にとっては日本と中国の区別があまりできないようです。


日銀が為替介入してドルを買い支えるより、国を挙げて中国とは違う日本のアイデンティティを世界に宣伝する方が円高の歯止めができるのではないでしょうか。(もちろんギャグです)



AD
司馬 遼太郎
義経〈上〉

司馬遼太郎の「義経 上下」を休み中に一気に読みました。

大河ドラマではうかがい知ることの出来ない義経像が、ふんだんにちりばめられています。


鞍馬山での、Blogには書けない夜の出来事

世にもまれな好色男、義経 関係した女性の数は数え切れず

壇ノ浦の合戦での勝利後の、義経と安徳天皇の母でもある建礼院徳子との・・・・・


など、アサヒ芸能的な出来事に加え、


どうして源頼朝は、源氏再興の最大の立役者である弟義経を殺さなければならなかったのかが、この本を読むとよく分かります。


弁慶との五条大橋での戦い、奥州への逃避行、静御前の悲劇などは書いてありませんが、それでも充分楽しめます。


無名の若者が神になる物語、是非。




AD

以前も言いましたが、株を買うということは会社の一部を買うということです。M&Aの視点と同じです。つまりその会社が割安か割高か、将来の収益はどうかを判断する必要があります。私の投資判断は単純です。その企業の財務情報を分析して来期以降の業績を予測して買収価格はいくらぐらいが妥当かを判断して時価総額と比較しているだけです。


ほりえもん、M&Aコンサルティング(村上ファンド)の村上氏の視点で投資対象の会社を選ぶのと同じです。財務諸表が読めれば、村上氏の手法は難しくもなんともありません。ごく当たり前の視点で投資対象企業を選んでいるだけです。


銘柄を選ぶ際に会社四季報をご覧になる方は多いと思いますが、残念ながら投資の情報としては不十分です。ほりえもんや村上氏は、会社四季報だけでニッポン放送を投資判断をしていません。ましてや過去のチャートの動きなどほとんど考慮していないでしょう。彼らは有価証券報告書を熟読したはずです。ニッポン放送とフジテレビの有価証券報告書を熟読した上で、両社の時価総額がどうなのかを分析したに違いありません。


でも有価証券報告書は、絶望的に難しいものではありません。全てのページを読みつくす必要はありませんが、脚注に面白い情報が詰まっています。昔は有料で一部の本屋さんでしか売っていませんでしたが、今は多くの公開企業ではホームページで閲覧可能としていますし、またEDINET でも無料で閲覧可能です。いずれにしても最低財務諸表欄は読めるようにしておいたほうが良いです。


とりあえず 日本経済新聞社, 日経=, 日本経済新聞=財務諸表の見方 を入門編としてお勧めします。


繰り返しますが、中長期での投資を考えているみなさんは会社の買収者です。投資対象の価値は自分で判断できるようにしておきましょう。










 ファナック(6954)などの買収防止案が株主総会で否決されました。同社は、2005/3月時点の連結ベースで現預金3,912億円と年間売上以上のキャッシュを保有しています。経営陣の危機感は理解できますが、それだけの現金を抱えた企業の授権資本枠拡大は、常識的には経営陣の保身ととられても仕方が無いでしょう。


 一方、宮内オリックス会長の資本政策は極めて明快で、株主の理に適った考えだと言えます。(6/29日経記事より)

「買収防衛策は取らない。当社のコア人材100人がオリックスの価値を体現しているが、その知恵を切り離すなら買収者は大損をする。」


 オリックスの知恵こそが時価総額であり、その知恵に絶対の自信があるのでオリックスへの敵対的買収には意味が無いということでしょう。


 さらには、配当政策に関しても筋が通っています。私は過去記事で何度も「成長企業は配当を止めろ」と言ってきましたが、宮内会長も「配当よりROEの成長を重視している」と言っています。さらに「利益を配当で株主に全部返す方が、本当は楽。複利計算で預けて欲しいという態度を取る以上、責任を果たさないといけない。経営者としては一番しんどい道を選んでいる。」と続きます。まさに私の主張そのものです。



 私はプロ野球の統合に関しては、宮内氏に対しては今でも否定的な意見を持っていますが、こと資本政策に関しては非常に共感できますね。


参考過去記事