近藤昇ブログ エマージンググローバルエリアを奔る

「エマージンググローバルエリアを奔(はし)る」ブレインワークスグループCEOの近藤昇が、日本とアジアをはじめとするエマージンググローバルエリアに対する思いを発信します。


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先週、ルワンダのキガリ空港でウガンダに赴任している弊社社員・渡辺慎平と合流した。

 

    


空港に降り立ったルワンダはとてものどかで爽やかな空気に包まれている。
少し前にベトナムの中北部に位置するゲアン省に行ったばかりだったので、
当地との印象がオーバーラップした。空港の雰囲気はよく似ている。
アジアとアフリカは意外と風景が似ている。事前に聞いていたが、ルワンダの『千の丘』の
風景はアジアではなかなか見ることができない。無数の丘に住宅が建ち並ぶ風景を眺めながら、
「こんな美しい町があったのか・・・」と感動せずにはいられなかった。

 

  

 

 

ルワンダについては以前のブログにも書いたことがある。
たった約22年前のジェノサイドのことを思い起こせば、なんとも表現のできない複雑な
気持ちになる。私自身、ウガンダに弊社の渡辺慎平がJICAの隊員として赴任していなければ、
ルワンダのことは「どこかで聞いたことがあるな」という程度の認識で終わっていただろう。
「ルワンダの涙」という映画もあった・・・くらいしか関心もなかった。
ましてやアフリカでビジネスを始めることもなかったかもしれない。
いつもながら、“偶然のようでいて必然である”と不思議な巡り合わせを実感する。
 
今のルワンダの特徴を挙げるとすれば、メディアでも伝えている通り、
ICT立国を目指している点にある。
日本との関係だけでなく、歴史的にさまざまな因果のある欧米などもICT立国化を
強く支援しているようだ。日本では神戸市とルワンダが人材交流などが盛んであるニュースも
頻繁に目にするようになってきた。
政府が推進する「ABEイニシアティブ」もメディアを通して一般の人たちにも
認知され始めた。

今回、初めてルワンダに訪問したのは当地での会社設立とその後のビジネス活動に
関連する情報収集が大きな目的であった。
つまり、会社を設立してから具体的なビジネス活動を考えるという手順だ。
今回は会社設立にあたって事前に現地で調査したり、視察した訳ではない。
経営環境が激変する中、中小企業が生き残るためにはリーンスタートアップが必須だと
私は常々考えている。
だから、ルワンダ進出を約3か月前に決めて今回、法人登記をしたのである。
もっともベトナムも約20年前に友人社長に強く勧められて、視察もせず、
事業の実行を決めたのでリーンスタートアップは初めてのことではない。
しかし、今回はベトナムの当時と比べてもスピーディーでスムーズな設立であった。
今は、情報が世界中にすぐに伝わる時代である。
アフリカに精通している人たちの人脈もできた。
だから、弊社がルワンダに会社を設立しても驚く人はあまり多くない。
思い起こせば、弊社がベトナムに進出した時と比べれば衝撃度が少ないのだろう。
当時は「一体何するの?」と訝しがられたものだ。
そういう経験から振り返ると、今のベトナムは多くの日本人に認知され、
私自身、隔世の感を禁じえない。ルワンダについては特筆すべきことである。
法人登記はとても簡素化されていて、事前にオンラインで準備して、
実際に登記所では1時間ほどで完了した。もっとも、ここはアフリカである。
ベトナムに慣れている私たちだから、ゆるい職員の対応が許容できたのであって、
初めてアジアやアフリカに接する人にとっては、とてもストレスに感じる対応で
あったことは付け加えておきたい。
 
さてICT環境はどうだろうか。
一般的にICT環境といえば、Wifiが繋がるのかどうかを話題にすることが多い。
私もその感覚でまずは感想を述べるとする。
なるほどICT立国を目指すだけあって、その点はストレスをあまり感じない。
空港、ホテル、レストランなどさまざまなシーンで試してみた。

 

 


率直に日本の地方都市クラスの環境と遜色ない。
部分的には今のベトナムより上ではないだろうか。
今回は近日発刊となる拙著「もし、自分の会社の社長がAIだったら?」をテーマに
ルワンダのホテルからオンライセミナーを試すことも計画していた。
とはいっても、弊社は常から『講師は世界から、聴講者は世界中に』を標榜しており、
オンラインでさまざまなコンテンツをすでに配信している。
ルワンダだからオンラインセミナーをすることにハードルがあるとすれば、
ひとつは通信環境であった。
もうひとつあるとすればそれは何か?
それは、この場所に日本から来るのは結構骨が折れるということである。
日本からの直行便はなくトランスファーも含め、約丸1日かかる。
講師の移動は大変だ。
セミナーは時差の関係もあり、現地時間6:00(日本時間は13:00)から
スタートした。1時間で私が講演し、合間に会宝産業社の近藤会長にお話しいただき、
冒頭の渡辺も少し話をした。

  


アフリカから「TeleOffice」を使った本格的なオンラインセミナーとしては
大成功であり、収穫も多かった。
日本で視聴いただいた方にとっても、この初の試みはとても新鮮で刺激的であったようだ。
 
今のルワンダを紹介するいくつかの記事には「アフリカのシンガポール」を目指すと
書かれているケースをよく目にする。
また、ICT立国の視点では「アフリカのシリコンバレー」との表現も目に付く。

本当はどうなんだろうか?
そんな先進的なんだろうか?

だが、ルワンダに来てみてわかったが、実際は全く違う。
やはり、百聞は一見に如かずである。
約150万人の首都キガリを離れてみればすぐにわかるのである。
やはりここはアフリカなのだ。
産業のベースは農業。
国民の80%が農業で生計を立てている。
新興国、発展途上国の農業といえば、貧困という問題がついてまわる。
日本もようやく、農業を21世紀の重要産業として位置づけ、産官共にビジネス化に
懸命になっている。
しかし、その日本でも農業の最大の課題は農業従事者の所得が低いことである。
隣国のウガンダは農業立国である。
しかし、ルワンダは狭い。
日本の四国の1.5倍の国土に1100万人以上の人が住むアフリカ一の人口密集地である。
「千の丘」は観光にはとても強みとなるが、この狭い国土に加えて、
丘だらけというのは農業には不利であろうとルワンダに来る前はそう思っていた。
しかし、現地を見てまわると、そんな私の先入観は一掃された。
 
首都キガリから車で約3時間のところにフイエというルワンダ第二の都市(約30万人)がある。

 

   


今回は車で行ってみた。あと少しで、隣国ブルンジにも行ける場所である。
道中、農村地帯が果てしなく続く。

 

    


しかも、すべてが丘に囲まれてその丘には、ところ狭しと段々畑が巧みに作られ、
丘と丘の間の平地を畑や水田にして、さまざまな野菜が栽培されていた。
畑を耕す農民もたくさん見かけた。

少し驚いたのは、黄色の服を着た囚人が農業に従事していたことである。
道中、約3時間の間、写真を連写しながらふと気づいた。

ルワンダの農村の風景はどこかに似ている?

 

  

 

そう、先日も訪れたばかりであるが、すでに私も何度も足を運んでいるベトナムの
農業のメッカ、ダラットの風景にそっくりなのである。
気候も標高約1000mあたりで酷似している。
ルワンダの農業のこれからのお手本はダラットで間違いないと確信が持てた。
アフリカにはアフリカの農業があり、ルワンダにはルワンダの農業があると思う。
農業は、その土地と環境で営むビジネスであるがゆえに、自ずと多様性が生まれる世界である。
私はオランダにはまだ行ったことがないが、オランダの農業ビジネスは成功事例として世界的に
とても有名だ。
最近は、日本でもお手本にすることも多い。ダラットの高原はグリーンハウスが広がる。
そして今、ダラットでも農業のICT化が進みつつある。
日本でもそうだが、やはり、ICTがつくとビジネスが華々しくなる。
少数とはいえ、ICTに従事する人の報酬も自ずと高くなる。
ルワンダがICT立国を標榜するのも頷ける。
 
しかし一方、農業自体を発展させないと、国自体の存亡にもかかわるのも事実である。
新興国や発展途上国は、ベトナムも同じだが、
「農業の課題を放置すること=貧困対策を軽視すること」になる。
現地に足を運んで初めてICT立国と称されるルワンダの首都と地方の農村とのギッャプが
ヒシヒシと伝わってきた。
古今東西、どの国の歴史を見ても貧富の差の拡大は安定な国家運営を脅かす。
アフリカの奇跡と称賛されるルワンダ。
ICT立国の裏で置き去りにされつつある部分、それは農業立国も目指すということに
他ならないが、だからこそ日本が農業分野で貢献できることは数多くある。
そのことを痛感したルワンダ訪問であった。
 

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