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2012-02-11

札幌雪祭り ~ 熱く燃え上がる広告合戦! ~

テーマ:時事評論

 大阪に居るときに急に札幌の出張が決まり、関空から急遽飛びました。札幌は今雪まつりシーズン真っ直中。ホテルの空室を確保するのに苦労しました。


 いつもの如くミッションをきっちりこなしたあと、夜の雪まつりへと繰り出しました。北海道のこの時期の寒さを思い知らされたのは久しぶりです。氷点下8度ということでしたが、雪交じりの風が吹いて頬が刺されるように痛く、体感温度としては数段低く感じました。手袋やマフラーをしないと限界で、室内に避難してもしばらくはうまく口がきけない程でした。



ベンチャー・キャピタリストの困難で楽しい毎日
タージマハルの雪像


 札幌は例年より雪が多いそうですが、雪まつりの人出は、私が知っているなかでは最も多かったように思います。一番びっくりしたのは出店の多さでした。東西に長い会場を埋め尽くすように実に様々な仮設店舗が出店しています。


 まず挙げるべきは、ラーメンや蟹汁、いかめし等のご当地B級グルメ。これらが東京人からすると格安で販売されています。写真は翌日お昼に食べた、「弟子屈(てしかが)ラーメン全部のせ」880円と、「うにめし」500円です。うにめしはさすがにイマイチでしたが、弟子屈ラーメンの方は充分満足行く味でした。ラーメンをすすっているうちに、トッピングの蟹が凍ってしまいそうなほど冷たくなってしまっていたのが印象的でした。



ベンチャー・キャピタリストの困難で楽しい毎日
弟子屈ラーメン全部のせ880円



ベンチャー・キャピタリストの困難で楽しい毎日
うにめし500円


 そのほかの出店でびっくりしたのが、Panasonicのエアコン体験ブース。「さっぽろ雪まつりにハワイがやってきた!」という趣向で、外気温が氷点下なのに展示ブース内部は24度に保たれており、椰子の木も茂ってました。一見ちゃちな出展と思われるかも知れませんが、中は寒さを非難して来た人で満員電車並みの混雑ぶりでした。 北海道では安価に火力が確保できる灯油ストーブが暖房器具の主流で、これまでエアコンによる暖房は敬遠されていたということです。そこへ、パワーと省エネを兼ね備えたエアコンを投入して、一気にシェア奪還を図ろうというのがPanasonicの戦略です。この戦略が吉と出るのか、北海道で一冬を過ごしたことがない私には断言できませんが、少なくとも展示ブースの混雑ぶりからすると、イイ線いってるのではないかと感じました。



ベンチャー・キャピタリストの困難で楽しい毎日
さっぽろゆきまつりにハワイがやってきた!


ベンチャー・キャピタリストの困難で楽しい毎日
暖気に殺到する人々


 ほかにも、ロシア、ドイツ、インドなど外国の大使館などが観光促進のために糸を引いているだろうと思われる店舗が沢山あり、マトリョーシカやお菓子やカレーを売ってました。渋いところでは、式年遷宮を控えた伊勢神宮が、観光客誘致のために出店していました。


 余談ですが雪まつり会場には、昨年の終戦記念日直前に先の戦争に関する批判的ツイートを漏らしてネットを炎上させた、長万部町のゆるキャラ「まんべくん」も参加していました。ゆるキャラの突如とした政治的発言に町長が怒って、それまで札幌のWeb制作企業に認めていたまんべくんの使用許諾権を停止したということです。「まんべくんは8歳でまだ分別がついていないのだ。」という、炎上の言い訳とも受け止められる付き添い人(写真右側の人物。使用許諾された札幌のWeb企業のひと?)の言葉とは裏腹に、会場は「また問題発言をしてくれるのでは」と期待する地元民の異様な熱気で盛り上がっていました。



ベンチャー・キャピタリストの困難で楽しい毎日
お騒がせゆるキャラ「まんべくん」


 今回の雪まつりは、まるで「広告の合戦場」でした。国や企業や自衛隊までもが、雪まつりの集客を利用して、ありとあらゆるところで広告合戦を行っていました。出店の目的が、どう見ても直接的な商品の販売利益を狙ったものではなく、新商品の認知だったり、観光地への集客だったり、自衛隊へのイメージ向上だったりと、副次的な効果を狙っていると思われるため、「販売合戦」というよりは「広告合戦」というように感じました。

 相変わらず暗い話題の多い我が国ですが、雪まつりのエネルギーを、ちゃっかりと、でもしたたかに商売に転換してしまう商人気質に、元気をいっぱいもらって帰ってきました。


2012-02-09

次回のNBC講座は「回転寿司業界分析」

テーマ:活動報告

 次回(2月13日18:30~)の関東ニュービジネス協議会(NBC)講座は、前回に引き続き「あきんどスシロー」のケーススタディを通じて、回転寿司業界全体のマーケティングについて勉強します。


 前回の議論は、「スシロー」個社のビジネス・モデルと戦略の議論が中心でした。それらをマーケティング分析の常道手段である「4P‘s」を用いて分析、要約しました。


 今回は、「スシロー」個社を分析した前回の議論を踏まえ、業界全体レベルでの各社の戦略、ビジネス・モデルについて検討します。マーケティングの手法面から解題すると、「セグメンテーション」(市場細分化戦略)や「ターゲティング」(標的市場絞り込み戦略)等の観点から、回転寿司業界の棲み分けについて分析、討論したいと思います。皆様奮ってご参加ください(受講無料)。



【開催日時】

2012年02月13日(月) 18:30~20:30


【開催場所】

関東ニュービジネス協議会(NBC)会議室

〒107-0052 東京都港区赤坂1-6-8 井上赤坂ビル3階

TEL:03-3584-6080 FAX:03-3584-6081(担当:今中:初めて受講の方は事前にご連絡ください。)


【参加費】 無料 

(本来はNBC会員向けの講座ですが、非会員の方は「お試し受講」である旨お伝えいただければ無料となります。)


【内容】


題名:

  「ケーススタディ:あきんどスシロー ~回転寿司業界におけるマーケティングを学ぶ~」


内容:

<視聴>「あきんどスシロー」のニュース映像

<講義>マーケティング分析ツールの基礎(セグメンテーション、4P’s等)

<討議>回転寿司はなぜ躍進したのか?

<講義>回転寿司業界の進化の歴史

<討議>回転寿司業界における各社の戦略的差異は何か?


※議論の成り行きにより、内容は多少変化しますのでご了承ください。

2012-01-27

横浜中華街春節記

テーマ:忙中閑あり

 2012年の旧正月元旦は1月23日。関内(横浜)でアポイントがあった私は、春節気分を満喫しようと中華街に繰り出しました。


 まずは関帝廟でお祈り。春節の関帝廟は豪華に飾り付けられ、中国人の方々が大勢集っていました。しきたりの良く分かっていない私は、見よう見まねで、中国風のぶっといお線香を買って、幸運の銅鑼を叩いて、関羽像の前でお祈りしてきました。正しい参拝法だったのかいまだによく分かりませんが、どの宗教でも年の節目のお祈りをすませた後は、気持ちが清らかになったような気分がするので兎も角満足しました。



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春節の関帝廟


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お線香と関羽カード


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関帝廟内関羽像

 夕刻には獅子舞が町に繰り出していました。爆竹がけたたましく弾けて、威勢のいい銅鑼と太鼓の音に合わせてピンクの獅子舞が舞い踊ります。獅子舞は各料理店の店内に乱入して福をまいた後、外に出て再び舞います。各店の看板の、人間の背よりはるかに高いところには、ポチ袋(中にお年玉が入っているとのこと。)が紐に結ばれて垂れ下がっています。獅子舞に入っている2人の男の人は、舞いながら終盤でジャンプして肩車の体制になり、高く掲げられたポチ袋を獅子の口から飲み込みます。ここが舞のクライマックスのようで、大きな拍手が巻き起こります。



ベンチャー・キャピタリストの困難で楽しい毎日

店頭に掲げられたポチ袋


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獅子舞クライマックス(なぜか横になってしまう。)

 各料理店ともおめでたい春節の飾りを店内に施しています。この日私は「同發」でご飯を食べて、「萬珍楼」で「ごま揚げだんご」を買いました。同發のエントランスには、梅ときんかんの木に真っ赤な春節のお札等を飾り付けてありました。同發のおばちゃんにきいたところ、これが春節のオーソドックスな飾り付けだそうです。萬珍楼の方は、ねぶたのような獅子舞飾りが出迎えてくれました。



ベンチャー・キャピタリストの困難で楽しい毎日

同發エントランス


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萬珍楼エントランス


 と、ここまでは春節気分満点でよろしいお話なのですが、私が期待はずれだったのは、食事のメニュー構成でした。当然、どの料理店も「春節コース」を前面に出していると期待しましたが、驚いたことに春節コースを設定しているところはほとんど見かけませんでした。同發には、春節メニューの一部が掲げられていたので期待して入ったのですが、いずれも一人ではとても食べきれない量でした。


 春節の中華街は確かに賑わっていましたが、元旦という割には人出はイマイチという印象も持ちました。中国のお正月を体験できる「春節コース」をもっと訴求すれば、季節需要を喚起できるし、客単価を上げられるし、リピータ客も増えるし、言うことないはずなのですが、家族経営の店が大半なためでしょうか、どの店にも事業努力の跡が余りうかがえませんでした。正月から品のないコメントと受け止められてしまうかも知れませんが、私なら5~6品の「小皿春節料理」をサイドメニューとして加えます。各席のテーブルセッティングとして春節料理の慣習や意味などを説明したプリントも加えるかも知れません。プチお年玉として、ミニチュアの春節飾りなどを会計時にプレゼントすれば、確実にリピータの増加につながると思います。これらは飲食店経営では定石中の定石であると思うのですが・・・。


 帰りがけに「萬珍楼」に寄ってごま揚げ団子をお持ち帰り用に包んでもらいました。萬珍楼のごま揚げ団子は超大型。テニスボールより一回り小さいくらいの大ぶりの団子です。いつも感心させられるのは、こんなに大きなサイズなのに、真球のように形が整っていて、しかも冷めてもなかなかその球形が崩れないのです。そして中の中華餡が絶品なのは勿論です。春節コースにありつけなかった私は、萬珍楼のごま揚げ団子をお土産にすっかりご機嫌を直して横浜中華街を後にしたのでした。



ベンチャー・キャピタリストの困難で楽しい毎日

萬珍楼のごま揚げ団子


2012-01-22

NBC講座 1月23日はスシローを取り上げます

テーマ:活動報告

次回1月23日の「成功確率を高める上級ケーススタディ研究部会」は「スシロー」を取り上げます。

1回では余りある内容ですので、恐らく2回連続の講義となるかと予想しています。




【内容】

  題名:「ケーススタディ:あきんどスシロー ~回転寿司業界におけるマーケティングを学ぶ~」


   内容:

    <視聴>「あきんどスシロー」のニュース映像

    <講義>マーケティング分析ツールの基礎(セグメンテーション、4P’s等)

    <討議>回転寿司はなぜ躍進したのか?

    <講義>回転寿司業界の進化の歴史

    <討議>回転寿司業界における各社の戦略的差異は何か?


※議論の成り行きにより、内容は多少変化しますのでご了承ください。


※会員外の方も「お試し聴講」として無料でお申し込みができます。



【開催日時】 2012年01月23日(月) 18:30~20:30


【開催場所】

関東ニュービジネス協議会会議室

〒107-0052 東京都港区赤坂1-6-8 井上赤坂ビル3階


TEL:03-3584-6080(担当:今中)

FAX:03-3584-6081

2012-01-20

スマートTVのイノベーションを極大化せよ!

テーマ:時事評論

 ステーブ・ジョブズが存命中に、「iPod」、「iPhone」、「iPad」に続いて最後まで世に送り出そうとしていた商品が「iTV」であったと言われています。「iTV」はアップル社の個別商品名(正確にはセットトップボックスの開発名)なので、一般的には「スマートTV」の名称を使ことが最近定着してきているようです。


 先週ラスベガスで開催されていたInternational CES(Consumer Electronics Show、国際家電見本市)では、本命のアップル社「iTV」の出展こそなかったものの、まさに「スマートTV元年」を印象付ける内容であったと報道されています(これも正確には、昨年のCESでもスマートTVの出展はそこそこ盛り上がったようですが・・・。)。少し前の記事になりますが、1月11日付け日本経済新聞第3面(首都圏版)には、「スマートTV離陸」と題して、各社が競ってスマートTVを出展していた模様が報告されています。ただ、少なくともこの記事を読む限りにおいては、現在出展されているスマートTV(というよりむしろスマートTVを利用したサービス)は、本来持っている価値をまだ充分に発揮できていないという印象を強く持ちました。


 1月11日の記事ではスマートTVについて、「インターネットに接続して映像や音楽、ゲームをダウンロードできる」テレビ、と説明されています。ネットで「スマートTV」の定義をあれこれ検索してみても同様の定義が大半でした。しかし、「インターネット+TV=スマートTV」というさも分かったような捉え方では、このメディアがもたらす可能性を大きくミスリードしてしまうのではないか?このメディアが巻き起こすイノベーションを過小評価してしまうのではないか?と思います。そんな定義で済むなら、極論すればTVの横にPCかiPadを置いておいたって生み出す価値は同じじゃないか、なんて、意地悪なことを言ってみたくなります。


私が想定するスマートTVのイノベーションとは、「インターネット×TV=スマートTV」というイメージで表現されるような、インターネットとTVの融合によって提供される新たなサービスなのであって、決してビデオオンデマンドやゲームのダウンロードといった縦割り単機能の加算では実現し得ない価値創造です。


もっと具体的な話をしましょう。今から10年ほど前、野村證券傘下のベンチャー・キャピタルで私が働いていたときに、あるベンチャー企業(VB)への投資を検討した時期がありました。10年前というと未だ地上波デジタル放送が開始される前だったと思います。そのVBは、地上波アナログ放送の電波の隙間に様々な情報を入れ込み、この帯域に双方向の通信機能を持たせることによって従来にないサービスを企画していました。具体的には、例えばドラマの番組画面の隅に、ドラマの進行に応じて様々なアイコンが飛んできて、視聴者がそのアイコンをクリックすることによって様々なサービスが利用できます。あるアイコンをクリックすると、ドラマで女優が着ていたファッションの詳細情報と購入画面がポップアップします。また、あるアイコンをクリックすると、ドラマの撮影場所やその周囲の観光情報、ツアーへの申し込み画面がポップアップします。中には、競馬放送を見ながら馬券が買える、というアイディアまでありました。


このように、「放送」だけでも「通信」だけでも実現し得ない世界、まさに両者が融合する「インターネット×TV」で表象される世界にこそ、スマートTVの真のイノベーションがあるような気がします。投資検討当時はデジタル放送が未実現でしたが、アナログ放送が終了した今こそ、まさにこうした新たな価値創造へと本格的に乗り出せる条件が揃ったと認識すべきではないでしょうか。


視聴者がテレビを見る時間が減ったということがよく言われます。しかし、テレビはまだまだ社会的な影響力が大きいメディアであることに変わりありません。スマートTVをプラットホームとして、マーケティングやECに新たな機会が提供されれば、従来の高額広告スポンサーとしては埒外(らちがい)だったような中小企業にも大きな参入機会が提供されます。広告収入の激減に悩む放送局は、これらの新スポンサーを取り込んで、もともと裾野が広い番組製作業界に向けて有効需要を創出できますし、中小企業にはEC等を通じた事業拡大が期待できます。おまけに視聴者にとっては、全ての番組がTVショッピングと表裏一体形式になるので、エンタメ性の向上と消費の誘発が同時に達成できます。カード会社が受ける恩恵も大きいでしょう。こうして、Win-Win-Win-Winのビジネス・モデルが構築できる可能性が開けてくるわけです。私は、スマートTVを核とした裾野産業への波及効果を一種の経済成長戦略と位置づけて、政府が全面的に政策支援するところまでやるべきと考えています。


昨日もあるパーティーで衆参両議員の方々と雑談を交わしましたが、現在の経済成長政策は余りにも線が細いと言わざるを得ません。もっと民間企業の知恵と技術を活用し、規制緩和も積極的に進めながら、オール日本の起死回生策を策定すべきであると考えます。

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