サン・ジャックへの道 (2007/4/6 シネスイッチ銀座)


「皆と一緒に行きたい」


(原題:Saint Jacques...La Mecque)「夜ピク 」お遍路さんバージョン!!!


不仲どころかとっくみ合いのケンカをしたり、聖地への巡礼なのにお酒飲んだりと困った3兄弟、ワケありの女性、卒業旅行の女学生二人、彼女を追いかけてきた同級生の男の子と騙されて旅費を出させられた子、この信仰心が低空飛行の面々を引率するガイドの9人がフランスのル・ピュイからスペインの聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラまで1500kmを歩きとおす。


田園風景とそれぞれの「悩み」がファンタジックな映像で綴られており、甘酸っぱい「夜ピク 」が大人ともなるとほろ苦いというか、カカオ90%というかんじです。


日常と離れ、ひたすら歩く中で自分自身に問いかけたり、見つめなおしたり、出会いがあったり。いいオトナの騒動に笑って、同じような悩みを知って、いつか自分も一緒に歩いているような気分になってきます。


こんな時間があってもいいな~。「サイドウェイ 」や「リトル・ミス・サンシャイン 」が好きな方にオススメです。


http://www.saintjacques.jp/  サン・ジャックへの道  (2007年3月10日公開)
解説: キリスト教の聖地サンティアゴへの巡礼の道のりを、ひょんなことからともに旅するはめになった男女9人の心の交流を描くヒューマンドラマ。それぞれに問題を抱えた登場人物たちが、一緒に歩くことで自身を見つめ再生してゆく姿を、『女はみんな生きている』のコリーヌ・セロー監督がユーモラスに描く。出演は『アメリ』のアルチュス・ドゥ・パンゲルン、『ダニエラという女』のジャン=ピエール・ダルッサンら実力派が結集。世界遺産の巡礼路の美しい景色に心癒される。
ストーリー:母親の遺産を相続するため、険悪な仲の3兄弟ピエール(アルチュス・ドゥ・パンゲルン)、クララ(ミュリエル・ロバン)、クロード(ジャン=ピエール・ダルッサン)は、聖地サンティアゴまでの巡礼路を一緒に歩くはめになる。アラブ系少年やワケありの女性など9人からなる一行は、さまざまな思いを胸に長い旅に出る……。 (シネマトゥデイ)
製作年度 2005年
製作国・地域 フランス
上映時間 108分
監督 コリーヌ・セロー
製作総指揮 ジャック・アンスタン
脚本 コリーヌ・セロー
音楽 ユーグ・ル・バール
出演 ミュリエル・ロバン 、アルチュス・ドゥ・パンゲルン 、ジャン=ピエール・ダルッサン 、パスカル・レジティマス 、マリー・ブネル


■あらすじ(反転して)
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母が亡くなり、弁護士から「兄弟で聖地サンティアゴまでの巡礼すること」が遺産相続の条件であると聞く。社長のピエール(アルチュス・ド・パンゲルン)は拒否するが、共働きで家族の多いクララ(ミュリエル・ロバン)と一文無しのクロード(ジャン=ピエール・ダルッサン)に押し切られ巡礼の旅に出ることになる。


出発日、ガイドのギイの元には重装備のピエール、クララ、身一つのクロードの3兄弟、エルザと伯父からの卒業旅行のプレゼントされたカミーユ、カミーユに告白しようと追ってきたサイッドと従兄弟のラムジィ、巡礼リピーターのマチルド(マリー・ビュネル)が集まった。


慣れない山歩きにすぐに休憩したり、勝手なことを言ったりケンカしたりと散々な状況。
2日目、荷物の重さに耐えかねたエルザはドライヤーや化粧品を途中で捨ててしまう。それを見たクロードも使わない荷物を捨ててしまった。だが慣れない山歩きにもうたくさん!と帰ろうとするピエールにガイドのギイはついにキレてしまい、子供は病気、妻には不倫疑惑と家族のために必死で働いているのにとぶちまけてしまう。


仕事と妻のアルコール依存症に悩み自身も薬に依存しているピエール、教職と家庭の両立に疲れ果てているクララ、アル中で妻子に見捨てられているクロード。聖地サンティアゴに行けば失読症が治ると信じているラムジィ、過保護な母に縛られているエルザ、ガンとの闘っているマチルド、歩く中でそれぞれの悩みが浮かんでくる。


クララが教師と聞いたサイッドはラムジィに文字を教えるように頼むが、クララは断った。がカミーユが教えている様子をみ、余計に混乱すると考えて単語から教えていき、教える楽しさを取り戻していった。


スペイン側の入り口で、遺産相続の条件はここまでで、亡き母は彼ら3兄弟が生家を訪ねることを望んでいたのだという。他のメンバーにお別れを言うが、ピエールは今までのことを思い出し、皆と一緒に旅を続けると言った。クララとクロードも彼らの後を追いかけ、旅を続けた。ラムジィは徐々に文字が読めるようになっており、女手ひとつで育ててくれた母を助けられると喜んでいたが、途中、サイッドはラムジィの母が亡くなったことを知り彼に告げられずにいた。そして薬を飲まなくても大丈夫なピエールに対して、酒がやめられないクロードに兄弟はお互いのコンプレックスをぶつけあった。歩くうちに余分なものを削ぎ落とし、一緒に過ごすうちにすっかり家族同然となった面々。サンティアゴに到着し、サイッドは母のことをラムジィに告げた。


エンディング。
ギイとマチルド、ピエールは妻を伴って山歩きをし、サイッドとカミーユは付き合うようになった。そしてクララはラムジィを連れて家に戻った。
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