フレンチパラドックスというと、あれだけこってりしたものをたくさん食べているくせに心臓疾患などが少ないという話を思い浮かべる人が多いと思います。赤ワインは健康長寿のもとなのかもしれません。
フランス人は議論好きの天邪鬼ですから、フランスの文化文明の中にはいたるところにフレンチパラドックスが存在しそうです。
先日は消費者団体のUFC-Que Choisir が原発廃棄ではなくて、フランスの電力会社EDFが原発を使わないことによって電力市場を操作して値段を釣り上げているからEDFはもっと原発を使って消費者のことを考えるべきだという意見を出していました。
電力会社のEDFのそういった事実を否定することなく、「私たちは消費者の皆様の需要をオプティマルに満足させるためにしているだけです」と答えているんです。
電力供給のためには、電力生産費が安い順に使われてゆくべきであるというのが消費者団体の言い分です。
すると、まずエオリヤン、次に原子力、そしてガス発電、火力発電・・・の順になるようなのですが、この原子力のところで問題が起きているんですね。
フランスは電力の自由化がなされていますから、消費者は自分で電力会社をえらべますが、EDFが電力市場で支配的なのは否定できない事実ですから、市場の値段を操作することで衆痛している電力の値段を操作するということも可能になってくるんですね。
この辺のことを見ていると、民営化や市場の自由化が本当に消費者のためになるかということは、やってみてからよくよくその後の現象の分析をしませんと、役に立つ結論を出せませんね。
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