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2015-07-31 10:49:25

『沈まぬ太陽』(全5巻)

テーマ:
 『沈まぬ太陽』(山崎豊子)

―あらすじ―
 日本を代表する企業・国民航空に勤める恩地は、労働組合の長として会社と闘った結果、謀られて中近東やアフリカをたらい回しにされる。約10年振りに本社へと帰ってきた恩地だったが、航空史上最大のジャンボ機墜落事故が起きてしまう――恩地は遺族係として現地に赴くことに。



 山崎文学としては『暖簾』や『ムッシュ・クラタ』といった短編も読んでいましたが、長編となると2013年6月に読んだ『華麗なる一族』以来の、約2年ぶりとなりました。山崎文学の長編は面白いのですが、その分読むためのエネルギーが必要なので、やや敬遠していたのも確かです。

 結論から言うと、非常に面白かった!

 久しぶりに、読んだ達成感を感じることが出来た作品です。最初は「全5巻で、しかも最初の2巻はアフリカ編?本題までが長すぎないか?」と思っていましたが、最初の1巻からして面白く読めました。むしろ3巻以降の方が、本題に入って人間関係が複雑になるため、準備期間として、良い取っ掛かりとして読めます。また、3巻からは飛行機墜落事故とその処理が主な舞台になりますが、それはあくまで背景に過ぎず、恩地の生き方や組織(国会や政府を含む)のあり方がテーマとなっています。迎合するのか、妥協するのか、信念を貫くのか。そしてラストシーンをハッピーエンドと取るかバッドエンドと取るか。読み手の年齢や立場で、恩地や他の人々への共感も変わっていくのでしょう。

 大学生までに読んでいたとしても、全く理解できなかっただろうと思う作品。大人向け。

沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)/新潮社

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2015-07-28 17:09:24

『永遠の0』

テーマ:
 『永遠の0』(百田尚樹)

―あらすじ―
 第二次世界大戦当時の日本。家族の元に帰ることを第一とし、零戦に乗りながらも「生還すること」を信条とした宮部。が、そう言い続けた男は、特攻隊に志願して命を落とした。この矛盾は何故か。佐伯健太郎は姉から死んだ祖父の経歴を調べようという誘いを受け、当時を知る人々に会いに行くこととなった。



 昨年末に買ったものの、分厚さから敬遠して全く読んでいなかったのですが、意を決して読むことにしました。

 実際に読み始めると、第二次世界大戦に詳しくない私でもスラスラと読むことが出来、3日ほどで読み終えました。戦争時の悲惨な内容ではあるものの、「祖父が特攻隊に志願したのか理由」というミステリー要素を上手く絡め、最後まで読者を引っ張って"読ませる"構成となっています。ただ、主人公の思想はあまりに現代的すぎないか…とも思ってしまいました。が、『ビルマの竪琴』(竹山道雄)や『大地の子』(山崎豊子)の主人公はどうなのか、と問われると答えに窮します。

 ベストセラーになり、戦争を扱っていることもあって賛否両論ある本書ですが、個人的には肯定的です。絶賛するほどではないですが、誰にでも読みやすく、第二次世界大戦の一端を感じることが出来て、感想も述べやすい作品でしょう。本書を手掛かりにして、他の作品にも興味を持ってくれる人がいれば幸いです。と書いておきながら、私は全く感動できず…戦争の凄惨さや祖父の最期などもありましたが、特に涙が出るようなことはありませんでした。

永遠の0 (講談社文庫)/講談社

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2015-07-25 10:58:34

『砂の女』

テーマ:
 『砂の女』(安部公房)

―あらすじ―
 ある地方の砂丘へと昆虫採集に出かけた仁木順平。夜遅くなったため、村に泊めてもらうことになったが、それは恐るべき策略であった。砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められた仁木は、あらゆる方法で脱出を図ろうとする。一方で、仁木を引きとめようとする女と村人らによる奇妙な交流が始まる。



 読んだのはもう10年以上前でしょうか。大まかなストーリーは覚えていましたが、細かいところはほとんど記憶になく。

 外の世界(現代社会)に戻りたいと願いつつも、内の世界(砂に囲まれた村)に順応し始めた仁木。外を望みつつも、外が完全に素晴らしい場所でないことにも気付き、内にも喜びがあることに気付き始めた仁木。人間の持つ順応性と保守性が見事に書き表されています。幸福とは何か。

砂の女 (新潮文庫)/新潮社

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2015-07-22 22:58:23

『今宵も大人はバーで癒される』

テーマ:新書
 『今宵も大人はバーで癒される』(花崎一夫)

―あらすじ―
 バーやカクテルを楽しむための1冊。



 『バーのある人生』(枝川公一)を読んだあとに読むと、ほとんど内容が被っているので特に感想を書く事がなく…発行年数も『バーのある人生』の方が約7年も早いので、どこかしら目新しさを出さないことには何とも。人気カクテル10個の作り方と写真がカラーで載っているのは特徴。

 今宵も大人はバーで癒される 角川SSC新書/角川マガジンズ(角川グループパブリッシング)

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2015-07-19 01:50:39

『ひとり飲み酒 肴かな』

テーマ:
 『ひとり飲み酒 肴かな』(久住昌之)

―あらすじ―
 『孤独のグルメ』、『食の軍師』等の漫画の原作者が贈る、一人飲みのあれこれ。



 気取らない面白さがたまらないエッセイ集です。第Ⅰ部では「シウマイ弁当と缶ビール」「ピザとコークハイ」のような、お酒と食事の組み合わせが紹介され、第Ⅱ部では実際に著者が居酒屋で出会った人々の観察エッセイ、そして第Ⅲ部では「シメの一品」が紹介されています。さらに酔っ払いオヤジのちょっとした漫画付きという、お酒好きには読み応えのある内容です。

 ちなみに、シウマイ弁当の話の一部は『孤独のグルメ』で、また、神谷バーで出会った人々の話は『荒野のグルメ』で使われていました。

ひとり飲み飯 肴かな (NICHIBUN BUNKO)/日本文芸社

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2015-07-16 06:55:37

『今はもうない』

テーマ:
 『今はもうない』(森博嗣)

―あらすじ―
 避暑地の別荘で殺された美人姉妹。彼女らは映写室と鑑賞室、それぞれの部屋で発見されるが、どちらも密室であった。嵐によって陸の孤島と化した別荘で起きた殺人事件。果たして犯人は。



 その叙述トリックに「騙された!」とのレビューも多い本作品ですが、私も騙されました。シリーズが長くなってきたからこそ使える手法であり、実に上手く読者を騙してくれました。そしてまた、『今はもうない』というタイトルが表している、この消失感。内容と一致した、見事なタイトルだと思います。

今はもうない (講談社文庫)/講談社

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2015-07-13 07:21:13

『桜井政博のゲームを遊んで思うこと2』

テーマ:
 『桜井政博のゲームを遊んで思うこと2』(桜井政博)

―あらすじ―
 『星のカービィ』や『大乱闘!スマッシュブラザーズ』を作っている桜井政博さんによる、週刊ファミ通で連載中のコラム集。後日談や質問などが加筆されている。



 2012年に前巻が出て以来の、待望の新刊となりました。前巻に引き続き、今回もテーマ別に2冊で同時発売となりました(『桜井政博のゲームを作って思うこと2』、『桜井政博のゲームを遊んで思うこと2』)。本書では、タイトルにあるように、遊び手としての視点で書かれたコラムが収録されています。

 「評価」に関する話が多いように感じました。「食べログ」のレビュー問題や、ゲームの新作と前作の比較、ゲーム大賞の選定理由など、「評価」の難しさを考えさせてくれるテーマが多かったように思います。コラムの中では、「自分の評価を信じることが大切」といった内容が書かれており、私自身もついつい本や料理店を選ぶときに他人の評価をアテにすることが多いため、耳が痛く感じました。

桜井政博のゲームを遊んで思うこと2 (ファミ通BOOKS)/KADOKAWA/エンターブレイン

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2015-07-10 09:54:21

『桜井政博のゲームを作って思うこと2』

テーマ:
 『桜井政博のゲームを作って思うこと2』(桜井政博)

―あらすじ―
 『星のカービィ』や『大乱闘!スマッシュブラザーズ』を作っている桜井政博さんによる、週刊ファミ通で連載中のコラム集。後日談や質問などが加筆されている。



 2012年に前巻が出て以来の、待望の新刊となりました。前巻に引き続き、今回もテーマ別に2冊で同時発売となりました(『桜井政博のゲームを作って思うこと2』、『桜井政博のゲームを遊んで思うこと2』)。本書では、タイトルにあるように、作り手としての視点で書かれたコラムが収録されています。

 連載当時の状況から、『新・光神話 パルテナの鏡』や『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』についての話が多くなっています。ゲーム内に登場するシステムの裏話や参戦キャラクター案が細かく書かれており、読み応えのある1冊です。『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』に関しては企画書やムービープロットがカラーで掲載されており、これだけでも非常に楽しめました。

桜井政博のゲームを作って思うこと2 (ファミ通BOOKS)/KADOKAWA/エンターブレイン

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2015-07-07 09:28:10

『超戦士ガンダム野郎(ハイパーせんしガンダムボーイ)』 6巻

テーマ:漫画
 『超戦士ガンダム野郎(ハイパーせんしガンダムボーイ)』(原案・監修:大河原邦男/原作:クラフト団/漫画:やまと虹一) 6巻

―あらすじ―
 究極のガンダム・ハイパーガンダムをつくるべく設立された「ガンダム研究会(G研)」。SDガンダムが大好きな天知大河は、G研設立の話を知り入学テストを受けることに。何とか合格し、G研の一員となった大河。果たしてハイパーガンダムを創造することができるのか。



 ついに最終巻が発売されました。新装版全6巻、2015年1月から毎月1冊ずつ発売されていたこの『超戦士ガンダム野郎』もついに完結となりました。

 2014年4月、著者の個人サイトで「あの作品に関するプロジェクトが水面下で始動中…」と発表されたときの興奮を今も思い出します。「『プラモ狂四郎』は文庫が発売されているし、まさか『超戦士ガンダム野郎』も文庫化か…いやいや、そうと決まったわけではないし…いや、まさかもあり得るか…」と一喜一憂したあの時。

 そして新装版の正式な発表があった2014年5月。第1巻が2015年1月発売とアナウンスされ、「やはり『超戦士ガンダム野郎』だったのか!しかも文庫でなくて新装版!だが、発売までまだ半年以上もあるのか…早く出してくれ!」と一喜一憂したあの時。

 第1巻が発売された2015年1月23日から早半年。この半年は、毎月の発売日を楽しみにして生きてきたと言っても過言ではありません。ただ、最終巻が発売される6月については複雑な気持ちもありました。最終巻までしっかり見届けたい気持ちと、作品に終わってほしくない気持ち。そんな私の思いとは否応なしに発売日である23日はやってきてしまいました。が、やはり最終巻を読んで感じたのは、「復刊してくれてありがとう」という思いでした。

新装版 超戦士 ガンダム野郎(6)<完> (KCデラックス コミッククリエイト)/講談社

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 本作の発売とともに、アニメ『ガンダムビルドファイターズ』とその続編『ガンダムビルドファイターズトライ』をレンタルし、さらに約20年振りのガンプラ作成が始まりました。元々はSDタイプのBB戦士をよく作っていましたが、リアルタイプも作るようになりました。

 レッドウォーリアのリアルタイプガンプラが発売されていると知った時は「作りたい!」と感じましたが、実はまだ作っておりません。勿体無くて作れないのです。8月にはBB戦士でもレッドウォーリアが発売されると知り、歓喜と感謝の念に絶えません。

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2015-07-04 10:48:38

『かもめのジョナサン 完成版』

テーマ:
 『かもめのジョナサン 完成版』(リチャード・バック 訳/五木寛之)

―あらすじ―
 ジョナサンにとって、大切なことは食べることではない。飛ぶことだ――40年の時を経て、第4章を追加した完成版。



 飛ぶことにこだわり、仲間たちからは奇異の目で見られてしまうジョナサン。しかしそれでも、ただ「飛ぶこと」を追求するジョナサンの姿には感動を覚えます。他人と違ったっていい、自分の信ずる道を行けばいい、そんなメッセージに溢れた作品です。後半は精神世界の話が語られ、やや難しい内容ではありますが、じっくりと何度も読み返すことで理解していきたい作品です。途中にはかもめの写真が挟まれていますが、これがまたいい味を出しています。

 上記は第3章までの同作品を読んだ時の感想です。今回追加された第4章では、ジョナサンが神格化・偶像化され、ジョナサンの教えが形骸化されてしまいます(飛ぼうとするかもめがいなくなる)。インターネットの書評では「宗教のようだ」との感想が多いですが、やはり私も宗教の作られ方をなぞっているように感じました。

 が、宗教として崇めるだけの状況を良しとせず、自ら羽ばたいていこうとするかもめ達も登場し、新たなジョナサンの誕生を予期させてくれる内容となっていました。

 と書くとハッピーエンドですが、ジョナサンの宗教化を考えると、やはり彼らもいつしか神格化・形骸化されてしまうのか…などとも考えてしまったり。人間の社会の一端を表しているようにも感じてしまいました。深読みしすぎですね。

かもめのジョナサン: 【完成版】 (新潮文庫)/新潮社

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