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2009-08-31 22:42:29

『あさきゆめみし』 宇治十帖(第2部)

テーマ:漫画
 『あさきゆめみし』(大和和紀) 6、7巻(文庫版)

―あらすじ―
 文庫版6、7巻では、源氏物語の第2部・「宇治十帖」が語られる。光源氏も世を去り、主役は薫の君、匂の宮の2人となる。彼ら2人と、宇治に住む3人の姉妹の恋愛物語。


 宇治十帖(第2部)にあたる部分です。個人的には、絶世の美男で完璧すぎる光源氏が活躍する第1部よりも、第2部の5人の恋愛劇の方が人間くさくて好きですね。女を取っ替え引っ替えする匂の宮は酷い奴ですが。

 宇治にある源氏物語ミュージアムは宇治十帖をメインに扱っており、宇治十帖をテーマにした実写ムービーが見られます。が、20分という短さもあり、性急で分かりにくいのも事実です。また、世界観(役者さんの演技や演出)も仰々しいので、ちょっと入り込みにくい感も否めません。要所要所で字幕によるあらすじ等を入れてくれると、少しは分かりやすくなりそうなものですが。服装やセットもしっかりしているだけに、そういう意味ではやや勿体無い映像です。

あさきゆめみし 美麗ケース入り 全7巻文庫セット/講談社

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2009-08-30 22:29:57

『ぼっけえ、きょうてえ』

テーマ:再読
 『ぼっけえ、きょうてえ』(岩井志麻子)

―あらすじ―
 岡山のある遊郭で、醜い女郎が客に話し始めた身の上話。生まれたときから間引きの手伝いをしていたという彼女。そして、彼女にはさらに恐るべき秘密が隠されていた…岡山地方の方言で「とても、怖い」という意の表題作の他、3篇を収録。


 読み手を引き込むストーリー、退廃的で陰鬱な雰囲気、そして最後に明かされる恐怖の真実など、珠玉の作品ばかりです。共通するのは人間の恐ろしさですが、中でも「密告函」は特に人間の醜さについて描かれていました。コレラが流行している田舎を舞台に、色欲と嫉妬が渦巻いています。また、「依って件の如し」で明らかとなる件(くだん)の正体は見事の一言でした。

 しかしやはり一番怖いのは表紙ですね。

ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)/角川書店

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2009-08-23 22:56:29

『高野聖』

テーマ:
 『高野聖』(泉鏡花)

―あらすじ―
 飛騨から信濃へと峠道をたどる旅の僧。やがて日が暮れ、山中の一軒家に泊めてもらうことに。そこには美しげなる女と、その亭主が住んでいた。果たしてその夜、怪しげな気配が訪れるが…表題作の他、5篇を収録。


 「高野聖」、「眉かくしの霊」ともに、妖艶かつ甘美な世界が繰り広げられます。その文体も相まって、一度読んだだけではなかなか理解しがたい内容ですが、読むたびに味が出てきます。蛇が出てくるところなどは、どきりとさせられる描写でした。

高野聖 (集英社文庫)/集英社

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2009-08-22 23:21:06

『不思議の国のアリス』(新潮文庫)

テーマ:
 『不思議の国のアリス』(ルイス・キャロル/矢川澄子  訳)

―あらすじ―
 ピクニックの途中、チョッキを着た白ウサギを見つけたアリス。ウサギを追いかけて大きな穴に跳び込んだアリスは、不思議で理不尽な世界へとたどり着く。体の大きさが変化したり、終わらないお茶会に参加したり、トランプの女王様に出会ったり。


 楽しい空想の世界でした。しかし一貫したストーリーがなく、まるで夢の話を読まされているような、何とも掴みがたい内容でした。寓話として楽しめるか、一貫性の無さに戸惑うか。人によって評価が分かれそうな作品です(私は後者)。終わらないお茶会のくだりは面白かったですが。

不思議の国のアリス (新潮文庫)/新潮社

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2009-08-21 22:58:32

『しろばんば』

テーマ:
 『しろばんば』(井上靖)

―あらすじ―
 5歳のころから、おぬい婆さんと一緒に土蔵で暮らしていた洪作。田舎の大自然の中で、洪作はおぬい婆さんからの愛情を受け、少年期を過ごしていく。


 一貫したストーリーがあるわけではないですが、田舎の村で起こる日常を丁寧に描いています。しかしながら、不思議とそれがつまらないわけでなく、ついつい洪作たちの世界に引き込まれてしまいました。中学生、高校生あたりで読みたかったですね。

 しかし個人的には、おぬい婆さんがあまり好きになれませんでした。独占欲が過ぎる。

しろばんば (新潮文庫)/新潮社

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2009-08-18 22:52:18

『時計じかけのオレンジ』(ハヤカワepi文庫)

テーマ:
 『時計じかけのオレンジ』(アントニイ・バージェス/乾信一郎 訳)

―あらすじ―
 不良グループのリーダーであるアレックスは、自由気ままに仲間たちと浮浪者狩りや強姦を行っていた。しかしあるとき仲間の裏切りにあい逮捕され、政府の治療プログラムに参加することとなる。結果、暴力や性行為に対し嫌悪感を抱くようになった彼は、治療は成功したとして出所するのだが…映画では削除された第21章(最終章)を含む「完全版」。


 セックス&バイオレンスを描いた名作映画の原作です。私はこの原作小説よりも先に映画を見ましたが、原作を読むと映画の素晴らしさが改めて窺えました。原作の味を行かした、見事な映画だったと思います。

 ラストに関しては、個人的には映画版の方が好みでした。小説にある第21章(最終章)も悪くはありませんが、アレックスが大人になってしまった(落ち着いてしまった)感があり、セックス&バイオレンスといったテーマからは外れてしまったようで残念な気がします。このあたりは読み手の好みによって感想も変わるかと思います。

 映画の感想についてはこちら

時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1)/早川書房

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2009-08-17 20:15:01

藤城清治 光と影の世界展

テーマ:観光
 大学の友達と、15日に京都に行ってきました。宇治の平等院鳳凰堂と源氏物語ミュージアムを観光した後、個人的に行きたかった、「藤城清治 光と影の世界展」(京都文化博物館)へ。

 藤城清治氏は、影絵作家の第一人者です。私が初めて作品に触れたのは、祖母の家にあった『お母さんが読んで聞かせるお話A』『お母さんが読んで聞かせるお話B』という絵本でした。小学校低学年の頃は、絵が怖くて苦手だったのですが、小学校高学年の頃から好きになり、祖母の家に行くたびに読んでいました。絵本は白黒印刷だったため、今回の展示会で多くのカラー作品を知り、非常に感動しました(知っている作品の方が少なかったです)。中でも原爆ドームを描いた作品は、えもいわれぬ一枚です。約240点もの作品があり、見応えのある素晴らしい展示会でした。
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2009-08-14 18:11:28

『帝都たこ焼き娘。 大正野球娘。3』

テーマ:
 『帝都たこ焼き娘。 大正野球娘。3』(神楽坂淳)

―あらすじ―
 大正十四年、秋。小梅が街中で出会った少女は、乃枝の従姉妹であり大阪に住む紅葉であった。さらにひょんなことから、屋台対決をすることになってしまう。自信満々な紅葉の態度に、勝負への闘志を燃やす桜花会の面々。東京vs大阪の屋台対決が幕を開ける!――「屋台って、どのようなものかしら」。


 今回は野球が全く出てきません。と言うよりも、てっきり前巻で完結したものとばかり思っていたので、まさか続巻が出るとは思いませんでした。まあ内容は、人物関係に焦点を当てた番外編といったところです。前2巻で語られたキャラクターを上手く使っており、ライトノベル然とした感が強く出ています。2巻で終わらせるにはもったいなかったので、個人的には嬉しい限りです。

 ちなみに前巻を読んだときはどんな感想を書いたのか、ブログを読み返してみたところ、

 キャラクターが生かしきれずに終わった部分も感じられたので、野球と関係の無い外伝などあれば、そちらも読んでみたいと思わせてくれる作品です。(2008年9月23日)

 とありました。まさに願ったり叶ったりです。

大正野球娘。―帝都たこ焼き娘。 (トクマ・ノベルズEdge)/徳間書店

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2009-08-13 11:54:28

『真理先生』

テーマ:
 『真理先生』(武者小路実篤)

―あらすじ―
 常に真理を追求する善人であることから、真理先生と呼ばれる人物がいた。そんな真理先生の元には、主人公を始め、多くの人々が慕い集まってくる。少し変わった人物も登場するが、この小説は、善人ばかりが登場する小説である。


 著者の作品と言えば『友情』が有名ですが、この『真理先生』も『友情』に勝るとも劣らない、素晴らしい作品でした。どの登場人物も前向きで、手本としたくなるような人物ばかりです。読んでいく内に、知らず知らず、自分自身(読み手)の襟を正してくれる小説でした。現実世界では登場人物が善人ばかりとは限りませんが、一人一人が考え方を少しずつ直すことで、こういった世の中を実現していきたいものです。

真理先生 (新潮文庫)/新潮社

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2009-08-12 18:26:07

『生れ出づる悩み』(集英社文庫)

テーマ:
 『生れ出づる悩み』(有島武郎)

―あらすじ―
 「私」とであった青年・木本は、画家になりたいという夢を抱きながらも、家族を支えるために漁師として働く毎日を過ごしていた。夢を追うか、現実を生きていくか。青年の苦悩と、「私」からのメッセージを描く。


 北海道の厳しい大自然をしっかりと描くことで、夢と現実への悩みがより一層深いものとして訴えてきます。そして、そんな現実の生活を営みながらも、絵を描くことを止められない青年の姿がありました。そんな彼への、「私」からのメッセージ。それは、生き方に悩む青年(=読者)への応援メッセージともとれる内容の小説でした。

生れ出づる悩み (集英社文庫)/集英社

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