あべこう一(阿部浩一)のBlog

Singer songwriter/Radio personality。脱原発/平和。ゲイです。山口市出身。東京を中心に活動。

【お知らせ】


現在、資格試験の勉強等々のため、音楽(ライブ)活動を休止しています。例外は発生するかもしれませんが、年内の出演のご依頼につきましては、基本的に辞退させていただいております。来年は再開したいと考えていますが、まだ未定です。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。(2016/4/4)


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「東京ラブレター」終了のお知らせと所感


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 少し前の記事からですが、沖縄の辺野古新基地建設反対の抗議行動について、座り込みの参加者は県外から日当をもらってやってきた人ばかりだとする情報が出回っているという趣旨の話がありました。

 

『辺野古抗議は「プロ市民」? 沖縄の基地ウソ/ホント』(琉球新報2016.5.17)

 

 この類の悪意ある市民運動への揶揄や中傷は今に始まったことではありません。脱原発デモであろうとイラク攻撃反対行動だろうが、参加者に対してネット上で、路上で、必ず「おまえらお金もらって来ているだけなのだろう?」などという輩はいました。

 

 参加すればお金がもらえるというなら、そのお金の出所はどこだというのでしょうか。そういうことを言いたがる人たちが好きな特定の国からお金が出ているという言い分は、もう相手にするのもバカバカしい話です。労働組合もやり玉に挙がりますが、組織率がどんどん低下しているご時世にそんな気前のいい労組があれば逆に尊敬します。

 

 労組も含めて、志しや思いを同じくする組織やネットワークがその方針の下、行動のために限られた中から必要なお金を融通し合うことに対してまで、揚げ足取りのようなことを言うなら、それはこうした取り組みに対する根本的なとらえ方が間違っています。

 

 私はお金のことがネックになって尊い活動が継続できなくなったり衰退したりするくらいなら、日当でも何でも出せばいいとさえ思います(そんなお金は現在どこにもないでしょうが)。こうした揶揄や揚げ足取りの精神構造は先日の「貧困女子高生バッシング」に似ています。貧困というなら飢餓状態でなければならない、1000円のランチを食べて好きなコンサートを観に行っていて何が貧困か。市民運動やNPO活動は善意に基づくものなのだから無償ボランティアでなければおかしいなどというような……。

 

 根底にあるのは勘違い。現代社会に暮らす以上、誰もがこの社会の仕組みや経済と全く無関係ということはできません。市民運動もNPO・NGOだって“武士は食わねど高楊枝”というわけにはいかないのです。悪意ある人は“尊い行動”がお金で汚されている、所詮は思いよりもお金がもらえるから動いているのだという構図を望んでいるのでしょうが、そもそもお金自体が汚れているのではなく、それを扱う人間の心の問題です。

 

 限られた時間でその行動にガッツリ参加して役に立っている人ほど、別に食べていくための経済活動ができないのだから、むしろ物心両面でそういう人を支援するという発想はあってしかるべきだと思います。揶揄や揚げ足取りを受ける側も、事実に反することには毅然とした態度で臨むのはいいのですが、“武士は食わねど高楊枝”でいいとは決して思うべきではありません。

 

【参考】
「貧困女子高生」バッシングの無知と恥〜「ニッポンの貧困」の真実

 

 

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いつの頃からか、事件や事故について読んだり調べたりすることが好きです。「事件史探求」のようなウェブサイトや各県警のサイトにある行方不明者や身元不明遺体に関するページなどを見ていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。また事件事故とは関係なくても、企業の倒産情報などをみていろいろと思いをめぐらせることも私の密かな楽しみの一つです。

 

事件史の中には未解決事件というものがあります。未解決といってもまったく容疑者・犯人の検挙に結びつかないまま公訴時効を迎えてしまったもの、検挙されたものの犯人の可能性があるとされた者が、無実を訴え続けて冤罪の可能性が拭い去れない事件などさまざまです。

 

前者には社長を誘拐したり店頭の商品に青酸カリを混入させたりするなどして食品メーカーを脅迫した「グリコ・森永事件」や新聞社が襲撃されて記者二人が殺傷された事件を始めとする一連の「赤報隊事件」など。後者には犯人とされた人物が亡くなるまで獄中で無実を訴え続けた「帝銀事件」「名張毒ぶどう酒事件」などが有名です。

 

これら多くの未解決事件の中には、本当に解決をめざしながらかなわなかったものの他、諸事情からあえて未解決のままにされているものがきっと少なくないのだろうと推測します。これは社会を揺るがせて注目された事件もそうでしょうが、あまり広く知られていないマイナーな事件にこそ多いように想像します。

 

以前に縁あって、私も記憶していたある地方の小さな町で何十年も前に起きて公訴時効を迎えた殺人事件について、捜査にかかわった警察関係者の証言を人づてに聞く機会がありました。女性が刃物でメッタ刺しにされて殺害されたという残忍な事件です。当時から、被害者の女性の属性や状況から痴情のもつれが原因である可能性が高いと言われていました。

 

警察による粘り強い捜査は、その女性と少しでも面識のあった男性たちにも執拗に及んで、パートナーからあらぬ疑いをかけられて家庭崩壊に陥った男性もいたほどだったそうです。この事件は被害者の推定死亡時刻の頃の目撃情報も多くあったと言われています。早い話、容疑者は割と早くに特定されていたのです。

 

逮捕状も取られ、いざ容疑者の身柄の確保へ出発するという段階で上層部から待ったがかかります。ベタな話ですが、容疑者はその地域の人であれば多くの人が名前を知っているような名士であり、「大きな力」が働いたのだといいます。その関係者は容疑者が特定されながら逮捕できないことを本当に口惜しがっていたそうです。

 

警察という組織が市民を守るという建前と同時に権力に忠誠を誓うという側面を有している以上、さほど驚くことではないのかもしれません。しかしながら、この社会でどれだけ同じような事例があり、どれだけの泣き寝入りさせられる市民や、小さな町で殺人犯の一人も検挙できない無能警察との汚名に甘んじるしかなかった心ある関係者がいたのかと思うと、その不条理を思わずにはいられません。

 

 

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「こんどうようぢ」という若い人たちに人気のモデルさんがいます。彼のようなタイプの男性をジェンダーレス男子というそうですが、はっきり言ってとてもかわいいです(笑)。

23歳のこんどうさんはとてもモテそうですが、ご本人は女性経験がないいわゆる童貞であることを公言しています。かといって私のように同性が好きということでもないそうです。

時代は変わったなと感じます。もっと上の世代の男たちにとって、それなりの年齢になっても初体験を済ませていないことは“恥ずべきこと”であって隠したいことでした。

だから高校生くらいになると、「夏休み中に童貞を捨てる」などといったことが男子どもの重要な関心事だったりしたものです。こうした風潮には間違いなくメディアの存在が一役も二役も買っています。

こんどうさんのように異性との性的なつながりをあまり欲しない異性愛者の男性は昔からいたはずだし、そんな男性たちが無理をして虚勢を張らなければならない社会は同性愛者にとっても生きづらい社会です。

私自身を振り返っても、過剰に違う自分を演じて女性(女の子)に対して失礼な行動を取っていた時代があったことを思い出します。

思春期で社会に出る前の男の子たちが、女性のことを「初体験を済ますための道具」と見て実行することが、今のこの“男社会”へ迎え入れられるためのある種の通過儀礼にでもなっているかのようです。

そして彼みたいな人に出くわすと、「こっちの人?」などと手を反対側の頬に当てる仕草をとって同性愛者だと決めてかかる従来型ノンケ(異性愛)男性の思考の貧しさといったら……。

こんどうさんのような人はこれまでのザ・男社会の流れの中にあって希望だなと感じます。

「最近の若い男はムニャムニャ……」などと眠たいことを言うオヤジの方々が、さっさと第一線から退場してくださることを願ってやみません。


(2010.10.31 下北沢LOFT)
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私は中学生だった1990年頃から歌づくりを始めました。そして93年、二度目の高校2年生(笑)のときにメディアを通じて結党以来38年間政権の座にあった自民党が下野し、細川連立政権が誕生したのを目の当たりにしたことをきっかけに、政治や社会のことについて興味を持つようになりました。とは言うものの、その頃は政局にかかわる人間模様がヘタなドラマより面白いと感じていただけで、そんなに何もわかっていませんでした。

それから「サンデー毎日」の政治記事や自民党や旧社会党のことを扱った本などをせっせと読みました。

その後、私は故郷の山口から東京へ出て、労組系の運動団体であるNGOに勤め、脱原発や平和運動にかかわっていくわけですが、そういう“政治的”な側面と音楽をやっている自分はいつも別だと考えていました。田舎のゲイで偏屈な少年だった私が妄想する、理想的であこがれの青春物語を描いてみせることや中二病的な世界観が売りだと考えていた私の音楽スタイルに、あまりリアルな政治性や社会性は馴染まないと思ってきたのです。

また、自分が好む音楽で描かれるバブルの香り漂うきらびやかな世界は、あまり深刻に考えたことはないものの自分の政治信条とは少し矛盾しています。例えるなら、「ボズ・スキャッグス」を聴きながら夜景のきれいな場所をドライブするのだけど、家では「蟹工船」を読んでいるようなちぐはぐさ。

思ったことや考えを発言もするし行動もするけれど、自分の音楽制作にそれは持ち込まない。それが自分自身の流儀でした。だけど、最近は少し考え方が変わってきました。考え方が変わったくらいで、傑作がすぐに書けるほど簡単ではありませんが、大上段に構えず日常につながるそれらしいものを歌にできたらいいのかなと考えています。




あべこう一_消えそうなあの瞬きと銀色の空(ピアノ・デモ音源)


消えそうなあの瞬きと銀色の空
(作詞・作曲:あべこう一)

卒業式が終わった後に みんなで撮った記念写真
色の剥げた扉 背に君が まぶしそうに笑っている
ふざけて僕に寄りかかる 君に言いたい気持ちがあった
反発し合う磁石のようで 自分のことを責めながら過ごした

今でも君を 今でも君を あの頃の君を思い出す
東京で音楽をやるからと言っていた君
今はどうしているのかな どこにいるのかな

校舎の外で 僕を呼ぶ気がした 消えそうなあの瞬きと銀色の空

こんな田舎じゃ恋もできないと 僕もあれから東京へ出た
一夜のぬくもりが欲しくて 自分のこともお金に換えた
みすぼらしいのは嫌だからと 服や靴にもこだわりを持った
だけどぽっかり空いた穴から いつも故郷の声が聴こえたよ

今でも君を 今でも君を あの頃の君を思い出す
学園祭のバンドでベースを弾いていた君
軽音部の引退の日 みんなで泣いたね

人ごみの中で 君を見た気がした 消えそうなあの瞬きと銀色の空

短い恋が終わったときは いつも君を思い出した
君と彼女と3人で 電車に乗って海を見に行った日のこととか……

今でも君を 今でも君を あの頃の君を思い出す
東京で音楽をやるからと言っていた君
今はどうしているのかな どこにいるのかな

校舎の外で 僕を呼ぶ気がした 消えそうなあの瞬きと銀色の空

<2015 あべこう一>
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梅雨らしくうっとうしい天気が続いた関東地方。雨の日はすべての外出を控えて、家でじっとしているに限ります。窓越しに空や雨粒を眺めたり、本を読んで疲れたら寝転んだり。晴耕雨読を徹底的に実践できればよいのですが、自分自身が持っている他の欲求との兼ね合いから、なかなかそういうわけにもいきません。

2年前、私はもう誰の子分にもならない。自分の人生は自分でコントロールするのだと意気込んで8年間勤めたNGOを退職しました。その後の2年間はいろいろなことがありました。そして、何らかの軌道修正を模索していたところ、縁あって現在かかわっている福祉関係のファンドレイジング職に就き、再び組織の一員となったのでした。

そうはいうものの、身分こそ団体職員ではありますが、一人事務所で常に誰かの目があるというわけではありません。仕事のための諸々は自己管理が基本です。私のようなどちらかというと、みんなで同じことを行うことが苦手な者にとっては恵まれた環境ですが、やはりプレッシャーを感じる部分もあります。

ある程度、人生を重ねてきた人にとっては当たり前のことでしょうが、理想は理想として、現状と折り合いをつけることを妥協とは言いません。根の部分まで腐らせてしまえば妥協ですが、花や葉っぱ、実の部分は季節や天候などに合わせてどんどん変化してもよいのではないでしょうか。

「ぶれない生き方」なんていうとかっこいいですし、沈みゆく船からの脱出を試みない身の処し方というのも長い目でみればアリだというケースもあるでしょう。とはいうものの、一度花弁を閉じることを選んだ花も根がある限り、きっと次の季節にはさらに大きな花を咲かせたり、鮮やかな色彩を発したりすることを信じて、変化を恐れずいま与えられた環境に感謝する気持ちを忘れずにいたいものです。

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