「アイ・イン・ザ・スカイ」ギャヴィン・フッド監督作品 | KOFNのある日どこかでJazz

「アイ・イン・ザ・スカイ」ギャヴィン・フッド監督作品

 

 

 

「アイ・イン・ザ・スカイ」というと、まずアラン・パーソンズ・プロジェクトの曲を思い出してしまうわけだが、これはもちろん映画だ。

 

102分の映画だが、映画の中のほとんどの時間は実際に物語が進む時間と同期している。

つまり観客も登場人物と同じ時間を生きるわけだ。

 

緻密な脚本と的確なカメラワークによりサスペンス豊かな映像が長時間持続する。

非常にストイックで、無駄な映像がなく、スクリーンから一時も目が離せない。

 

見応えのある映画で見終わった後の満足度は高いが、心に残るものは重い。

ただし時間が経つとその重みも忘れてしまう。

 

「アイ・イン・ザ・スカイ」は人間の目ではないし、神の目でもない。

それは優れた映画の目だった。

 

この映画が遺作となったアラン・リックマンが素晴らしい演技を見せている。