『原発事故子ども・被災者支援法に基づく具体的施策の早期実現を求める院内集会』参加報告 | 『子どもと未来をつなぐ会・町田』

『原発事故子ども・被災者支援法に基づく具体的施策の早期実現を求める院内集会』参加報告

日本弁護士連合会による、「原発事故子ども・被災者支援法に基づく具体的施策の早期実現を求める院内集会」に参加したスタッフの報告です。
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11:30開始、終了予定13:00を30分以上過ぎ、最後まで話したい人が続出の熱い会でした。会場内は約150人超。
ざっと見たところ約20の報道関係が来ていました。今後の報道に要注目です。

私は11時からの「市民会議」から参加しましたがたくさんの各地からの市民団体が集まっていて、この法案への強い思いが高まっていることがわかりました。

今日の院内集会の詳細は、インターネットなどでみなさんそれぞれ確認されると思うので、私の感じたポイントを箇条書きしますね。

1.本法案の決定的に画期的で重要なのは医療の部分。国のほうに立証責任を負わせる内容になっている点。「被害者が被害状況を立証しなければ先に進めなかった」薬害エイズや水俣病を例に出して、川田龍平さん熱く語られていました。

2. 国民ひとりひとりが具体的な要望をドンドンだすことが大事。
本法案のために動いた超党派の議員たちが、今日の集会で口々に話したのが、「被爆した、と思われる人がすべて救われるように。お金の心配なしに誰でも、検査・治療を望む人にはいつでも窓口が開いている。そういう状況を実現するために法案内容を肉付けして作っていくこれからが本当に大事。これからです!」
→国民がひとりひとりから具体的な要望がバンバン来るのを、川田さんはじめ議員さんたち待ってるそうです。
小さいと思われることでもみなさん伝えてください。福島では例えば、「週末避難などで移動するときの新幹線代を出して欲しい。高速道路の料金無料化の継続」などが出ている。  
要望は人それぞれで違うから、細かいことでもとにかく出し切って国に言うことが大事です。


3.さまざまな文言中の「被災者」という表現を「被害者」にきちんと置き換えることが大事(福島弁護士会・マキさん)。こういうところまできちんと気を配って国に認めさせることで、動かしていきたい。

4.特に被害の大きな地域の、残留居住者・避難者の両方を手厚く支援するための内容を充実させる。

5.チェルノブイリ原発事故の被害が大きいベラルーシ国から、事故後に積み上げてきたさまざまなデータと経験を提供してもらえることになった。
国会内にベラルーシとやりとりする「ベラルーシ議員連盟」ができた。そこで具体的に動いていく。
→聞いていて、こんなことも昨年のうちからやっていればもっと早く色々動いたのに、と思いましたが、とにかく今動きだしたことは喜ばしいですね。

6.浪江町役場の方から報告された町のさまざまな声。・80代女性「現在の状況は、第二次大戦当時よりひどい。戦時はまだ家にいられた。今は帰るところもない」
・子どもたち「私たち・ぼくたち死ぬのかな」
・若い女性「私、結婚できないのかな。」

最後に、今日私がもっとも「なに!?」と思った部分。
7.参議院議員タニオカクニコ氏(民主)の話より。
「6/21に本法案が可決後、平野復興大臣から自分のところへ電話があった。何を言われるんだろう、と思いながら出ると、「ありがとう。このような法案を通してくれたことを本当に感謝している」」
…平野復興大臣の話の続き。「昨年の原発事故後、恐れていた状況が現実のものになってしまい、現実を直視するのも、考えるのも恐ろしいほどのことが次々と起こり、できれば信じたくない、考えたくないというところから最初のボタンを掛け違えてきてしまった。最初のボタンが間違っているのを知りながら、直すこともできずきてしまったのがいけなかった」とタニオカ氏に言ったんだそうです!!

国を動かす仕事をしている立場の人がこんなことを言うなんて!今さらこんな言葉を聞かされて、、、呆れたとしか言えません。しかし、今日の集会は法案具体化に向けてのひじょうに前向きなものだったので、その前向きなほうに気持ちを向けたいです。が、この平野復興大臣のもらした言葉は、じつは政治家ひとりひとりが声にできない声なんじゃないか、、、とも思いました。「誰か、暴走原発社会を止めてくれー」と言っているような、、。

今日の集会を見て、希望は持てると思いました。
一方で、郡山のかたから、閉会間際に出された声、「4号機が危険。何か起こったときの、避難経路とヨウ素剤の配布など、国で至急決めてほしい」と切羽詰まった内容が出されました。こんな声が出ている中で大飯原発再稼働なんて狂気です。 

最後にみなさんにお願い。
本法案、「原発事故子ども・被災者(被害者に変わる予定)支援法」の動き自体がまだまだ知られていないので、いろいろ身近なかたに話して話題にしてほしいとのことでした。