プチ弾丸で行こう

旅好き、時間なし。5日あったらヨーロッパ、アジアだったら3日間。それでも旅はやめられません。


テーマ:
今週は、場所ではなく
「美術」をテーマにした旅についてのおはなしです。


クリムト、お好きですか?
嫌いな人も決して少なくないと思います。
実はワタクシ、若い頃は苦手でした。

Klimt - Der Kuss
Wikimedia Commons より
クリムト「接吻」。実はキスしていません。
崖っぷちで、まるで大切なものが壊れないようにそっと抱擁する様子は、
奔放な女性関係がをもつ一方で、唯一プラトニックな関係を生涯貫いた
パトロンの娘・エミーリエに対する想いを描いたとも言われています。


顔や手はリアルなのに、はっきりしない髪型。
その下の衣装は妙に記号的で抽象的であったり…と
1枚の絵の中に混在する様々なタッチには
強い違和感を覚えていました。

特に「接吻」に至っては
男女の正確な位置関係はよく分からないし
男の首はあらぬ方向に折れているし(笑)…。

若さ故の潔癖もあって、画面から洪水のように溢れ出る情感を
素直に受け取る事が出来なかったのだとも思います。

クリムトが活躍した時代にもまた、
少なくない人々がそう感じていたようです。
「いやらしい」「悪趣味」などと酷評されたことも
しばしばあったと聞きます。

近頃は私も少しはオトナになって(笑)、
彼の描く人々の表情や、それをとり囲む独特の装飾…
…それは輝きそのものだったり、
時に作品の暗喩となるモノグラムであったり…
…を素直に受け容れ、
共感したり感動したりできるようになったようです。

今はクリムト、大好きです。

ところで、若き日のクリムトは、確かな画力で
驚く程整った絵を描いています。
例えば、これ。

Klimt - Allegorie der Skulptur
Wikimedia Commons より
「彫刻のアレゴリー」26-7歳の頃の構成デッサン (!!)
もうそのまま作品として成立しています。


旅のおはなしでした。
ウィーンにあるオーストリア・ギャラリー。
ツアーでもマストだろうと思います。

$プチ弾丸で行こう-ヴェルヴェデーレ上宮
元々夏の離宮であった素敵な建物です。

きらびやかなのに切ない「接吻」をはじめ、
人物とは全く異なった筆致の、とても静かな風景画や
描かれる事のなかった、寄り添う二人の手は
どのように握られていたのだろうかと
考えてしまう、絶筆「アダムとイヴ」など、
クリムトの最盛期~晩年の幅広い作品が収蔵されています。


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ありがとうございます。
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