160518(水)
夕刻早め。折よく神田神保町でもって仕事が終わる。となるとカレーのまんてんとさぶちゃんラーメンがどうなっているか気になりだした。
白山通りに出てみる。
店の前で椅子に座っているさぶちゃんが見えた。昔ながらのシャツを着て佇んでいる。
まだ休憩なのかな? と行ってみると店は開いていた。そして空いていた。客は私一人。
ラッキーこれなら丁寧に作ってもらえるかな、と飛び込んだ。
半ちゃんラーメン750円。
チャーハンはラーメンを一口すすった後くらいに後追いで出てくる。
店は長年のコンビのおじさんに任せてさぶちゃんは黙って店の外で佇んでいる。
立ち仕事がもうできなくなったのかな? 忸怩たる思いをその姿全体で表している。
肉厚のチャーシュー、甘ぁーいメンマは健在なり。
ちょっとスープが薄めかな。でも塩分とりすぎは良くない年頃親父にはこのくらいが順当か?
チャーハンは相変わらず醤油色濃くうんまい。
この昔ながらのメニュー。
さぶちゃんはじっと何もせず西郷さんの銅像のように店の外で佇んでいた。
当分このスタイルでやっていくのか? ただ単に偶然体調が悪かったのか? 謎ではあるがひところの大変な状態よりは復元したようだ。
帰り、コンビのおじさんだけでなく、「ごちそうさま」とさぶちゃんにも一声。
いつもの通り無愛想だがその目は言葉の「ありがとう」のままであった。
なんとか続けられるだけ続けてほしい。
私たちおじさんの神保町のフラッグシップだから。
夕日の中のさぶちゃんは寂しそうで、そしてまばゆくも見えた。