◆ R I N G O * S A N

  歌うパステル画家5*SEASONの蒼いブログショー
  5月の「りんご*さん」のオープン日は
  5/20(土)、5/21(日)、5/23(火)、5/25(木)
  5/26(金)、5/27(土)、5/30(火)、5/31(水)です。


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$◆ cinemazoo-風
"move"


奈良に移住して、ちょうど10ヶ月。
初めて奈良の映画館で映画を観た。

当ブログのタイトル『cinemazoo』でも分かるとおり、
元々ここは映画のことをつぶやく付箋として始まった。
それがこの時期に来て、
ようやくの映画館デビュー。

奈良には映画館よりも面白いものがあるから、
もう行かなくてもいいや、
という気分ではあるけれど、
本音をいうと、奈良の映画館にかかる作品には、
私の好みのものはない。かなり寂しい。
かといって、DVDで観るのは苦手だし、
奈良に唯一あったという名画座は、
私が越してくる少し前に無くなったそう。
名画座こそ、奈良の文化施設に最適なのにね、残念。

奈良では映画館へ行くことはないのか。
なんて思っていたところへ、
『風が強く吹いている』公開の知らせ。
これは見なくてはっ。製作が「光和」だ!
代表の鈴木光氏は、
聖母として誉れ高い「アートラッシュ」の店主の兄さま。
おふたりには私が東京在住時代、
たいへんお世話になった。
現在もアートラッシュ企画『ドクロス』に参加しているので
またまた店主には、お世話になってマ~ス!

義理恩義だけじゃない。
私が劇場で観た数々の映画の中で、
今も色あせずに残っている1本に
「光和」製作の『ハル』がある。
そう、「光和」の映画は見逃せない!
ついに奈良で映画館デビューするには
最適の1本が奈良にやって来た! 観たで! 店主!

『風が強く吹いている』は、
箱根駅伝を題材にした青春ストーリー。
お正月の二日間に渡ってテレビ中継される、
あの箱根駅伝を、私は一度も観たことがない。
「なんか、かったるい、箱根駅伝って」
こういう人こそ、見るべき映画。
箱根駅伝の見どころを
2時間あまりに凝縮できるなんざ、
「映画館の映画」にしか出来ない魔法だと思う。

以下は観て感じたこと。
本作をシラフで見たい方はスルーください。
最後に映画情報とアートラッシュ企画展のお知らせがあります。


★★★★★☆☆ 7点満点で5点
古くはドラマ『飛び出せ!青春』や『スクールウォーズ』、
最近では映画にもなった『ROOKIES』(テレビもドラマも未見)等と
ほぼ同じ設定の青春スポーツもの。
予定調和のお決まりの展開だけど、
ちょいと違うのは「教師と生徒」ではなく、
「落ちこぼれ大学生だけ」で成り上がっていく。
今風だなぁと思ったのは
熱血物ではなく、今流行りの「草食系男子」。
新しいタイプのスポ根もの、とも言える。
少し女の子にうつつを抜かすエピソードもあるけど、
あくまで さらっ。ただしラストは感動的に濃い。
さらっとしたライバル関係、さらっと意気投合、
「さらっと感」が物足りなくもあった。

実はこの物語、赤穂浪士の討ち入りに似た復習劇。
が、さらっと感ゆえ、ドロドロしていない。
これでいいのかな、と思いつつも
さらっと策士を演じた小出恵介くんは出色。
若年寄りのリーダー役をチャーミングに好演。

ランナー以外の登場人物が多過ぎた。
原作ファンに気を遣ったのか、とすら思う。
大物俳優陣のカメオ出演も、私はサービス過剰と思う。
・・・けど、こんなツッコミは野暮なくらい、
林遣都くんの走る姿は美しい。
大森監督はきっと、駅伝がお好きなんでしょう。
熱が伝わるランニングシーンだった。

泣いた映画がいい映画とは思わないけれど、
泣いた場面は記憶に残る。
ポトポトと泣けたのは、いずれも走るシーン。

最終上映の6時の回で観たところ、
座席数100の劇場に居たのは私を含めて7人ほど。
もうちょっと入ってほしい! 観てください~。

全国的に水曜日がレディースデーと思って、
水曜に出かけたら違った。
久々に1800円で観た。やっぱ高い。
映画料金の自由化とか、出来ないのかな。

「奈良シネマデプト友楽」にて鑑賞
ここのレディースデーは火曜、金曜。


クローバー 『風が強く吹いている』公式サイト
原作は直木賞作家・三浦しをんの同名小説。NHK大河ドラマの「風林火山」等の脚本家と知られる大森寿美男が今回、監督に初挑戦。致命的な故障でエリート・ランナーへの道を諦めたハイジとある事件から走る場を追われたカケル。ハイジはカケルこそが秘かに温めていた計画の切り札だと確信、壮大な夢への第一歩を踏み出す。それは、同じ寮で共同生活を送る8人のメンバーと学生長距離最大の華と言われる<箱根駅伝>出場を目指すこと。ところが彼らは陸上から縁遠い上に、漫画オタクや25歳のヘビースモーカー、アフリカから来た留学生などユニークなキャラクターが揃っていた。しかし、ハイジの緻密なトレーニング法と走ることへの信念、仲間への揺るぎない信頼がみんなを変え、自らの限界に挑んでいく。

クローバー 光和インターナショナル

クローバー 光和インターナショナル製作映画『ハル』-goo映画-
パソコン通信でふれあう2つの心。胸に沁みる「読む映画」。
監督は森田芳光さん、主演は深津絵里さん、内野聖陽さん、

クローバー アートラッシュ
開催中の企画展『ドクロス』に5*SEASON参加中です。11/16(月)まで。

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『金魚ひとひら』



私は金魚が苦手。

3歳になるかならないかの頃、
一人で留守番していた時、
水槽で気持ちよさそうに泳いでる赤い金魚が目に付いて、
どうして水に浮かんでいるのか不思議で、
ひょいと救い上げ、ぴくぴく動いている胴体を、
チョキンとハサミで切ってしまった。
中から内臓が出て来た。
ウニョウニョウニョー!
気持ち悪い!!! 金魚を見ると、
もう2度と動かなくなっていた。
死んだ…
私が殺した…
青ざめていると、母が帰宅し、
死んでしまった金魚を見て、
私の頬をパン!と叩いた。
「なんてことするの! かわいそうに!
 残酷な…!!!!」
母が大事にしていた金魚だった。泣いていた母。

あれ以来、私は金魚を見ると、
幼い頃の“惨劇”を思い出してしまう。
自分の中の無邪気さと、
泣いていた母の震えていた唇を。
あの時、私は母の中の女を初めて知ったのだ。

金魚は苦手。
でも裏腹な想いがそこにはある。
実は金魚は描いてみたいモチーフのひとつ。
金魚の赤い色は艶かしい。
それは ついすくい取ってしまいたくなる色香。
魔性に似た魅惑か、と思う。

写真家・蜷川実花さんの初監督作品『さくらん』。
映像に幾度も現れる水槽の中の金魚は
女の魔性を放っていた。
好きな映画。



★★★★★☆☆ 7点満点で5点
観てからもうずいぶんになるので、
とんと感慨はうすれてしまったが、
元々好きだった蜷川実花さんの写真世界が、
そのまんま横滑りしたような鮮やかな映像美。
言い換えると、写真でもよかったんだけど、
色彩の美しさ、際どさ、強烈さを活かすべく、
架空の吉原を舞台にしたのが正解。

蜷川実花さんと『マリー・アントワネット』の
ソフィア・コッポラ監督、
この両者はセレブな2世ということで似てると思う。
生まれてからずっと、
庶民には縁遠いアートという格式の高いものが
手近なところにあったのだろうな。
だから『さくらん』は今時のカリスマチックな女性作家の
コラボレーション作品でアート性が強い。
娯楽ではなく、作家の感性がほとばしる。が、印象は、
美術系の仲良し女子短大生による学園祭作品という感じ。
「女」ではなく、「女の子」に終始しているのが物足りない。

といいつつ、私はこの映画に、
自分でも信じられないほど感動してしまった。きっとそれは
蜷川実花さんの色彩によるとところが強い。

私は絵描きではあるけれど、
絵は達者ではなく、長けているのは色彩感覚。だから、
『さくらん』の色に泣く。
他の人には伝わらない表現でも、
色だけで充分、私には通じてしまう。

土屋アンナちゃんは やっぱり良い。良いけど、
菅野美穂さんの脱皮っぶりが出色。
音楽の椎名林檎さんの音楽と蜷川実花さんの映像は、
もうひとつ合ってない。
カツカレーの上にペペロンチーノを乗せてしまったような…。

~3月7日 新宿ジョイシネマにて鑑賞~



*Home*

●『さくらん』公式サイト
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『トルコ・チャイ』
~東西交差のお茶~




音楽が好きで、
エキゾチックなものが好きで、
ステレオタイプなトルコに憧れる。

そりゃ、イスタンブールにも行ったさ、
でもたかが観光客でしかなかったさ。
けど、惹かれるの、
「好き」としかいいようがないのさ、
飛んでイスタンブール~♪
飛んでいけるものなら、
今すぐ行ってみたいさ、イスタンブール!

イスタンブールに行ったのは
もう10年前にもなる。
とっぷり一昔前のことだけど、
あの街は私を呼んで仕方がない。
「なにが?」ときかれたら、
それは「あの街の音が」としか答えられない。

東と西の文化が交差する都市・イスタンブール。
喧噪の街・イスタンブール。
西洋の顔をした東洋の街・イスタンブール。
雑多に文明が入り交じるイスタンブール。

きっと。イスタンブールを旅したなら、
「座る椅子のない人種」はおそらく、
そこに自分に用意された椅子を見つけるだろう。
そこは、あらゆる文化と思想が行き交い、
通り過ぎる都市だから。

イスタンブールを語る時、
私は言葉とはなんと、浅はかな道具でしかないのだろうと、
呆れて、ただの「友人への手紙」しか書けなくなるのです。
観たくて観たくてたまらなかった映画を
ようやく観ました。

『クロッシング・ザ・ブリッジ』。

トルコの“今の音楽”を映像にした映画。
音楽と流浪の人生を愛する人に
お薦めしたい一編です。




★★★★★★☆  7点満点で6点
この映画に6点は・・・
映画を愛する人には眉をひそめられるかも、ね。
でーも、私はねぇ、
映像がどうどか、脚本がどうとか、もうどうでもええのよ。
貴方が“音楽”を愛する人なら、
“表現する人”が留められている、
ただそれだけに心振るわせるでしょう。

トルコ。
東西だけでなく、イスラム=孤高を抱く人、
そして“人生”に囚われている人には
ぜひとも観てほしい一本です。
ここにはアラベスクも、ラップも、ロックも、スーフィーも、
それからクルドを始めとする疎外された人々も、
座れる椅子が必ずやあるでしょう。
私も同じ。恵まれている私ですが、何故か同じ。

トルコは今、
ヨーロッパの仲間入りをしようと、
躍起になっている。このことを念頭において、
元々“音楽”に興味ある方は観てみてください。
ただし映画好きの人には薦められない、な。

日本でもこういう映画、
できればいいのにな。
我が憧れのセザン・アクスの生歌を観られただけでも感涙。
日本でいうと、彼女は美空ひばり、
世界的にいうとマドンナというところでしょうか。
ひばりちゃんより優れているのが、
セザン・アクスが後進の育成にも力を注いでいるところ。
彼女の門下生のタルカンの活躍は
セザン・アクスの指導があればこそ、でしょう。
サントラ買いましたが、すんばらしい出来栄!

この映画に関して一言で表現せよと
圧力で命ざれたなら、私はこう答えよう、
「ボスポラス海峡の赤い夕日が全てです」。


*Home*

●『クロッシング・ザ・ブリッジ』公式サイト
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『哀しみのベラドンナ』



女性なんだと思う。
今の時代に閉塞感を覚えるのは
私だけではないだろう。
切り開くのは女ではないだろうか。
私が女だから、そう思うのかもしれない。
いや、しかし、女とは♀の役割を指すのではなく、
私がいう女とは家に近い。
かといって封建時代のような家制度の番人でもなく、
家とは還れるところ、つまり生命の故郷である海。
海の豊かさを女が備えられるよう、
社会の懐が深ければ、人も世も閉塞感から脱却し、
希望をもてるのではないか。
ちなみに、男でも海のような心を持つ人はいる。
が、男はさておき、ここで女を海に例えるのは
その身体に命を宿すよう出来ているからだ。
自分以外の命を育むほどの“余裕”を、
女はそもそも持っている。

人は生きている限り、迷う。
迷った心が還りたいと思う場所は
女が持つ強い海ではなかろうか。

女は子どもを生む機械だ、と発言をした人がいる。
そんな考えを持つ人間が指揮する社会で、
女はストライキをし、
結婚も出産も拒否しているのだ、という人もいる。
まぎれもなく、閉塞感がただよう。
これでは海は枯れてしまう。

女を泣かせるようでは、未来は暗い。
子どもをも揶揄したと同じだ。
(ちなみに私は揶揄という漢字を肉筆では書けない⋯
 私を含む女も男も、馬鹿になってるなぁと思う)
なお、私は子どもを生んだことがない。でもそれは
ストライキではなく縁がなかっただけ。
ただ、女に冷淡な考え方に出くわし、
哀しくなったことはある。女にも問題はあるんだけども。

還る場所。故郷に似た場所を、
いつだって人は求めている。



【作品説明】山本暎一が単独演出した『哀しみのベラドンナ』。自身を陵辱し夫を傷つけた領主への怒りと絶望のあまり、悪魔にその肉体を売り渡して魔女となった女を描くこの作品は、正統派の「アートアニメーション」だ。日常の風景は止め絵の水彩画、悪魔がもたらす快楽の世界はセルアニメで描くというユニークな表現方法が功を奏し、「エロティック」と形容できる仕上がり。ヒロインを演じた長山藍子の声もとっても色っぽくて良い。(Amazon.jp)

★★★★★☆☆ 7点満点で5点
2006年、最後に観た映画はアニメだった。
女性崇拝、女神=悪魔が描かれ、密教、魔女狩りを思わせる。
'06年の私は知らず知らずのうちに、
宗教や神秘をテーマにした作品を観ていたみたい。
これは映画だけに限らず、本や音楽にも及ぶ。

手塚先生率いる虫プロが、
1974年に制作した大人のためのアニメーション。
ポレポレ東中野の特集上映、
『親子で見れない手塚アニメ』の1作品として公開された。
チラシに村上隆さんのコメントとして
「エロすぎて見られない、
一緒に観たおばさんがスイッチを消してしまった」
と記載されていたけど、私はエロいという軽っぽい言葉ではなく、
エロティックと きちんと言ってみたい。しかも、
家で観ていたとしても、途中でスイッチを消したりしない。

イラストレーター深井国さんの絵が たまらなく美しい。
水彩画のタッチが大画面に耐えうる素晴らしさ。
アニメ作品なのに、静止画が多い。
動かない絵だからこそ表せる神秘。動くと壊れてしまう。
拡大された耽美なタッチを じっと観賞することで、
女性の豊かさを感じることになる。
物語としては、やや物足りないけれど、
目の肥やしとしては充分な記念的アニメ作品。
デカダンな寓話はフランスのシュールな絵本を観ているよう。

制作された1970年代は
今よりもアートを自由に表現できたのだろうか。
あの時代、皆が共通の目標を持ち、
文明が発展すれば幸せになれると信じられていた。
大阪万博が終わってしばらく、まだ社会に希望があった。

ちなみにベラドンナとは毒を持つ花のことで、
イタリアでは美女を意味するらしい。

~'06年 ポレポレ東中野にて観賞~



 
*TSUBUYAKI ZOO*

●Amazon DVD『虫プロアニメラマ3本セット』哀しみのベラドンナ収録
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『IN THE PLACE』


化学や数字で何事も証明できる
だなんて、人間の思い上がりも甚だしい。
人間が生息する地球という星も
未知なる宇宙のほんのひとコマに過ぎない。
人の知恵が行き届くなんて有り得ない。

化学も数字も、確かに目安や図りにはなる。
けれど、例えば化学で
人と人が巡り逢う“縁”という
無形の不思議を証明できるだろうか。
忘れたくても忘れられない情念を
方程式は解答してゼロにしてくれるだろうか。
また、愛し合う男女が語り合うときの、
あの なんともいえない甘さを
預金高は伝えてくれるだろうか。

化学や数字で証明できないものこそ、孤独の支えになる。
見えないものにこそ、喜びが有り
人はそれを得て、幸せという無形のものを抱く。

人は無形のものを有形にしようと、
音楽や絵画や文学や舞いを楽しみ、
人体には いかほどの 可能性が秘められているか、
スポーツは そんな感動を伝えるために生まれ、
「おいしかった」という、
日常の幸を伝えるため、食の文化は発展した。
そうして、無形を説くべく宗教が生まれ、
人々に宇宙という生命の神秘を伝えた。
これらは無形を表現する術。

地上で国と国の悲劇が連鎖するのは、
“無形の表現”を化学や数字に当てはめ、
私利私欲に利用する指導者が絶えないこと。
それもそのはず、見えないものは実にあやふやで不確かで
化学や数字という「見える魔術」に利用されやすい。

目に映るものは全て、
「肉眼では見えないもの」による「表現」で、
気が遠くなるほど奥が深い。それを
化学や数字で説明できるなんて思い上がりは
もうそろそろ葬りたいもの!!!

たとえば、モナリザという
有形の美を伝承するのは素晴らしいことだ、
けれど、モナリザを描いた画家の想念を伝えることを
人は おろそかにしていないだろうか。
目に見えないエネルギーを次世代へと伝えなければ、
あまりにも人の内面は脆く、
やがては滅亡につながる。ああ、恐ろしい。


映画サイトより抜粋
(略)映画の中では、元日本赤軍リーダー・重信房子を母に、パレスチナ解放闘争の闘士を父に持ち、数奇な運命を生き抜いてきた重信メイと、戦後日本の文化状況を鋭く批判し続けてきた美術批評家の針生一郎、それぞれの旅を主軸として、美術批評家の椹木野衣や思想家・鵜飼哲、哲学者・鶴見俊輔の各氏による対話や、韓国の抵抗詩人・金芝河の語りなどを通じ、私たち人類が進むべき道を探ってゆきます。
 また、藤田嗣治の戦争記録画『アッツ島玉砕』を取り憑かれたように模写する男(島倉二千六)の姿を通して、戦時中日本で多く描かれた「戦争記録画」が抱え持つ問題を、9.11以後の世界が抱える困難と重ね合わせ、それを、人間の魂が根源的に求める「自由」の問題として捉え直してゆきます。(略)
※詳細は下記映画サイトで。

★★★★★☆☆ 7点満点で5点
本作を観た夜は見事な満月だった。
この映画に相応しいオーラ。

戦争、テロ、憎悪、支配。9.11と8.15。
それでも太陽はのぼり、月は満ち欠けを繰り返す。
本作品は目に見えない縁や
道理では説明がつかない生命の神秘を
表現者がそれぞれの“旅”で見つめ直すもの。
舞うもの、詩を綴るもの、絵を描くもの、
批評するもの、各人が自己と国家と対峙し、
やがて、いくつかの旅はひとつの道に引き寄せられる。
この作品は各人の想念で綴られたもので、映像は静寂である。

オープニングの大野一雄さんの舞が、
この映画全体のテーマを物語る。
宇宙というオーラによって、人類は生かされている、と。
逃れたくとも逃れられない過酷な生、
何人にも平等に与えられた自由が ここにある。

美を創作するということは
宇宙の声をきくことだと、今さらながら思い知る。
見えない神秘を感じられない者は結果的に行き詰まる。

「命」と書いてメイと名付けられた重信房子さんのお嬢さん、
彼女と巡り逢われたときの
詩人・金芝河氏の清らかな感性に
希望は、考え方ひとつで得られるのだと救われる。
かならず和平の道は切り開けると彼はいう。

ラストがドラマチック。
ここで少し、違和感を覚えたが、
作品全体を通して、監督の和平への想念に感動した。
監督の大浦信行さんは、
かつて『天皇コラージュ』で話題になった美術家。
しかし、本作には『天皇コラージュ』ほどの過激性はない。
映画後のトークセッションで大浦さんが、
本作を分かりやすく解説されていたのが印象に残る、
きっと真摯に世を憂いておられるのだろう。
説明をきいて、私も「なるほど」と思ったこともあったので、
有り難いと思いつつも、本作は肌で感じるものだから、
観賞後の説明は少々 野暮な気もした。

好評のため、3/3からアンコール上映が決まったとか。
また観たい。次は重信メイさんがゲストのときがいいなー。

~'06年 ポレポレ東中野にて観賞~




映画を観た日の私のブログ記事

『9.11-8.15 日本心中』サイト



『ポレポレ東中野』サイト
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