◆ R I N G O * S A N

  歌うパステル画家5*SEASONの蒼いブログショー
  2月の「りんご*さん」のオープン日は
  2/11土、2/12日、2/16木、2/17金、
  2/22水、2/27月、2/28火です。


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$◆ cinemazoo-風
"move"


奈良に移住して、ちょうど10ヶ月。
初めて奈良の映画館で映画を観た。

当ブログのタイトル『cinemazoo』でも分かるとおり、
元々ここは映画のことをつぶやく付箋として始まった。
それがこの時期に来て、
ようやくの映画館デビュー。

奈良には映画館よりも面白いものがあるから、
もう行かなくてもいいや、
という気分ではあるけれど、
本音をいうと、奈良の映画館にかかる作品には、
私の好みのものはない。かなり寂しい。
かといって、DVDで観るのは苦手だし、
奈良に唯一あったという名画座は、
私が越してくる少し前に無くなったそう。
名画座こそ、奈良の文化施設に最適なのにね、残念。

奈良では映画館へ行くことはないのか。
なんて思っていたところへ、
『風が強く吹いている』公開の知らせ。
これは見なくてはっ。製作が「光和」だ!
代表の鈴木光氏は、
聖母として誉れ高い「アートラッシュ」の店主の兄さま。
おふたりには私が東京在住時代、
たいへんお世話になった。
現在もアートラッシュ企画『ドクロス』に参加しているので
またまた店主には、お世話になってマ~ス!

義理恩義だけじゃない。
私が劇場で観た数々の映画の中で、
今も色あせずに残っている1本に
「光和」製作の『ハル』がある。
そう、「光和」の映画は見逃せない!
ついに奈良で映画館デビューするには
最適の1本が奈良にやって来た! 観たで! 店主!

『風が強く吹いている』は、
箱根駅伝を題材にした青春ストーリー。
お正月の二日間に渡ってテレビ中継される、
あの箱根駅伝を、私は一度も観たことがない。
「なんか、かったるい、箱根駅伝って」
こういう人こそ、見るべき映画。
箱根駅伝の見どころを
2時間あまりに凝縮できるなんざ、
「映画館の映画」にしか出来ない魔法だと思う。

以下は観て感じたこと。
本作をシラフで見たい方はスルーください。
最後に映画情報とアートラッシュ企画展のお知らせがあります。


★★★★★☆☆ 7点満点で5点
古くはドラマ『飛び出せ!青春』や『スクールウォーズ』、
最近では映画にもなった『ROOKIES』(テレビもドラマも未見)等と
ほぼ同じ設定の青春スポーツもの。
予定調和のお決まりの展開だけど、
ちょいと違うのは「教師と生徒」ではなく、
「落ちこぼれ大学生だけ」で成り上がっていく。
今風だなぁと思ったのは
熱血物ではなく、今流行りの「草食系男子」。
新しいタイプのスポ根もの、とも言える。
少し女の子にうつつを抜かすエピソードもあるけど、
あくまで さらっ。ただしラストは感動的に濃い。
さらっとしたライバル関係、さらっと意気投合、
「さらっと感」が物足りなくもあった。

実はこの物語、赤穂浪士の討ち入りに似た復習劇。
が、さらっと感ゆえ、ドロドロしていない。
これでいいのかな、と思いつつも
さらっと策士を演じた小出恵介くんは出色。
若年寄りのリーダー役をチャーミングに好演。

ランナー以外の登場人物が多過ぎた。
原作ファンに気を遣ったのか、とすら思う。
大物俳優陣のカメオ出演も、私はサービス過剰と思う。
・・・けど、こんなツッコミは野暮なくらい、
林遣都くんの走る姿は美しい。
大森監督はきっと、駅伝がお好きなんでしょう。
熱が伝わるランニングシーンだった。

泣いた映画がいい映画とは思わないけれど、
泣いた場面は記憶に残る。
ポトポトと泣けたのは、いずれも走るシーン。

最終上映の6時の回で観たところ、
座席数100の劇場に居たのは私を含めて7人ほど。
もうちょっと入ってほしい! 観てください~。

全国的に水曜日がレディースデーと思って、
水曜に出かけたら違った。
久々に1800円で観た。やっぱ高い。
映画料金の自由化とか、出来ないのかな。

「奈良シネマデプト友楽」にて鑑賞
ここのレディースデーは火曜、金曜。


クローバー 『風が強く吹いている』公式サイト
原作は直木賞作家・三浦しをんの同名小説。NHK大河ドラマの「風林火山」等の脚本家と知られる大森寿美男が今回、監督に初挑戦。致命的な故障でエリート・ランナーへの道を諦めたハイジとある事件から走る場を追われたカケル。ハイジはカケルこそが秘かに温めていた計画の切り札だと確信、壮大な夢への第一歩を踏み出す。それは、同じ寮で共同生活を送る8人のメンバーと学生長距離最大の華と言われる<箱根駅伝>出場を目指すこと。ところが彼らは陸上から縁遠い上に、漫画オタクや25歳のヘビースモーカー、アフリカから来た留学生などユニークなキャラクターが揃っていた。しかし、ハイジの緻密なトレーニング法と走ることへの信念、仲間への揺るぎない信頼がみんなを変え、自らの限界に挑んでいく。

クローバー 光和インターナショナル

クローバー 光和インターナショナル製作映画『ハル』-goo映画-
パソコン通信でふれあう2つの心。胸に沁みる「読む映画」。
監督は森田芳光さん、主演は深津絵里さん、内野聖陽さん、

クローバー アートラッシュ
開催中の企画展『ドクロス』に5*SEASON参加中です。11/16(月)まで。

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『金魚ひとひら』



私は金魚が苦手。

3歳になるかならないかの頃、
一人で留守番していた時、
水槽で気持ちよさそうに泳いでる赤い金魚が目に付いて、
どうして水に浮かんでいるのか不思議で、
ひょいと救い上げ、ぴくぴく動いている胴体を、
チョキンとハサミで切ってしまった。
中から内臓が出て来た。
ウニョウニョウニョー!
気持ち悪い!!! 金魚を見ると、
もう2度と動かなくなっていた。
死んだ…
私が殺した…
青ざめていると、母が帰宅し、
死んでしまった金魚を見て、
私の頬をパン!と叩いた。
「なんてことするの! かわいそうに!
 残酷な…!!!!」
母が大事にしていた金魚だった。泣いていた母。

あれ以来、私は金魚を見ると、
幼い頃の“惨劇”を思い出してしまう。
自分の中の無邪気さと、
泣いていた母の震えていた唇を。
あの時、私は母の中の女を初めて知ったのだ。

金魚は苦手。
でも裏腹な想いがそこにはある。
実は金魚は描いてみたいモチーフのひとつ。
金魚の赤い色は艶かしい。
それは ついすくい取ってしまいたくなる色香。
魔性に似た魅惑か、と思う。

写真家・蜷川実花さんの初監督作品『さくらん』。
映像に幾度も現れる水槽の中の金魚は
女の魔性を放っていた。
好きな映画。



★★★★★☆☆ 7点満点で5点
観てからもうずいぶんになるので、
とんと感慨はうすれてしまったが、
元々好きだった蜷川実花さんの写真世界が、
そのまんま横滑りしたような鮮やかな映像美。
言い換えると、写真でもよかったんだけど、
色彩の美しさ、際どさ、強烈さを活かすべく、
架空の吉原を舞台にしたのが正解。

蜷川実花さんと『マリー・アントワネット』の
ソフィア・コッポラ監督、
この両者はセレブな2世ということで似てると思う。
生まれてからずっと、
庶民には縁遠いアートという格式の高いものが
手近なところにあったのだろうな。
だから『さくらん』は今時のカリスマチックな女性作家の
コラボレーション作品でアート性が強い。
娯楽ではなく、作家の感性がほとばしる。が、印象は、
美術系の仲良し女子短大生による学園祭作品という感じ。
「女」ではなく、「女の子」に終始しているのが物足りない。

といいつつ、私はこの映画に、
自分でも信じられないほど感動してしまった。きっとそれは
蜷川実花さんの色彩によるとところが強い。

私は絵描きではあるけれど、
絵は達者ではなく、長けているのは色彩感覚。だから、
『さくらん』の色に泣く。
他の人には伝わらない表現でも、
色だけで充分、私には通じてしまう。

土屋アンナちゃんは やっぱり良い。良いけど、
菅野美穂さんの脱皮っぶりが出色。
音楽の椎名林檎さんの音楽と蜷川実花さんの映像は、
もうひとつ合ってない。
カツカレーの上にペペロンチーノを乗せてしまったような…。

~3月7日 新宿ジョイシネマにて鑑賞~



*Home*

●『さくらん』公式サイト
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『トルコ・チャイ』
~東西交差のお茶~




音楽が好きで、
エキゾチックなものが好きで、
ステレオタイプなトルコに憧れる。

そりゃ、イスタンブールにも行ったさ、
でもたかが観光客でしかなかったさ。
けど、惹かれるの、
「好き」としかいいようがないのさ、
飛んでイスタンブール~♪
飛んでいけるものなら、
今すぐ行ってみたいさ、イスタンブール!

イスタンブールに行ったのは
もう10年前にもなる。
とっぷり一昔前のことだけど、
あの街は私を呼んで仕方がない。
「なにが?」ときかれたら、
それは「あの街の音が」としか答えられない。

東と西の文化が交差する都市・イスタンブール。
喧噪の街・イスタンブール。
西洋の顔をした東洋の街・イスタンブール。
雑多に文明が入り交じるイスタンブール。

きっと。イスタンブールを旅したなら、
「座る椅子のない人種」はおそらく、
そこに自分に用意された椅子を見つけるだろう。
そこは、あらゆる文化と思想が行き交い、
通り過ぎる都市だから。

イスタンブールを語る時、
私は言葉とはなんと、浅はかな道具でしかないのだろうと、
呆れて、ただの「友人への手紙」しか書けなくなるのです。
観たくて観たくてたまらなかった映画を
ようやく観ました。

『クロッシング・ザ・ブリッジ』。

トルコの“今の音楽”を映像にした映画。
音楽と流浪の人生を愛する人に
お薦めしたい一編です。




★★★★★★☆  7点満点で6点
この映画に6点は・・・
映画を愛する人には眉をひそめられるかも、ね。
でーも、私はねぇ、
映像がどうどか、脚本がどうとか、もうどうでもええのよ。
貴方が“音楽”を愛する人なら、
“表現する人”が留められている、
ただそれだけに心振るわせるでしょう。

トルコ。
東西だけでなく、イスラム=孤高を抱く人、
そして“人生”に囚われている人には
ぜひとも観てほしい一本です。
ここにはアラベスクも、ラップも、ロックも、スーフィーも、
それからクルドを始めとする疎外された人々も、
座れる椅子が必ずやあるでしょう。
私も同じ。恵まれている私ですが、何故か同じ。

トルコは今、
ヨーロッパの仲間入りをしようと、
躍起になっている。このことを念頭において、
元々“音楽”に興味ある方は観てみてください。
ただし映画好きの人には薦められない、な。

日本でもこういう映画、
できればいいのにな。
我が憧れのセザン・アクスの生歌を観られただけでも感涙。
日本でいうと、彼女は美空ひばり、
世界的にいうとマドンナというところでしょうか。
ひばりちゃんより優れているのが、
セザン・アクスが後進の育成にも力を注いでいるところ。
彼女の門下生のタルカンの活躍は
セザン・アクスの指導があればこそ、でしょう。
サントラ買いましたが、すんばらしい出来栄!

この映画に関して一言で表現せよと
圧力で命ざれたなら、私はこう答えよう、
「ボスポラス海峡の赤い夕日が全てです」。


*Home*

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