◆ R I N G O * S A N

歌うパステル画家5*SEASONの蒼いブログショー
8月の「りんご*さん」のオープン日
8/1(火)、8/2(水)、8/8(火)、8/11(金)、8/12(土)、8/13(日)、
8/18(金)、8/19(土)、8/20(日)、8/22(火)、8/23(水)、8/24(木)、8/26(土)、8/29(火)、8/30(水)、8/31(木)


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逢い引き中

Bowie and Non-Non


「男前嫌いなの?」
と友人にきかれたことがあるけど、
そんなことはない、オトコマエは良い。が!
会話のキャッチボールができれば良いけど、
ただ顔を見合わせてニコニコしているだけだったら、
飽きる。会話が弾むか、または
内面からにじみ出る魅力がなければ、ハイそれまで♪
よくいわれることだけど、男前は飽きが早く、
味のある顔はだんだん惚れるって。それに、
挫折や苦悩を乗り越えている人は年齢に関係なく、
そこにいるだけで沸き上がってくるものがあり、
やがて顔も出で立ちも美しく輝いてくる。

映画も、絵でも、これと同じことがいえる。
美男子を見せられるだけじゃ
1~2時間は退屈でしかたない、覚めてしまう。
特に私は映画に芸術性を求めてしまうので、
キレイではなく“美しいもの”に心をうたれる。
美しいとキレイは違う。

今日の芸術は
うまくあってはならない、
きれいであってはならない、
ここちよくあってはならない。


ほぼ20年ぶりに再読中の
岡本太郎著『今日の芸術』で唱われている芸術論。
この通りだと思う。岡本太郎の知識を丸覚えするのではなく、
私は 10年余りにわたって、
この論を自分の肌で直に味わったように思う、
芸術とは、居心地の悪いものである、と。

先々週の月曜日、
銀幕の貴公子と呼ばれているキレイな若者が
カバに そっくりの、色白で太った人妻に一目惚れし、
その後、道ならぬ恋に堕ちるというフランス映画を観た。
端正な顔だちの若者はジェラール・フィリップという
若くして他界したフランスの伝説のスター。
めっちゃくちゃ きれいな顔だちの俳優だ。
でも、「アイドル映画」ならまだしも、
官能世界を表現するには
人間の残酷さも、生きるための卑屈も受けとめ、
それらを消化してからでないと厳しい。
容姿で損をしたと思っている人間は、
そういったものを早くから受けとめているので、
残念ながら男前はアーティストとしては歩が悪い。

不倫の恋。
やろうと目標をたてて努力するものではなく、
ウィルスにかかるようなもの、恋は病だ。
気が付いたら感染していて、自覚症状がでたときには、
もう疾走し、そこから逃れられない。
それほどに強烈なもの、それは魅力というよりも
むしろ魔力というべきもので、
私が芸術と呼んでいるものの本性だと思っている。
禁断の恋は その頂点であり、テーマのひとつだ。

美男子でなくて よい。
人の心を盗み取るような魔力を帯びた作品。
これを描こうとする人に惹かれる。
官能を帯びた絵か、映像か、音楽か、口説き文句か、
または不埒な接吻か、裸体か、欲情か⋯
それとも果汁がしたたりおちる熟れた果実か、
時としてそれは懸命の度が過ぎて、
あまりに不様で格好悪いけれど、
それらに私は美しいと感動する、
けしてキレイとは言えないものたち。
美男子とカバさんが恋に落ちる『肉体の悪魔』にも
そんなものがあれば、共感できたかも。

とはいえ、「これはこういうものだ」と
ガンジガラメに決める必要もないが
魔力を汲み取った表現法に私は惹かれるし、
私自身、魔力を帯びた一枚を描けたなら、
もう何もいらない至福の時だと思う。



★★★☆☆☆☆ 7点満点で3点
『ニクタイ ノ アクマ』、タイトルが強力すぎ。
せめて「恋の悪魔」か「小悪魔」ぐらいか。
肉体に潜む悪を感じさせてくれる美的表現は
音楽でも映像でも台詞でも、本作にはなかった。
しかも私は今年、『肉体の学校』という
官能傑作を観てしまっているのが イタイ。

ジェラール・フィリップという
キレイな若者を見るための
イメージ映像としては楽しい。
この人をスクリーンで観られたことは良かった。
ただ、この人の子どもゆえの無邪気さと
残酷さは感じられたけど、
いかんせん彼が惚れる人妻がカバさんで、
彼女の魔力は伏せてあったのはいただけない。
女優だって顔じゃない、でも彼女から
色気は感じられない。キレイなお人形さん。

橋田寿賀子のフランス版という感じでもあるので、
台詞の多いドラマが好きな方にはオススメ。

濡れ場、会いたい気持を自制し葛藤する場面、
人妻の旦那の邪心など、道ならぬ恋に必要な描写を
気前よくバサッと切り落としているのは、
監督の意図だろうけれど、
それゆえ、カップルに ほとんど共感できず、
ラストの悲劇は飛躍しすぎて シラケてしまった。

三島由紀夫原作、増村保造監督の『音楽』では
音楽を性的快感のメタファーとして描いていた。
そう、音楽の独創性でも本作は物足りない。

~池袋・新文芸坐にて観賞~


◆ T シ ャ ツ 展 開 催 中
7/3(Mon) まで 東京・代官山アートラッシュにて
TEL 03-3370-6786 ●詳しいお知らせはこちら





レイモン ラディゲ作/松本 百合子 翻訳 新訳『肉体の悪魔』
原作の方がきっと、セクシーだと思われます。


●映画『音楽』の感想
●『肉体の学校』の感想。
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その場所

the field


モノクロ95分の映像美。
監督は木下亮氏。1965年作品。
観て、びっくり。こんなにも
流れるような、モノクロームがあったなんて!!!
しかも、公開された40年前には
正当に評価されなかっただなんて、
「何故の嵐」が吹き荒れた。
デカダンス=退廃的な愛に急ぐ人々を
当時はタブー視したのかな。

【あらすじ】元男爵婦人で有閑をもてあます妙子は、ふと立ち寄ったゲイバーでアルバイトをする年下の男・千吉に興味を覚える。千吉は金のためなら誰とでも寝るという噂だったが、やがてふたりは互いに束縛しない約束で同棲をはじめる・・・。三島由紀夫原作。

妙子役の岸田今日子さんがウツクシーー!
寝るときぐらい化粧落とせよっ! と、
つっこみどころはあるにしても、
あの 大人の憂いを含んだ色っぽさに
あたしゃメロメロ。
理性が崩れ、年下の、粗野な男にイカれるあまり、
心は かき乱され、ゲームは恋へと堕ちていく
その課程ときたら、あまりにリアルで、
多くの「恋愛痛」経験者が共感すると思われ。
女の情念と男との丁々発止は見応えあるし、しかも
「ふたつ お願いがあるの、
ひとつはね、一緒に旅行にいって、
もうひとつは失礼、ぶたせてね」
だなんて、甘える姿も可愛いのなんの、
女が女に見愡れてしまう。そして、
最後の最後は大人の女だと感心させられる。

これ、原作が読みたい。
三島由紀夫が女心を、文字でどう描いているのか
ものすごく知りたくなってきた。

恋愛にはふた通りある。
追いかけているうちが恋だという女、
母のように与えるのが恋だという女。
この映画の妙子という女性が凛々しいのは
ひとりの男をふたり分愛し こんなふうに微笑むから。

私、学校を卒業したんだもの。

「肉体の学校」か、
タイトルになるほど と思う。
妙子の自宅にあったトルソー。
顔も腕も足もない胴体だけの真っ白な像が
男と女をじっと見つめ、そして隔ててていた、
トルソーが“ふたりの世界”を皮肉っている。


キネカ大森「三島由紀夫 映画祭 2006」にて~

★★★★★★☆ 7点満点で6点
未ビデオ、未DVD化はさみしいけど、
この映画を小さな画面で観るというのは、
あまりにもったいない。
世の中がデジタルへ傾けば傾くほど、
作品は輝きを増すだろう一級品。
山崎努さんの21歳役というのが ちょっとキビシー
私の目にはフケて見えたから やや不満が残った。






三島 由紀夫 原作本 『肉体の学校』
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エロアサガオ
So, Please "so**"......


木村佳乃さんが、よかった。
かわいらしかったし、こういうと変だけど、
なんだかシアワセそうだった、
“アノ場面”を どう見せて、
どう盛り上げるかで、この映画が
受け入れられるか、拒否られるか、
大事な山場、いや、濡れ場? ともかく、
そこの場面が いい。

映画『寝ずの番』の初日、
笑った、見とれた、吹き出した、
ありがとう、原作の中島らもさんも
草葉の陰で ほくそ笑んでいらっしゃるのでは?
この映画は人情に皮肉をたっぷり まぶした、
さすがさすがの“マキノ節”。血統の良さがチラリ☆
これは近頃流行りの『せかちゅー』とは真逆の作風、
純愛涙路線に飽き飽きしている方はぜひ!

“あの場面”とは予告なんかを観た人は、
だいたい想像つくと思うけど こう。
上方落語界の重鎮・笑満亭橋鶴—が今まさに、臨終のときを迎えた。弟子たちが見守る中、一番弟子の橋次が言った。「師匠、何か心残りはありませんか?最期に、これはやっておきたかったということはありませんか?」橋鶴の口がモゴモゴと動いた。

「そ、そ○が見たい…」


この冒頭の騒動はほんの序の口、
後に始まる通夜で交わされる芸の数々は
そら可笑しくて、クッと笑えて。
腹を抱えてヒーヒー笑う上方漫才のそれではなく、
落語をのんびりきいているうちに、
ついつい もれてしまう、そういう後引く笑い。
つまり上方落語の匂いは乏しくて、
江戸落語の世界。実際の映画の舞台は上方だけど、
監督をはじめとする演者たちに
上方のコテコテ感がまるでないのだ、しかたない、
マチャアキなんて 頭の先からつま先まで
まるっきりの東京人やし、でも そのことで
大勢に受け入れられる空気が出来たと思う。
「変な関西弁」も許してしまお。

俳優の津川雅彦さん改め、
マキノ雅彦さん。初監督、かぁ。
ちょっと重なるな、
故・伊丹十三監督が初めて監督された映画
『お葬式』を観た後の感慨と『寝ずの番』。
2本共に葬式が舞台だというだけでなく
作品を通じて現代社会を風刺し、批判しながらも、
あっけらかんとしてる、いわば
恋以上の愛を求める中年向け。最近、
このテの邦画の新作が無かったから、こりゃ嬉しい。
景気が上向き予想になると、
社会派が台頭してくる⋯?

別の感慨。

マキノ雅彦監督の伯父上にあたられる、
マキノ雅弘監督の『次郎長三国志シリーズ』を
先月に何本か 観たばかりなので
あの時に味わった余韻が込み上げて来た。
同じ顔がある、長門裕之さん、富司純子さん、
そして津川雅彦さん、
良き時代の、活動映画の匂いがする。
それに歌。通夜であろうが落ち込んでいようが、
盛り上がれば歌を歌う。

♪おいらが死んだらなァ~
道端 埋めとくれ~♪


『次郎長三国志』でも合唱していた同じ唄を
映画の後半で唄っていたけど、それは
マキノ節に敬意を表してのことだろうか、
その場面で なぜか、目頭がウルッとなって
日本は いい国だ、人情がある、なんて思ったり。


映画が始まって、まず最初に、
『製作 企画・鈴木光』と馴染みある名前が
バーンと画面に現れ、「おっ」と思う。
この映画は5*がお世話になっているギャラリー
「アートラッシュ」の親会社、
光和インターナショナルによる作品。
マキノ雅彦監督は この映画の宣伝のため、
精力的にテレビやラジオに出演されていたときく。
私も某ラジオ番組で監督の宣伝ぶりを耳にしたところ、
「映画を作らせてくれた鈴木光さんに感謝したい」と、
公開前のメッセージとして、
まず製作者の名前を挙げられた。そこに、
この映画の長けている点が全て集約されていると思う。
光和ならではの1本。


★★★★★☆☆ 7点満点で5点
大きな館で観るべき作品です。
ドッカーンというコメディ大作ではないけれど、
映画でしか表現できない 際どさとエロ。
下ネタ満載なのに、上質芸を観た感慨有り。

長門裕之さんの死人役が傑作。
しかし、長門さん⋯
『次郎長~』のときの石松役から
ずいぶん経ちました。いや、哀しんでいるんじゃなく、
“枯れ”をショーにできる俳優って
いい職業だなぁと。



●『寝ずの番』公式サイト
●映画製作会社「光和インターナショナル」
●5*の作品がある「アートラッシュ」
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強烈キャラ


映画に出て来た猛烈太っちょオバサン。
ツッカーの兄嫁さんでコテコテのアラブ教徒。
うーん。相方のでこが見てたら
きっと小躍りして描いたやろうに、残念じゃ。
なんせ相方はブサイクを描かせたら天下人。
~きのうのつづき~


『ドイツ映画祭2005』は今日まで銀座でやってる。
最終日の今日も観たい映画が並んでるけど、
今日は行けそうにない。残念。
行けそうな方。ぜひ行ってみてくださいな。
当日券は1500円、大きな会場なので、
お席にはゆとりがあるはずです。

『何でもツッカー』は日本では未公開、
ですが、たぶん いずれ映画館で観られるような気がする。
おもしろい話だったので、タネあかしにならない程度に、
あらすじを少し書いておくと~。

ビリヤードだけが得意なツッカーが、
ある晩、とうとう家族から三くだり半を突き付けられ、
破産の危機に陥った。ところが時を同じくして、
熱心なユダヤ信者の母が他界したと連絡が入る。
母とはベルリンの壁のせいで、
40年もの間 生き別れになっていたが、
母が残した財産を相続することで、
救われるかもしれない‥‥と思ったのは、
ツッカーではなく、ツッカーの家族。

と、ここまではわりとよくあるパターン。
けど、ツッカーの場合は ちと違う。
みっつのウソが同時進行し、ウソがばれた場合は、
母の遺産はユダヤ教協会に全額が寄付される。

ひとつめのウソ。
母の遺産相続の条件として、
ユダヤ教の葬式をきっちり行うこと。
それに伴い、7日間は喪に服す必要があるが、
ツッカー一家はユダヤ教徒ではない。
が、ツッカーの嫁は“にわかユダヤ教徒”になって、
なんとか遺産を相続できるようがんばるが‥‥。

ふたつめのウソ。
ツッカーには40年来会っていない兄がいて、
ずーっと険悪の仲(日本の若貴みたい)が続いているが
亡くなった母は財産相続の条件として、
兄弟関係の修復を言い残した。
実は、兄の方も事業に失敗していて、
最後に残された希望が、亡くなった母の遺産。ぜがひでも、
遺産を相続したい兄とその家族は
兄弟仲を修復するため、弟・ツッカーの元へやってくる。
ツッカーの家族とて、遺産は咽から手が出るほどほしい、
そこで、白々しくも仲良くする異教徒の兄弟。
が、40年ものミゾが容易く修復するわけもなく‥‥。

みっつめのウソ。
人生は賭けだ。ツッカーは
人生最大の破産という危機を、
またしても賭け事で切り抜けようとする。
母の喪に服さねばならない7日間に
ビリヤード大会が開催される、その優勝賞金で、
人生にケリをつけたいツッカーは、
仮病をつかうなどの、実に涙ぐましいウソをつき、
ことあるごとに葬式を抜け出し
試合に出ては勝ち続けるが‥‥さて?

さらにツッカーの娘と息子がまた変なヤツで。
娘は未婚で子どもを生んだあと、
今はレズに走り、“彼女”と同居中。
もちろんツッカーとは そりが合わない。
一方銀行に勤める息子は融通がきかない堅物で、
顔は整っているのに、女っ気はゼロで、
筋トレに励む ただのバカ。もちろん、
父親とはうまくいっていない。

そこへ、↑上の太っちょオバサンだの、
さかりのついたオバサンの娘だの、
宗教に入れ込んだ息子だのが関わって、
人間関係はもつれにもつれていく。
いったい、遺産はどうなる? 兄弟仲は修復するのか?
母の遺産はいったい いくら?
ハラハラドキドキ‥‥ドキドキハラハラ‥‥
させるようには作っておらず、結末も ぼかしてあるけど、
ツッカーの いい顔に あたしは和んだな~。
  ↓


ツッカーの隣にはみ出して写っているのは、
巨大な太っちょオバサン。な? おもしろそうな映画じゃろ?
あと、遺産問題の仲介役となった
ユダヤ教協会の理事長が 最後にいい顔を見せて、
人生って捨てたもんじゃないなぁと思わせてくれる。
あ、それと、ツッカーって
映画の冒頭で死ぬねんよ、これが。

★★★★★☆☆ 7点満点で5点
盛り沢山の要素をよくまとめたなぁと感心。
ただし、メリハリが もう少し欲しかったのと、
あと10分時間を延長し結末をはっきりしてもよかったのでは。
もしもハリウッドが これをリメイクしたら、
ラストで盛大に盛り上げて、ハラハラハラハラ~
感動のうえに感動を重ね、感動の嵐にもっていくのでしょう。
ちょっと見てみたい。その場合、ユダヤ教ではなく、
アメリカ人がイスラム教徒になりすます、
ってのを やってみたら面白そう。

*******************************
相方・でこへの つっこみ本日分
映画の太っちょオバサンも汗が滲んでたけど、
でこも夏場はハンカチが手放せない。




ほれ。でこが まだオシメがとれへんお子ちゃまやさかい、
あたしが代わりに描いてやったでー。

若貴兄弟のいざこざも、
いずれハリウッドに売って映画化‥‥?

●コマ犬の相方・でこのブログ
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つ~かぁ、ツッカー?

イントロ部分の、
デザイン処理された“走るオッサン”がいい。
思えばドイツの雑誌や雑貨も かなりセンスいいし、
ドイツは機能と生産性をかかげながらも
芸の追求も忘れない、そんな お国柄かな。


久々の「な行で始まる映画」。
がんばれよーな行!

昨日観た“オッサン讃歌3作”の中では、
これが一番あたしには おもしろかった。
なんかこれハリウッドが観たら、
リメイクしたがるような気がする。
脚本がいいし、構成も さりげなく凝ってるし。
といってもエンターテイメント性は低いけど。

登場人物はクセの強いヤツばっかりだし、
さしたる大逆転もないし、ハラハラ感もなく、
うっとりするロマンスもない。
主人公は、やさぐれたオッサンで、賭事に狂ってて、
嫁からも 子どもからも見放されてる。
うだつは上がらないし、見てくれも悪い、
そんなオッサンが あれよあれよという間にカッコよく…
“オッサン讃歌”というジャンルは こういうこと。

平凡なオッサンがココぞというところで、
めちゃくちゃ輝く姿をしっかり捉え、
「名声も名誉もいらない」と賞賛する。ある意味それは、
名声と名誉を手に入れた人間が憧れる対象で、
“オッサン讃歌”を演じるのは、
真のスターであればあるほど観る側に強く、
人生のなんたるかを説くのだ、と思う。
この映画に登場するオジサンもオバサンも、
渋みのある いい演技だったことを思うと、
きっとドイツでは大人に指示される、
押しも押されぬスターの競演作ではなかろうか。

『何でもツッカー』は、
身の丈をわきまえてるところがいい。
それは特に 笑いについてで、
映画は間違いなくコメディーだけど、
笑わそうとしないところが いさぎよく、
オチを仕掛けたり、コネくり回したりしないところで、
結果的にフフ と笑ってしまう。

前々から思っていたことだけど、
ドイツ人と日本人は性質が似てる。
冗談が下手なところや遊び下手なところ、
手先が器用なので、驚くような技を生むところや、
母国語が堅苦しいところ。
ほれ、日本語もロックやオペラは
英語や仏語に比べると ちょっとノリが悪い。
ドイツ語も同じで、メロディーに乗りにくい言語なので、
両国は英語や仏語にコンプレックスが間違いなく あるはず。
だから真面目に徹する、という姿勢が一番“らしい”のだ、
変に大爆笑を狙うなかれ。

もう1点似てるのは
帝国へ陥り、近隣諸国から嫌われまくった歴史。

ドイツという国は、そういった帝国主義や
東西分裂といった暗黒の時代と、
きちんと向き合おうとしている、ようにあたしには見える。
日本と違うのは、ここ。
そりゃ、今年は戦後60年の伏し目とかいって、
これから日本でも「戦後映画」が何本も公開される、
けど、近隣諸国と未だに折り合いがつかず、
かえって険悪になった事情が 浮き彫りになったわけで、
「隣国に嫌われたままの人」が作った作品なんて、
どうなん? と、しみじみ思う。
ドイツの方が日本より毅然としてる。
日本よりドイツの方が 絶対に かっこいい、

きっと ドイツからは今後も、
“旬な映画”がドンドンやってくるだろう。
今年公開予定をあげると、『青い棘』、
『ヒトラー~最後の12日間~』、『愛より速く』等々。

ちなみにタイトルの“ツッカー”とは
主人公のオッサンの名前で、
日本人は携帯メーカーの
ツーカーを思い浮かべがちだが、
携帯とは まったく無関係で、映画にも出てこない。
お客さんの方も携帯不携帯の人が多かったようだ。
というのも見たところ、
50代後半から60代の方が大半だった。

映画の上映が終わった直後のこと、
ロビーへ人が いっせいに流れ出したとき、
公衆電話が えらい繁盛してた。
なんと行列まで出来ていて、
ずいぶん懐かしい風景だなぁと見たものの、
考えてみたら、ほんの5年程前は当たり前の風景だった。

公衆電話の行列を見たおかげで、客席の外と中が
日常と非日常に きっちり分けられていた気がした。
ちょっとタイムスリップしたみたいだった。
 つづく
*******************************
相方へのつっこみ本日分
本屋の雑誌売り場をのぞいてみたら、
若貴兄弟の話のオンパレード。
テレビも連日、そうなんやろなぁ。
あたしゃ若貴よりも、むしろ
ふいに思い出したんやけど、
加瀬大周という役名を争ったふたりが
その後、どうなったか気になるねん。

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