◆ R I N G O * S A N

  歌うパステル画家5*SEASONの蒼いブログショー
  3月の「りんご*さん」のオープン日は
  3/4(土)、3/5(日)、3/14(火)、
  3/22(水)、3/30(木)の5営業です。


テーマ:
逢い引き中

Bowie and Non-Non


「男前嫌いなの?」
と友人にきかれたことがあるけど、
そんなことはない、オトコマエは良い。が!
会話のキャッチボールができれば良いけど、
ただ顔を見合わせてニコニコしているだけだったら、
飽きる。会話が弾むか、または
内面からにじみ出る魅力がなければ、ハイそれまで♪
よくいわれることだけど、男前は飽きが早く、
味のある顔はだんだん惚れるって。それに、
挫折や苦悩を乗り越えている人は年齢に関係なく、
そこにいるだけで沸き上がってくるものがあり、
やがて顔も出で立ちも美しく輝いてくる。

映画も、絵でも、これと同じことがいえる。
美男子を見せられるだけじゃ
1~2時間は退屈でしかたない、覚めてしまう。
特に私は映画に芸術性を求めてしまうので、
キレイではなく“美しいもの”に心をうたれる。
美しいとキレイは違う。

今日の芸術は
うまくあってはならない、
きれいであってはならない、
ここちよくあってはならない。


ほぼ20年ぶりに再読中の
岡本太郎著『今日の芸術』で唱われている芸術論。
この通りだと思う。岡本太郎の知識を丸覚えするのではなく、
私は 10年余りにわたって、
この論を自分の肌で直に味わったように思う、
芸術とは、居心地の悪いものである、と。

先々週の月曜日、
銀幕の貴公子と呼ばれているキレイな若者が
カバに そっくりの、色白で太った人妻に一目惚れし、
その後、道ならぬ恋に堕ちるというフランス映画を観た。
端正な顔だちの若者はジェラール・フィリップという
若くして他界したフランスの伝説のスター。
めっちゃくちゃ きれいな顔だちの俳優だ。
でも、「アイドル映画」ならまだしも、
官能世界を表現するには
人間の残酷さも、生きるための卑屈も受けとめ、
それらを消化してからでないと厳しい。
容姿で損をしたと思っている人間は、
そういったものを早くから受けとめているので、
残念ながら男前はアーティストとしては歩が悪い。

不倫の恋。
やろうと目標をたてて努力するものではなく、
ウィルスにかかるようなもの、恋は病だ。
気が付いたら感染していて、自覚症状がでたときには、
もう疾走し、そこから逃れられない。
それほどに強烈なもの、それは魅力というよりも
むしろ魔力というべきもので、
私が芸術と呼んでいるものの本性だと思っている。
禁断の恋は その頂点であり、テーマのひとつだ。

美男子でなくて よい。
人の心を盗み取るような魔力を帯びた作品。
これを描こうとする人に惹かれる。
官能を帯びた絵か、映像か、音楽か、口説き文句か、
または不埒な接吻か、裸体か、欲情か⋯
それとも果汁がしたたりおちる熟れた果実か、
時としてそれは懸命の度が過ぎて、
あまりに不様で格好悪いけれど、
それらに私は美しいと感動する、
けしてキレイとは言えないものたち。
美男子とカバさんが恋に落ちる『肉体の悪魔』にも
そんなものがあれば、共感できたかも。

とはいえ、「これはこういうものだ」と
ガンジガラメに決める必要もないが
魔力を汲み取った表現法に私は惹かれるし、
私自身、魔力を帯びた一枚を描けたなら、
もう何もいらない至福の時だと思う。



★★★☆☆☆☆ 7点満点で3点
『ニクタイ ノ アクマ』、タイトルが強力すぎ。
せめて「恋の悪魔」か「小悪魔」ぐらいか。
肉体に潜む悪を感じさせてくれる美的表現は
音楽でも映像でも台詞でも、本作にはなかった。
しかも私は今年、『肉体の学校』という
官能傑作を観てしまっているのが イタイ。

ジェラール・フィリップという
キレイな若者を見るための
イメージ映像としては楽しい。
この人をスクリーンで観られたことは良かった。
ただ、この人の子どもゆえの無邪気さと
残酷さは感じられたけど、
いかんせん彼が惚れる人妻がカバさんで、
彼女の魔力は伏せてあったのはいただけない。
女優だって顔じゃない、でも彼女から
色気は感じられない。キレイなお人形さん。

橋田寿賀子のフランス版という感じでもあるので、
台詞の多いドラマが好きな方にはオススメ。

濡れ場、会いたい気持を自制し葛藤する場面、
人妻の旦那の邪心など、道ならぬ恋に必要な描写を
気前よくバサッと切り落としているのは、
監督の意図だろうけれど、
それゆえ、カップルに ほとんど共感できず、
ラストの悲劇は飛躍しすぎて シラケてしまった。

三島由紀夫原作、増村保造監督の『音楽』では
音楽を性的快感のメタファーとして描いていた。
そう、音楽の独創性でも本作は物足りない。

~池袋・新文芸坐にて観賞~


◆ T シ ャ ツ 展 開 催 中
7/3(Mon) まで 東京・代官山アートラッシュにて
TEL 03-3370-6786 ●詳しいお知らせはこちら





レイモン ラディゲ作/松本 百合子 翻訳 新訳『肉体の悪魔』
原作の方がきっと、セクシーだと思われます。


●映画『音楽』の感想
●『肉体の学校』の感想。
AD
いいね!した人  |  リブログ(0)
最近の画像つき記事  もっと見る >>

テーマ:
その場所

the field


モノクロ95分の映像美。
監督は木下亮氏。1965年作品。
観て、びっくり。こんなにも
流れるような、モノクロームがあったなんて!!!
しかも、公開された40年前には
正当に評価されなかっただなんて、
「何故の嵐」が吹き荒れた。
デカダンス=退廃的な愛に急ぐ人々を
当時はタブー視したのかな。

【あらすじ】元男爵婦人で有閑をもてあます妙子は、ふと立ち寄ったゲイバーでアルバイトをする年下の男・千吉に興味を覚える。千吉は金のためなら誰とでも寝るという噂だったが、やがてふたりは互いに束縛しない約束で同棲をはじめる・・・。三島由紀夫原作。

妙子役の岸田今日子さんがウツクシーー!
寝るときぐらい化粧落とせよっ! と、
つっこみどころはあるにしても、
あの 大人の憂いを含んだ色っぽさに
あたしゃメロメロ。
理性が崩れ、年下の、粗野な男にイカれるあまり、
心は かき乱され、ゲームは恋へと堕ちていく
その課程ときたら、あまりにリアルで、
多くの「恋愛痛」経験者が共感すると思われ。
女の情念と男との丁々発止は見応えあるし、しかも
「ふたつ お願いがあるの、
ひとつはね、一緒に旅行にいって、
もうひとつは失礼、ぶたせてね」
だなんて、甘える姿も可愛いのなんの、
女が女に見愡れてしまう。そして、
最後の最後は大人の女だと感心させられる。

これ、原作が読みたい。
三島由紀夫が女心を、文字でどう描いているのか
ものすごく知りたくなってきた。

恋愛にはふた通りある。
追いかけているうちが恋だという女、
母のように与えるのが恋だという女。
この映画の妙子という女性が凛々しいのは
ひとりの男をふたり分愛し こんなふうに微笑むから。

私、学校を卒業したんだもの。

「肉体の学校」か、
タイトルになるほど と思う。
妙子の自宅にあったトルソー。
顔も腕も足もない胴体だけの真っ白な像が
男と女をじっと見つめ、そして隔ててていた、
トルソーが“ふたりの世界”を皮肉っている。


キネカ大森「三島由紀夫 映画祭 2006」にて~

★★★★★★☆ 7点満点で6点
未ビデオ、未DVD化はさみしいけど、
この映画を小さな画面で観るというのは、
あまりにもったいない。
世の中がデジタルへ傾けば傾くほど、
作品は輝きを増すだろう一級品。
山崎努さんの21歳役というのが ちょっとキビシー
私の目にはフケて見えたから やや不満が残った。






三島 由紀夫 原作本 『肉体の学校』
AD
いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:
エロアサガオ
So, Please "so**"......


木村佳乃さんが、よかった。
かわいらしかったし、こういうと変だけど、
なんだかシアワセそうだった、
“アノ場面”を どう見せて、
どう盛り上げるかで、この映画が
受け入れられるか、拒否られるか、
大事な山場、いや、濡れ場? ともかく、
そこの場面が いい。

映画『寝ずの番』の初日、
笑った、見とれた、吹き出した、
ありがとう、原作の中島らもさんも
草葉の陰で ほくそ笑んでいらっしゃるのでは?
この映画は人情に皮肉をたっぷり まぶした、
さすがさすがの“マキノ節”。血統の良さがチラリ☆
これは近頃流行りの『せかちゅー』とは真逆の作風、
純愛涙路線に飽き飽きしている方はぜひ!

“あの場面”とは予告なんかを観た人は、
だいたい想像つくと思うけど こう。
上方落語界の重鎮・笑満亭橋鶴—が今まさに、臨終のときを迎えた。弟子たちが見守る中、一番弟子の橋次が言った。「師匠、何か心残りはありませんか?最期に、これはやっておきたかったということはありませんか?」橋鶴の口がモゴモゴと動いた。

「そ、そ○が見たい…」


この冒頭の騒動はほんの序の口、
後に始まる通夜で交わされる芸の数々は
そら可笑しくて、クッと笑えて。
腹を抱えてヒーヒー笑う上方漫才のそれではなく、
落語をのんびりきいているうちに、
ついつい もれてしまう、そういう後引く笑い。
つまり上方落語の匂いは乏しくて、
江戸落語の世界。実際の映画の舞台は上方だけど、
監督をはじめとする演者たちに
上方のコテコテ感がまるでないのだ、しかたない、
マチャアキなんて 頭の先からつま先まで
まるっきりの東京人やし、でも そのことで
大勢に受け入れられる空気が出来たと思う。
「変な関西弁」も許してしまお。

俳優の津川雅彦さん改め、
マキノ雅彦さん。初監督、かぁ。
ちょっと重なるな、
故・伊丹十三監督が初めて監督された映画
『お葬式』を観た後の感慨と『寝ずの番』。
2本共に葬式が舞台だというだけでなく
作品を通じて現代社会を風刺し、批判しながらも、
あっけらかんとしてる、いわば
恋以上の愛を求める中年向け。最近、
このテの邦画の新作が無かったから、こりゃ嬉しい。
景気が上向き予想になると、
社会派が台頭してくる⋯?

別の感慨。

マキノ雅彦監督の伯父上にあたられる、
マキノ雅弘監督の『次郎長三国志シリーズ』を
先月に何本か 観たばかりなので
あの時に味わった余韻が込み上げて来た。
同じ顔がある、長門裕之さん、富司純子さん、
そして津川雅彦さん、
良き時代の、活動映画の匂いがする。
それに歌。通夜であろうが落ち込んでいようが、
盛り上がれば歌を歌う。

♪おいらが死んだらなァ~
道端 埋めとくれ~♪


『次郎長三国志』でも合唱していた同じ唄を
映画の後半で唄っていたけど、それは
マキノ節に敬意を表してのことだろうか、
その場面で なぜか、目頭がウルッとなって
日本は いい国だ、人情がある、なんて思ったり。


映画が始まって、まず最初に、
『製作 企画・鈴木光』と馴染みある名前が
バーンと画面に現れ、「おっ」と思う。
この映画は5*がお世話になっているギャラリー
「アートラッシュ」の親会社、
光和インターナショナルによる作品。
マキノ雅彦監督は この映画の宣伝のため、
精力的にテレビやラジオに出演されていたときく。
私も某ラジオ番組で監督の宣伝ぶりを耳にしたところ、
「映画を作らせてくれた鈴木光さんに感謝したい」と、
公開前のメッセージとして、
まず製作者の名前を挙げられた。そこに、
この映画の長けている点が全て集約されていると思う。
光和ならではの1本。


★★★★★☆☆ 7点満点で5点
大きな館で観るべき作品です。
ドッカーンというコメディ大作ではないけれど、
映画でしか表現できない 際どさとエロ。
下ネタ満載なのに、上質芸を観た感慨有り。

長門裕之さんの死人役が傑作。
しかし、長門さん⋯
『次郎長~』のときの石松役から
ずいぶん経ちました。いや、哀しんでいるんじゃなく、
“枯れ”をショーにできる俳優って
いい職業だなぁと。



●『寝ずの番』公式サイト
●映画製作会社「光和インターナショナル」
●5*の作品がある「アートラッシュ」
AD
いいね!した人  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。