1988年頃だっただろうか、トッププロたちはあまり自分の手牌を目で追っていないのではないか
そう感じたのは。
当時のプロの競技麻雀は、各自ノーリーパイで牌姿は頭に入れていたはずである。
もちろん、ノーリーパイが原因で手牌がわからずに長考なんてことは無い。
ノーリーパイはトレーニングとして良い面を持っており、リーパイするときよりも
牌をこぼす確率が減るというメリットがあります。
また、この頃はテンリーダーが無く相手の持ち点は覚えておく必要がありましたね。
現代では放送対局がメインのため、ある程度はリーパイをして初心者が見てもわかりやすい
ようにするのが重要です。
昔、先輩プロから言われて印象が残っているのは下記あたりです。
1、東初からオーラスまでどのように点棒が移動したか把握するように(オーラス点数申告無し、点差を覚えるため)
2、メンチンでもノーリーパイ(プロならば牌姿は記憶しておく)
3、左8は7残しでノータイムでブロックを取るように
4、チーはワンテンポ置く(ポンと重ならないように)
当時初めて最高位戦Aリーグを見たとき、全員がノーリーパイで衝撃を受けた
のは今でも鮮明に覚えていますね。
早速、帰宅したら牌を使用して一人麻雀でノーリーパイのツモ捨てを練習
しました。
これはほとんど違和感はありませんでした。
しかし、実戦ではほとんど無いメンチンが来たら出来るだろうか。
ノータイムで仕掛ける牌の選択をしながら、牌効率良くメンチンを
テンパイ出来るか・・・
わからないことをそのままにしておくのはダメだ。
早速、テストしてみたわけです。
まず、手牌13枚の内ランダムにピンズを6枚残りは字牌にしました。
ピンズだけで牌山を作ります。
つまり、ツモってくる牌はすべてピンズです。
配牌はノーリーパイのままで、牌の上下は揃えません。
1牌ツモったら必ずノータイムで打牌をします。
この時捨てた牌の場所にツモ牌を入れます。
これを毎巡繰り返します。
この作業の時に自分の手牌をじろじろと見てはいけません。
牌姿は脳に記憶させることと、他家に一色手を見破れにくくするためです。
繰り返していくことにより、自然と複合形に強くなります。
巡目が進みツモアガリとなったときに待ちの見落としとアガリ点が
正しいか確認します。
完璧に出来るようになるまで毎日このトレーニングを行います。
出来るようになるとノーリーパイは苦になりません。
あとはひたすら短時間の内に多数の情報を処理出来るように
脳を鍛えます。
脳を鍛えれば感想戦の時に手牌や局面を忘れることなどありません。