韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国・韓国語の見つめ方を伝授します。


テーマ:

「彼からすべてのことが消えた」


すでにいろいろ面白いものもあった今年の韓国映画ですが、個人的好みで一番気に入っているのが、今年観た2本目のイ・ビョンホンさん映画である、この『シングルライダー(싱글라이더)』(イ・ジュヨン監督)です。とても不思議な主人公の言動の秘密がやがて明らかになるというどんでん返し映画ですが、それが異様なものではなく、自然に私たちの現実とつながっているように感じる、“空気の親密感”がとっても魅力的な作品でした。♪ヽ(´▽`)/


何より最初の新鮮な感動は、「ああ、ビョンさまもこういう映画を撮るんだなあ」ということでした。今年1本目に観た『マスター』(チョ・ウィソク監督)のほうは、ベタベタのビョンさま印派手派手犯罪アクションでしたが、今回のこの映画もほとんど同じような「危険なビジネスを通して大勢の庶民の金を無にしてしまった主人公」から始まるのに、そのゆく先が、完全に180度逆方向に流れていく、というのが新鮮でした。


スターの出る作品が、過剰な刺激に飢えて、あまりに現実から離れがちである昨今、自然に私たちの生き方を振り返り、大切なものに気づかせてくれる、女性監督ならではの美しい人生劇がよかったです。平凡な証券マンの苦悩を演じるビョンさまが、限りなく親しみ深く思え、こういう作品にもっと出演してほしいなあと思いましたよね。(*´▽`)


奥さん役のコン・ヒョジンさんも、旅人役のアン・ソヒさんも大好きな俳優さんであったことも、この映画が素敵に見えた理由だと思いますが、でもその中でもやはり、ビョンホンさんの日常的でストレートな演技がよかったです。たとえば、最後のほうに主人公がただ悲しくて悲しくてオイオイ泣く、というシーンがあるのですが、こんなに純粋に泣くイ・ビョンホンさんの演技を、こんなにしっかり見ることができてどれほど幸せかと思いました。


という感じで、全体的に表情や状況だけで丁寧な感情の経験を重ねていく組み立て方がとてもよかったのですが、実は、先月、この映画と前後して観た『コーヒーメイト(커피메이트)』(イ・ヒョナ監督)も同じ理由でよかったんですよね。そちらは、カフェで出会った女性(ユン・ジンソさん)と男性(オ・ジホさん)の二人が、とにかく向かい合って話す、ただそれだけの対話日常劇であり、心理劇でしたが、それもとっても印象に残りました。なぜか、そういう二つの素敵な作品から深い洞察を得た先月3月だったなあと思います。特殊な感情線をたどりながら美しい経験ができる、そんな作品としてお勧めです!ヾ(≧∇≦)〃♪



【あらすじ】 彼がいなくなった。彼からすべてが消えた。

証券会社の支店長カン・ジェフン(イ・ビョンホン)。安定した職場と家族、成功した人生だと思っていた。

ある日、不良債権事件ですべてを失った彼は、妻子がいるオーストラリアへと向かう。

しかし、別の生き方を準備している妻のスジンをのぞき見てしまい、声を掛けることもできず、突然行方をくらましてしまう。

完璧な家庭、消えた夫、誰も知らなかった彼の衝撃的な真実が明らかになる。





















映画『シングルライダー(싱글라이더)』(イ・ジュヨン監督)予告編。

☆。.:*:・'☆'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*・'゜☆
韓国情報ランキングに、現在参加中です。
ブログランキング
↑上のバナーをクリックするだけで、一票が入ります!
更新を願って下さる方は、よろしくお願いいたします。


AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

テーマ:

「私が話してあげる、お前は殺人犯ではないと!」


●映画よりも映画のような実話


韓国の国民が、大統領の弾劾を巡って、政治に対し、司法に対し、共に希望を失っている中で、真の正義を貫いた一つの実話を世の中に紹介することで、国民を慰労し、人気を博した『再審(재심)』(キム・テユン監督)です。♪ヽ(´▽`)/


映画自体はフィクションとされていますが、そのモチーフとなっているのは、2000年に起こった「薬村交差点タクシードライバー殺人事件」。当時、15歳の年齢で殺人罪が確定され、その後、10年間を服役させられた、第一発見者の田舎青年“崔君”の濡れ衣を晴らそうと、一人の弁護士が奮闘している、実際の再審中にこの映画は撮影されました。結果、昨年11月に“崔君”の無罪が宣告され、真犯人も逮捕されるという、映画よりも映画のような話があった後、この映画は今年2月に公開されたものです。


それゆえ、物語自体は「再審」といいながら法廷劇ではなく、再審が始まるところで終わっています。事実に基づいているからです。そして、その最新の事実については、エンディングで画面に文字として紹介され、主人公のモデルである弁護士本人の顔も公開されます。


コメディ的俗物キャラに脚色された映画主人公とは違い、実在のパク・チュニョン弁護士は、再審事件を数多く手がけ、無罪判決を導き出して「再審専門弁護士」と呼ばれいているということで、写真を見ると本当にハンサムでもあり、堅実で人のよさそうな好青年という感じの方でした。続いて、主人公の青年のその後の話も心温まるものとして紹介されるため、この映画が断然、今の時局に国民に力を与えてヒットしたのは当然であろうと思います。



●「法」がいかに危険な両刃の剣か


弁護士役を演じたのは、個人的にはドラマ『応答せよ、1944』で主人公の一人を演じたことで忘れられないのですが、映画では、ファン・ジョンミンさん主演の『ヒマラヤ』(2015)でパク・ムテク役を好演していたチョン・ウさんです。青年役を演じたのは、詩人・尹東柱の生涯を描いたすばらしい作品『東柱』(2015)で尹東柱役を演じたカン・ハヌルさんです。


二人とも演技が本当にすばらしいのですが、実は、個人的に一番演技がすごいと思ったのは、悪の刑事役を演じたハン・ジョヨンさんという俳優なのでした。少々荒っぽいだけのような目立たないオジサン風なのですが、どうしてここまで本気で憎しみを買う演技ができるのか、と感心しました。悪役然とした冷酷人間ではなく、ふつうのどこにでもいそうなオジサン風でありながら、これ以上ないくらい憎らしい人間をよく演じています。怖すぎます。絶対に出会いたくないです。(((°`∇´°;)))


結論としてこれは、現実に基づきながら、「法律」というものがどれほど欠点だらけで危険な両刃の剣であるかということ、それを決して過信してはたいへんなことになるということ。そしてそれを容認してしまう、一般市民の偏見と権力者の横暴が、一部の弱者に対して、どんなに恐ろしい仕打ちを与えてしまうか、を描いています。その現実の痛みと貴い事実を紹介してくれたことに対して、この映画の制作陣にも個人的に敬意と感謝を表したいと思いました。お勧めです!(*´▽`)/



【あらすじ】 金もなくコネもない崖っぷち弁護士と、10年間殺人犯として生きてきた青年。真実を求める2人の男の本当の死闘が始まる!


韓国が騒然としたタクシー運転手殺人事件が発生!唯一の目撃者である10代の少年ヒョヌ(カン・ハヌル)は、警察の圧迫的捜査で濡れ衣を着せられて10年間刑務所で過ごすことになる。


いっぽう、金もコネもなく借金まみれで崖っぷちに立たされた弁護士のジュニョン(チョン・ウ)は、巨大ローファームの代表に取り入ろうと無料弁論奉仕中にヒョヌの事件を知り、名誉を得て有名になるためのよい機会だと思って担当することに。


しかし実際にヒョヌに会ったジュニョンは、再び正義感に燃えている自分に気が付き、ヒョヌはジュニョンの助けでもう一度世の中を信じる希望を取り戻すが…。


もう一度、心臓を高鳴らせる真実を求めて!

























映画『再審(재심)』(キム・テユン監督)予告編。

☆。.:*:・'☆'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*・'゜☆
韓国情報ランキングに、現在参加中です。
ブログランキング
↑上のバナーをクリックするだけで、一票が入ります!
更新を願って下さる方は、よろしくお願いいたします。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

「他人よりも劣る私たちは、そう、家族」――この感覚が新しいですよね。


●メインはチョン・ジュノン君の最強演技!


これも少し前に妻と共に気楽に観てきた韓国映画ですが、久しぶりの“家族もの”で、爆笑もののコメディでもある『そう、家族(그래, 가족)』(マ・デユン監督)です!韓国では、米国ディズニーが韓国で初めて配給を引き受けた韓国映画、ということで話題にもなっていました。♪ヽ(´▽`)/


善徳女王のイ・ヨウォンさんが主演ですが、彼女よりも子役のチョン・ジュノン君がとってもいい演技をしていて、結局は彼の映画であったといっても過言ではありません。韓国語では「ハードキャリー(하드캐리)した」といいますが、その言葉の意味のとおり、完全に一人の威力で全体を勝利に導いてしまっています。実際、私も不覚にも、この、全羅道の方言を気持ちよく使いまくる純朴な田舎少年にすっかり泣かされてしまいました!(´ぅ_ ;`)


母親の死後、バラバラになってしまった3人兄弟に、父親の交通事故死が知らされるのですが、その時に一緒の車に乗っていて生き残ったという子供「ナギ」(チョン・ジュノン君)が、実は自分たちの隠されていた弟だ、ということが知らされるところから話が始まります。


3兄弟は、「家族」という言葉が「トラブル」の別名でしかないと信じ切っており、各自がそれぞれに生きていくことに必死であって、新しい弟の出現は、単なる「迷惑」としてしか捉えられず、互いに押し付け合い、孤児院に入れてしまおうともするのですが、いろいろあって、やがてその弟の純粋な情の世界によって、父母が自分たちに残したものが何であったか、ということに気づいていく、というざっくりいうとそんないい話です。その合間、合間にぶっ飛びのギャグ展開が待ち受けてもいるのですが…。ヾ(≧∇≦)〃♪


占いや運勢の話が好きな韓国人は、子供が生まれた時に、その子供がその家庭に新しい運を運んでくるという考え方をしますが、まさに「ナギ」はこの兄弟にとって、大きな福を運んでくる福の神であった、ということがやがて分かっていきます。まさにメインは、この「ナギ」のけなげな演技だということですよね。(*´▽`)



●韓国の「家族の理想」というドグマの終焉


まあ、この程度の説明だと、日本にも昔からあった、山田洋次監督作のような“家族はつらいよ”映画ではないかと思うだろうと思うのですが、実はこの映画が韓国人にとってはとっても新しい、とっても斬新なものである、という演出要素が一つあります。


それはまさに現代の韓国社会を反映したものであり、ある意味、伝統的な韓国家族の“日本化”でもあると思うのですが、それが、その家族の希望を失った状態の描かれ方です。これまでの既存の韓国映画では、家族というテーマは、理想的な愛ある家庭に描かれるか、まったく逆に喧嘩し合う戯画化された“悲惨な家庭”に描かれるかのどちらかであったと思うのですが、その上で、そのどちらにも共通していたものが、その家族構成員を結ぶ「強い情」でした。“情のない家族”などというものは、およそその韓国的テーマである「家族」の中には存在しなかったのです。


ところが、この映画の斬新なところは、大前提になるその「情」に関する否定です。おそらく韓国人が日本のドラマや映画などではよく観て来ながら、それなりの共感を持っても受け入れられていたはずの、“ふつうの人間同士としての家族”が、とうとう韓国映画としても描かれるようになったんだなあ、ということを感じました。


互いに自分で生きるだけでたいへんなのに、どうして家族だからといって犠牲になってまで助けなければならないのか――そういう当たり前のテーゼから、この映画の序幕が始まっていました。家族であっても、ひどい迷惑をかけられれば、それは他人よりも遠い関係にもなり得るし、逆にそれが劇中の出来事のように、ある事件を経ることで、また自然に一つにつながることもあるんだ、という自然なファクトです。


これは韓国文化の究極の縦軸であった、「家族の理想」というものが、よもや重いドグマであることをやめた、ということなんだろうと思います。理想的な家族ではない、またその逆の突拍子もない非常識な家族というわけでもない、実に現実的にありがちで、常識的な範囲で壊れもしてくっつきもする、人間同士としての家族が主人公である、というリアルな設定が、この映画をして、現代を生きる韓国人に共感や解放感を与えしめる要素なのではないかと思いました。「なんだ、みんな同じなんだなあ」みたいな感じですよね。(^ヮ^;)


その上で、もちろん最初に書いたように、娯楽コメディ作としての、爆笑シーンやスパイ大作戦のようなハラハラドキドキ展開もあり、感動の涙の号泣シーンもよく描かれていましたよ!お勧めです!(*´ヮ`)/



【あらすじ】 昨日までは3人兄妹、今日からは4人兄妹?


定職もない幼稚な長男ソンホ(チョン・マンソク)、カッコつけてもしょせん不運な生まれの長女スギョン(イ・ヨウォン)、無駄にキレイなだけの次女ジュミ(イ・ソム)。まったく似ても似つかない彼ら呉氏兄妹の前に突然現れた末っ子のオ・ナク(チョン・ジュンウォン)。嫌味たっぷりの3人兄妹が、いつの間にか4人兄妹になった!


ソンホの計略でナクの面倒をみることになったスギョンは、お荷物になると思っていたナクが、史上最大の特ダネ事件の唯一の希望であることを知り、ナクと共に国家を左右する奇想天外の作戦を展開しようとするが…。





















映画『そう、家族(그래, 가족)』(マ・デユン監督)予告編。

☆。.:*:・'☆'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*・'゜☆
韓国情報ランキングに、現在参加中です。
ブログランキング
↑上のバナーをクリックするだけで、一票が入ります!
更新を願って下さる方は、よろしくお願いいたします。


AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

テーマ:

記憶追跡SFスリラー「夢の中に犯人がいる」


我が家は、息子は下宿、娘は忙しくてほとんど家におらず、まるで夫婦二人の新婚時代に戻ったかのようですが、おかげで妻と二人で外出することも昔のように可能になりました。というか寂しさを紛らすために、あえて外出をよくするようになった感じです。ということで、先々週に妻と二人で観てきた、コ・スさんとソル・ギョングさん主演で、JYJのユチョン君もいい役で出ている映画『ルシッド・ドリーム(루시드 드림、Lucid Dream)』(キム・ジュンソン監督)ですね。♪ヽ(´▽`)/


まあ、久しぶりのデートとしてファンタジックなものを選んだわけで、評点は決して高くなかったので特に期待もしなかったのですが、今の私たちの気分には当たりだったと思います。それほど重くはないけれど、でも子供が誘拐される話ではあったし、いろいろな意味で夫婦の共感帯にドンピシャリだったのではないでしょうか。子供と一緒に観たかったなあという思いにもなりましたが…。(^ヮ^;)


SFということになっていますが、やはりファンタジーに近いと思いました。題名の意味は「自覚夢」であり、私自身もかなりその経験があるのですが、夢の中で「これは夢だ」と気づいてコントロールできるようになるという、それですよね。でも劇中ではそれを、過去の記憶をたどる目的で使っており、さらに「共有夢」といって、いわゆる脳波を同調させて他人の夢に入って他人の記憶を探す、というちょっと荒唐無稽なSF的世界も出てきます。


評価をみると、「素材が陳腐」だとして特に評論家の評点が低いのですが、まあ似たようなテーマの映画が珍しくなかった既視感ゆえだろうと理解できます。前半の、自分の記憶の場面に繰り返し入っていって探索するというのは、『ミッション: 8ミニッツ』(2011)に似ていたし、後半部の、他人の夢の中に入って何かを探すという流れが何より大作『インセプション』(2010)ですよね。それらに比較すると当然、負けてしまうでしょうね。


でもそれを韓国人の情の世界に合わせて、親子の必死の愛を中心軸として解いていったのはとっても新鮮であり、誘拐された子供を自らの夢の中で抱きしめるシーンや、ラストシーンにおいてはやっぱり涙が出ました。そういうことで観客の反応のほうが評点が高かったのではないかと思います。何よりコ・スさんの父性愛の演技がリアルであって、子供を持つ親は皆、涙せざるを得ませんよね。ソル・ギョングさん演じる病気の子供を持つ刑事の気持ちも共感できるし、何より子供のためならすべてを捨てる感じが、韓国人の世界だなあと思いました。


前半は若干退屈な感じもありましたが、中盤以降の展開が緊迫感があり、CGもよくできていたし、何よりユチョン君が、いい演技ゆえにもう一人の主役のように見える感じが、韓国的にいうなら「シーン・スティーラー賞」に値する感じでしたよね。ヾ(≧∇≦)〃♪



【あらすじ】 犯人も手がかりも「夢」の中に!


大企業の不正告発専門記者のデホ(コ・ス)は、3年前に計画的に誘拐された息子を探すために“ルシッド・ドリーム”を利用し、過去の記憶をたどって犯人の手がかりをつかもうとする。


右腕に入れ墨のある男、写真を撮っていた怪しい男、夢に必ず登場する謎の人物(パク・ユチョン)!ベテラン刑事パン・ソプ(ソル・ギョング)と、友人の精神科医ソヒョン(カン・ヘジョン)の助けで、ついにデホは全ての手がかりが示す1人の男と対面するが…。



















映画『ルシッド・ドリーム(루시드 드림、Lucid Dream)』(キム・ジュンソン監督)予告編。

☆。.:*:・'☆'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*・'゜☆
韓国情報ランキングに、現在参加中です。
ブログランキング
↑上のバナーをクリックするだけで、一票が入ります!
更新を願って下さる方は、よろしくお願いいたします。

いいね!した人  |  コメント(11)  |  リブログ(5)

テーマ:

「悪人たち地獄で出会う」


●カーアクションや格闘の異常な水準!


前々回ご紹介した『ザ・キング』のチョン・ウソンさん主演の昨年秋公開の映画『アシュラ(아수라)』(キム・ソンス監督→日本のホームページ)です!私が紹介するのを忘れていたのですが、日本で現在上映中と聞いて、もしかして参考になればと思って今取り上げることにしました。というのも、そのまま通り過ぎることが惜しい、本当に恐るべき映画だったからですよね。ただ、暴力シーンが苦手という方にはお勧めしません。私も実は、あまりの暴力ゆえの苦手意識からやり過ごしてしまったわけですが。(^ヮ^;)


でもまずは、いったいどうやって撮影しているんだという、ものすごいアクションシーンの連続であり、ほとんど芸術的ともいえる、異常な撮影技術のカーチェイスや、ちょっとあり得ないほどひどい殴り合いのシーンに完全に圧倒されてしまったのでした。それゆえ、観ておいてよかったと思っていますし、映画館における鑑賞のチャンスを逃すべきでないのではないかと思います。(((°`∇´°;)))


ところで、この映画が上映されていた頃、日本映画の『アイアムアヒーロー』も同じく韓国の劇場でヒットしていたのですが、そちらの激しいカーチェイスシーン(高速道路でのタクシーによる逃走シーン)も、実は、韓国ロケで韓国人スタッフの協力のもとに撮られていたんですよね。


この前紹介した『共助(공조)』もそうでしたが、韓国の、特にカーチェイスシーンの撮影技術は、いったいどこまでの水準なんだと感心することが多いです。それと共に、日本では到底許可が下りないような、やりたい放題の破壊シーン。最近の日本映画やドラマでは、ふつうの風景や建物に、爆発する炎を合成したりしていますが、そうではなくて本物の破壊アクションのすごさには度肝を抜かれます。



●涙のカタストロフィにたどり着けるか?


もちろんそれ以上に見ものなのがストーリーなのですが、究極の「悪」の前に生身の人間がどれほど惨めな存在であるかを知らしめる、赤裸々な人間劇でもあります。法の下の国家権力も、法の外の犯罪権力も、共に結局は自己を中心とした欲望のために他を食い物にしていくという中で、唯一、チョン・ウソンさん演じる主人公だけが、「愛する病気の妻を生かしたい」という愛のゆえに、願わざる悪の道に呑み込まれていきます。その最低最悪の惨めな境遇の主人公を通して、最後まで一筋の人間の証明が描かれていくわけです。


ある意味では、愛する妻のために、二つの権力の間で互いからサンドバックのようにボッコボコに殴られながらも耐えざるを得ない、主人公の苦しみを見る映画でもあるわけですが、観客たちは皆、その主人公の悲しい立ち位置を唯一の共感ラインとしながら、何とか崖をつたうようにして、この暴力の連鎖の行く末を見届けた挙句に、ようやく最後の涙のカタストロフィにたどり着くことができます。ただし、あまりの「悪」の狂気に耐えられず、途中で崖を飛び降りたくなる可能性もありますけどね。(>_<)


特に、ファン・ジョンミンさん演じる“パク・ソンベ市長”は、映画史に残りそうな悪の化身ですが、ジョンミンさんの演技の幅をつくづく感じざるを得ません。ファン・ジョンミンさんにしても、チョン・ウソンさんにしても、役者生涯における金字塔を打ち立てたといえそうな、恐るべき演技を演じ切っている、ということにおいて、本当に惜しみない慰労と賞賛の拍手を送りたく思いました。撮影のたいへんさが本当に思いやられる作品です。


それゆえ、その二人のファンの方はもちろん、それ以外の映画ファンの方々も、観ておくべき一本であらざるを得ないだろうという『アシュラ』、お勧めです!ただし、繰り返しますが、暴力シーンがどうしても駄目な方には勧められませんよ。ヾ(≧∇≦)〃♪



【あらすじ】 地獄のような世の中、生き残るために争う悪人たちの戦争「アシュラ」。架空の都市「アンナム市」を舞台に描くクライムサスペンス。


末期がんの妻の治療費のために、金になるならどんな悪事にも手を染める強力係刑事のハン・ドギョン(チョン・ウソン)は、私欲のためにあらゆる犯罪をほしいままにする悪徳市長パク・ソンベ(ファン・ジョンミン)の後始末を金で請け負っていた。


彼の弱みを握った検事キム・チャイン(クァク・トウォン)と検察捜査官ト・チャンハク(チョン・マンシク)は、彼を脅迫して利用し、パク・ソンベの不正と犯罪を暴こうとする。それぞれの利益と目的のために、共にハン・ドギョンの首根っ子をつかまえるキム・チャインとパク・ソンベ。


我知らず台風の目のようになってしまったハン・ドギョンは、自分を兄のよう慕う後輩刑事ムン・ソンモ(チュ・ジフン)を、パク・ソンベの手下として送ることに。生き残るために血眼になる悪人たちの間で、互いに噛みつかなければ噛みつかれるという地獄絵が繰り広げられる。























映画『アシュラ(아수라)』(キム・ソンス監督)予告編。

☆。.:*:・'☆'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*・'゜☆
韓国情報ランキングに、現在参加中です。
ブログランキング
↑上のバナーをクリックするだけで、一票が入ります!
更新を願って下さる方は、よろしくお願いいたします。

いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(1)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。