「無限の住人」の限界は早め

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どうしてこうなったのですかと哀しみ。

もしや、黒澤明監督のせいですか。

たぶん、あんなにも多くの傑作アナログ人斬り時代劇を遺してしまったせい。

 

不死身の男で、人斬り。

彼は死ねない。

その設定だけで、飯三杯はイケる。

 

冒頭から勢いもあって、ドーパミンが出てまいります。

それも束の間。

足早に引いていく興奮。

戻ってこないワクワク。

やって来る、しょんぼり時間。

 

冒頭のテンションUPシーンはモノクロである。

だから、ずっとモノクロだったらよかったのかもしれない。

うん、たぶん、そういう問題ではない。

 

 

 

主演の木村拓哉は眼光鋭く、背負うモノの大きさも体現。

木村拓哉は「キムタク」という呪いをかけられていて、クリアな評価を得にくい。

が、悪くないのだ、ゆったりアクションに見えるのはこちらの目のせい。

 

杉咲花はあどけなさを武器にしてくるので、ある意味、一番の強敵。

 

市原隼人の熱に救われる。

 

福士蒼汰がぎこちないので不安。立ち姿は美しい。

 

問題の一端を担う気がする市川海老蔵を、いま叩くのは鬼の所業。

この御仁も「成田屋」という、芝居が不得手になる呪いをかけられており、切ない。

ただ、華はある!枯れない華だ。これは天性。

 

田中泯福本清三を盛大に無駄遣いしてくれる贅沢。

 

戸田恵梨香が悪いわけじゃない。

 

脚本の大石哲也は傑作『デスノート』を手掛けたのに、と惜しい。

 

エンディング曲はキングコングの碇軍平役MIYAVI!ご褒美!

 

三池崇史監督は、あらゆる実写化を引き受けてしまうプロ中のプロ。

新しい時代劇というよりも、鮮血ドバドバ大作戦。

出血量から『喰女-クイメ-』も思い出す。そう、あれも海老蔵

 

 

 

CGフル活用ではなく、生ものの殺陣へのこだわり。

ハマれば素敵アクション映画になる。

俳優本人に光速の運動能力がなくともよい。

編集やカメラや音響で魅せる、それが総合芸術。

 

しかし、緊張の一戦の最中に謎の独白タイムが挿入。

急ブレーキ状態。

ぉおっとお…!と前の座席に頭をぶつけそうになるババア(当方)。

 

一刀一刀の重量感を出したい一方で、人数勝負でもある。

だからか、後味がライト。

敵キャラも派手な衣装メイクに比して、あっさり風味。

そもそも、刀を持つ人間の全身をあまり見せてくれないのだ。このイケズ。

 

それでも、原作は相当に面白いのだろうと分かる。

 

なお、真っ赤な血はねっとり多量系なので苦手な方はご注意。

実際、劇場内から「ウッ」や「ワッ」という声が上がった。

あれ?となると。

三池監督の狙いは達成されましたか?

 

 

 

映画 スクリーン(TOHOフリーパスポート)

 

『無限の住人』
2017・日本
監督: 三池崇史
原作コミック: 沙村広明
脚本: 大石哲也
主題歌: MIYAVI
出演: 木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰、市原隼人、戸田恵梨香、北村一輝、栗山千明、満島真之介、金子賢、山本陽子、市川海老蔵、福本清三、田中泯、山崎努

 

 


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※鑑賞の感想です。情報に誤りがございましたら御一報頂けましたら幸いです。

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