2017-04-21 10:23:31

中国、南シナ海問題で安定化に意欲 ASEANとの歩み寄りで「宣言」の「ルール化」目指す

テーマ:政治・軍事

中国政府・外交部(中国外務省)の陸慷報道官は20日の定例記者会見で、南シナ海問題の平和的解決を目指すために中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が2002年に制定した「南シナ海行動宣言」を土台とするルール作りについて、今年(2017年)前半には中国案を提出すると述べた。


陸報道官は、「中国は現在、ASEAN10カ国と積極的に、『南シナ海行動宣言』が全面的かつ有効に実施されるよう力を合わせている。さらに、(宣言の)枠組みのもとで『南シナ海行動準則』の交渉と海上における協力を進めている」と主張。


さらに「今年になってから各方面は実務的、建設的態度により『準則』の枠組み案について2度協議した」と紹介し、ルール作りは順調に進展しているとの考えを示した。


陸報道官は、中国が今年前半に「準則」を出せると「十分に信じている」と表明。「準則」の早期実現を目指したいとの考えを示した。
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◆解説◆
「南シナ海行動宣言」は中国とASEANが以前から問題になっていたスプラトリー諸島(南沙諸島)やパラセル諸島(西沙諸島)の問題で権利主張国の衝突を避ける目的で策定されたが、拘束力はなく実効性に乏しかった。

南沙諸島については中国が2014年に実効支配する岩礁で大規模な埋め立て工事を実施し人工島を築いたことで対立が深まった。「南シナ海行動宣言」には「各方面(当事国)は自制を保ち、現在無人である島、岩礁、浅瀬、砂またはそれ以外の自然構造物に居住する行動をしないことを含め、争議を複雑化、拡大し平和と安定に影響する行為をしないことを承認する」(第5条)との条文が盛り込まれており、中国の埋め立ては「宣言」に違反したと言える。


中国は埋め立てについて「自国の領土なので当然」と指摘し、ベトナムやフィリピンも実効支配する島や岩礁での活動を強化していると批判してきた。いずれにせよ、「南シナ海行動宣言」は失効に近い状態だったと言える。


陸報道官の発言などが「本音」であるとしたら、中国は態度を一転したことになる。原因としてまず考えられるのは、2016年にオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が示した、中国の主張する南シナ海についての歴史的権利について「国際法上の根拠がなく、国際法に違反する」との判決だ。


中国は同判決を「受け入れない」と主張したが、国際的な非難を緩和する必要が出てきたのは事実だ。特に、米国が同問題についての関心を高めていることは中国にとって「嫌な事態」だ。中国は南シナ海問題の当事国を「自国とASEAN」に絞る方法を選択したと理解できる。


もうひとつ、影響を与えた可能性が高いのが台湾情勢だ。中国にとって台湾問題は南シナ海問題よりも重要性がはるかに高い。中国は台湾の民進党政権を「主敵」に定め、それ以外の国との「対決状態」はできるだけエスカレートさせない方法を選択したと理解できる。(編集担当:如月隼人)


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