2005年12月31日

休暇ボケの大晦日

テーマ:オルガン・即興

 クリスマスの仕事が一段落した12月27日から、これ以上仕事が増えないように(?)しっかりトンズラしていた私なのだが、そうは言っても大晦日(こちらではその日の聖人の名を取ってSilvesterと呼ぶ)はお仕事せねばならないので、半分眠ったまま朝の飛行機で帰ってきた。よりによってドカ雪が降ったらしく、除雪作業のため飛行機は35分遅れ。まぁ、それくらいですんでよかったというべきか。

 家へ帰ったら、部屋の中が寒い寒い。さすが屋根裏部屋、この寒さでよく冷えてくれたもんだ_ _;


 適当に仮眠を取ったのだが、まだぼーっとした状態で出勤。まずはホイマーデン教会で18時から、1年の締めくくりの聖餐式つき礼拝である。例によって例のごとくいろいろ注文の多いゲストのJ牧師が行うので、少し早めに行って準備しようと思って、17時ちょっとすぎには教会に到着。

 で…


 ……教会の鍵、忘れた_ _;


 すっかり休暇ボケである。出先でなくしたら困るので、普段は持ち歩いている教会の鍵をバッグから出して、家に置いてあったのだ。忘れてた_ _;

 せっかく早く来たのに練習できないのもなんなので、迷った挙句、教会のお隣の牧師家の呼び鈴を押すことに。牧師夫人が出てきて、快く鍵を渡してくれたが…


 こういう時に、迷惑をこうむるのはひたすら牧師家。


 お騒がせしてすみませんm(_ _)m


 さてお仕事なのだが、さすがはJ牧師、こまこまと指示があって面倒である。1番目の讃美歌はEG606番"Womit soll ich Dich wohl loben"(何をもってあなたをほめたたえるべきだろう)。余談だが、EGは535番までがドイツ語圏共通で、それ以降の番号にはそれぞれの地域で親しまれてきた讃美歌が収録されている。つまり、地域ごとにその地方色が反映された讃美歌集となっているわけで、今日の606番もつまりはこの地域、ヴュルテンベルクで親しまれ、歌い継がれてきた讃美歌だということになる。更に606番はメロディーのみの楽譜と、フリードリッヒ・ジルヒャー(この地方で多くの讃美歌や民謡を合唱曲に編曲した人物)の手による4声の楽譜が収録されていて、それを弾いてほしいというJ牧師の指示が書き込まれていた。

 普段、即興で好き勝手に和声付けをしている人間にとって、4声のしかも合唱曲の楽譜を一音違わず弾け、と言われるのは結構苦痛である。何回か練習して、ようやく頭が和音進行を把握して弾けるようになった。違う和音にしたいところがどうしても一箇所あって、手と足に無理やり言うことをきかせねばならなかったのだが…(汗)

 他の讃美歌はあまり問題なさそうだったが、前奏をどう即興しようかで非常に悩んだ。年の締めくくりの礼拝、しかも聖餐式つきということで考えて、やはりトリオをやりたいなと思ったのだが、今からで出来るかどうか?あまり複雑な構成にしないことにして、思い切って挑戦!!

 礼拝開始の鐘が鳴り終わり、思い切ってトリオで前奏スタート!その結果……


 見事、自爆。


 まー考えてみたら、オルガン曲の中で最も難しいといわれるトリオを、準備時間ほとんどなしできれいに即興できるくらいなら、今頃こんなところでオルガン弾いてませんがな_ _; 自分を知るべし。

 それだけではなく完璧な休暇ボケで、手と足が全く思うように動かず、頭もよく働いておらず(←これはいつものことか!?)、結局1年の締めくくり礼拝はボロボロであった…(>_<) 付け焼刃の仕事をしないで、きちんと準備時間をとるよう心がけないと…。反省。


 さて、シュトゥットガルト郊外のニュルティンゲンという町で次の仕事が待っているので、反省モードと自己嫌悪に浸るのは移動のバスの中!って感じで、とりあえず教会を飛び出してバス停へ。22時から行われる、オルガンコンサートのアシスタントをするためである。本来アシスタントをするはずだった人が病気で倒れてしまったため、急遽私がピンチヒッターをやることになったのだ。

 が、私はクリスマス後しっかりトンズラしていたので、一度も合わせをしていない。演奏するオルガニストの立場で考えると、非常に迷惑なアシスタントである。そんなわけで、仕事が終わったらすぐに駆けつけることにしてあったのだ。

 とはいっても、ニュルティンゲンは遠い。バスを乗り継いで1時間ぐらいかかる。更に初めての路線で、暗くてよく見えなかったせいもあって、2つ前の停留所で間違ってバスを降りてしまった。歩いて行こうにも方向がわからないので、次のバス(30分後)に乗ることにして、近くのガソリンスタンドでサンドイッチとコーヒーを調達。怪我の功名(?)で夕食抜きを免れた。

 21時ちょっと前に教会に到着して、早速合わせ。ここのオルガンはスイス・ルツェルンのオルガンビルダー、ゴルの手による3段鍵盤58ストップの楽器である。2004年に入ったばかりの新しいオルガンで、以前にちょっとだけ弾かせてもらったことがある。今日のコンサートのメインの曲はムソグルスキーの「展覧会の絵」のオルガン編曲。聴いて知っている曲だし、オルガンには自動コンビネーションがついていて、ストップ替えといってもボタン一つを「押すだけ」なのだけど、それでも初めてアシスタントをする曲だから緊張する。おまけにこの「展覧会の絵」、おそろしくアクロバットな編曲で、自分では絶対に弾きたくないような代物であった^^;

 21時半ごろからお客さんが続々到着し始めたため、ムソグルスキーのややこしい部分以外合わせる時間がなくて、J.S.バッハやフランクなどの他の曲はぶっつけ本番になってしまったのだけど、2箇所ストップ替えのタイミングが微妙にずれただけのミスで済んでホッとした。お客さんにはわからなかっただろう。でも、ミスはミスなんだけど_ _;

 アシスタントの残念なところは、コンサート自体を楽しめないところなのだが、全体としていいコンサートだったと思う。お客さんもけっこうたくさん入っていて、この町での大晦日コンサートの定着ぶりをうかがわせた。


 23時半ごろにニュルティンゲンを車で出発。当然、年内にはシュトゥットガルトに帰りつかず…(1月1日の日記 に続く)

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