kinuzabuの日々・・・

      徒然なるままに日々のこと、考えていることを書き連ねる


テーマ:

びわ湖ホールへアーサー・サリバン作曲のコミックオペラ『ミカド』を観に行った。

指揮は園田隆一郎、演出は中村敬一、オケは日本センチュリー交響楽団、歌手はびわ湖ホール声楽アンサンブルとその卒業生のみなさん。


あらすじは複雑で、人物設定も複雑。フーバーは何でも役人で、ティティプーの役職のすべてを兼任している。ココは、死刑執行人で最高権力者だけれど、そうなったのは、いちゃつき罪で一旦死刑を宣告されたが、死刑にするほどの罪なのかと議論になり、ココ本人が死刑執行人になれば、自分を死刑執行できないからだとか。全部舞台で明らかになる話だけどね。

舞台上には両サイドに日本語字幕、上方中央に英語字幕が表示される。英語字幕は興味深いけれど、見ていると舞台が大変おろそかになるので、英語に堪能な人以外はほどほどにした方がいいかも。


では舞台の感想を(盛大なネタ晴らし)



第一幕。序曲はゆっくりした感じで始まったが、途中から楽しいフレーズが出てきて期待が高まる。

幕が開くと舞台装置はほぼなく、背景にwebサイトを模した映像が映る。そこに男性合唱が、電車の張りぼてと、手に吊り輪を持って現れ、満員電車に乗って通勤する日本人を揶揄した雰囲気。

それにしても電車が湘南色の113系ってどうよ?せめて223系にしてよね。

ナンキプー、ココやプーバーが一通り表れて、ナンキプー役の二塚さんのとびぬけた声にしびれた。

次はヤムヤムたちの出番。彼女たちはバスの張りぼてを手にした、コスプレ系の女性集団として表れ、ひとしきりぺちゃくちゃしゃべった後に、「我ら生意気イケイケJK」と歌う。背景はいつの間にやら秋葉原。かなりぶっ飛んでいる。

この時のバスの行先は『ときめき坂』(膳所駅から降りてくる坂)と後で知ったが、途中のバス停の名称が読めずわからなかったのがなんか悔しい。


一幕の最後は、ナンキプーが、ヤムヤムと結婚するが、1か月後に死刑になることで場が収まり、舞台上で全出演者総動員でドタバタ歌い踊る。その様子がとても楽しくて、これがほしかったのよね、と思った。でも、それをナンキプーの婚約者のカティーシャの出現で、場が大きく混乱して、あわわと思う間に幕。


第二幕。若干悲しめだが、夫が死刑となれば妻も死刑になる法があるとか、偽の死刑執行書をつくることにするとか、なぜか、ココがカティーシャと結婚することになるとか、こちらもドタバタ。

でも断然おもしろかったのは、ミカドがすべてを許した後。すっごい大どんちゃん騒ぎになり、男性社員はスーツ姿、女子高生だった女声合唱はスパンコールのぴちぴちドレスを纏い、目がそちらに集中!ミカドは道頓堀のグリコになるし、どないなっとんねん。たきつける音楽に、楽しい合唱。視覚的にも全員で楽しいダンス。たまらんね。

大歓声の中で終了。指揮の園田さんもグリコの格好をしている(笑


以前、オッフェンバックのオペレッタ「美しきエレーヌ」「ジェロルスタン女大公」の映像を見て大興奮したことがあるけれど、少なくとも雰囲気は味わえたと思った。こういう世界を体験したかったんだよね。

課題は、まあ、踊りの質と量かなあ。限られた資源でやりくりされている節約公演だから仕方ないけれど、もう一歩量を(人数を)増やしてほしかった。

もう一つは、筋の問題。設定をどうわかりやすく提示するか、一幕前半はそれを理解するのに苦労した。事前に何度かあらすじを読んだけれど、それでもちょっと足りなかった。

とはいえ、女性陣のコスプレJK設定とスパンコールにはぶっ飛んだ。このぐらいはじけてくれてとてもうれしい。


音楽的には園田さんの指揮がもう最高にすばらしくて。テンポを決して外さない、だれることがなく、急ぎすぎてかき回すこともない。舞台のすべてを見通して、そこに最適な音楽を形作る。この人の指揮で聴くといつも安心できる。

オケの音色は少しくすんでいたけれど、最善を尽くしてくれたのではないか。歌手のみなさんもナンキプーの二塚さんが飛びぬけてよかったけれど、その他の人たちも悪くない。

 

演出は、装置を配置せず、背景に京都大阪東京の観光地を場面に合わせて投影するというもの。でも、背景の柄が頻繁に変わってもう一つよくわからなかった。

 

公演のレベル的にはいつものびわ湖声楽アンサンブルのオペラとそんなに変わらないと思うけど、みんなはじけてくれて、歌も踊りもよくて、何より指揮が素晴らしい公演だった。ほんとに楽しかった。










 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

デトロイト交響楽団の大阪公演に行った。会場はザ・シンフォニーホール。

指揮はレナード・スラットキン、ピアノ独奏は小曽根真。
曲目は、
 バーンスタイン:「キャンディード」序曲
 C.マクティー:ダブルプレー
 ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
 チャイコフスキー:交響曲第4番

 

後半がなぜチャイコフスキーなのか???他ではコープランド交響曲3番をやっているのになあ。

会場の入りは8割ぐらいか。思ったより入っている感じがする。


さて、キャンディード序曲、ビシッとした演奏。クネゴンデのアリアの部分はやっぱり好き。アリアを生で聴きたい!

次は、ダブルプレー。弦と管と打楽器が交互にそれぞれのメロディを繰り返し、弦と管と打楽器のやり取りがだんだん早くなるという曲。すべてのパートがキレキレで、美しい音が響き、極めて爽快だった。演奏が終わって、女性が舞台に現れたが、この人が作曲者なのだろう。

前半最後は、ラプソディー・イン・ブルー。オケのキレとピアノのわずかなゆるさに違和感があったが、まあ、このレベルで聴けたら満足。でもちょっとアドリブ長すぎじゃないか?

ピアノのアンコールあり。(小曽根真:home)


後半はチャイコフスキーの交響曲第4番。オケは相変わらずキレッキレなのだが、音楽はうまい具合に浪漫的で、チャイコフスキーらいしい。第一楽章の弦のうねりが好ましい。それにしても弦や管の、迷うことなく激音を飛ばすのにはすかっとした。金管の美音はこのホールの隅々まで響き渡ったことだろう。

第四楽章でひときわ大きく金管が鳴り響いて、チャイコフスキー終了。大満足。会場当然大喝采。


アンコールは、まず、フェリックス・スラットキンの『悪魔の夢』。スラットキンは、客席から手拍子を要求。これも大喝采。

でその次がなんと『六甲おろし』。序奏で会場から拍手が湧き、スラットキンはタイガースの帽子をかぶって、ノリノリで指揮。客席から拍手や歌を求め、客席を向いて指揮。もっと歌が会場から出たらよかったかも。

会場は興奮の坩堝。


最高潮のうちに公演が終わり、コンサートの余韻に浸った。なんといっても、スラットキンの指揮によるキレがあって美しいオケの演奏が一番印象に残った。デトロイト響といえば、昔のドラティ指揮のCDを思い出すけれど、スラットキンはそれを引き継ぎつつ、さらに機能性の高いオケに育て上げたのだろう。

なんでチャイコやねん、と文句を言ってたくせに、十分満足できた。

個人的には、久しぶりのザ・シンフォニーホールの音が懐かしかった。キャンディードの最初の音を聴いて、「あ、シンフォニーの音や」と思い、ジーンときた。調べると、ザ・シンフォニーホールに来るのは2011年以来6年ぶりのようなので、懐かしいのも当然で、全盛期を思い出してあの時はよかったとしみじみ思った。

やっぱり、いいホールでいいオケを聴けるって幸せだね。また、こういう演奏会を待っているよ。












 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

6月24日の『椿姫』に引き続き、6月25日はパレルモ・マッシモ劇場のプッチーニ作曲歌劇『トスカ』。会場は大阪のフェスティバルホール。

フェスティバルホールにオペラを見に来ると、いつも思うのだが、着飾っているお客さんが他のホールより多い。大阪国際フェスティバルからの伝統かもしれない。

さて、今日の配役は、トスカがアンジェラ・ゲオルギュー、カヴァラドッシがマルチェッロ・ジョルダーニ、スカルピアがセバスティアン・カターナ。指揮はジャンルカ・マルティネンギ。知っている人はゲオルギューだけ。でも実際に聴いたことはなかったと思う。

オケメンバーがピットに出てくると、客席をバックに自撮りするメンバーが数人いた。結構微笑ましい。


演奏開始。管弦楽は、びわ湖とは見違えるように洗練されて、違うオケを聴いているのかと思った。

アリアの最初はカヴァラドッシの『妙なる調和』。音程も声量もええねんけど、声質に難がある時があるのが惜しい。もう一息。

一幕最後のテ・デウムはもう少し迫力があってもいいかな。スカルピアはなかなか手堅い雰囲気で、あまり悪に聴こえない。


第二幕は、初めの外の歌声が聴こえるところから鳥肌が立った。テンポ、場の雰囲気がいい。また、スカルピアの拷問への掛け声からの音楽が力強くて、震え上がってしまった。

そんな中の、カヴァラドッシの勝利の雄叫びは大変すばらしかった。よく頑張ってくれた!

そしての二幕のアリア『恋に生き、歌に生き』。これは、もうちょっと迫力がほしいと思った。ゲオルギューの細かい体の動きはさすがと思わせる見事なものだったけれど、歌は名前への期待には届かなかった。


第三幕は『星は光ぬ』。ここも声質が気にならんわけではなかったけれど、堪能できた。

死刑台への音楽にぞくぞくして、トスカの最後、舞台奥から叫び、城の屋上から身を投げた。


幕が下りて、拍手喝采だった。私は、早めに会場を後にしたので誰がウケたかわからないけど。

歌手ではゲオルギューが、悪くはないけど、期待したほどではなかった、という点で減点。ジョルダーニは十分だし、カターナは手堅い。とはいえ、前者は声質が時々変わるのが残念。後者はもっと憎々してほしいとは思った。歌手に欠点はあるけれど、まあこれだけそろえば充分かな、という印象。

音楽は、これぞトスカ!という頭に刷り込まれているものがそのまま耳から聴こえてきた感じ。管弦楽も、びわ湖はなんだったの?と思うぐらいによかった。

演出も、音楽と同じく、奇をてらうことのないそのまんまのトスカ。ここまで何もないと、なんかやってよ、と思ってしまう。

指揮、管弦楽と舞台をしっかり整えて、歌を楽しむ場をつくり、それなりに歌を楽しめたという、そういう公演だったといえばいいかな。


他に、よかったのは、フェスティバルホールの音響。3階2列目中ほどに座ったけれど、クリアに聴こえ、かつ、ふわっと羽が触れるような残響がある。とても上品な音だった。これはまたフェスまで通わないとね。













 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。