江戸川放水路のハゼ緊急調査

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こんにちは。

9月に入ってから天候が不順な状態が続きましたね。

台風18号の影響で鬼怒川が氾濫した関東・東北豪雨の影響で、江戸川が氾濫危険水位に達したため、
江戸川放水路と旧江戸川との間の行徳可動堰が9月10日から、9月12日の3日間開放されました。

この可動堰は2011年の9月から一度も開放されていませんでした。
そのため、江戸川を下ってきた放射性核種を含む汚染土は、江戸川放水路には流入せずにきました。

何しろ江戸川の行徳可動堰のすぐ上流はこんな感じになってしまっています。


これは以前近畿大学が調査した時のデータです。
2012年のデータだと思います。
当時でも2014年に汚染土の状況がピークを迎えると予測されていましたから、
現在はさらに放射線量が高くなっていると推測されていました。

でも江戸川放水路から三番瀬にかけては、可動堰により江戸川の水の流入が遮断されていたため、この汚染土の流入を免れてきた、と私たちは考えていました。

2012年から実施している江戸川放水路のハゼの調査では、放射性セシウムは一度も検出せずにきました。2014年から続けている三番瀬のアサリ、ホンビノスなどの貝類もセシウムの検出はありませんでした。

江戸川の行徳可動堰です。


この2番が可動堰になります。
左側の1番が旧江戸側の水門です。普段の水位のときはこちら側から葛西方面に水は流れています。
すなわち、可動堰から下流の江戸川放水路は、真水が流れておらず、海水の運河の状況にあります。

このように非常に穏やかな平水の状態。干潮時には干潟が両岸に広がります。
ここは東京湾奥に唯一残ったハゼの楽園になっています。

水門の開放から約半月、ハゼはどうなっているのか。
汚染土の影響を受けてしまっているのか。
とにかく一度調べる必要があると判断し、緊急調査を実施しました。

まず、ハゼはいました。
濁流に押し流されることなく、放水路内にしっかりと存在していました。
一日かけて約200匹を捕獲。



ただ、大きさはまちまち。
小さいものも多数つれました。



そして、測定結果です。

検体量は約1kg、1リットルマリネリで800分の測定。


結果は、Cs137が下限値0.888Bq/kgで、1.088Bq/kg検出。
Cs134は下限値1.67Bq/kgで検出下限以下でした。

1ベクレル程度とは言え、今回初めて江戸川放水路のハゼで放射性セシウムを検出しました。

これが流入した汚染土の影響なのかどうかについては、
今後調査を継続していかないと確定的なことはいえませんが、
少なからず影響は受けてしまっているものと思われます。

ハゼは一年魚です。
これから秋が深まるに釣れ、深みに落ちていって産卵行動に入ります。
来年生まれる子供たちにどれだけの影響が出るのか、
また淡水の流入と青潮の発生でかなりの量が死滅してしまったとされるアサリが、
来期三番瀬でどれだけ元に戻るのか、また放射性核種の影響は出るのかどうか、
今後来年春からの調査が待たれます。



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