実践交流会の断片  いろいろな地方・場所での様々な取り組み | kingstone page(旧)

実践交流会の断片  いろいろな地方・場所での様々な取り組み

 大昔の話です。

 知的特別支援学校にいた頃。




 まとまったことを書く気力が無いので、断片です。


 私のポスター発表、暇を見つけてはポスターの横へ行き、話をしています。ライトタイマーについて質問が多いですが、「といくらふとのホームページに行ってsyunさんに聞いてね」ですましてます。丸投げじゃあ(笑)

 ポスターを見た千葉の保護者より「ボランティアさんにどんな対応をしたらいいか知って欲しいのだけど・・・」という話があり、TASの託児のポイントを送る約束をしました。
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第1話「診断から療育/療育から診断へ」
愛媛の○○さん

 10年前からTEACCHに取り組んでいる。いろいろ言われるが、自発性コミュニケーションを重視して取り組むといいのではないか。

 まだネットワークができていない時代に「TEACCHプログラム研究会」の実践発表大会が愛媛で開かれ、それに参加した人で愛媛のネットワークができていった。

(これ、大阪のTEACCHプログラム研究会で□□さんや△△さんに声をかけながら研究会を作っていったことを思い出します)

 3人集まれば事態は動く。

(これも、AAさん、BBさん、私の3人で研究会を作ったことを思い出します)

 目から鱗の体験は人を変える。
 例えば、学校で強力に反対していた人が、子どもたちがわかっていきいきと動く様子を見て、ころっと変わり、「今までは私が反対してきたのだから、今度は私が説得します」なんてことがあった(うらやましい)

 実践の写真を見せて頂きましたが、どの子のコミュニケーションボードにも「助けて下さい」とか「いやです」とかがわりと目立つところにあったのが印象的でした。最初の、自発的コミュニケーションを大事にする、というのに納得でした。
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通園施設における実践
CCさん

 保護者から「やって欲しいこと」を紙に書いてもらい、優先順位をつけてもらって取り組んだりしてはるそうな。ただ、公立の施設であるし、また保護者の要望も様々であるのでいろいろむつかしいな、と・・・

 いろんな療育を望みはる人もいるし・・・

 保護者の求める専門性にどれだけ答えられるか、ってとこでも悩みがあるとか。(でも、私なんか、「いやあ、よくわからへんから教えてね」でええと思うねんけど)

 それから保護者の印象が、昔はいろんな意味でたくましいという感じだったのが、最近は「専門家におまかせ」か「一人で抱え込み」の両極端になってきている印象がある、というお話をしてはりました。

(この会はもともと「保護者から専門家が教えてもらおう」 というのが大きな柱としてあり、保護者もたくさん参加してはります)
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通園施設における実践2
DDさん

 いやあ、面白かった。
 自閉症のお子さんにいいなと思う指導をしようとしたら、「そんなことしたらうちの子、自閉症になってしまうから、やめて下さい」と言われることもある。その場合、お客様の満足のために「効果ないやろな」と思うことをやんなきゃならない場合もある。なんせ私立だから・・・(って、別に私立でなくったって・・・昔、ある保護者に反対され、他の同僚が「保護者に黙ってやればいいんじゃないでしょうか」と言ったのに対し、私が「それは絶対やったらあかんのや」と答えたのを思い出します)

 で、依頼されたら何でもやって、就学前の通園施設なのに乳幼児が帰った後、学童のことをやりーの、その後、大きくなった高機能自閉症の方のことをやりーの、といったい私のところの本業は何やったかいな、状態とか。

 なーるほど・・・

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地域グループを支援する
EEさん

 TEACCHは行政と一体になって、とよく言われるが、その行政っていうのは例えば精神保健福祉センターのようなところだろうな。(なるほど)

 家族グループ(親の会とか)最近自閉症の診断をばんばん出しているのに入会者が少ない。その事情は

・知り合いがいない
・すでに仲良しが出来上がっていて入りにくい
・子どもの状態が大きく違う
・時間や場所の問題

解決策としてはメリットを作ることだろう

・情報が得られる
・話に共感してもらえる
・個別に相談が受けられる
・陳情(長野だと「ようこそ知事室」・・いいなあ)できる

 大きな会を始めから考えないで、仲良しでいいのでメリットを生かした小さなグループをいっぱい作り、必要な時だけ共同すればいいのではないか。連絡窓口を作っておいて。

(この話、先日、自閉症託児活動「れもん」の相談会の時、syunさんが「大きくなったら動きにくいから、どんどん分裂して小さいのができたらいいと思う」と言ってはったことを思いだしました。

 ほんまね、研究会も「れもん」の活動も例えば「某地区」「某々地区」「某学校」なんてブロックにいっぱい別れていってもいいっすよね。それから就労グループとか就学前グループとか。

 大事なのは「組織する」ことより「必要な動きをする」ことなのだから)
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小学校特別支援学級での実践
FFさん

個別指導課題
      基礎     身辺自立
             国語(言葉・コミュニケーション)
             算数
             体育
             人との関わり(社会的相互交渉)
      応用     学校
             家庭・地域
             作業(職業)
      余暇・楽しみ 好きなことの提供(今好きなこと)
             新たな楽しみの広がりへ

で、FFさんの実際の指導の時のスタイル(服装)が出てきました。腕時計2個して、ウエストポーチをし、ポケットがふくらんでいます。

 ウエストポーチの中身は

・文字盤・セロテープ・ティッシュ・時計3つ(タイマーとして使ったりも)・お金(急な飛び出しを追いかけたりとか・・・)ハサミ・電池・消しゴム・ばんそうこう・カウンター・紙・デジカメ・ペン4本

 我が意を得たり、です。相手といいコミュニケーションをとろうとするとそうなるんですよね。

 で特別支援学級なんだけど20人だか30人だかいる学級です。すごいねえ・・・

 で、ちゃんと授業中でも課題が終わったお子さんが好きな所へ行けるカードも作ってはりました。これは普通の休憩時間には使わず、授業中に他の先生や子どもたちに「この子は授業をさぼっているのではなく、ちゃんと休憩として行ってるのだ」ということを分かってもらうために首からかけて行くそうです。
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知的障害特別支援学校の実践:高等部教科学習における問題行動への取り組み
GGさん

 前年度からの引継では
・ひらがなの読み書きができる
・繰り上がりの無い足し算引き算ができる
と書かれていたお子さん。

 じっさいやってみたら、すっげえ拒否的でどないすんねんという状態。で5月くらいから対応を考えていたが、周囲が反対するだろうと我慢・・・で10月になって周囲もどーしよーもないとなってから・・・

・一斉指導をやめ、課題を個々の生徒に合わせて個別に設定
・子どもにわかりやすい強化子の設定(コーヒーをいれて飲む)

一発で問題なくなったとか・・・(ためいき・・・でも、環境よくわかります)

※問題が小さいうちは(それでも本当はたいへんなのだけど)TEACCH的に取り組むことにめちゃめちゃ反対され、問題が大きくなって誰にもどうしようもなくなって、初めてTEACCH的に取り組ませてもらえる、ということはいろんなところで、よく見られた光景です。なんせ多くの大学教授・障害関連の専門家(施設を運営してはる人など)から大反対を受けていましたから。
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知的障害特別支援学校での実践:
教員ジョブコーチと支援ツールによる現場実習への挑戦
HHさん

 私の学校の職員が研究発表会で見てきた実践の一端を見せて頂けました。子どもにわかりやすい支援と、それを記録し、本人も、教師も、保護者もわかる記録を
作ることね。

 なお「個性を生かす支援ツール」明治図書 を購入しました。いいみたいっすよ。

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