【焦げたパン】

そびえたつ大きな迷路。

無数の罠が張り巡らされている

難攻不落なその巨大迷路に

最初は嬉々として挑戦をする。



いっぱい曲がり角を曲がったり

直線をひたすら歩いたり

落とし穴に落ちたり。



ゴールを目指して

ひたすら迷い続ける。

中には壁を壊したり

上から覗こうとしたり

不正を働く人もいるけれど

それでもまだ攻略しようとする

気概があるのだから、迷路は

【迷路】として存在価値を保ち

迷路で在り続ける事が出来る。



でも、冒険者が攻略を諦めたとき

迷路は迷路でなくなってしまう。

ただの、巨大な、箱。



僅かでもいい、1日1歩でもいい。

ゴールを目指していれば、その先で

思わぬ出会いだってあるかもしれない。

その角を1歩曲がればゴールかもしれない。



迷路は迷ってこそ迷路であり

迷う事こそ醍醐味だと、心に刻もう。
AD

【燃えない写真】

きっと、これから先も一生続くだろう。


街中で、文字で、人が集まるところで

その名を耳に目にする度に、ほんの少しだけ

自分の時間が止まる瞬間が。


これは後悔かもしれない。


思い出は全て覚えてるから色褪せない。

記憶は全て思い出せないから薄れていく。


誰かが、そんな事を言っていた。


いつか思い出が思い出せなくなれば

時間が止まる事もなくなるだろうか。


夏の空に、尋ねてみた。
AD

【水の心】

自らの過ちで、この手から失ってしまい
二度と手に入らないと思っていたモノ。

例えそれが、絵に描いた虚像だとしても
今、再びこの手にすることが出来た。

失っても、ずっと平気だと偽ってきた。

けれど、たった一滴の水滴で広がる
波紋のように、再び手にしたその事実を
噛み締めるだけで心が揺れ動く。

偶然か必然か分からないけれど
虚像でも構わない。この手にある
その幸せをもう二度と手放さない。

止まっていた水が、流れ始めた。

AD

【片道切符】

コートを羽織る。


足元の寒さよりも、肩の窮屈さとコートの

重さで、冬の訪れを実感する。


あなたに抱きしめられた感覚と似てるから。


いくら厚着をしても収まらない

胸の隙間風が、身体の中から

私を冷やしていく。


明日から、もっと素敵なコートを探そう。

【たんぽぽ】

生きることは、戦いだ。


辛いこともあるけど、前を向いて歩いていれば

楽しいことだっていっぱいいっぱいある。


今、消えそうなくらい辛いのなら

じっと耐えればいい。また前を向いて

歩き出せる力がたまるまで、休めばいい。


戦う事を諦めない心さえあれば

絶対に負けない。例え勝てなくても

弱い自分に負けさえしなければ

チャンスは何度だってある。


自分に、負けるな。